巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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どうも、銀色の怪獣です。

今回は・・・ある意味で過激で、ある意味でかなり捻くれたお話です。まぁ、出した巨影がそんなヤツ(原作のストーリー)ですし・・・ね?

ついでに、作中で名前が出てくる人物は「とある有名映画」からお名前を拝借しました。何でしょうね?ヒントはタイトルの『永久(とわ)に~』ですかね

あと、後書きで再びどーでもいいネタ(フュージョンライズ)やってますので、気が向いたら見て下さい。

ではどうぞ~


第三十三話 永久(とわ)に生き"たい"『巨影』

何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら・・・

 

「あぁ、ワシは幸せだ・・・こうして、みんなに看取ってもらえて・・・嬉しいよ・・・ばあさん、ワシもそっちに行くから・・・な・・・」

 

「オヤジ!?オヤジ、しっつかりしろ!!」

 

「お義父さん!?お義父さん!!目を開けて下さい!!」

 

「おじーちゃん!?おじーちゃん、死なないで!!」

 

「19時20分、ご臨終です」

 

とある大都市の片隅にある病院の一室にて、一人の老人が家族に看取られながら天寿を全うし、病室は深い悲しみに包まれた。

 

「何故、人は死ぬのか?」

「何故、寿命というものは存在するのか?」

「何故、人の寿命はせいぜい100年程度なのか?」

「何故、死ぬことが自然の摂理とされているのか?」

 

人間ならば、否、この世に存在する「命」を持つ存在ならば必ずはそう思う疑問が、この世界の『摂理』だ『(ことわり)』だというきれい事(しんじつ)がある。

 

果たしてこの摂理や理は誰が決めたのか?神か仏か、それとも別の存在か?

 

そして、なぜ我々はその摂理や理に従わなければならないのだろうか?

 

何故?

 

何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故・・・

 

何故なのか?

 

何故、長生きをしてはならないのだろうか?

何故、寿命を超えて生きてはならないのだろうか?

何故、寿命というものは定められているのだろうか?

 

だが、命があるものはいずれは死を迎えなければならない。命があるものは定められた寿命が尽きたならば死ななければならない。

 

それがこの世の摂理であり理なのだから。これは誰にも覆せないのだ・・・そう、遙か古代の地層から「ある生物」が見つかるまでは―

 

 

 

「「「ハッピーバースデートゥーユー・ハッピーバースデートゥーユー、お爺ちゃん、お誕生日おめでとう~~~!!!」」」

 

「いやぁ、ありがとうありがとう!こうしてみんなにお祝いしてもらえるなんて、ワシは幸せ者だ!!」

 

とある大都市の一等地に建つ家にて、盛大な誕生日パーティーが行われていた。そんな誕生日パーティーの主役は・・・集まった人々に「お爺ちゃん」と呼ばれている、どうみても30代くらいにしか見えない活気と精力に満ち満ちた男性であった。

 

そんな男性の目の前には誕生日ケーキが置いてあり、ケーキの上には「〇〇歳おめでとう!!」と書かれたチョコレートの板が乗っていた・・・乗っていたのだが、その書かれている歳が"異常"であったのだ。

 

ちなみに、何と書かれているかというと―

 

「130歳おめでとう!!」

 

と書かれていた。

 

見た目は若くて生き生きしているが、みんなには「お爺ちゃん」と呼ばれて、挙句は「130歳おめでとう」と書かれている・・・一体、何がどうなっているのだろうか?

 

 

 

「この生物が体に寄生すれば、人間の寿命は飛躍的に伸びるばかりか、肉体が若返る・・・驚くべき発見だ!!」

 

切っ掛けは古代の地層から「ある生物」が発見されたことであった。

 

基本、人間の寿命はせいぜい100年程度だ。当然、寿命は誰しもが迎えるし、人間も動物も年を取って死ぬ。

だが、そんな当然で当たり前の「自然の摂理」にこれでもか!!と逆らう生物が、はるかカンブリア紀の時代に生きていた三葉虫に酷似した巨影「古代生物 ソーマ」が古代の地層から発見され、クローニング技術で蘇った事で「自然の摂理」はほぼ崩れ去った。

 

 

「古代生物ソーマは、寄生した宿主の肉体を若返らせ、できる限り宿主を生き長らえさせることで自身も長く生きようとする性質がある」

 

このソーマの持つ驚くべき特性を発見したのは外国のメルヴィル博士と妻のマデリーン女史、および夫婦の親友のヘレン女史であった。

 

 

 

「「「ハッピーバースデートゥーユー・ハッピーバースデートゥーユー、お爺ちゃん、お誕生日おめでとう~~~!!!」」」

 

「いやぁ、ありがとうありがとう!こうしてみんなにお祝いしてもらえるなんて、ワシは幸せ者だ!!よぉし、もっともっと長生きするぞ!!」

 

こうして「寄生した宿主を若返らせて生き長らえさせる」という世紀の大発見の性質を持ったソーマはクローニング技術で増殖され、大勢の人々の首筋に寄生させられることと相成ったのである。

 

こうして人類はたかだか100年程度の寿命に怯える必要も、病気や怪我で苦しむ必要も無くなった。めでたしめでたしということだ。

 

 

「老いない、病気もしない、何の不安もないまま何百年も生きる。それって本当に幸せなの?限りある命を一生懸命に、必死に生きてこそ意味があるのではないか?」

 

古代生物ソーマが世間に広まって人間が数百年生きれるようになってからしばらくの後、不意にそんな事を主張し始める人々が現れた。とはいえ、その主張は実に的を得ていた。

何の苦もなく、何の危機感もなく、のほほんと安全に何百年も生きる事が出来る様になった人類は堕落して「頑張る」や「必死」といった言葉や行動と無縁になってしまった。その様を一言で言い表すならば「生ける屍」だった。

だからこそ人々は気付いたのだ。古代生物ソーマに頼りっきりではいけない。何百年もダラダラ生きるよりも限りある時間を必死に、懸命に生きる方がよっぽどいいと・・・故に、一度は古代生物ソーマを寄生させた人々もソーマを剥がし始めた―――

 

 

 

 

『あなたたち人間の体を若返らせ、病気から守って生かしてあげているのは我々です。つまり、最早あなたがた人間に主導権はありません。あなたがたは我々の意志に従って長生きして頂きます』

 

人間たちが古代生物ソーマに頼り切って生きるがよくないと気づき、ソーマを剥がし始めるには遅すぎた。

 

何故なら・・・人間が寄生させたソーマの「能力」によって若返って長生きできるようになったように、人間に寄生させて(・・・・・)もらった(・・・・)ソーマは人間の「知能」を得て頭がよくなった、ばかりか、知能が発達したソーマは人間の体の主導権を握り、思うがままに操り始めてしまった。

結果、人間たちはソーマを剥がすことはおろか、何をするにでも自分の意思ではなくソーマの意志に従って行動し、生きるしかなくなったのである。

 

こうして愚かにも目先の利益にばかり目が眩んだ人類はちっぽけな古代生物によってやることなすこと全てを管理され、何百年もの間をダラダラと生きるしかなくなったのである。

加えて、ソーマによって全てを管理されて自由が無くなり、病気になることも老いることも無く長生きできるようになった人類は・・・とにかく堕落し、あらゆる事柄に対して無頓着・いい加減・無気力になってしまい、文明レベルが著しく低下してしまった。

だが、それでも病気もせずに長生きできる・・・否「長生きしなければならない」という枷を背負った人類はみなこう思った―

 

「あぁ、死ぬべき時に死ねないって・・・辛いなぁ」

 

と。

 

だがいくら人類はそう思おうが、古代生物ソーマに体の主導権を握られた人類には全くの無意味であった。

 

そう、遙か古代の地層から「ある生物」が見つかるまでは―

 

 

 

―――ギシェギシェエエエェェェ!!―――

 

『う、うわぁあああぁぁぁっ!?何だコイツはーーー!!?』

『ば、化け物だーーー!!』

『逃げろー!とにかく逃げろーーー!!』

 

ある日、とある工事現場で巨大な卵が古代の地層から見つかった、ばかりか、その卵から巨大生物もとい怪獣が誕生した。

 

―――ギシェギシェエエエェェェ!!―――

 

その怪獣は通常の生物や怪獣と違い、頭部が体の下に、尾らしき部分が体の上の方にあるという変わった体形・・・というか、逆立ちで行動していた。

また、背中には緑色の棘々、尾の先は二股の鞭状になっており、顔は間の抜けた芋虫のゆるキャラのような顔立ちをしていた。だが、

 

―――ギシェギシェエエエェェェ!!―――

 

『う、うわあああぁぁぁっ!?く、来るなーーー!!!』

『に、逃げろっ!捕まったら食い殺されるぞーーー!!』

『た、助けて!誰か・・・たす・・・け・・・て・・・』

 

件の怪獣は、あろうことか人間を襲って捕食していた。そう、この怪獣はその珍奇な姿と間の抜けた顔口からは想像も付かないが、口の中に見え隠れるする三角形の歯の形状から分かるように肉食性の捕食者である。

考えてもみて欲しい。十五階建てのビル並みの大きさの生物が、ましてや肉食の怪獣が追ってきたら・・・どれほどの恐怖になるだろうか?

 

しかし、

 

「おーい!こっちだよ怪獣さ~ん!!エサはここだよ~」

「そうだよ~エサはたくさんあるよ~」

「ほーら、早く私たちを食べて~」

 

―――ギシェギシェエエエェェェ!!―――

 

件の怪獣が現れてからしばらくの後、とても奇妙な事が起きていた。それは・・・何と、自ら進んで怪獣に捕食されようとする人間が後を絶たなくなったということだ。

 

―――ギシェギシェエエエェェェ!!―――

 

「うぅ、痛い・・・ごほっ!で、でも・・・これが生きてる証なんだなぁ・・・」

「あはは・・・これでやっと死ねる・・・嬉しいなぁ」

「これでダラダラ生きるのとおさらばできる・・・よかった」

 

普通に考えて、自ら怪獣に捕食されにいくなど正気の沙汰では無い。だが、怪獣に捕食されに行った人々はみな嬉しそうに、みな充実した表情のまま怪獣の胃の腑へと収まっていっていた。

 

そう、人々が自ら怪獣に捕食されにいった理由は極単純で、人々は「死にたかった」のだ。

 

現在、人類は自らが寄生させたあの古代生物ソーマによって無理矢理に長生きさせられ、非常に堕落した生活を何百年と続けている。だが、それに嫌気がさして抜け出すことも、あるいは自ら死ぬことも出来ない。

 

『ふざけるな!誰がお前たち人類を長生きさせてやってると思っているのだ!?嫌だ、我々は死ぬなど絶対にごめんだ―――』

 

―――ギシェギシェエエエェェェ!!―――

 

当然、人類に寄生している古代生物ソーマは自ら怪獣に食われて死ぬという愚かで異常な行為を良しとするハズも無く、全力で抗った・・・が、そのソーマの能力を上回る圧倒的な『力』を、圧倒的で抗えない絶対的な『捕食者』の登場によって人類は死を迎えることが出来た。だから人々はみな嬉しそうに、満足そうに自ら怪獣に捕食されに行っていたのだ。

 

―――ギシェギシェエエエェェェ!!―――

 

「ありがたやありがたや。あの怪獣のおかげちゃんと死ねるようになった。よかったよかった」

 

こうして、堕落してダラダラ何百年も生ける屍のように生き続け(・・・・)なければ(・・・・)ならなかった(・・・・・)人類は、自分たちを死なせてくれる怪獣こと巨影「古代怪獣 ツインテール」をまるで神のように崇めるようになったのであった。

 




如何でしたか?今回は「ネオ・ウルトラQ」より古代生物ソーマと、「帰ってくれウルトラマン」・・・「帰ってきたウルトラマン」より大人気怪獣ツインテールが登場です。

ちなみに、なぜこの二体を同時に出したかというと・・・三葉虫っぽいソーマと、三葉虫の天敵「アノマロカリス」っぽい&古代生物であるソーマと同じ「古代」の怪獣のツインテールということで選出しました(ちなみに、最新の研究ではアノマロカリスは三葉虫を補食出来なかったとか、食えても脱皮したての三葉虫しか襲えなかったとか言われてます)

長く生きたい、永久に生きたい・・・夢ですね。ですが、そうなったら死ぬタイミングはいつになるのか?
『ゲゲゲの鬼太郎』の4期の『黒髪切りと鬼髪』で目玉のおやじが「妖怪は死ぬことは無い。いずれ、自分であの世に渡る時を見極めなければならない」と言ってましたが・・・自然死するのが吉なのか、自分で死のタイミングを見極めるのが吉なのか、どうなのですかね?

で、前書きで言った「有名映画」とは1992年公開のあの『永久(とわ)に美しく』でして、お話の中に出たメルヴィル博士・マデリーン女史・ヘレン女史はその映画の主人公たちです。あの映画、今テレビでやったら話題になるぞ。色んな意味で・・・

以下、どうしてもやりたかったネタ↓

フュージョンライズ!

古代怪獣ツインテール

―――ギシェギシェエエエェェェ!!―――

強酸怪獣リトマルス

―――キュヒィン!!―――

大地の力、お借りします!!
超合体!ツインマルス!!

―――ギシェキュヒィン!!―――

ツインマルスのコンセプト「ボガールも食わない・食えない」→とにかくマズい、肉が排気ガス臭い。「他の怪獣のエサ」というコンセプトを覆す
見た目が似てる(リトマルスはツインテールのオマージュ)、両者とも「地底怪獣」だから。

最近はツインテールやリトマルスみたいな奇抜な見た目の怪獣いないですし、どうですかねぇ?

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