「それでは訓練を開始……する前に、皆に話があるわ」
その日の訓練の始めに、エリカは全員が集まっている中で普段の挨拶とは別に話を始めた。
生徒達は皆何事かとエリカの言葉に耳を傾ける。
「えー実は近々、本州で小学生を対象にした戦車道の大会が開かれることになったわ」
エリカはひとつのチラシを全員に見られるように大きく掲げた。そこには『全国ちびっ子戦車道大会』という言葉が書かれている。
「大会!?」
大会という言葉に子供達はざわつく。
エリカはそのざわつきは当然だと思いつつも、手をうって集中を促した。
「はいはい静かに! それで、私はこの大会にこのチーム、『公園クロコダイルズ』で出たいと思うの。相手にはきっとあの『隠里ボコーズ』もいるでしょう。雪辱を晴らすにはいい機会だし、初めての大会だから緊張するでしょうけど、ぜひ頑張って欲しいわ。大丈夫かしら、あなた達?」
エリカは一応生徒達に確認を取った。
あくまで参加するしないは生徒達の自主性に任せたいと思ったのだ。
だが、エリカは心配していなかった。
なぜなら、
「もちろんですよ先生! むしろぜひ参加させてください!」
「へへっ、どうやら俺の武勇伝が全国に広まるときがやってくるようだな……!」
「鈴の武勇伝はともかく、大会というのは魅力的ですわね。わたくしも楽しみです」
生徒達はこうも大会に対して前向きになってくれるのだから。
こうしてエリカ達は大会に出ることになった。ちなみに、この大会は持って来られた話ではなくエリカが自主的に調べあげた結果見つけ出した大会である。
バイト先の店長達にも戦車道教室の箔がつくからと許可を貰った。
エリカは、どうしても生徒達に晴れ舞台というのを経験させて上げたかったのだ。
エリカ達戦車道教室は大会に向けより一層激しい訓練に身を置いた。その内容は、下手な教室というレベルを超えていた部分すらあった。
だが、誰もリタイアすることはなかった。むしろ、誰しもが厳しい特訓を望んだ。
エリカもエリカで、訓練を厳しくする一方であまりきつくなり過ぎないようにというバランス調整に苦心していた。
あまり辛すぎる特訓は過去の自分の過ちを繰り返してしまう事になりかねないからだ。
そのおかげか、確かに戦車道教室の訓練は厳しく通常の教室のレベルを超えていたが、だが決してオーバーワーク気味なものとはならなかった。
そうして一つの「目標」をもって訓練に挑むエリカの戦車道教室。
激しい努力のなかで、とうとうその日がやって来た。
「ここが会場……凄い……」
梨華子は目の前に広がる光景に、圧倒された声を出した。
場所は『全国ちびっ子戦車道大会』が行われる会場であるとある広地。元はプロリーグの試合などにも使われる場所である。
運営本部には戦車道連盟も関わっており、その土地を使用することができたのだ。
控えとして用意された場所には各地から集まった子供達や戦車が集まっており、普段ならとても見ることのできない光景が広がっている。
「すっごい……」
「おいおいなんだぁ梨華子? びびってんのかぁ?」
「……そういう鈴こそ、震えてはなくて?」
圧倒される梨華子を茶化す鈴に対し、理沙が言う。
「う、うるせぇ! お前だって!」
鈴が理沙の手を取る。理沙の手は、汗でびっしょりになっていた。
「こ、これはその……そう! 本州は暑いですわね……」
「九州人が言えることじゃねぇぞそれ!」
「は、ははは……みんな緊張してるんだね……」
――まずいわね……。
エリカは梨華子達を見ながら、そう思った。
梨華子達以外の他の生徒も、多かれ少なかれ緊張しているようだった。
練習試合はともかく、大きな試合は初めてである。それも当然であった。
だが、本番前にこれでは緊張して本来の実力が出せない場合がある。それでは、きっと悔いが残ってしまう。どうすればいいのかとエリカは考えた。
そして、一つの行動に出ることを決めた。
「フレーッ! フレーッ!」
「え!?」
エリカは突如、大声で生徒達を応援し始めたのだ。もちろん、大げさな体の動き付きである。
「フレーッ! フレーッ! 公園クロコダイルズ!」
「ちょ、逸見先生!?」
その場にいた誰もがエリカに視線を向け、生徒達は皆動揺する。しかし、エリカは応援をやめない。
「フレッフレックロコダイルズ! フレッフレックロコダイルズ! エイエイオー!」
「エ、エリカ先生何やっていますの!? は、恥ずかしいです……!」
理沙が慌てて止める。
すると、エリカは真っ赤な満面の笑みを浮かべながら、生徒達に言った。
「ええ! すっごい恥ずかしいわ! これ以上恥ずかしいことはないでしょうね。だから、あなた達の緊張なんてもう小さいことでしょう?」
「えっ? あっ……」
そこで梨華子達は、今までの緊張が嘘のようにどこかに行ったのを確認した。
エリカの捨て身の行為が、生徒達から緊張を吹き飛ばしたのだ。
「ぷっ……あっはははははは!」
『ははははははははは!』
梨華子を端に、生徒達に、そしてエリカに笑いが伝播する。もはやそこに緊張はない。
「もう先生ってば無茶するんだからー」
「まったくだぜ、あんな逸見先生初めてみたぜ……ふふふ」
「ええ本当に。これは永久保存しておくべきでしたわね、くすくす」
――良かった。
エリカは心からそう思った。
――これできっと心置きなく戦える。あとは、この子達が頑張るだけ。
「さ、もうそろそろ時間よ。一回戦敗退なんてさっきの私並に恥ずかしい結果、出してくるんじゃないわよ!」
『はい!』
生徒達の整った声が和音を奏でる。
こうしてエリカ達は万全の状態で大会の第一線へと足を踏み出すことができた。
そこからのエリカ達『公園クロコダイルズ』の活躍はまさに破竹の勢いだった。
一回戦の相手を全滅させると、二回戦の相手もぺろりと平らげた。準決勝も危なげなく勝利をもぎ取り、なんとあっという間に決勝戦へと歩を進めた。
そして決勝戦の相手は、あの『隠里ボコーズ』だった。
「とうとう来たわね……」
エリカがぽつりと零す。
それまで見事な勝利を積み上げてきた『公園クロコダイルズ』だったが、そこに油断はない。相手はかつて完膚無きまでに叩きのめされた相手なのだから。
「私、この日を待ってました……!」
梨華子が珍しく闘争心に溢れた様子で言う。
「俺もだ、血が滾るぜ……!」
鈴はいつも以上にやる気を満ち溢れさせていた。
「わたくしも、今回ばかりは感情的にならざるを得ませんわね」
理沙もまた、不敵な笑みを浮かべている。
始まる前とは別種の、いい意味での緊張がチームを包んでいた。
エリカはその教え子達の姿を見て、何も恐れは抱いていなかった。
――この子達ならきっと勝てる。だって、私の最高の教え子達なんですもの。
「さあみんな、いよいよ決勝戦よ。勝っても負けても、これが最後。リベンジの唯一の機会よ。悔いのないよう、全力でやってきなさい!」
『了解!』
生徒達は全員エリカに敬礼した。まるで、戦地に旅立つ兵士が上官にそうするように。いや、まさにそうなのだ。『公園クロコダイルズ』にとってこれから先は戦地で、エリカは信頼に値する上官なのだと。
それぞれの生徒達が戦車に乗り込み、定位置につく。
最後の試合が、ついに始まった。
試合は最初苦戦を強いられた。
神出鬼没の『隠里ボコーズ』の戦術に見事に翻弄されてしまったのだ。
また、戦車の質も数も、向こうのほうがはるかに良かった。
戦いは、始まる前から劣勢を強いられていたのだ。
だが、『公園クロコダイルズ』も負けていなかった。
相手の行動を、徐々に読み始め返り討ちにし始めたのだ。
エリカはそれを、理沙の分析の結果だと分かっていた。理沙は情報を分析することに非常に長けている。この状況において、相手は理沙にデータを与えすぎたのだ。
やがて劣勢だった状況がだんだんと縮まっていく。
だが、それでも決定的な反抗につながらない。
このままではジリ貧で追い詰められてしまう。
と、そこで『公園クロコダイルズ』は大きな動きに出た。Ⅱ号戦車――鈴を中心とした小規模の部隊が、敵に特攻を仕掛けたのだ。
それは一見すれば破れかぶれの特攻にしか見えないだろう。
だがエリカには分かっていた。それは鈴による計算された特攻なのだと。鈴はただの喧嘩屋ではない。常に全体を把握し動くことができる。梨華子がいなければ隊長の器であるほどの車長なのだ。
その鈴の特攻が、無意味であるはずはなかった。
敵の車両が鈴の戦車を狙う。だが、鈴を狙おうと足を止めた戦車が、次々と撃破されていく。理沙を中心とした部隊が遠距離から砲撃を行ったのだ。
その隙をついて鈴は敵の腸へと食らい付く。敵陣深く入った鈴の部隊は、思うように敵陣をかき乱した。特に鈴の車両の一騎当千ぶりは見事であった。格闘戦において、彼女の右に出るものはいないだろうと、エリカは知っていた。
だが敵も馬鹿ではない。理沙達砲撃部隊を処理し、冷静に鈴から距離を取っていく。一台、また一台とやられていく鈴の部隊。
最後の鈴の車両も、距離を取られ得意のインファイトにもつれ込ませることができない。また敵のフラッグは中戦車KV-1であったため距離を取られると軽戦車では分が悪かった。
敵のフラッグ車が、鈴の車両を狙った。
もはやこれまでか。
誰もがそう思った。
そう、戦場にいる彼女らと、エリカ以外は。
フラッグ車が鈴の車両を撃破しようとしたその瞬間、敵のフラッグ車は白旗を上げた。
こちらのフラッグ車、Ⅴ号戦車パンターが、その有効射程に敵のフラッグ車をいつの間にか捉えていたのだ。
そう、すべては作戦だった。
敵の撹乱は、すべてフラッグ車をこちらの有効範囲へとおびき寄せるため。行動すべてが布石だったのだ。
すべては、隊長である梨華子の優れた作戦立案能力と指揮能力によるものだった。
こうして梨華子達『公園クロコダイルズ』は勝利を収めた。
あのときの雪辱を晴らしただけでなく、大会での優勝という大きな栄冠を勝ち取ったのだ。
「……よく頑張ったわね、みんな……!」
エリカは一人、関係者席で立ち上がって拳を握りしめてその瞬間を喜んだ。
彼女達は勝ち取ったのだ。エリカには勝ち取れなかった、優勝という輝きを。
エリカは、そのことを思うだけで今にも泣きそうだった。
「おめでとう、エリカ」
そんなエリカに後ろから言葉をかける者がいた。
エリカは聞き覚えのある声に、後ろを振り向く。
「愛里寿……」
そこにいたのは、他の誰でもない、愛里寿だった。
「驚かないんだね」
「ええ、だってあの忍者戦術、それに『隠里ボコーズ』なんて名前、これであなたが関わってない訳がないって、うっすら分かってたもの」
「そっか」
エリカと愛里寿は見つめ合う。エリカも愛里寿も、とても穏やかな笑顔をしていた。
「……エリカは、見つけたんだね。新しい太陽を」
愛里寿が先に切り出す。その言葉に、エリカはコクリと頷いた。
「……ええ。あの子達は、私にとっての新しい太陽よ。私の中で暖かく輝いてくれる、新しい太陽」
「……そっか」
愛里寿は笑顔で、でもどこか寂しげに言うと、愛里寿はエリカに背を向けた。
「よかったねエリカ。……もう、本当に私はいらないね。おめでとう、エリカ」
愛里寿はそう言い残してエリカから去っていこうとする。
「……でも!」
しかし、エリカはそんな愛里寿の背中に、言葉を投げかけた。
「私にとっては、今でもあなたは太陽よ愛里寿。……だから、いつかあなたの元にも並んでみせる。昔と形は違うかもしれないけど、私の戦車道で、いつか」
「……うん、ありがとう、エリカ……!」
エリカの言葉に振り返る愛里寿の顔は、泣いていた。泣きながら、笑っていた。嬉しさから溢れる、嬉し涙だった。
「それじゃあ……待ってるよエリカ!」
「ええ! 待ってなさい、愛里寿!」
最後に一言交わすと愛里寿は去っていった。
エリカはその背中を、ずっと見ていた。
「せっんせーーーーーー!」
と、そんなエリカの背後から急に飛びかかるものがいた。梨華子だった。
「勝ったよ! 勝ったよ先生!」
「勝ったんだぜ俺らよー!」
「勝ちました! 勝ちましたわー!」
エリカはすぐに生徒達にもみくちゃにされる。エリカはそれに苦笑いをしつつも、生徒ひとりひとりの頭を撫でていった。
「ふふっ、よくやったわね、あなた達」
「これも先生のおかげです! ありがとうございます!」
梨華子が目に涙を浮かべながら言う。
「まったくだぜ……! 逸見先生を信じてついてきてよかったぁ……!」
鈴が大泣きながら言う。
「ええ……! 最初は頼りない人かと思いましたけど、本当に良かったですわ!」
理沙が鼻声で言う。
「ええ私もよ。私も、あなた達と出会えてよかった! よし、今日は奢るわよ! 焼き肉……はさすがに無理だけど、みんなにラーメンぐらいなら奢ってあげる!」
「本当ですか!? やったぁ!」
生徒達のさらに嬉しそうな声がその場を包み込む。その後で、
――お金、どうしよう……。
と一人勢いで言ったことを後悔するエリカだった。
◇◆◇◆◇
それから数年後……。
エリカは乗用車を降り、とあるホールに呼び出されていた。暗い夜道の中駐車し、そのホールに入っていく。そして、照明のついていないホールの扉を、今開ける。
その瞬間、激しい閃光と炸裂音がエリカを襲った。
『先生! 誕生日おめでとうー!!!』
その大勢の言葉と共に、ばっとホールの電気が付く。
そこには、大勢の高校生と大量の料理、そしてなにより中央に置かれた巨大なケーキと写真立てが目についた。
その写真立てには、あの大会で優勝したエリカと生徒達が取った記念写真が飾られている。
これは、毎年行われているエリカの誕生パーティだった。
ここにいるのは皆エリカの教え子達で、エリカは毎年こうして祝われているのだ。
その規模は、年を重ねる度に大規模になっていく。
「先生! お疲れ様です! さ、こちらへ!」
そう案内したのは、黒森峰の制服を来た梨華子だった。
身長と髪が伸び、より女性らしい姿になっている。
「ありがとう、梨華子」
「おっ! 逸見先生久しぶり! 元気してたか!」
「お久しぶりですわエリカ先生」
エリカが連れられたテーブルで二人の大洗の制服を来た生徒が出迎える。一人は耽美な魅力を持つ成長をした鈴、もう一人は大和撫子という言葉が似合うようになった理沙である。
「二人共久しぶり。大洗と黒森峰、この前は激戦だったわね」
「そうなんだよー! 俺が隊長、理沙が副隊長の大洗は無敵なんだけど、どうにも梨華子の黒森峰だけは苦手なんだよなー。梨華子は副隊長だって言うのによー」
「あはは……ま、うちの隊長は強いですから」
梨華子がまるで自分の事を誇るように言う。どうやら梨華子は黒森峰でも上手くやっているようだった。
「あ、そうだ先生。今度うちの隊長に会ってもらえますか?」
「黒森峰の隊長に?」
エリカは驚く。なぜ黒森峰の隊長が自分に用があるのだろうか。
「ええ、なんでも隊長が戦車道を始めたのは高校時代の先生の姿を見たからだとか」
エリカはさらに驚く。そんな縁があるとは思っても見なかったからだ。
「ええわかったわ。今度紹介して頂戴」
「よかったぁ! 隊長喜びますよこれ!」
「ふふ。それにしてもみんな頑張っているようで何よりね、私もあなた達の先生として鼻が高いわ」
「先生だって凄いじゃないですか! 先生が中心になって戦車道のリトルリーグが発足されてから、いい噂ばっかり聞きますよ。あ! あと島田選手とも!」
エリカはその話を振られると、少し顔を赤らめた。
「わ、私と愛里寿のことが? な、何のことかしら?」
「またまたとぼけてんじゃねぇぞー? 島田愛里寿とかなりいい関係だってのはもっぱらの噂なんだぜー?」
「月刊戦車道にもそんなコラムが書かれてましたわね。なんでも同棲までしてるとか。ふふ、実際のところどうなんですの? エリカ先生?」
「くっ、おのれ月刊戦車道……! 秋山か斑鳩かどっちだぁ……!?」
エリカは今にも燃え盛りそうな顔で言う。
そんなエリカを見て、三人は大いに笑った。
その後は、エリカはそれぞれのテーブルを回って教え子全員に挨拶をした。
もう何年もいろんな子を見てきたが、その全員の顔と名前をエリカは覚えていた。
そうして全員に挨拶周りを終えると、エリカは梨華子達のテーブルに戻ってきた。
「お疲れ様です、先生」
「ええ、ありがとう梨華子」
テーブルにいたのは梨華子と鈴と理沙だけだった。どうやら他の生徒は別のテーブルで久々に会った友人と話しているらしい。
「……先生、私本当に感謝してるんですよ」
梨華子が急に真面目な笑みで切り出す。エリカは、突然の事に少しだけ驚いた。
「どうしたのよ。突然」
「いえ、やっぱり言っておこうと思って。私は多分先生がいなくても、戦車道をやっていたでしょう。でも、こんなに戦車道が楽しいと思ってるのは、先生がいたおかげです。先生がいてくれたから、私はこんなにまでなれた。ありがとうございます先生、先生は私の、いえ、私達の太陽です!」
「そうだな」
「そうですわね」
鈴と理沙も、それに同調した。
太陽。その言葉を聞いた瞬間、エリカの目頭は熱くなった。
――ああ、この子達と一緒に戦車道ができて、本当によかった……!
「あっ、先生泣いてるー!」
「ははっ! 逸見先生って昔から何気に涙脆いよなー!」
「ふふっ、でも泣いてるエリカ先生も素敵ですわ」
「うっ、うっさいわね……!」
エリカはこうして、あの恋焦がれていた太陽についに並ぶことができた。
それは形の違う太陽ではあったが、紛れも無く太陽だった。
そのエリカという太陽の周りには無数の小さな太陽がいくつも並んでいた。
その輝きは、かつてエリカが求めた輝きよりも、ずっと強かった。
あの輝きよりもずっと、ずっと。
――そうだ、今日は愛里寿にハンバーグを作ってあげよう。
エリカは唐突にそう思った。温かい輝きが、エリカに愛里寿にとある言葉を言う勇気を与えたのだ。
――あのときのハンバーグのように美味しいハンバーグを作って、そこで言うんだ。愛してるって。あのハンバーグを、もう一度、味わうために。
おまけ
「エッ、エリカさんが会いに来てくれる!? 本当ですか!?」
「はい隊長、良かったで――」
「わあああああああああああどうしましょうどうしましょう! エリカさんとあったら何を話せばいいんでしょう!? と、とにかく質問考えて置かないと! そ、そこでいろいろ教えてもらっちゃって……手、手とか握られたりして! うわあああああああああああ!!!!!」
「わああああああああああ隊長が倒れたあああああああああああ!? 隊長!? 隊長ーーーーーーー!!!!」
こんどこそおわり
最後にちらっと出てきた斑鳩というのはてきとうあきさんのシリーズ「~如何にして隊長を尊敬している戦車道に対して真面目な黒森峰女学園機甲科生徒達は副隊長の下着を盗むようになったか~」に出てくるオリキャラです。
また最後の最後に出てきた隊長は私の失明エリカシリーズに出てくるとあるキャラになっています。
どちらも本編とはまったく関係ありませんが、もし興味が出たなら是非。