黒鳳蝶の少女   作:天野菊乃
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TS物語が書きたくなった。

本作では戦闘は一切行いません。


プロローグ

突然だが私は殺人鬼だ。

殺人鬼、それは平気で殺人をすることのできる人間を鬼に例えて言う。もしくは人を殺すことによって快感を覚える人間のことを指す。

もっとも、私はそのどちらにも属さない。大量の金を支払い、依頼される。そしてその人間を殺しに行くのだ。
何度か殺し屋に属する部類ではないかと考えたのだが、世間は私のことを殺し屋ではなく殺人鬼と呼んだ。人を殺すのなら殺し屋でも殺人鬼でも構わないという思考に最終的に至り、私は生涯『殺人鬼』であり続けた。

20歳から29歳までの間、人を殺して殺して殺し尽くした。しだいに世間はこの事件を『彼岸花殺人事件』と名付けた。理由は至極簡単、私が人を殺した事件現場はすべて彼岸花のようになっていたから、だそうだ。

私は人を殺すことによって誰かのためになると思っていた。だが、こんな殺人鬼の思いなど誰も理解するはずがない。というよりも絶対に無理だ。
当然、結末は断頭台。
当たり前だ。私は人殺しなのだから。無期懲役なんてあるわけない。

後悔がないと言えば嘘になる。
どうして殺人をしてしまったのか、どうして人の信用に応えようとしなかったのか、など数え始めたら限りがない。私の欲望はインフィニティ。

───さて、なぜ私がこんな話をしているかと言うと。

「目が覚めたぞ!」

死んだはずの私がなぜか生きているのだ。有り得ない。現在の医療技術……というよりもどんなに進歩したとしても死んだ人間を甦らせることなど無理であろう。
考えられる答えは一つ。あまりに非現実的だが、これくらいしか私には考えられない。



どうやら私は輪廻転生したらしい。



私は本を読む方ではあったが所謂『輪廻転生』関係の本は読んだことはない。知識はあるのだが。

夜雲紗也華(やぐもさやか)さん!意識はありますか!?」

ほら、やぐもさやかだと。私の名前は……駄目だ思い出せない。まあ仮に私の名前が山田太郎でもなんでもいい。
そんなことよりも待って欲しい。ちょっと待ってくれ。誰だそのやぐもさやかとは。まるで女みたいな名前ではないか。

「だ……れ?」

声を出そうにも喉が枯れているのか全然声が出ない。何でこんな時に。

「さ、紗也華さん!やったぞ!一命を取り留めたぞ!!」

……だが、間違いない。今の掠れた声でなんとなく察した。
……どうやら私は最悪な展開での輪廻転生を果たしてしまったらしい。このやぐもさやかという女性の身体に。もし、私をこの女性の身体に転生させたのなら死神から殺人鬼の私宛へのメッセージか。地獄を楽しめという。
まあ、悔やんでも仕方が無い。これからの人生どうやって生きていくかを考えていこう。
試しに、今度は真っ当な道を生きてみるとか。



夜雲紗也華【女】
年齢15歳
身長154cm
スリーサイズ B82/W56/H81
それなりの名家に生まれた少女。知力は上の上、運動は中の上とあまり目立たない普通の少女。
だが、外見面は普通に美少女なので学校でも人気がある。
一人称は『私』。
好きな食べ物は甘い物で嫌いなものはとうもろこし。見ただけで吐き気がするらしい。



殺人鬼
享年29歳
身長179cm
スリーサイズ B?/W?/H?
一般家庭に生まれた青年。昔から正義感が強く人の役に立つ仕事に就きたいと考えていた。頭脳明晰、運動能力はアスリート並み、そして容姿端麗と来て学生時代はよく揶揄れたらしい。将来が約束されたかのように思えたが、彼は大学2年で突如消息不明になる。それと同時に『彼岸花殺人事件』が起きた。
一人称は『私』。
好きな食べ物はカロリーメイト、嫌いな食べ物はコンビニ飯。