桜になったのでバーサーカー召喚しようと思う   作:美威
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この小説は作者のあんなこといいなできたらいいな、という思いから生まれたご都合主義も含まれる小説です。
作者が脊髄反射で書いているので、皆さんも脊髄反射で見てください。


桜ちゃん(偽)、観戦する

舞台は倉庫街。

夜も更け、人一人として出歩かないその場に、いささか似つかわしくない集団が一堂に会していた。

セイバー、ランサー、ライダー、アーチャー。

この四人によって憐れ倉庫街は見る影もなく(やったのは大体二人だけだが)

今現在、三竦みならぬ四竦みの状態でアーチャー以外は相手の出方を伺っていた。

アーチャーがその宝具のほんの一端にてライダーを攻撃しようとしたその時。

地獄の底から召喚されるように、黒騎士が現れた。

夜の帷より尚暗い、世の中の暗黒という暗黒を凝縮したかのような。 その部分だけ爛々と妖しく光る目に見つめられたら、常人ならば死を覚悟する前に意識を失い、その間に命を刈り取られているだろう。

死神の鎌の代わりにその鉄パイプを用い、只人の魂を狩り、丸呑みにしてしまう。 そう言われても納得する風勢だ。

 

 

以上が私が自身のサーヴァントに抱いた感想である。

 

 

いや、うん、改めて私の召喚したサーヴァントってバーサーカー(狂戦士)なんやなって……。

そこそこの期間ずっと一緒に行動してたし、ゲームでも古参の部類で付き合い長いから感覚麻痺してたけど……こうして他の英霊と並べて見ると、うちの子怖いなぁ………。

いや、違うんだよ? 外見はともかくとして、性格は騎士の中の騎士だから……! 女好きだけど、狂化されてもなお忠騎士だから!

唸り声しか出さないけど、言ってる内容は案外普通だから! それこそアーサー王絡みじゃなかったら、バーサーカーの中では温和な部類ってのも頷ける。

じゃあなんで問題のアーサー王ことアルトリアがいる場所にバーサーカーがいるんだって話だけど。

まあ、原作通りに事が運んでほしいからだよね。

ちなみに私は夢の中で観戦中である。

 

 

バーサーカーが頭上のアーチャーを仰ぎ見る。

アーチャーは当然それを不愉快に思い、宝具の照準をライダーからバーサーカーに当てる。

発射された矢、その矢は一つ一つが世界中の宝具の原点。 すなわち宝具を矢のように使い捨てているのだ。 考古学者とかが見たら卒倒しそうな光景である。

その矢のように降り注ぐありとあらゆる宝具を、バーサーカーは持っていた鉄パイプで捌く。

 

『ほう、これを捌くか。 狂犬かと思ったが、なかなかどうして道化の真似事もできる。 面白い、ならばこれはどうだ?』

 

興が乗ったのか、面白そうに砲門を増やすアーチャー。その数、およそ二十門。

うわぁ、という感想しかないが、バーサーカーは発射された宝具を難なく捌く。

常人の私では到底目で追えないが、発射角度や着弾地点からして自分に当たりそうなものだけ最小限の動きで受け流したり躱したりしているらしい。

その技の冴え、たとえ狂っていても失われず。

これならジルの方が余程狂戦士……いや、あいつセイバーだろうとキャスターだろうと狂化EXだったわ。

 

『貴様如きの諌言で、王たる我に引けと? 大きく出たな、時臣』

 

更に増門して放とうとしたアーチャーが止まり、宙に向かって忌々しげに吐き捨てた。

どうやら時臣氏が令呪を使って撤退を命じたらしい。 よし、目的達成。

アーチャーは「この中から勝ち抜いた英雄だけが我と戦う(意訳)」的なことを言って去っていった。

どうなることかと思ったけど、なんとかなってよかったぁ~。 ……………あ。

 

『Aaaaarthurrrrrrrrrr!!!』

 

あ、うん、まあこうなるわな。

セイバーを認識したバーサーカーが暴走した。

持っていた鉄パイプを武器にセイバーに突撃かましてる。 いくら温和である程度の制御が可能といっても、やっぱりダメかー。

呼び戻すことも可能だが……まあ、好きにさせても問題はない。 子守りのフラストレーション解消も兼ねて暴れてもらおう。

 

おーおー背中のビラビラまで出して。 霊器再臨以来だよ、見たのは。 それ何?

セイバーを追い詰め、一撃入る…というところでランサーの乱入。 横槍入れてきた、ランサーだけに! ……つまらん。

セイバーとランサーを相手取ることになるかと思いきやランサーのマスターが令呪発動。 ランサーは意に反してこちら側についた。

二人同時にセイバーに襲いかかる…その時、バーサーカーがライダーの宝具である牛に轢かれた。 もう一度言う、轢かれた。

 

うーん、ライダーがあと一秒でも遅かったらランサーを脱落させられたかもしれないのに。 ランスロットとディルムッドの宝具の相性は最悪も最悪、ここで脱落するならそれに越したことはなかったんだけど。

………マスターを攻撃して脱落ということは、即ちマスターの死亡を意味する。 ………。

……潮時、か。 起きよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムクリ

 

「ん……ふぁ、流石にこんな夜に出歩くのは無茶だったな…くしゅっ! うう、寒いし…」

 

寝ていたベンチから体を起こす。 欠伸を噛み殺しながらバーサーカーに命じた。

 

「バーサーカー、『帰っといで』」

 

数秒もしないうちにバーサーカーが目の前に現れた。 その地面からニュッて出てくるのやめない? 夢に出るわ。

 

「ひとまずお疲れ様、バーサーカー。 アーチャーとランサーのマスターに令呪を使わせた、バーサーカーの脅威を認知させた、使った令呪の試運転も上々。

完全勝利……と、いいたいんだけど」

 

バーサーカーの兜に手を伸ばす。 くっ手が届かない…あ、屈んでくれた。 格好付かないけどありがとう。

『私の指示にはたとえ誰と戦っていようと聞こえていなかろうと従うこと』 それが令呪の内容。

バーサーカーに指示していたことは二つ。

この戦いではアーチャーの宝具を手にしないこと、そしてこの戦いでアーチャーに反撃しないこと。

ただひたすら避けまくるように指示した。

まあ、令呪といっても抵抗もできるので対セイバー時には使えないかもしれないけど。

 

「君が負傷したのは頂けない。 勝利Aだ」

 

兜を撫でる。 不愉快かな? でも振り払いもしないから撫で続ける。

 

「君も承知してると思うけど、私は何故か回復は使えるが一流の魔術師のように完全回復は出来ない。 精々が傷を軽くするだけだ。

おまけに一度使えば間を置かないとまた使えないという、使い勝手がとっっっ……ても悪いもの。

ライダーの宝具に轢かれたんだ、傷は浅くはないだろう。 治すのにどれだけかかるか…」

 

不思議なことに、令呪を通して私の魔力がバーサーカーに供給されて傷が僅かばかり癒える。

供給される魔力の量もこれぐらい、と決まっているらしく、一気に治してやれないもどかしさ。

 

「ってのは建前。 いや、これもあるけどね?

………大丈夫だった? 痛くない?」

 

人は基本、痛みに恐怖する。 その恐怖は生存本能が起こすごく自然なことで、その恐怖を取り除くために治療というものがある。

けれどサーヴァントはそうもいかない。

自前の回復スキルがあるなら話は別だが、サーヴァントの魔力で編まれた仮初の肉体は魔力でしか治らない。

唯一の治療手段でちゃんと治してやれない不甲斐なさ。 こればかりはしょうがないが。

 

『Aaaaaaa』

「これくらいなんともない? うん、ならいいんだけど。 私に出来ることなんてこれくらいしかないけど」

 

令呪を通してバーサーカーに魔力を回す。

雁夜おじさんと違って桜ちゃんの魔術回路はとても優秀なので、これくらいじゃなんともない。

え、召喚された時はカルデアから魔力引っ張ってた? え、大丈夫なのソレ。

今は聖杯の補助効いてるから私の魔力に切り替えたから大丈夫? ならいい…のか?

 

「そうだ、本命を忘れるところだった。 なんのためにビルの屋上に陣取ってたのか。 バーサーカー、はい」

 

バーサーカーに手頃なサイズの石ころを渡す。 受け取ったバーサーカーは辺りを見回したあと、一点に視線を留めて腕を構える。

 

「ピッチャー構えましてぇ……」

 

ググッと腕に力を込める。

そして………一気に解放した。

 

「投げたぁぁぁ!」

 

筋力Aに投げられた石は音速を越え、一直線に飛んでいく。

 

「ほい、もういっちょ」

『Aaa』

 

合点とばかりに石を受け取り、また投げる。

さあ、これだけ挑発されてるんだ。 やるにしてもやらないにしても様子は見に来るよね?

 

「先から良い投石ばかりしおって。 何用だ?」

 

ねえ、征服王イスカンダル。

 

「むっ貴様はバーサーカーか? とすると、そこな童子は……」

「は、バーサーカー? 童子?」

 

ひょこりとウェイバーくんが顔を出す。

うわぁ、やつれてる。 こんなマッチョにあんだけデコピンされりゃあなぁ……もしや孔明先生の異常なまでの眉間の皺はこれが原因の可能性が微レ存?

 

「お初にお目にかかりますねぇ、ライダーとそのマスター。 お察しの通り私はバーサーカーのマスター。

御自らご足労願いましたのはちょっとした提案があるためですよ」

「ほう?申してみよ」

 

うわぁ、私本当にあのイスカンダルと話してる。

 

「まあ、有り体に言いますとね。

私と契約して同盟者になってよ! ってやつです」




この小説、最初はギャグの予定だったんですよねぇ(白目)
話を書くためにアニメを見てるんですが、SAN値がゴリゴリ削られてます。 でも改めて見るとランスロットの戦闘シーンかっこいいです。



*我がカルデアの思い出*
過労死ランキングTOP3
1位アンデルセン(Lv.100)締切地獄
2位デオン(Lv.90)タゲ取り
3位プロトニキ(Lv.90)矢よけで気付けば自分一人
3位新茶(Lv.90)スプリガンに踏みつぶされる

セイレム後半ストーリー配信その日のうちに突破。 手に入れた聖杯はアンデルセンに捧げました。
やったね先生、レベマだよ! 次は星4フォウマ目指そうか!!



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