巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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どうも、銀色の怪獣です。

さて、今回の更新は・・・新たな『巨影』を出しつつ、前に出た『巨影』が再登場(しかも何回か)します。ついでに言えば、出て来た巨影たちが何らかの形で再登場することは今後もありえます。
何故か?まぁ・・・後々分かりますが、この『巨影都市オブ・ジ・エンド』って実は・・・なんですよねぇ。その伏線ってことです。ハイ。とはいえ、それが分かるのはかなり先ですが・・・

では、どうぞです。


第二十七話 狂わせる『巨影』

何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら・・・

 

―――フッフッフッフッフォ・・・―――

 

「な、何じゃありゃあああぁぁぁっ!!?」

「ば、化け物だーーーっ!!!」

「き、巨人・・・いや『魔神』だーーーっ!!!」

 

大勢の人々が行き交うとある大都市の中心に、何の前触れも無く色白の顔に四つの青い目とグロスを塗ったような艶やかな唇、ネイルをしたような両手の鋭い爪、まるでハイヒールを履いたような足、そして豊満なバストを持った身長が54mもある巨人(きょじん)もとい「魔神(まじん)」が現れた。

 

―――フッフッフッフッフォ・・・―――

 

そんな魔神は自身を見てパニックを起こして逃げ惑う人々を一瞥すると・・・両肩の角から紫色の光を、その実は「電磁波」を逃げ惑う人々に浴びせ始めた。すると―

 

「あっ!?がっあああぁぁぁっ!!?あ、頭が割れ・・・るっ!!?」

「い、痛いっ!!痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!頭が・・・痛いっ!!!」

「な、何なんだ・・・よ・・・コレッ!!?」

 

魔神が発した紫の電磁波を浴びた人々は凄まじい頭痛に襲われながらその場でバタバタと倒れ、頭が割れるような痛みに耐えきれずにその場で七転八倒して苦しんでいた。そして―

 

「うぅ・・・あぁあ゛っ!!!」

「がああぁぁっ!!!」

「うおおおぉぉぉっ!!!」

 

魔神の発した紫の電磁波を浴びて苦しんでいた人々であったが、突如として跳ね起きると・・・何と、手当たり次第に物を破壊する、誰彼構わず襲いかかる、挙句は殺人まで起こす等々の行動を起こし始めた。

そんな人々は目は異様に血走ってギラギラと、まるで自分以外のあらゆるものが敵に見えているかのようであった。

 

―――フッフッフッフッフォ・・・―――

 

一方で、足下で争い合って殺し合う街の人々を一瞥して魔神はさも愉快そうに笑っていた。何故なら、魔神は自分の持つ「能力」によって狂った(・・・)人間たちを見て「愉しんでいる」のだ。

実は魔神の放つ紫電磁波は人間の脳の中に一種の恐怖ホルモンを作り出し、攻撃衝動や破壊衝に殺人衝動を起こし、挙句は脳を「破壊」してしまう。

つまり、魔神は電磁波を放つだけで指一本動かさずに全人類を滅ぼすポテンシャルを持っているのだ。

 

―――フッフッフッフッフォ・・・フッシュッルルッ!!―――

 

―――ドォン!!―――

 

だが、この魔神はそもそもが嫌らしい性格であると同時に、非常に冷酷で人類の抹殺を目的としているので「指一本動かさない」ということはせず、紫の電磁波で人間を狂わせて殺し合わせると同時に、自ら額から撃ち出す光球で街を壊して人々を殺害するなどして暴れていた。

 

―――フッフッフッフッフォ・・・―――

 

自身が発した電磁波で狂って殺し合う愚かな人間を、自身が行った破壊活動で次々と死に絶えていくか弱い人間を見て邪悪な笑みを浮かべ、悦に浸る魔神。

だが、そんな矢先に魔神の気分と企みを害する「闖入者」が地底より現れた―

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――フッフォ!?フッシュッルルッ!?―――

 

突如として魔神のいる大都市の地下から闖入者が、瞳の無い金色の目に銀色の体表を持つ逞しい体付きの怪獣が大都市の地面を砕き割って魔神のすぐ目と鼻の先に現れた。

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

そんな銀色の怪獣は魔神を一目見ると雄叫びを上げ、両腕をぶつけ合って気合を入れるような動作をすると魔神に向かって猛突進し始めた。

 

―――フッフッフッフッフォ・・・―――

 

一方の魔神であるが、最初こそ突然の銀色の怪獣の乱入に驚いた様子を見せたが、すぐに今までの余裕たっぷりな表情と様子に戻った。

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

しかし、そうこうしている内にも銀色の怪獣はビル群をなぎ倒し、地響きを轟かせながら魔神に接近してあと数歩で魔神に掴みかかれるという距離まで接近した、その瞬間!!

 

―――フッフッフッフッフォ・・・フッシュッルルッ!!―――

 

―――グオッ!?グオオオオオォォォォ!!?―――

 

魔神は向かってくる銀色の怪獣を不敵な笑みを浮かべながら一瞥すると・・・銀色の怪獣に向かってあの紫の電磁波を浴びせ始めた。

 

―――グオオオオオォォォォ!?グオオオオオォォォォ!?―――

 

魔神の放つ紫の電磁波を浴びた銀色の怪獣はヨロヨロとよろめいた後、その場にひっくり返って悶えていた。そう、魔神の放つ紫の電磁波は巨大な怪獣にでさえも影響を及ぼしてしまうのだ。

 

―――フッフッフッフッフォ・・・―――

 

自分の放つ電磁波によって悶え苦しむ銀色の怪獣を、自分の「楽しみ」を邪魔した銀色の怪獣(おろかもの)を見下ろしつつ、巨大で強力な銀色の怪獣の脳すら破壊して犯す自身の能力の凄まじさに、魔神は悦に浸っていた―

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――バキッ!!―――

 

―――フッフォ!?フッシュッルルッ!?―――

 

突然、魔神の顔面に凄まじい衝撃が走って「殴り飛ばされた」。そんな魔神を殴り飛ばした張本人は当然―

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――フッフォ!?フッシュッルルッ!?―――

 

突然殴り飛ばされたことで驚き、殴られた頬をさすりながら立ち上がろうとした魔神はそのまま地面に押し倒され、魔神を押し倒した張本人の銀色の怪獣が魔神の体の上に馬乗りになって魔神をフルボッコにし始めた。

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――バキッ!!ドカッ!!ドゴッ!!ゴキッ!!ゴシャッ!!―――

 

―――フッフォ!?フッシュッルルッ!?―――

 

魔神に馬乗りになった銀色の怪獣に「慈悲」や「容赦」といった類いのものはなく、とにかく魔神の顔や頭をその剛腕で殴りまくる、あるいは7万5千トンもあるヘビー級の体重を活かした押し潰し攻撃を見舞ったりもしていた。

 

―――フッフォ・・・フッシュッルルッ!!―――

 

―――ドォンッ!!―――

 

とはいえ流石に魔神もやられっぱなしな訳は無く、魔神は両手の鋭い爪で銀色の怪獣の喉に突きを見舞い、更には銀色の怪獣の顔面に向かってあの青い光球を発射して爆発させた―――が、

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――バキッ!!ドカッ!!ドゴッ!!ゴキッ!!ゴシャッ!!―――

 

―――フッフォ!?フッシュッルルッ!?―――

 

何と魔神の攻撃は銀色の怪獣には全く応えておらず、銀色の怪獣の攻撃が止むことは無かった。

それもそのハズ、この銀色の怪獣は凄まじく高い防御力と生命力を持っており、たかだか光球や突き程度では怯むことも傷付くことも無かったのだ。

 

―――フッ・・・フォ・・・フッシュッルルッ・・・―――

 

「このまままでは殺される」魔神の鳴き声を人後で表現するならこれしかないだろう。

事実、銀色の怪獣に一方的にやられている魔神は息も絶え絶え、あれだけ白く美しい顔は皮膚がうっ血してどす黒く変色して腫れ上がり、艶やかな唇は切れて血まみれ、挙句は自慢の電磁波を放つ両肩の角も折られていた。これは「女性」である魔神にとっては凄まじい屈辱であった。

だが、それでも銀色の怪獣は攻撃の手を緩めない・・・このままでは確実に魔神は殺される。だから彼女こと魔神は「奥の手」を使うと決めた。

 

―――フッ・・・フォ・・・フッシュッルルッ・・・!!―――

 

―――グオオオオオォォォォ!?―――

 

突然聞こえた魔神の気合を込めた一吠えと銀色の怪獣の戸惑ったような声。

見れば・・・何と、魔神の体があっという間に透けてその場から消え去ろうとしているではないか!!加えて、今の今まで魔神に当たっていた怪獣の攻撃は消えかけている魔神の体を通り抜けていた。

実はこの魔神は「亜空間種」と呼ばれる種族であり、先の電磁波など以外にもテレポート能力を持っている。そのため、魔神は身の危険を感じるとテレポートして逃げてしまうのだ。だが―

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――フッフォ!?フッシュッルルッ!?―――

 

突然銀色の怪獣が吠えた。かと思えば、銀色の怪獣はあさっての方向に向かって腕を突き出した―――かと思えば、何と、銀色の怪獣が突き出した腕にはたったいま消え去った魔神が捕まっており、捕まれている魔神は相当に戸惑っていた。

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――ザシュッ!!―――

 

―――フッフォ!?フッ・・・シュッル・・・ルッ・・・―――

 

だが、魔神の都合など銀色の怪獣には関係ない。銀色の怪獣は捕まえた魔神を自分の元へ引き寄せた直後、白く輝く鋭い牙をむき出して魔神の喉笛に噛み付き、そのまま噛み殺した。

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

魔神を噛み殺した銀色の怪獣は息絶えた魔神の体を投げ捨てると、両腕で胸を叩いて叩きながら勝利の雄叫びを轟かせた。

実はこの銀色の怪獣もまた魔神と同じ「亜空間種」の「亜空間怪獣」という種類であり、それ故に一応は同種類の魔神の動向を見抜いて捕獲することが出来たのである。

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

そんな銀色の怪獣であるが、息絶えて動かなくなった魔神にはもう目もくれず、今度は足下で相変わらず争いや殺し合いを繰り広げる街の人々に襲いかかり始めた。

だが、魔神の電磁波によって脳を破壊された人々には「逃げる」や「身を守る」という選択肢は無く、ただひたすらに銀色の怪獣に蹂躙されていった。

 

 

 

 

ある日、日本の大都市が「魔神」に襲撃された。そんな魔神は生来持ち合わせた人間を狂わせて殺し合わせる紫の電磁波を放ち、人類を同士討ちさせて滅ぼそうと企んでいた。

しかし、そんな魔神の前に突如として現れた銀色の怪獣によって魔神の企みは大きく狂い、挙句は魔神はその銀色の怪獣に殺された。

だが、実を言えば魔神の放つ電磁波は銀色の怪獣の脳を狂わせ、破壊することには成功していた・・・だが、残念なことに怪"獣"は"人間"とは違って「理性」ではなく「本能」で生きている。

そのため、いくら魔神が怪獣の脳を破壊して狂わせても、知性や理性によって破壊衝動や殺人衝動を抑え込める人間と違って「意味が無かった」のだ。

加えて、銀色の怪獣は動くものなら何でも襲いかかる本能があり、それ故に魔神は銀色の怪獣が持つ「動いてるものに襲いかかる」という"本能"のなせる技によって屠られたのであった。

 

こうして大都市を襲撃し、己の持ち合わせた能力によって人類抹殺を目論んだ亜空間に住む巨影「魔神 エノメナ」の企みは、そのエノメナと同じく亜空間にする巨影「剛力怪獣 シルバゴン」によって打ち砕かれたのであった。

だが、あくまでシルバゴンは「ヒーロー」ではない。シルバゴンはあくまで本能に従って動き、目の前で動く獲物を襲っただけだった。そして、そんなシルバゴンを止める手立ては・・・人類には無い。

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 




如何でしたか?
今回は『ウルトラマンティガ』より「実は女性で、企画段階では『魔女』だった」という「魔神 エノメナ」が登場です。
で、エノメナが女性だという証拠(?)は、グロスを塗ったような唇、ネイルをしたような爪、ハイヒール履いたみたいな足、膨らんだ胸、胸元の鎖みたいなネックレス(?)に加えて「自分の魅力(能力)で人々を惑わし、狂わせる」や「狙った輩をどこまでもつけ回して自分のものする(劇中ではデバンをつけ回していた)」という『悪女的』な演出が取り入れられているらしいです・・・まぁ、確かに女性の方が狡猾もとい色々と「怖い」ですからね・・・

ある意味では『一人の男に執着して星を超えてまで追ってくる執念深い女』というイメージで作られた「石化魔獣 ガーゴルゴン」に通じます(登場したのはエノメナが20年以上も先で、あくまでガーゴルゴンはイメージがそうなだけで、エノメナは明確に「執念深い悪女」として描かれている)な。

んで、まさかのシルバゴン再登場からの大活躍(エノメナを倒すのと怪獣らしく街の破壊など大暴れ)でした。何故シルバゴンが唐突に再登場したのかは・・・後に明らかになります。

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