巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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どうも!作者です

今回は恒例の(?)カオス回です。加えて、内容は特に意味もないし、別に皮肉ったり何か教訓的な意味のない、ただ単に書き上げただけな回となっております。

ですが、この回を制作した意味は―――主に後書きで述べているように、僕の「個人的な考え」を発散したくて書いた回です。ですので、よければ後書きも見て頂けると嬉しいかな?

はい、ではどうぞ~


第三十七話  「三人寄れば・・・」な『巨影』

何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら

 

―――ピポポポ・・・ゼットォーン!!―――

 

―――シュワ・・・アァ・・・!!―――

 

「あぁ、そんな・・・!ウルトラマンが・・・負けた・・・!!」

 

「敗北」と「勝利」 いま目の前で起きた事柄を表現するならこの表現しか無いだろう。

 

そう、今まさに正義のヒーロー(ウルトラマン)が恐るべき宇宙恐竜(ゼットン)に敗北し、その命を散らしたのだ。

 

―――ピポポポ・・・ゼットォーン!!ゼットォーーーン!!―――

 

一方で、憎きヒーローを倒した怪獣は勝利の雄叫びを上げ続けていた。と、ここで―

 

―――ゼットォン?ゼットォ!ゼットォン!!―――

 

不意に怪獣が「何か」に気付き、嬉しそうに鳴きながらその「何か」の方へと近寄ろうとした。だが、

 

『な、何だこの怪獣は!?来るな!来るんじゃねぇ!!あっち行きやがれっ!!!』

 

―――ゼ、ゼットォン?ゼットォン・・・?―――

 

怪獣が見付けて近寄ろうとした「何か」とは・・・頭頂部に触角を持ち、肌の色が濃紺というか限りなく黒に近い青色をした人外の存在、俗に言う「怪人」であった。

そして、なぜ怪獣が怪人に近寄ろうとしているかの理由は・・・実は怪獣は怪人が手塩にかけて育て上げており、故に怪獣は怪人に相当に懐いていた。

だから一仕事終えた怪獣は主の怪人に褒めてもらいたくて近寄ろうとしていたのだが―――だが、怪獣は先の戦いで疲れていた事、そして件の怪人が怪獣の主に相当に酷似している(・・・・・・)せいで気付けなかった。実はいま怪獣の目の前にいる怪人は怪獣の主ではない(・・・・)事に。その結果―

 

『だからっ・・・来るなと言っているだろうがーーーっ!!!』

 

―――ベチャッ!!―――

 

―――ゼ、ゼットォン!?ゼット・・・オォン・・・―――

 

「えっ?ええっ!?怪獣が・・・消滅した・・・?」

 

どれだけ「来るな!近寄るな!!」と言っても止まらずに近付いてくる怪獣に対し、怪人は頭頂部にある触角から透明な液体を噴射して浴びせた。するとどうだろうか。何と、身長が60mもある怪獣が一瞬で消滅してしまったではないか!!

 

『はあっ!はあっ・・・!全く、一体なんだったんだあの怪獣は?何故このケムールに近寄ろうとしたのだ?』

 

一方で、頭頂部の触角から出した液体で怪獣を消した怪人はホッと一息つきながらも、全く見ず知らずの怪獣が自分に近付いて来たことに首を傾げつつ、その左右で位置が違う二つの目(・・・・)、そして後頭部にある第三の目(・・・・)をパチクリさせ続けていた。

 

『って、まぁいい。とりあえず、イオゴン(・・・)を探さねば』

 

その後、怪人ははぐれてしまった"相棒"を探しに何処かへと去って行った。

 

 

 

 

 

 

「待てゴラーーーっ!逃げんなボケーーーっ!!」

 

『ひ、ひぃいいいぃぃぃっ!?く、来るな来るな来るな来るなーーーっ!!!』

 

夜の大都市にこだまする罵声と悲鳴。見れば・・・頭頂部に触角があるせーラー服を着た人外の存在が、俗に言う「怪人」がもの凄い数のパトカーやら白バイに追われ、夜の街を疾走もとい逃走していた。

 

「対象は車より速く走り、頭部の角から出す液体で人間を消失させたりもするという情報だ!気を引き締めてヤツを捕縛せよ!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

実はこの大都市ではここ最近、人間の誘拐や消失事件が多発しており、その調査に乗り出した警察が犯人を特定した。それこそが―

 

「止まれ―!止まらないと撃つぞーーーっ!!」

「大人しく投降しろ!さもなくば発砲する!!」

「攫った人たちを返せーーーっ!!」

 

『だ、誰が貴様ら地球人の言うことなど聞くかバカめ!!』

 

尚も続く警察とセーラー服を着た怪人の大捕物(おいかけっこ)

そう、警察が件の怪人を追っているのは例の誘拐・消失事件は怪人が起こしたものであり、それゆに警察は怪人を捕らえて行方が分からなくなっている人々を助けようとしているのだ。しかし、

 

『ク、クソッ!本当にしつこいな・・・!!だが・・・誘拐だなんだとは一体何のことだ!確かに俺は地球を侵略に来たが・・・このゼットン星人は誘拐などしていないぞ!!?』

 

不意に警察に追われている怪人がボソッと呟いた。

そう、実はこの怪人は誘拐事件など起こしていない。つまり、全くの濡れ衣なのだ。しかし、何故か警察は怪人が犯人だと思って追っている・・・一体、何故なのか?

 

「誘拐事件の犯人は正体不明の怪人、頭頂部に触角のような物を有している、明らかに人間ではない、どう見てもあのヤローが犯人だよな!!」

 

逃げ続ける怪人を追う警官の一人がそう呟いた。そんな彼らは怪人の逮捕にあたり、誘拐事件などを調査して犯人である怪人を特定した捜査員たちからの情報を元に怪人を追っていた。

しかし、実はいま警察が追っている怪人は捜査員たちが報告した怪人と違って・・・目が単眼(モノアイ)という違いがあるのだ。

 

『チ、チクショー!ゼットン(・・・・)さえいれば、地球人など簡単に始末できるのに・・・!!ゼットン、いたら出て来ておくれーーーっ!!!』

 

どれだけ逃げても追ってくる警察にうんざりした怪人は、はぐれてしまった"相棒"の名を叫んで助けを求めた・・・が、その"相棒"は今や異次元の彼方に消えてしまっているので怪人の声が届くことはないのだ。

 

 

 

 

 

 

―――キキッ!カカッ!ココッ!―――

 

―――ピポポポ・・・ゼットォーン!!―――

 

『う、うぉおぉい!?本当に何なんだよもう!ついて来ないでくれよぉ!!』

 

夜の大都市で大捕物が起きていた頃、これまた何処かの大都市の人気の無い裏路地では奇妙な事が起きていた。それは―

 

―――キキッ!カカッ!ココッ!―――

 

―――ピポポポ・・・ゼットォーン!!―――

 

『だ~か~ら~!何でついて来るんだよぉ!?どっか行ってくれよぉ!!』

 

先程からずっと裏路地に響く「鳴き声」と困惑したような「声」。

見れば・・・何と言うか、何とも言えなというか、とにかく奇妙な形をした・・・まるでシクラメンの花のような形をしつつ、よく見れば機械のようなコアを持った謎の物体が宙に浮いており、先程から聞こえる「鳴き声」を発し続けていた。

おまけに、そのシクラメンの花のような物体の近くにはあの怪人によって消されたはずの怪獣が何故かいた。

また更によく見れば、そのシクラメンの花のような物体と怪獣は何かを、向こう側が透けて見える程に透明であるが、確かにそこに存在する頭頂部に触角を持ち、左右で位置の目を持ち、肌の色が濃紺というか限りなく黒に近い青色をした人外の存在、俗に言う「怪人」を追い回していた。

 

―――キキッ!カカッ!ココッ!―――

 

―――ピポポポ・・・ゼットォーン!!―――

 

『いい加減にしつこいなぁ!でも、コイツらには光線は効かないしなぁ・・・どうすればいいんだよぉ?全く、想像力が働かないって辛いなぁ。レキューム人は辛いよってかぁ・・・?』

 

どれだけ逃げ回っても着いてくる謎の物体と怪獣に対し、ずっと追われていた怪人はぼやきつつも心底困った様子であった。しかし、実を言えばこの怪人が謎の物体と怪獣から逃げるのは不可能なのだ。

何故か?実は謎の物体は「電波」を受診して動く性質がある。また、怪獣は電波などを鋭敏に感知することが出来る。そして謎の物体と怪獣に追われている怪人は体はおろか「存在そのもの」が電波と化している・・・そう、実は謎の物体と怪獣は「存在そのもの」が電波な怪人を受信し、感知してしまった(・・・・・・・)がために怪人につきまとっている。そのため、受信された(・・・・・)怪人が謎の物体と怪獣から逃げるのは不可能なのだ。

 

『だけど・・・とりあえず逃げろっ!!』

 

とはいえ、怪人は逃げることを諦めなかった。怪人は全速力で謎の物体と怪獣から距離を取ったのであった。

 

―――キキッ!カカッ!ココッ!―――

 

―――ピポポポ・・・ゼットォーン!!―――

 

が、怪人が逃げるなら謎の物体と怪獣は当然のように怪人の後を追って行ったのだった。

 

 

 

 

 

『い、一体どういうことだコレは・・・!?』

 

『な、何でこうなっているのだ・・・!?』

 

『こ、これはどうした事なんだんだよぉ・・・!?』

 

 

所変わって、とある廃工場内にて「とある三人」が鉢合わせしていた。それは―

 

『なるほどそうか!俺にあの怪獣が寄ってきた理由は・・・ゼットン星人、お前のせいだな!?』

 

『はっ!分かったぞ!!俺が誘拐犯だと間違われて追われたのは・・・ケムール人!お前のせいだな!?』

 

『おぉ!これで合点がいったぞ!!俺があの変なのと怪獣につきまとわれたのは・・・ケム―ル人!ゼットン星人!お前らのせいだな!?』

 

『何っ!?レキューム人、貴様は俺が連れて来たイオゴンを知っているのか!!?どこだ、イオンはどこにいるんだ!?』

 

『何だと!?レキューム人、お前は俺が連れて来たゼットンを知っているのか!!?どこに、ゼットンはどこにいるんだ!?』

 

『うるさい!こっちはお前らのペットに散々な目に遭わされたんだ!!ペットの無礼は飼い主が取るべき、つまりはまずは謝っておもらおうじゃないかぁ!!?』

 

『『いいから!つべこべ言わずに教えろっ!!!』』

 

廃工場内に響く不毛な罵り合いの声。見れば、廃工場の中には三人の・・・怪人こと巨影「誘拐怪人 ケムール星人」「変身怪人 ゼットン星人」「電波怪人 レキューム人」という見た目こそ酷似ているが、実は色々と相違点のある三つの種族の異星人たちが言い争っていた。

 

『全く、ゼットン星人のせいで変な怪獣に懐かれ、レキューム人のせいで大事なイオゴンがなかなか見つからなかったじゃないか!!実に腹立たしい!おまけに、そんな腹立たしい連中が俺に見た目が似ているとは・・・余計に腹が立つ!!!』

 

『全く、ケム―ル人のせいで誘拐犯に間違われるわ、レキューム人のせいでゼットンとなかなか再会できなかったじゃないか!!本当に腹が立つ!おまけに、そんなヤツらが俺と見た目が似ているとは・・・なおさら腹が立つ!!!』

 

『全く、ケムール人とゼットン星人のせいで怪獣や変なのに散々つきまとわれた!おかげでヘトヘトだ!!心底腹が立つっ!!おまけに、そんな腹立つヤツらが俺と見た目が似てるとか・・・もの凄く腹が立つなぁ!!!』

 

尚も止まらない三怪人による言い合いや罵り合い。

とはいえ、彼らは自分と見た目が酷似している別種の異星人のせいで色々とヒドい目に遭っているので、その怒りが収まらないのは当然だろう。

 

それにしても・・・まさか、全く環境などが異なる惑星に済んでいるにもかかわらず、ここまで見た目が(ほぼ)同じ異星人が"三人も"一堂に会するなどなかなかない出来事だろう。

だからこそ「なかなかない出来事(ハプニング)」が起きてしまうのだ・・・

 

 

「爆弾、セット完了しました!!」

 

「うむ!避難状況は?」

 

「周辺地域の住民の避難、及びマスコミや野次馬の規制も行き届いています!!」

 

「そうか、よし!では・・・悪事を働く異星人を一人残らず爆破してしまえ!!点火ーーーっ!!!」

 

「了解!!」

 

廃工場内で三怪人が言い合っていた頃、あちこちで事件などを起こした怪人の事を重く見た政府が自衛隊を出動させ、三怪人が潜伏している廃工場を包囲した後、大量の爆弾を仕掛けて・・・爆破のスイッチを押した。悪事を働き、平和を乱す三怪人を退治するために。

 

『んっ?何だ―――』

『おっ?何だ―――』

『あっ?何だ―――』

 

不意に、それまで言い争うのみだった三怪人が外の方が騒がしいのに気付いてそちらの方を向いた―――が、時既に遅しだった。何故なら―

 

―――ドォオオオオオオォォォォォォンッ!!―――

 

『『『へっ―――』』』

 

三怪人が外の騒がしさに気づき、そちらの方を向いた正にその瞬間、廃工場の周りに仕掛けられた相当数の爆弾が起爆されて廃工場と、廃工場の中にいる三怪人を吹き飛ばした。

全ては安全と平和のために。全てはか弱い人々を悪の手から守るために。全ては・・・どれがどれだか分からない程に外見が酷似した怪人が三人もいるし、その三人は三人とも悪さしてるから「まとめて吹き飛ばしちゃえ」という安易な発想ゆえだった。

 

 

 

 

ちなみに、世間にはこんな俗説があるのをご存じだろうか?

 

「自分と同じ顔・自分のそっくりさんを三人見たら死ぬ」

 

もしかしたら、この俗説は"俗説"ではなく"真実"だから三怪人は死んだ―――否、それは違うだろう。何故なら、三怪人は「地球人では無い」のだ。

 

従って「自分と同じ顔・自分のそっくりさんを三人見たら死ぬ」という地球の(・・・)俗称は異星人である三怪人には適応されない、と思う・・・きっと彼らは運が悪かったのだろう。

 

とはいえ、悪事を働いているのは事実なので・・・「運が悪かった」のと「報い」で彼らは吹っ飛んだのだ。きっと。




如何でしたか?

今回はケムール人、ゼットン星人、レキューム人というデザイン使いまわし…そっくりさん三人に一堂に会してもらいました。
で、何故こんな回がやりたかったかというと…最近、特にウルトラさんは「着ぐるみ・デザインの使いまわし」がヒドイと思うんですよね。

何て言うか…こう…予算の都合上、とか予算の節約、そして「ネタ切れ」ってのは分かるんですが…「マルチバース」というご超絶ご都合設定で世界観無視しまくり、かと思えば怪獣・宇宙人・挙句はウルトラ戦士を魔改造に悪魔合体とやりたい放題…「何か…なぁ?」って感じる今日この頃です。だから「皮肉る」意味も込めてこんなお話を作りました。
ファンサービスなら嬉しいんだけど、今の円谷のやり方は「ファンサービス」じゃなくて「セコい」だと個人的に思ってしまったこの頃です。
せっかくのカッコいい・素晴らしいデザインの怪獣・宇宙人・ウルトラ戦士を魔改造に悪魔合体して台無しにして…逆にね、やるなら徹底してやって欲しい。「そうきたか!」「なるほど!」ってファンに思わせて唸らせるようなアイデアを出して欲しいです。

そういえば、ウルトラシリーズの最新作『ウルトラマンR/B(ルーブ)』の放送開始が発表されましたが…ルーブも「使い回し」系なようで…特に、何かウルトラマンオーブが闇落ち?してるし…最近の円谷の「とりあえず人気な奴を出しとけ」「人気な奴の骨の髄までしゃぶりつくす」姿勢は…

どうでもいいですが、円谷がやってる「ファンから資金集めて着ぐるみ作ろう・ノイズラー編」で新規造形されたノイズラーはルーブに出るそうですし、また新しい「ファンから資金集めて~」を円谷がやろうと目論んでいる、とも情報を得ました。

ついでに、今回出た「バイオ怪獣 イオゴン」とは1992年に発売された『ウルトラ作戦 科特隊出動せよ!』というゲームのキャラです。ドマイナー中のドマイナー故、ご存じない方も多いのでは…?

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