この小説は、あくまで作者の趣味全部で構成されております。

オーヴァードを選んだのを趣味

シンドロームも趣味、主人公がTSしてるのも趣味。

読んで頂ければ幸いです。

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初投稿です。
誤字脱字や読みづらさの問題があると思いますが、
お許しください、何でもry

さて、恥ずかしながら私自身もオーヴァードについて
詳しい自信はあまりないので所々ガバがあるかと
思いますので、ご注意下さい。


ブラック・ブレット 『オーヴァード転生』

 私は、オーヴァードだ。

と、同時に転生者でもある、と思う。

それが曖昧なのは転生するようなことが

あった覚えがないからだ。

野生のトラックに轢かれてもいないし、

過労死した覚えもない。

ましてやテンプレのように神様も見たことがない。

何時ものように寝て、起きたらそこは

別世界…恐らくはブラック・ブレットの世界であった。

天童とか司馬重工やら聞き覚えのある

単語が並んでいたからである。

 更には、性別も変わっていたために

当初は色々な気苦労もあったものの、

生きているうちに慣れた。

…まぁ、スカートだけは必要ない限り

穿くつもりはないが。

 さて、私が今どの様な状況にあるのかといえば、

疎開中の電車のなかで座っている。

周りは死んだような顔でうつむいている人で

溢れかえっている。

おっと…何故疎開をしているのかというと、

とある化け物が発生し始めたからである。

オーヴァードときて化け物とくれば、

ジャームであるのではないかと考える所であるが、

どうやら違うものではないか、と思った。

 

さて、ジャームというものを説明するには

レネゲイドウイルスとオーヴァードについての

説明が必要である。

 まず、レネゲイドウイルスというものは

生物に感染し、活性化すると遺伝子情報を書き換えて超人的な力や再生能力、超能力のような力を

発生させるものだ。

このレネゲイドウイルスに感染して活性化させた人間がオーヴァードに覚醒する。

 レネゲイドウイルスが活性化する原因は

感染者が身体的なショックを受けること、

精神的なショックを受けることがある。

また、生まれたときから覚醒している場合もある。

ちなみに私は生まれたときからだ。

 さて、活性化すれば超人的な力などが

手に入るのはメリットではあるが

それを圧倒的に上回るデメリットがある。

デメリット…それはレネゲイドウイルスが

人の精神に作用し、活性化するたびに

特定の『衝動』を引き起こすことだ。

この『衝動』を押さえることができず、

コントロールできなくなったものをジャームという。

また、初めて活性化した際にコントロールできず

ジャームとなるケースも多い。

 ジャームになった人間は、己の『衝動』に

対する自制心が一切なくなるのだ。

それにより、思うがまま殺戮を行うモノや

破壊の限りを尽くすものもいる。

 一方、なにも変わらずに社会に溶け込む

モノも少なくない。

ただ、どちらも自分の『衝動』を第一に行動する

というのは変わらないのである。

 私はヤツらを画面越しではあるが見たときに、

発せられる『衝動』を感じることができなかった。

どちらかというと、『本能』で動いている

ように感じたのだ。

なので、ジャームでないと思った。

ただ、オーヴァード、ひいてはジャームが

バックについている可能性は否定できないが………

 

 と、考えを巡らせていた時である。

甲高いブレーキ音が鳴り響き、

次の瞬間…腹の底から響くような爆音が乗員を襲った。

飛散防止のテープを貼った窓ガラスが砕け、

轟音をたてて車体が急停止する。

途端にパニックになる乗客。

「脱線したぞー!逃げろー!」

ドアコックを操作してドアを開け、

乗客は波のように外に逃げて行く。

私もその波に飲み込まれて押し出されていた。

 

 外の状況であったが…まさしく、

『地獄』という他になかった。

アリを巨大化させたような化け物…ガストレアが

電車を襲ったのだ。

乗っていた自衛隊員が防衛ラインを引き、

応戦しているも多勢に無勢で押されているのが

よく分かる。

逃げるにも逃げ場がなく、進退窮まる乗客たち。

 …私はその中で体を押さえて震えていた。

怖かったが、それが原因ではない。

身体(からだ)の奥底から沸き起こる

衝動に耐えていたのだ。

ヤツらを殺せ ガストレアウイルスを殺せ

殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ殺せ………………

歯を食い縛り、押さえていなければ、

今にもこの集団を押し退けて飛び出して

行ってしまいそうであった。

腕から血が出るほど押さえつけるも、

この衝動は治まる気配を見せない。

 その内に状況は悪化し、そこかしこから

肉が引き裂かれる音や潰れる骨の音、

心に突き刺さるような断末魔、生を求める悲痛な叫びが

響き渡るようになっていた。

目の前に気配を感じ顔を上げる。

…そこには、今にも私を食い殺さんとする

ガストレアの大顎があった。

 それからの事は、あまり…覚えていない。

ただ、ヤツらの首を千切り、潰し、殺した感触だけが

手に焼け付いている。

駆けつけた自衛隊員曰く、

数も分からないほどにぐちゃぐちゃになった

大量のガストレアの死骸の山で

左目を押さえて立っていたようだ。

 

「朝ご飯、出来ましたよー」

思考に埋没していた私を引き戻すように、

階下から可愛らしい声が聞こえてくる。

「……!はーい、今行くからねー」

と返し、ベットから飛び起きる。

側の机に置かれた眼帯を左目に着ける。

…あの日、私は左目を喪った。

足元のガストレアのようにぐちゃぐちゃに

なっており、とても見られるものでは

なかったそうだ。

今では、とある事情で自衛隊から頂いた

義眼は嵌まっているが、視界はない。

…まぁ、オーヴァードの力のお陰で

何も支障はないけれど。

寝巻きを脱ぎ、タンスにある適当な服に着替え、 立て掛けておいた太刀を持って部屋を出る。

この太刀も、自衛隊に頂いた物であり、今は

自分の一部のように馴染んでいる。

一足飛びに階段を降りて声の主の元に向かう。

「おはよ、夏世」

「おはようございます、姉さん」

彼女こそが私の愛しい妹にして

『プロモーター』、千寿 夏世。

…とと、私の名前は千寿 春。

『イニシエーター』で、『オーヴァード』

そして、『民警』だ。




最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ここがダメ、とか感想を頂ければ幸いです。

ほんへに登場するオーヴァードやレネゲイドウイルス、
ジャームといった用語は、
TRPGのダブルクロスthe3rdEditionという
ものからです。
もし、興味を持っていただけたのであれば
ニコニコ動画でもっと分かりやすいダブルクロスに
ついての動画が色々あるので見ていだけると
嬉しいです。
ルールブックまで買ってくれれば最高です。
ダブルクロス、やろう!(ダイマ


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