ロクでなし魔術講師と赤髪の天災魔術師 (リメイク)   作:クッペ

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恐らく三、四巻の所はオリジナル成分かなり多くなると思います。

つまり更新がかなり滞る可能性高いです・・・先に謝っておきます・・・

申し訳ない!m(_ _)m


第一話

 朝の校門の騒動が一通り収まり、教室へ向かう。HRの時間として、今日から派遣されることになったセラとリィエルの自己紹介なのだが・・・

 

「セラ=シルヴァースです。本日から2-2の副講師として着任することになりました。皆さん、よろしくお願いしますね」

 

「「「「「うぉーーーーーー!美人教師来たーーー!!」」」」」

 

 うるさい、男子うるさい。

 

「ていうか、システィーナにそっくりじゃね?」

 

「心が綺麗なシスティーナじゃね?」

 

「ちょっと!どういうことよ!」

 

 確かにそっくりだが別に姉妹でも何でもない、ただの赤の他人だ。

 

「じゃあ次、リィエルよろしく」

 

 兄さんがリィエルにそう促す。

 

「リィエル=レイフォード」

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

 おい!それで終わりかよ!

 

「おい、名前は俺が言っただろ。他のこと話せ」

 

「わかった。リィエル=レイフォード。帝国宮廷魔導士団特務分室が一翼・・・」

 

「だぁーーーー!!!!!」

 

 あいつ馬鹿過ぎだろ!隣でセラまでぎょっとしちゃってるじゃねえか!幸先から不安過ぎる・・・どうしてイヴはここにリィエルを派遣してアルベルトを派遣しなかった・・・

 教室の外へ連れ出したリィエルと兄さんが戻ってくると、リィエルの自己紹介が再開される。

 

「私は?将来?帝国宮廷魔導士団に?入団したい?イテリア地方出身、趣味は・・・読書・・・だっけ?年は多分15」

 

 何でほとんど疑問形なんだよ・・・ていうかお前の頭じゃ本なんて読めても理解できねえだろ・・・

 

「質問よろしいでしょうか?」

 

「お、なんだ?」

 

「イテリア地方から来たということですが、ご家族の方とかは一緒ではないんですの?」

 

「家族・・・家族は・・・兄さんがいた・・・」

 

「悪い、こいつ今は身寄りが居ねえんだ、これで勘弁してくれ」

 

「!申し訳ありません!無神経でした・・・」

 

 そう言えば俺もリィエルの家族関係は知らない。特務分室で知ってるやつの方が少ないんじゃないだろうか?

 

「リィエルちゃんと先生ってどういう関係?」

 

 男子から定番の質問が飛ぶ。どう答えるか兄さんが逡巡していると

 

「グレンは私の全て。私はグレンのために生きると決めた」

 

「お前!何言っちゃってくれてるの!?」

 

「きゃーーー!いけない恋ですわーー!」

 

「「「「「出会って速攻で失恋したーー!!」」」」」

 

 本当にうるさい。というか完全にセラ空気になってるやん・・・そういえばシスティーナが不機嫌になってるけど、どうしてだ?

 

* * * * * * * * * *

 

「というわけで、今からあの的に魔術を当てる実技試験を行う。セラ、手本」

 

「ちょっと、なんで私がお手本見せるのよ?こういうのって担当講師のグレン君が見せるんじゃないの?」

 

「お前はこのクラスの副講師で、俺は講師。俺はお前の上司だから、下っ端は上司の言うことを聞くものだよ?白犬よ」

 

「また私の事犬って言った!はぁ、分かったわよ・・・じゃあ見ててね。≪雷精の紫電よ≫」

 

 そういって【ショック・ボルト】を発動させて二百メトラ離れた的に見事命中させる。というか命中させてくれないと困るのだが・・・

 

「ほい、こんな感じな。」

 

 二百メトラ離れた的に当てる程度、何も問題なくできるので、最後の方に回させていただこう。

 このクラスで優秀だったのはシスティーナ、ギイブルが6/6、ウェンディが5/6とそんな感じだろう。

 

「じゃあ次、カイン。CAD使うなよ?」

 

「・・・本気で言ってる?」

 

「たまには普通に魔術使え、手抜きするな」

 

「どうなっても知らねえぞ・・・≪雷精よ≫」

 

 魔術を使う際にCADという枷が無いと、とんでもない威力で魔術が行使されてしまう。つまり今発動した【ショック・ボルト】も通常の出力とはけた違いな威力が出ており、ゴーレムの的だけでなく、ゴーレムごと吹き飛ばしてしまった

 

「6/1」

 

 クラスの皆からはドン引きされている。うん、こうなるのは予想ついてた・・・

 

「じゃあ次、リィエル」

 

「うん」

 

 そう言えば、リィエルが遠距離攻性魔術使ってるところ見たことねえな。いっつも体験を錬金術で高速錬成して、【フィジカル・ブースト】で身体能力を強化して、敵に突っ込んで気合でねじ伏せる。これがリィエルの戦い方だ

 

「≪雷精よ・紫電の衝撃以って・打ち倒せ≫」

 

 発動した【ショック・ボルト】は的に当たるどころか、明後日の方向に飛んでいく、当たる前に墜落する、と言ったいい結果ではない。

 五発撃った時点でリィエルは兄さんに訊ねていた

 

「ねぇグレン、これって【ショック・ボルト】じゃなくちゃ駄目なの?」

 

「ダメってことは無いが、学生が使える魔術でこの距離が届くのは【ショック・ボルト】しかねえだろ」

 

「つまり魔術は何でもいい」

 

「まぁ構わねえが、おい、軍用魔術は使うなよ」

 

 なんか嫌な予感しかしない・・・

 

「≪万象に希う・我が腕に・十字の刃を≫」

 

 うんうん、剣をいつもの高速錬成したな。それをどうするんだ?

 

「いいいやああああああ!」

 

 リィエルはその剣をゴーレムに向かってぶん投げた。その結果、ゴーレムは消し飛ばされて、的はすべて破壊されていた。

 

「ん、6/6」

 

 この結果に、俺と兄さんとセラは頭を抱えていた。




リィエルの事酷い感じで書いてますが、作者結構リィエル好きですよ?

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