今回は・・正直『番外編』=映画を題材にしている、にしようか悩みました。
というのも、今回の話は「日本が世界に誇るロボットアニメ」の最新映画(『劇場版~INFINITY』)を題材にしていたんですよね。
ですが、そこに特撮関係のヤツを混ぜたので通常通りにしました。
果たして今回は何が登場するのか?
感のいい方なら「日本が世界に誇るロボットアニメ」とか『INFINITY』で分かって下さいますよね・・・?
ぶっちゃけ、ノリで作っています
では、どうぞ
何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら・・・
「はぁっ、また今日も午前様だわ・・・したくもない残業のせいで午前様とか、嫌になっちゃうわよ本当」
深夜の
―――ガシャン・・・ガシャン・・・―――
「あら?何、この音・・・?」
不意にOLの耳に謎の音が聞こえた。それはとても重々しく、まるで凄まじい重さの金属を無理矢理に動かしているかのようであった。
そんな謎の金属音は徐々に、確実にOLの方へと
―――ガシャン・・・ガシャン・・・―――
「ひっ!?な、何よ
OLの方へ歩み寄ってくる
そんな機械人形の無数にある目はタングステン球の様にチカチカと点滅し、ただひたすらに歩き続けていた。
―――ガシャン・・・ガシャン・・・―――
「ひっ!?や、やだ・・・来ないでよ!来ないでったら!!」
件の機械人形はOLの方へ一直線に向かって来ていた。
そんな機械人形に恐怖を覚えたOLはヒールの音を響かせながら逃げ出した―――だが、機械人形の眼中にOLの存在など微塵も無かった。
そう、あくまでこの機械人形は「歩き回っている」だけであり、今回は偶然に機械人形の進行方向上にOLがいただけだった。
―――ガシャン・・・ガシャン・・・―――
ただひたすらに、深夜の
当然、機械人形の存在は
「いいですか?いきますよ・・・僕の声が聞こえているかい?」
『キコエテ イル』
「おぉ!成功だぞ・・・!!」
「やりましたね!!」
所変わって、とある研究所の一室に大勢の研究員が集まりつつ"あるもの"と対話を行っていた。ソレは―――何と、あの機械人形であった。
夜の
その後、研究所では謎の機械人形を解析した後、機械人形の内部には動力やコンピューターが何も無い空洞であること、同時に機械人形
なので、研究員たちは機会人形の秘密を暴くべく、回収された機械人形の一体に電力を与えて起動させた後、あらゆる言語を翻訳する装置を通して機械人形と会話を試みた結果、見事に成功したのだ。
「じゃあ、続けますね。君たちは何だ?」
『ワレワレハ ホショウ システム 』
「保証・・・?何のための?」
『ワレワレハ キンジラレタ チカラヲ ツカワレタトキ カツドウ スル』
「活動とは?」
『ソノ チカラヲ ツカウモノノ ショウキョ』
「なん・・・だって・・・!?」
だが、機械人形との会話が進むにつれてとんでもない事実が判明した。
何と、機械人形は自らを「保証システム」だと言った・・・機械人形が言う『禁じられた力』なるものが使われたときに、その力を使ったものを消去するための存在が
「禁じられた力って・・・"アレ"の事か!?」
「ふ、ふざけるな!"アレ"は我々人類が見付け、そして研究の果てに使用できる段階までこぎ着けたんだぞ!!」
「・・・時が来た。確かに"アレ"は人類が見付けて、使用できるようにしました。でも、それはいずれ人類が見付け出すハズのものだったんじゃ」
「そ、そんな・・・」
「あなたたちを送りつけて来たのは誰!?」
『ワレワレヲ オクリダシタ ソンザイノ キオクハ ナイ ワレワレハ タダ カツドウ スルノミ』
「自分たちよりも高度な文明、あるいはは強い力を持つ星に先手を討つ。何て身勝手な・・・」
その後も、機械人形は様々な情報を、自分たちが地球へやって来た理由を語った。
果たして、機械人形たちを送り込んだ"誰か"が恐れた『禁じられた力』とは?
「パイルダー!オーーーンっ!!」
―――ギギギギッ・・・!ガガガガッ・・・!!―――
ここは島国・日本で最も高い山の富士山、の裾野に作られた研究所だ。
そんな研究所から今まさに、一機の
『完全無公害のうえ驚異的なパワーを持つ"人類最後のエネルギー"』
を守るために。
「まさか、あの機械人形たちが合体して巨大化するなんて・・・!迂闊だったわいっ!!」
「あぁ、ヤツらからすればこの光子力研究所に運び込まれたのは嬉しい誤算だったんじゃろうなぁ。何せ、ヤツらが消去しようと狙っておった『禁じられた力』とやらの研究所に運び込まれたんじゃからなぁ」
「しかし、まさか・・・光子力がヤツらの言う『禁じられた力』だったとは・・・光子力の発見や利用も宇宙の歴史に予定されていた事だったのか?」
「だとすれば、十蔵博士やワシらの苦労は何だったんじゃろうなぁ・・・」
「今さら言ってももう遅い!大事なのはヤツらを倒し、この光子力研究所とジャパニウムを死守することじゃよ!!」
研究施設に迫り来る巨大な
『完全無公害のうえ驚異的なパワーを持つ"人類最後のエネルギー"』
を守るべく出撃したロボットをモニターで見守る研究員や大勢の博士たちは忌々しげに研究所に迫る巨大な
そう、あの機械人形たちが、機械人形たちを送り込んできた"誰か"が恐れた『禁じられた力』こそ、この光子力研究所の初代所長の十蔵博士が発見した、
『完全無公害のうえ驚異的なパワーを持つ"人類最後のエネルギー"』こと『光子力』だったのだ。
そして、何の巡り合わせか・・・ゴブニュ(ギガ)を形作っている機械人形・ゴブニュ(ヴァハ)は研究のために光子力研究所に運び込まれていた。
結果、光子力を察知したゴブニュ(ヴァハ)は起動した後に合体して巨大化、彼らを送り込んだ"誰か"がゴブニュたちにプログラムしたように『禁じられた力』もとい光子力の消去に乗り出したのだ。だが、
「ルストハリケーンッ!!」
―――ギギギギッ・・・!?ガガガガッ・・・!!?―――
「トドメだ!ブレストファイヤーッ!!」
―――ギギギギッ・・・!?ガガガガッ・・・!!?―――
光子力研究所を破壊しようと迫るゴブニュ(ギガ)。
そんなゴブニュ(ギガ)が・・・全身を覆う地球外の金属を腐食させられた挙句、赤熱してドロドロに溶かされてしまった―――光子力研究所を守るべく出撃した、光子力を動力源とする"くろがねの城"の異名を取る
「やりました!甲児君がやってくれました!!敵は跡形もなく消え去りました!!」
「流石は甲児君じゃ!素晴らしいのう!!」
「甲児クン、お疲れ様!!」
「あぁ、ありがとうさやか、みんな」
―――ドォオオオォォォン!!―――
「「「な、何だっ!!?」」」
当然、
『ショウキョ セヨ ショウキョ セヨ 『キンジラレタ チカラ』ヲ ツカウ モノタチヲ ショウキョ セヨ』
地球の遙か上空、成層圏より上の宇宙空間に"ソレ"は漂っていた。
"ソレ"を一言で表すならば「島」だった・・・そう、宇宙空間に島が浮かんでいたのだ。
だが、そんな島が普通の島であるハズもない。その島は全長3kmにも及びつつ、よく見ると島のあちこちが機械で出来ていた。
そして、その島の最下部には尖った槍のような
そう、この島こそが光子力研究所を襲う落雷を放っている元凶にして、同時にあの
そして、そんな機械島は光子力研究所に落雷を落とすだけに飽き足らず、更なる"災厄"を送り込んできた―
―――ガシャンガシャン!!―――
―――ギギギギッ!ガガガガッ!!―――
「なっ!?あのロボットが復活しやがった―――いや、何だ
突然、
「ま、またロボットが出て来やがったぞ!!?」
「い、一体なにがどうなっているのだ!!?」
「この落雷といい、新しいロボットの出現といい、何が起きているんだ!!?」
次から次に起こる異常事態。これには流石の光子力研究所の人々も慌てるしかなった。だが、その間にも光子力研究所を襲う機械島からの落雷は激しくなる一方であった。
「くっ・・・!だが、新しいのが出て来ても倒すだけだぜっ!!受けてみろ!ルストハリケーン、からのブレストファイヤーーーっ!!」
次から次に起こる異常事態に慌てふためく光子力研究所の人々に対し、
甲児は先程ゴブニュ(ギガ)を倒した必殺技のコンボを、
―――ギギギギッ!ガガガガッ!!―――
「なっ・・・にっ!?ルストハリケーンとブレストファイヤーのコンボが効いてない・・・!!?」
だが、ゴブニュ(オグマ)はほぼ無傷で、ゴブニュ(オグマ)のボディを覆う装甲は腐食する事も熱で溶ける事もしていなかった。
「な、なら!肉弾戦で勝負だっ!!」
二大必殺技が効かないならば、と甲児は
―――ギギギギッ!ガガガガッ!!―――
―――ゴシャッ!!―――
「うっ!?がっ・・・はぁっ!!?」
甲児と
それもそのハズ、確かに
ならば、と
つまり、そもそもが甲児と
だが、
「俺は・・・諦めない!俺には、
ゴブニュ(オグマ)に返り討ちにされ、スクラップ寸前まで破壊されて痛めつけられ
全ては人類の夢と平和のために。
無敵の力は僕らのために。
正義の心を胸に。
正義の怒りはみんなのために。
平和の祈りを胸に。
「俺は、
"絶対に諦めない" ただそれだけの思いと気合で再び立ち上がり、強大な敵・ゴブニュ(オグマ)に挑みかかる甲児と
―――ギギギギッ!ガガガガッ!!―――
生意気にも、無力なクセに、力量に差がありすぎるのに、何度も挑みかかってくる愚か者に対して全力で潰しにかかるゴブニュ(オグマ)。
果たして勝つのは―――
「うぉおおおおおぉぉぉぉぉっ!!受けてみやがれっ!!ロケットパァーーーンチィイイイィィィーーーっ!!!」
―――ギギギギッ!?ガガガガッ!!?―――
"くろがねの城"の両拳が発射され、ゴブニュ(オグマ)を遙か上空―――どころか、成層圏を突破して宇宙へ、ゴブニョたちを送り込んだ機械島まで吹っ飛ばし、機械島の雷撃を放つ装置に叩き付けた。
―――ピシッ・・・ドォオオオオオオォォォォォォン!!―――
"くろがねの城"が放った両拳によって
「やった・・・!勝った!!俺たちが勝ったんだーーーっ!!!」
そう、全てが終わったのだ。
全て、人類の完全勝利で幕を閉じたのだ。
揺るがない強い意志が勝利への鍵になるのだ。
諦めずに、前を見て、限界を超えたからこその勝利だった。
何度倒れても 立ち上がればいいのだ。
変わらぬ強い意志が明日への絆になるのだから。
如何でしたか?
今回は『ウルトラマンティガ』に登場した機械人形・ゴブニュ(ヴァハ・ギガ・オグマ)をメインにしつつ、まさかの『マジンガーZ』を混ぜました。
ちなみに、なぜこの二つを混ぜたかというと、
ゴブニュたちが言う「禁じられた力」=ティガではマキシマ・オーバードライブでしたが、マジンガーZシリーズの光子力も「神にも悪魔にもなりうる力」とか「禁じられた力」みたいな事を言われていますので、混ぜました・・・意外に悪くないでしょ?
いやぁ、それにしても『『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』は最高でしたねぇ・・・高校の頃、リアルタイムで見ていた『真マジンガー・衝撃!Z編』は・・・まぁ、ヒドかったからなぁ・・・
件の『INFINITY』の何がいいって、ストーリーやマジンガーZという作品への敬意、そして何よりも・・・・水木のアニキが歌う主題歌と、久しぶりに声優業に復帰された藤原啓治さんのブロッケン伯爵が個人的に大満足でした。
特に、やっぱり水木のアニキはマジンガーZには欠かせないと改めて思いましたね・・・なので、実は今回のお話の中には水木のアニキが歌う"二つの歌"から歌詞を一部引用した台詞、というか描写があります。よければ探してみて下さい。
ヒント:一つは「マジンガーがゴブニュ(オグマ)にやられた・・・けど、マジンガーが立ち上がった辺り」と、二つ目は「マジンガーが勝ったあたり」です。
(ちなみに、件の歌は『マジンガ〇Z』と『オーブ〇祈り』です。)
実は、今回マジンガーZがゴブニュ(オグマ)をロケットパンチで宇宙へ吹っ飛ばす際、元々はマジンガーとゴブニュ(オグマ)の体格差を考えて『ビッグバンパンチ』か『ロケットパンチ100連発』にしようかと考えてましたが・・・やっぱり"王道"にしたくてロケットパンチにしました。
マニアックでスミマセンね・・・