巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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どうも、お久しぶりです。銀色の怪獣です。

一ヶ月ぶりの更新となりまして、長いこと更新せずに申し訳ありませんでした・・・

色々とネタを考えたり、忙しかったり・・・またネタがたまり、時間も出来たので投稿を再開いたしますので、よければご覧下さい。

今回は色々と面白い、というかカオスな感じになっています。何というか・・・作者がやりたかったことの詰め合わせ?的な感じになってます。


では、どうぞ!!


第四十五話 象徴する『巨影』

何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら・・・

 

「ふはははっ・・・!これで、これでこの星は我が物だ!!見ていろよ地球人ども・・・!!」

 

夜の闇に紛れて動き、それでいて何か不穏な事を呟く人影があった―――が、その人影の主は・・・人外の、いわゆる「宇宙人」あるいは「異星人」と呼ばれる存在であった。

 

「よし、これで準備は整った。後は後続の部隊が来れば地球は我らグロテス星人のものとなる・・・ふふふ、今から笑いが止まらんなぁ!!」

 

そう言いながら件の異星人、体付きこそ地球人とほぼ同じ直立二足歩行体系だが、何というか・・・まるでイカのような顔で頭巾を被っているかのような頭部を持ち、更には両手に連射砲を装備した非常に珍奇な異星人、その名も「発砲怪人 グロテス星人」という異星人がほくそ笑んでいた。

そんなグロテス星人がほくそ笑んでいる理由だが・・・グロテス星人は地球を侵略にやって来ており、そのための下準備として、グロテス星人が使用する「ある物質」を地球の各地に存在する「ある物」に注入していたのだ。何故なら、

 

「ふふふ、このグロテスセルによって地球人どもは自ら作りだした存在に蹂躙される・・・さぞ愉快な光景になるだろう!!」

 

尚もほくそ笑み続けるグロテス星人は手に持っていたカプセルを、彼らグロテス星人が使用する「グロテスセル」なる特殊な物質が入ったカプセルを眺めつつ、そのグロテスセルを注入した"地球人が自ら作りだした存在"を見上げて大笑いしていた。

 

 

 

 

 

―――ドォオオオォォォン!!―――

 

「な、何だ!!?」

 

突如として響き渡る轟音と爆発音、そして人々の悲鳴。

見れば人々が行き交う白昼の大都市で火の手が上がり、更にはビルが倒壊するなどしていた。そして、その原因こそ―

 

―――ウォオオオォォォッ!!―――

 

「な、何じゃありゃあああぁぁぁっ!!?」

 

白昼の大都市で、突如として起きた爆発やビルの倒壊の原因は・・・何の前触れも無く大都市のど真ん中に出現した、雄叫びを上げながら暴れる巨大な鎧武者の「像」が原因であった。

 

 

 

 

 

更に、

 

 

 

 

 

 

 

F〇ck You(くたばれ)!!!』

 

大国、アメリカの首都ニューヨークでは「F〇ck You(くたばれ)」と言いながら右手の松明から火炎放射をぶっ放し、左手の銘板で全てを叩き潰す自由の女神の像が、

 

 

 

『か〇め〇は〇め〇波っ!!!』

 

南国・ハワイ諸島の一つのホノルル島では巨大化し、構えた両手から特殊な波動を特徴的なかけ声と共にぶっ放すカメハメハ大王像が、

 

 

 

『ぜよ!ぜよ!』

 

東洋の島国・日本の高知では巨大化して何か「ぜよぜよ」言いながら拳銃をぶっ放す坂本龍馬の像が、

 

『ごわす!ごわす!』

 

同じく島国・日本の九州にある鹿児島では巨大化して何か「ごわすごわす」言いながら連れている犬とともに市街地を轟音を轟かせながら練り歩く西郷隆盛の像が、

 

『ワン!ワン!』

 

同じく島国・日本の首都では、巨大化して吠えながら市街地を駆け回る忠犬ハチ公の像が、

 

Boys, be ambitious(少年よ、大志を抱け)!!』

 

同じく島国・日本の北海道では、巨大化して名言を言いながら市街地を歩き回るウィリアム・スミス・クラーク像が、

 

あるいは、

 

あのギネスに認定された身長が120mにも及ぶ超巨大で、普段は直立不動の日本・茨城県にある牛久大仏像が轟音を轟かせつつ、のっしのっしと市街地を練り歩く。

 

寺院などの入り口で構える狛犬、あるいは金剛力士像が巨大化して雄々しく雄叫びを上げながら市街地を練り歩く。

 

全身からまるで御来光のようにして聖なる光(のようなもの)を発するブラジル・コルコバードのキリスト像が市街地を練り歩く。

 

本来ならば体を横たえているハズの涅槃像が、それも世界最大級の大きさを誇る九州・福岡の南蔵院にある涅槃像が起き上がって市街地を練り歩く。

 

中国の湖北省荊州市にある関羽公園にある全長58mの、三国志の英雄・関羽の超巨大像が手にしている巨大な青龍(せいりゅう)偃月刀(えんげつとう)を振り回しながら市街地を練り歩く。

 

イースター島にあるモアイ像がひとりでに動き出し、隊列を組んで島中を大行進する。

 

などなど、この他にも世界各地で様々な銅像や石像などの「像」の類いの物が突如として動き出し、そして街や大都市を蹂躙し始めたのだ。

 

 

 

しかし、普通なら銅像や石像などが動くなど当然あり得ない・・・ならば、なぜ銅像や石像が動き始めたのだろうか?

 

『いくら泣いても駄目だ。星人は涙というものには無縁でな・・・命が惜しくば降伏せよ!!さもなくば、貴様ら地球人は我らグロテス星人と、我らが銅像や石像にグロテスセルを注入して(・・・・)作りだした(・・・・・)コダイゴン軍団に滅ぼされるだけだ!!』

 

「な、何だありゃ!!?」

「ば、化け物が増えたぞ!!?」

「う、宇宙人だーーーっ!!!」

 

突如として世界各地で銅像や石像が動き出し、暴れ出した事で大パニックを起こす人類であったが、そこに追い打ちをかけるようにして宇宙(そら)の彼方から無数の円盤群が飛来し、その中からあのグロテス星人たちが大量に現れた。その際、グロテス星人たちは言った。

 

 

『我らが銅像や石像にグロテスセルを注入して(・・・・)作りだした(・・・・・)コダイゴン軍団』

 

と。

 

 

そう、世界各地で起きている異変は、銅像や石像が突如として動き回るという奇怪な現象の原因こそ、このグロテス星人、そしてグロテス星人が銅像や石像に注入した『グロテスセル』なる物質にあった。

 

このグロテスセルなる物質は驚くべき事に、中身が空洞の物体や銅像や石像などに注入すると・・・何と、巨大化した挙句は生命を持ったグロテス星人に忠実な"駒"に、巨影『魔神怪獣 コダイゴン』という異形の存在へと変貌してしまうのである。

 

 

―――ウォオオオォォォッ!!―――

 

 

F〇ck You(くたばれ)!!!』

 

『ぜよぜよ!!』

 

『ワンワン!!』

 

「ひ、ひいっ!?来るな・・・来るなーーーっ!!」

 

「助けて・・・誰か、助けてーーー!!」

 

「嫌だ、嫌だ!死にたくない・・・!!」

 

世界各地で同時多発的に出現し、大暴れを繰り広げる無数のコダイゴンたちと、その混乱に乗じて地球に攻め入った無数のグロテス星人たち。結果、地球人は為す術無くただ蹂躙されるだけだった・・・

 

『はははっ!いいぞいいぞコダイゴンどもよ!地球人に恐怖を、絶望を与えろ!!地球人が自ら作りだし、崇める存在に蹂躙されるのだ!!!』

 

グロテスセルを用いて作りだしたコダイゴン軍団によって蹂躙され、ただひたすらに逃げ回る地球人を前にグロテス星人たちはさも愉快そうだった。

何故なら・・・グロテス星人からすればコダイゴンの「器」の銅像や石像は、元々は地球人が自ら作りだした信仰の対象や、人類文明の象徴だ。

だが、そんな信仰の対象や文明の象徴が巨影となって人類に牙を剥くいている・・・これがおかしくないわけ、笑わずにいられるわけがないからだ。

 

『いいぞいいぞコダイゴン!このまま地球人を根絶やしにしてしまえ!!はーっはっはっは!!!』

 

暴れ回るコダイゴンに対して命令するグロテス星人たちはそれはそれは愉快そうで、調子に乗っていた―――それ故に気付けなかった。これがグロテス星人たちにとっての命取りとなった―

 

 

 

 

 

 

―――ウォオオオォォォッ!!―――

 

F〇ck You(くたばれ)!!!』

 

『か〇め〇は〇め〇波っ!!!』

 

『ぜよ!ぜよ!』

 

『ごわす!ごわす!』

 

『ワン!ワン!』

 

Boys, be ambitious(少年よ、大志を抱け)!!』

 

―――ドォオオオォォォン!!―――

 

『ぎ、ぎぃやぁああぁぁっ!!?』

 

『な、何をするんだコダイゴン!?なぜ我らを攻撃するのだ!!?』

 

『わ、我々はお前らの生みの親だぞ!!?』

 

辺り一帯に轟く爆発音とコダイゴンの咆哮と・・・悲鳴を上げ、逃げ惑うグロテス星人たち。見れば、何とグロテス星人たちがコダイゴンたちに攻撃され、次々に倒されていた。

 

「な、何がどうなってるんだ・・・?」

 

「どうして像の怪獣が宇宙人を攻撃してるのかしら・・・?」

 

「仲間割れ・・・か?」

 

たった数分前までグロテス星人の手先として暴れていたコダイゴンが、急にグロテス星人に反旗を翻してグロテス星人たちをやっつける・・・そんな謎の現象を前に、逃げ惑っていた人々はただただ呆然としていた。

 

『何故だ・・・何故だ・・・何故、コダイゴンたちは我らを攻撃する―――』

 

―――ウォオオオォォォッ!!―――

 

―――ドォンッ!!―――

 

『ぎ、ぎぃやぁああぁぁっ!?あぁ・・・ぁ・・・』

 

当然、それは突如としてコダイゴンたちに攻撃され始めたグロテス星人たちも、コダイゴンたちを生み出した張本人たちも同じ・・・否、コダイゴンたちを生み出したグロテス星人たちは、地球人以上にコダイゴンたちの"裏切り"に驚きつつも、その原因が分からぬまま力尽きていった。

 

だが、それは当然の事だ。何故なら―――

 

今回、グロテス星人たちがコダイゴンへと変貌させたのは人類が"信仰の対象"にしていた、あるいは"文明の象徴"にしていた銅像や石像であり、尚且つ常日頃から人々の"思い"をその身に受け、注がれていた存在だ。

 

そう、驚くべき事に・・・コダイゴンにされていた(・・・・・)人類の信仰の対象や文明の象徴たちは、ある日当然フラッと現れただけの宇宙人(よそもの)の呪縛を、そのうちゅうじん(よそもの)が現れるはるか昔から自分たちを大事に、そして崇め奉っていた地球人類への「思い」で打ち破り、人類の味方へと転身したのだ。

 

 

「銅像や石像に『思い』なんてもの存在するのか?」

 

「というか、銅像も石像も『物体』であって『生物』じゃないだろう」

 

「『思い』だ『意識』だは生物じゃないと持てないだろう」

 

という、至極当然で真っ当な意見もあるだろう。

 

しかしだ、しかし・・・本来は『物体』であって『生物』ではない銅像も石像も、今はグロテス星人が巨影もとい生物である「魔神怪獣(・・) コダイゴン」に変えている―――だからこそ、『生物』のコダイゴンたちは地球人類を助けてくれたのだ。

 

こうして人類は最強の戦力を、絶対に自分たちに味方してくれる最高の味方を手にしたにしたのだった―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、

 

 

―――アンギャアアアァァァオオオオォォォォン!!―――

 

―――バオオオオオオォォォォォォ!!—――

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――ギャァオオオォォォッ!!―――

 

―――ギィヤオオオォォォ!!―――

 

―――キイイイィィィィ!!―――

 

「な、何だありゃっ!!?」

 

「か、怪獣だーーーっ!怪獣が出たぞーーーっ!!」

 

「なんて数なの・・・!?」

 

ある日突然、世界各地に、それでいてなんの前触れも無く同時多発的に怪獣が現れ、暴れ始めた。しかし、

 

―――ウォオオオォォォッ!!―――

 

F〇ck You(くたばれ)!!!』

 

『ぜよぜよ!!』

 

『ワンワン!!』

 

「おぉ、来たぞ我らのコダイゴン(まもりがみ)が!」

 

「いいぞコダイゴン様!怪獣なんてやっつけちゃってーーー!!」

 

「そうだそうだ!俺たちの守り神は強いんだぞ!!」

 

突如として現れた怪獣たちの前に、人類の守り神となった無数のコダイゴンたちが立ちはだかった。

 

「これで助かった。怪獣はコダイゴンたちが倒してくれる」

 

と、人類は誰もがそう思っていた。何故ならコダイゴンたちは強いから―――

 

 

―――アンギャアアアァァァオオオオォォォォン!!―――

 

―――バオオオオオオォォォォォォ!!—――

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――ギャァオオオォォォッ!!―――

 

―――ギィヤオオオォォォ!!―――

 

―――キイイイィィィィ!!―――

 

 

 

 

―――ドォオオオォォォン!!―――

 

 

―――ウォオオオォォォッ!?ウォオ・・・オオォ・・・オォ・・・―――

 

『ぜ、ぜよ・・・』

 

『ごわす・・・ごわ・・・』

 

『キャイン!?クゥーン・・・』

 

 

「「「えぇっ!?コダイゴンが・・・負けた・・・!!?」」」

 

助けを求める人々の声に答え、勇猛果敢に怪獣たちに挑みかかったコダイゴンたちであったが・・・何とも呆気なく、そして圧倒的な力の差を怪獣たちに見せつけられて次から次に破壊されていった。

 

―――アンギャアアアァァァオオオオォォォォン!!―――

 

―――バオオオオオオォォォォォォ!!—――

 

―――グオオオオオォォォォ!!―――

 

―――ギャァオオオォォォッ!!―――

 

―――ギャアオオオオォォォ!!―――

 

―――キイイイィィィィ!!―――

 

愚かにも、生意気にも自らに挑みかかってきたコダイゴンだった物(・・・・)の残骸(・・・)を踏みにじりながら、

 

水爆が生んだ漆黒の大怪獣が、

 

深海より出でた邪神が、

 

剛力を持つ銀色の怪獣が、

 

超古代の遺伝子工学が生んだ超生物が、

 

宇宙で幾度となく生物の大量絶滅を引き起こした三つ首の龍が、

 

 

その他にも数え切れない数の怪獣たちが、人類の味方となったコダイゴンをあっさりと、呆気ないほどに蹂躙して破壊し尽くしていった。

 

だが、それも当然の事だ。

 

何故なら・・・コダイゴンは、コダイゴンの「器」は所詮は「作り物」、所詮は「作られた存在」、それも怪獣という巨大で強大な存在に比べれば、矮小でちっぽけな"人間ごとき"が作った存在だ。

 

故に、いくらグロテスセルの力を借りているとはいえ怪獣たちに勝てるハズなど無かったのだ。

 

 

 

こうして、人類はつかの間に手にした最強の戦力・コダイゴンを全て失ったばかりか、人類そのものも怪獣たちに蹂躙されてその数を減らしたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、コダイゴンは、コダイゴンの"器"は人類が滅亡しても幾千年の時を超えて残る。

 

何故なら、コダイゴンの"器"となっていた銅像や石像は崩壊するのに相当な年月を要するからだ。

 

だからこそ、いつかいつか彼らを生み出し、彼らを自分たちの守護神と崇め、必要としていた人類が助けを求めしとき、コダイゴンの"器"はその助けに応じる・・・かも知れない。




如何でしたか?

今回はあのコダイゴンが登場しました・・・が、何ともバリエーション豊かでしたね。

恵比寿像ではなく自由の女神像やなんやらかんやらがコダイゴンに・・・エラいこっちゃ。
ただ、このコダイゴンたちは「コダイゴン・ジアザー」じゃないので強くないんだよなぁ・・・ジアザーだったらよかったのに。


ぶっちゃけ「かめはめ波をぶっ放すカメハメハ大王(像)」ってのがやりたかった→「像」の怪獣=コダイゴン、という発想でこんな話を作りました。

超絶余談ですが、何と件のカメハメハ大王の像があるホノルル島、というか海外では『世界かめはめ波選手権(コンテスト・評価大会)』なる「いかに上手にかめはめ波の構え・かけ声・迫力・情熱・気合を見せるか」というコンテストが開かれています・・・

「偉大なカメハメハ大王像の前でふざけんじゃねぇ!!」

という理由で、今となっては『世界かめはめ波選手権』はホノルル島では出来なくなっているそうですが。

ついでに、今回のように大仏様(このお話では大仏様のコダイゴンですが・・・)が市街地を練り歩く映画が、『日本最初の着ぐるみ特撮映画』と言われる『大佛廻國』のリメイク作『大仏廻国 The Great Buddha Arrival』が今年の12月に公開されるそうです。
大都市を練り歩く大仏様・・・コダイゴンもビックリな映画ですので、興味がある方は是非とも見に行かれては如何でしょうか?
ちなみに、件の映画の情報は読者のお1人である『青色好き』様から提供いただいた情報です。青色好き様、誠にありがとうございます。

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