巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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どうも、銀色の怪獣です。

本日二回目の更新です・・・普通なら出来ないよ。正月休みだから出来ることですね。

ただね、今回は・・・人によっては生理的に無理な描写になっている部分がありますので、苦手な方は即座にバックを・・・

というか、前回のに比べたらまたマイナーに戻しました。どんなマイナーか、是非とも予想しながらお楽しみ下さい。

では、どうぞ~


第十五話 恵みをもたらす『巨影』

 

何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら・・・

 

 

―――ヴモゥオゥ!ヴォーン!!―――

 

とある海岸地帯に誓い大都市に響く人々の悲鳴と・・・怪獣の咆哮。見れば、大都市のど真ん中に海から上がってきた怪獣が大暴れしていた。

 

―――ヴモゥオゥ!ヴォーン!!―――

 

「何だよアイツ!?ガマガエルの怪獣か!!?」

「いや、でもガマガエルが海から出てきたりはしねぇだろ!?ありゃクジラの怪獣だって!!」

「顔がガマガエルで体がクジラ・・・怪獣ガマクジラ、ってか!?ふざけんなよーーー!!!」

 

大都市を襲撃し、人々をパニックに陥れている怪獣は誰かの言ったように顔はガマガエル、体はヒレの代わりに手足のあるクジラといった風体の怪獣であった。

そんなガマガエルとクジラのハーフみたいな怪獣であるが、この街に現れたのには理由があった。それは―

 

―――ヴモゥオゥ!ヴォーン!!―――

 

「あぁ!うちの店の真珠が全部食べられる!!」

「こ、このままじゃ注文されていたネックレスやイヤリングが作れない!!」

「止めろーーー!これじゃあ商売あがったりじゃないかよ!!」

 

件の怪獣が大都市に現れた理由、それは「食事」のためであった。とはいえ、この怪獣は別に人間や動物の肉と食べない。そのかわり、この怪獣は何と真珠を食べるのだ。

そう、この怪獣が大都市に現れたのは真珠の一大生産地であり、尚且つ真珠を特産品としてその収益で発展したこの大都市にある真珠(ごちそう)を求めて現れたのだった。

 

―――ヴモゥオゥ!ヴォーン!!―――

 

怪獣は大都市を破壊しつつ、真珠のある宝石店や真珠の加工工場などを片っ端から襲って真珠を根こそぎ食べた後、満腹になったのか暢気に昼寝をしていた。すると―

 

「今だ・・・全部隊攻撃開始!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

―――ドォオオオオオオォォォォォォンッ!!!―――

 

―――ヴモゥオゥ!?ヴォーン!!?―――

 

突如として辺りに轟く爆音と炸裂音、そして怪獣の悲鳴。見れば、怪獣の回りには自衛隊の戦車大隊やヘリコプター部隊、、榴弾砲やロケット砲等々の部隊が勢揃いして怪獣を集中放火していた。

 

「いいわよー!自衛隊の人たち頑張ってーーー!!」

「そうよ行け行けー!私たちから真珠を奪う怪獣を仕留めちゃってーーー!!」

「真珠の光を奪う怪獣をぶっ殺しちゃってぇえええぇぇぇっ!!!」

 

そんな自衛隊の活躍を遠巻きに見つめるギャラリーの内、特に女性たちがかなりヒートアップしていた。

というのも、彼女たちにとって乙女の嗜みに欠かせない真珠を奪う怪獣は憎い相手だ。だからこんなにもヒートアップし、目を血走らせて怪獣をまるで鬼のような形相で睨んでいた。

 

 

―――ヴモゥ・・・オゥ・・・ヴォーン・・・―――

 

「よし、怪獣は沈黙した。みな、ご苦労であった」

 

自衛隊の途切れること無い攻撃を前に、怪獣はとうとう力尽きて沈黙した。

だが、怪獣に食われてしまった真珠は相当な量であり、その被害額も相当凄まじかった。これではこの大都市が復興するのは相当時間がかかってしまうだろう・・・

 

 

 

 

 

「いらっしゃい!いらっしゃい!今日は真珠のバーゲンセールだよ!!ちょっとそこの奥さん、どうか見て買って行ってよ!!」

 

「まぁ!何てお安いのかしら!?これは買いだわ!!」

 

「うふふ、こんなにたくさんの真珠がこんなに安く買えるなんて・・・とっても素敵だわぁ!!」

 

ある日突如として海から現れたガマガエルとクジラのハーフみたいな怪獣が真珠が財源の大都市を襲撃し、大事な財源の真珠を食らい尽くしてから数週間が経っていた。

そんな大都市ではさぞ財政難に苦しんでいるだろう・・・と思いきや、むしろ怪獣に襲撃される前よりも街は活気に満ち満ちており、財源も潤いまくっていた。何故なら、

 

「いやぁ、まさかあの怪獣の腹をかっさばいたら食べられた量を遙かに上回る量の真珠が出てくるなんて・・・怪獣様様だよなぁ!!」

 

そう言いながら、とある宝石店の店員が段ボールを、溢れんばかりの量の真珠が入った段ボールを運びながら嬉しそうに独り言を言っていた。

そう、実はあの怪獣は自衛隊が始末した後、解剖されたのだが・・・その際、何と怪獣のお腹の中から溢れんばかりの、それこそ怪獣が大都市の宝石店などから奪った量が霞む量の真珠が出てきた。

当然、その真珠は怪獣の被害に遭った宝石店や百貨店に還元された、ばかりか「復興財源」の名目で宝石店や百貨店はおろか、スーパーなどでも売買されるようになったのだった。

 

「いやぁ、怪獣が来たときはどうなるかと思ったけど、今となっては怪獣が来てくれたおかげで助かったよ」

 

「だな。こんなにもたくさんの真珠を運んできてくれたんだ。むしろ、もっと怪獣が来てくれないかな、なんて思っちゃうよな」

 

「うふふ、怪獣のおかげでこんなにたくさん、そして安く真珠が買えたわ・・・ありがとう怪獣さん」

 

そう言って街の人々は街と自分たちに凄まじい富をもたらしてくれた怪獣に感謝していた。

これが、最初に怪獣が現れた際は怪獣に向かって怨嗟の言葉を吐き、怪獣を鬼の形相で睨んでいた人々と同一人物たちだとは誰が信じられるだろうか・・・

 

その自分勝手さは、その醜さは見た目だけ(・・・・・)が醜いあの怪獣とは比べもにならず、いくら美しい真珠で着飾ろうとも隠せない・・・

 

 

 

 

「き、きゃああああぁぁぁーーーっ!!?」

 

「!?ど、どうしたーーーっ!!?」

 

ある日の夕方、とある一軒家に響く絹を裂くような年配の女性(マダム)の悲鳴。その声に驚き、マダムの夫が大慌てで妻のいる部屋に駆け込めば―

 

「アナタ・・・アナタ・・・助け・・・て・・・」

 

「!?お、お前・・・どうしたんだソレ(・・)!?何で、何で・・・真珠が皮膚に(・・・)埋まってる(・・・・・)んだ!!?」

 

妻のいる部屋に駆けつけた夫が見たもの、それは・・・床にへたり込んでいる妻の首や手首の皮膚の中に真珠が埋まっている信じられない光景であった。

 

「アナタ、アナタ・・・助けて・・・!!」

 

「オ、オイ・・・い、一体なにがあったんだよ・・・?」

 

「わ、分からないの・・・今日お出かけした街で安売りしてた真珠のネックレスとブレスレッド買って、そのまま付けたまま帰ってきたの。そしたら、そしたら・・・肌に埋まってたのよぉ!!ねぇアナタ!!助けて!!取って、これ取ってよ!!!」

 

夫は目の前で起きている信じられない出来事に混乱しつつも、どうにか冷静さを保って妻に何が起きたのかを尋ねた。

その際妻は言った「出先の()で買った真珠(・・)のネックレス等を身につけていたら、いつの間にか真珠が肌に埋まっていた」と・・・

そんな妻が出かけた先はあのガマガエルとクジラのハーフ見たいな怪獣が襲撃した街であり、妻が買ったネックレスやブレスレッドに使われている真珠は怪獣の腹から出てきた物だった・・・

 

「と、とにかく病院行こう!俺が連れて行くから!!な?な?」

 

「う、うん・・・」

 

「よ、よし、立てるか・・・?」

 

「そ、それが腰が抜けて立てないの・・・お願いアナタ、手を貸して・・・」

 

「お、おお、分かった。ホラ、手を出せ」

 

「う、うん。ありがとう―――」

 

目の前で起きている理解し難い現象にパニックになりつつも、まずは妻を病院に連れて行こうとした夫はショックで腰を抜かして立てない妻に手を差し述べ、妻がその手を握ろうとした、その瞬間!!

 

「んっ・・・?ひ、ひぃっ!?オ、オイ・・・お前・・・その真珠の中で何か動いてるぞ!!?」

 

「えっ・・・?何が―――き、きゃあああああぁぁぁぁぁっ!!?な、何よコレーーーっ!!?」

 

妻に手を差し伸べていた夫が、差し伸べた手を掴もうしている妻の手を、手首に皮膚に埋まっている真珠を何気なく見れば・・・何と、真珠の中で何かが動いていたのだ。

それに気付いた夫は悲鳴を上げ、夫に言われた妻もまた自分の手首に埋まっている真珠の中で蠢く「何か」に気付くと三度悲鳴を上げた。そんな妻の手首に皮膚に埋まっている真珠の中で蠢いているもの、それは―

 

「何よコレ!?カエル!?小さいカエルなの!!?」

 

皮膚に埋まっている真珠の中で蠢くものの正体、それは妻の言う通り小さなカエルのような生き物であり、より正確に言えば、顔はガマガエルだが、体はヒレの代わりに手足のあるクジラのようであった・・・

 

「いやぁ!もう嫌っ!!助けて!アナタ助けて!!早く病院に連れて行ってよぉ!!」

 

「わ、分かったら!分かったらとりあえず車に乗れ!!」

 

連続して起きる信じられない事態に妻は壊れる寸前だっが、夫がどうにか妻をなだめながら妻に肩を貸して車まで運び、地元でも一番大きな総合病院へと連れて行った・・・

 

 

「取って1早く取ってよ!!」

 

「嫌だ・・・嫌だ!!こんなのあっていい訳ないわよ!!?」

 

「助けて・・・誰か助けて・・・」

 

 

「何てこった・・・」

 

夫が車を走らせ、地元でも一番大きな総合病院へ到着して院内に入ったとき、院内は地獄絵図だった。

というのも、院内には人が、それも女性が溢れんばかりに詰めかけており、加えてみな夫の妻と同じように皮膚に真珠が埋まって取れなくなっている人ばかりであった。

加えて、ほとんどの女性は驚きやパニックからギャーギャーわめき散らし、更には腰を抜かしている人も多いために病室のソファーだけでは飽き足らず、床に四つん這い状態で座り込んでいた。

そんな女性たちを一目見て、夫は思わず口を滑らせた。

 

「これじゃあまるでカエルの大合唱じゃないか・・・」

 

と。

 

 

 

 

「うむむ・・・これは、もしやあの怪獣の祟りではなかろうか?」

 

「ちょっと先生!?先生が祟りとか言ってどうするんですか!!?しっかりして下さいよ!!」

 

「だが、そうは言うがね君・・・患者はみな、あの街(・・・)で売られていた真珠を、あの怪獣(・・・・)の腹から出てきた真珠で出来たネックレスなどを身に付けていてこうなったんだろう?これは、もはや祟りじゃないかね・・・?」

 

「それは・・・その・・・」

 

数多くの患者が駆け込んだ総合病院の一室では外科医と看護婦長が集まった大勢の患者を前にそんな事を言い合っていた。

実はこの外科医と看護婦長は詰めかけた患者たちから話を聞いた他の看護師たちの報告を元に、この異常事態の原因を探っていた。そんな折、外科医がある結論に達したのだ。それが―

 

「確かに、祟りだなんだと非科学的ではあるさ。だがね、これは紛れもなくあの怪獣が原因だよ。しかも、ソレを招いたのは欲深くて浅はかな人間が原因だと断言していいと思うよ」

 

「・・・・・・・・・」

 

外科医の言葉を前に、言葉を飲むしかない看護婦長。そして、実は外科医の考察は当たっていた。

 

実を言えば、皮膚に真珠が埋まっている女性たちが身に付けていた真珠は真珠ではなく卵、あの真珠が財源である大都市を襲撃し、真珠を食らったあのガマガエルとクジラのハーフのような怪獣の卵であり、怪獣は真珠をエサにしているせいで卵は真珠に酷似している。

加えて、あの怪獣は卵を産むと母親が卵を自分の皮膚に埋めて育てるという、南米に生息する「コモリガエル」というカエルと同じ子育て法を取るのだ。

そう、今回の事態は外科医の言う通り欲深い人間が、人間が怪獣の腹から出てきた卵を勝手に真珠だと思い込み、ネックレスなどに加工して売り払った挙句、卵を身に付けた人間たちが卵の「親の皮膚に潜り込む」という性質故に起きた惨劇だったのだ。

 

 

この日、日本のとある都市が崩壊した。だが、その都市は決して自然災害や巨大生物の襲撃などを受けた訳ではない。その都市は「破綻」して崩壊したのだ。

何故か?その都市では、人体に悪影響を与える「ある物体」をロクに調査もせず、目先の利益と財源のために売りさばき、その結果で大勢の人々に危害を加えた。そのせいでその都市は人々から非難され、信用を失い、その結果で破綻して崩壊したのだ。

そんな都市の崩壊を招いたのは他ならぬ人間たちではあったものの、都市の破綻の原因を作り出したのは巨影「潮吹き怪獣 ガマクジラ」という死してもなお人類に禍根を残す厄介な存在であったのだ・・・

 

―――ヴモゥオゥ・・・ヴォーン・・・―――




如何でしたか?

今回は『ウルトラマン』よりあのキモカワorブサカワなガマクジラが登場です。

ただ、ストーリー自体は問題ないんですよ。問題なのは・・・まさかのガマクジラの卵が人間の肌に埋まり、そこでガマクジラの子供たちが成長するという身の毛もよだつ描写・・・俗に言う「蓮コラ」みたいな状態でしょうね・・・

ちなみに、今回のガマクジラの子育ての設定とかは僕が勝手にやっただけで、ガマクジラはそんな設定はありません。
ついでですが、この「母親の皮膚に卵が埋まってそこで子供が育つ」というのは現実世界にいるコモリガエル、通称ピパピパが本当にやる子育て方法です・・・心臓が悪い方は検索しない方がいいですよ。マジでキモいから・・・

正直、僕自身がこのストーリーというか卵の下り考えててゾワってなりました。こんなの、ウルトラマンでやったら即放送打ち切りですね。ただ、ウルトラQならやりそうな・・・

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