巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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どうも、作者です。

アニメ『SSSS.GRIDMAN』を「W〇W〇W」で見つつ、恒例の(?)『タイトルがダブルネーミングな回』を投稿します。


一体何が「きき」で、何が出てくるのか・・・?本編を見てお確かめ下さい。


「何で『SSSS.GRIDMAN』が放映されるのにグリッドマン絡みのヤツが出ないの?」

と思った方がいたら・・・


書いてたんですよ、でも間に合わなかったんです(泣)


ですが、このお話もお話で面白いと思いますので読んで下さい・・・


では、どうぞ~


第四十九話 ききとなる『巨影』

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「戦車大隊、砲撃開始!!」

 

「各部隊、射撃開始!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

―――ドォオオオォォォン!!―――

 

「こちら対戦車ヘリコプター部隊、目標を視認。これより攻撃します!!」

 

―――ドォオオォォンッ!!―――

 

 

―――ジュウゥイ!?ジュウゥイ!!?―――

 

 

島国・日本のとある大都市に響き渡る戦車大隊や対戦車ヘリコプター部隊の砲撃音や破壊音、と同時に聞こえる巨大な生物、通称「巨影」の咆哮。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「クソッ!なんて硬い甲羅(・・)なんだ!!戦車砲を弾き返しやがる!!」

 

「対戦車ミサイルが刺さらないなんて・・・ノロマなカメ(・・)のくせに面倒だな、オイッ!!」

 

大都市を流れる河から突如として姿を現わし、大都市を蹂躙して暴れ回る巨影の正体とは・・・「亀」だった。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

まるで岩山をそのまま背負ったような厳つい甲羅、大地を踏みしめる極太の四肢には鋭い鉤爪が生え、眼光鋭い黄色い瞳の大きな目、そしてまるでドラキュラのように長い牙が上顎から2本口外に飛び出ている、という姿をした全長20mの大亀の巨影「大ガメ怪獣 カメーバ」が大都市のど真ん中で大暴れしていた。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

そんなカメーバであるが、大都市に出現するや否や道行く車を踏み潰し、乱立するビル群を体当たりで崩し、逃げ惑う人々を長く伸びる首を用いて次から次に喰らって、といった具合で暴虐の限りを尽くしていた。

 

「撃て撃てーーーっ!一刻も早く、ヤツを仕留めるんだ!!」

 

「戦車大隊、砲撃開始!!」

 

「各部隊、射撃開始!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

―――ドォオオオォォォン!!―――

 

「こちら対戦車ヘリコプター部隊、目標を視認。これより攻撃します!!」

 

―――ドォオオォォンッ!!―――

 

当然、暴れ続けるカメーバを止めるべく、カメーバから一般市民を守るべく自衛隊の戦車大隊や対戦車ヘリコプター部隊が総出でカメーバを迎え撃った。だが、

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「クソッ!なんて硬い甲羅(・・)なんだ!!戦車砲を弾き返しやがる!!」

 

「対戦車ミサイルが刺さらないなんて・・・ノロマなカメ(・・)のくせに面倒だな、オイッ!!」

 

「クソッ!やっぱりダメだ!戦車砲もロケット弾も、対戦車ミサイルも甲羅で弾き返しやがる!!」

 

カメーバは「亀らしく」動きこそ鈍重だが、同時に「亀らしく」凄まじく頑丈な甲羅を持っている―――戦車大隊の一斉砲撃も、対戦車ヘリコプター部隊が放つ無数の対戦車ミサイルも、唸りを上げて着弾する多数のロケット弾も、自衛隊のあらゆる攻撃をカメーバは自慢の甲羅を盾にして防いでいた。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

―――ドォオオオォォォン!!―――

 

「うわぁああぁぁっ!!?」

 

「ぎゃああぁぁぁっ!!?」

 

「戦車がまた踏み潰された!一体これで何車やられたんだ!?」

 

「ダ、ダメです!目標、全く勢いが衰えません―――」

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

―――ドォオオオオオォォォォォンッ!!!―――

 

自衛隊をあざ笑うかのように、自慢の甲羅の強度を見せびらかすかのように、カメーバは自衛隊の攻撃を甲羅に受けながらも進撃の勢いを衰えさせなかった。

 

それもこれも全て、カメーバが亀ゆえに持ち得た「甲羅」と、カメーバが巨影ゆえに持ち得た「巨体」のおかげだった。

 

このままでは自衛隊に勝ち目は無い―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、

 

 

「今だ!ヤツの足の付け根を狙え!!そこは軟らかいぞ!!」

 

「いいか!ヤツが甲羅に引っ込んだら、その引っ込んだ穴にミサイルをぶち込め!!ヤツを中から(・・・)爆破してやれっ!!!」

 

「撃て撃てーーーっ!ヤツの尻の方(・・・)を撃て!!そうすれば、ヤツは頭を出すらしいぞ!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

―――ドォオオオォォォン!!―――

 

―――ジュウゥイ!?ジュウゥイ!!?―――

 

 

それまでカメーバに有効なダメージを与えられない自衛隊であったが、ここに来て突然カメーバを圧倒しはじめていた。というのも、

 

「ヤツは少なくともハコガメじゃないし、カメってのは甲羅に入っても手足はむき出しだし、首を引っ込めるって言っても首はただ単に(・・・・)引っ込めただけ(・・・・・・・)だから、その引っ込めた穴の中にミサイルを撃ち込めばいいんだ!

後、カメはお尻の方を押されると頭が出てしまうんだ。だって、カメが甲羅に引っ込められる"身"には限度があるんだ!!」

 

全くカメーバにダメージを与えられない自衛隊がやきもきしていた最中、一人の亀に詳しい隊員が助言をした―――結果、それまでの苦戦ぶりが嘘のように自衛隊はカメーバにダメージを与えまくっていた。

 

そう、確かにカメは外部から刺激を受けると防御のために首や手足を甲羅に収納する・・・が、それはあくまで「甲羅の中に収納しただけ(・・・・)」であり、俗に言う「箱亀(ハコガメ)」という「甲羅を閉めることが出来るカメ」以外の(・・・)カメは実際の所は手や足は一部がむき出しのままだ。

一応、そのむき出しになる部分には"蓋の役割"を果たす鱗が生えていている・・・が、その鱗の強度はそこまで無い。

オマケに、カメが甲羅の中に引っ込められる"身の部分"には限度がある上に、カメは頭の方の身を甲羅に深く引っ込めようとするとお尻の方の身が甲羅の外に出てしまい、逆にお尻の方の身を甲羅に深く引っ込めようとすると頭の方の身が甲羅の外に出てしまう、という「欠点」が存在するのだ。

 

そう、自衛隊が今まで苦戦していたのに急にカメーバにダメージを与えられた理由はカメの習性を(・・・)知ったからだ。

 

いくらカメーバが人知を越えた、他の生物とは比較にならない並外れた巨体を誇る「巨影」になったとはいえども所詮カメはカメ(・・・・)だったから(・・・・・)だ。

 

所詮、カメーバは"カメの習性"には逆らえなかったのだ。

 

 

 

―――ジュ・・・ウゥイ・・・ジュ・・・ウゥイ・・・―――

 

「目標、完全に沈黙しました」

 

「うむ、状況終了。みんな、ご苦労であった」

 

それまでの暴れっぷりが、無双っぷりが嘘のように、「カメの弱点」を付かれたカメーバは呆気なく駆逐されたのであった。

 

こうして大都市には平和が戻った―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハズだった。だが、

 

 

―――ピュゥウウゥ・・・!!―――

 

大都市を破壊し、大勢の人々に甚大な被害をもたらしたものの、見事に駆逐されたカメーバ・・・の死体から、人知れず"何か"が、青白く輝くアメーバの様なものが抜け出ていた―――実は、この青白く輝くアメーバのようなもの、その実は宇宙の彼方より飛来したアメーバ状の(・・・・・)宇宙生物(・・・・)だった。

 

そして、この宇宙生物こそがカメーバを作り出した(・・・・・)張本人だった。

 

この宇宙生物は寄生した生物の体を乗っ取ると同時に、自分の身を守るために寄生した生物の体を強靱に、自分に都合のいいように作り替えてしまう。

 

そう、突如として大都市に現れた巨大ガメ・カーメバとは、件の宇宙生物が生み出していたのだ。

 

―――ピュゥウウゥ・・・!!―――

 

だが、そのカメーバは自衛隊によって駆逐された・・・なので、宇宙生物は次なる"宿主"を求めて彷徨った。

 

そして、見付けたのだ。偶然に寄生した「マタマタガメ」の体を作り替えて作ったカメーバなど比較にならない「素晴らしい能力」を持つ生物を。なので、

 

―――ピュゥウウゥ・・・!!―――

 

宇宙生物は見付けた「素晴らしい能力」を持つ生物の体をさっそく乗っ取り、自分の都合がいいように作り替えたのだった―しかも、宇宙生物は分裂して無数の仲間を生み出した。

 

 

 

 

 

 

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「な、何じゃありゃ!!?」

「ば、化けモンだっ!」

「に、逃げろっ!食い殺されるぞーーーっ!!!」

 

ある日、島国・日本のとある大都市を流れる河から"何か"が、とてつもなく巨大な"何か"が、それも"無数に"姿を現わし、大都市を蹂躙して暴れ回り始めた。そんな"何か"とは―

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「あ、あれって確か・・・この前、どっかの街に出て来たカメの化け物じゃねぇか!?でも、アイツは確か自衛隊が駆除したハズじゃ・・・?」

 

そう、誰かの言ったとおり、大都市に現れた"何か"とは・・・先日、別の大都市に現れた後に自衛隊に駆逐されたハズの巨影「大ガメ怪獣 カメーバ」の群れ(・・)だった―――ただ、今回現れたカメーバたちは先日現れたカメーバとは色々と(・・・)違っていた(・・・・・)

何が違うかと言えば、

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

―――バキッ・・・バリバリッ!!―――

 

「なっ・・・!?せ、戦車が一瞬で噛み潰された(・・・・・)!!?」

 

カメーバ出現の一報を受け、出撃した自衛隊は戦車大隊を率いて新たに出現したカメーバを迎え撃った―――が、その戦車大隊は小型の10式戦車も大型の90式戦車も・・・と、車体の大きさや装甲の厚さなど関係なく、瞬く間に新たに出現したカメーバによって噛み潰された(・・・・・・)のだ。

 

更に、

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「な、何だコイツ!?カメのクセに走って(・・・)やがる!!?」

 

「嘘だろ・・・コイツ、甲羅の(・・・)後まで(・・・)首を伸ばす(・・・・・)ぞ!!?」

 

出動した自衛隊の戦車大隊を噛み潰し、スクラップに変えていくカメーバの横では・・・・何と、カメのクセに猛スピードで「走り回り」、更にはカメの弱点である「お尻の方までは首を伸ばせない」を覆すかのように、楽々と首をお尻の方まで長く伸ばし、カメーバをお尻の方から攻撃しようとしていた自衛隊の部隊を攻撃するカメーバがそこにいた。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「ぎゃああぁぁぁっ!?な、何なんだコイツら・・・?」

 

出撃した自衛隊の部隊や戦車大隊を蹴散らし、大暴れする新たな(・・・)カメーバに自衛隊はされるがままだった・・・それもそのハズ、この新たな(・・・)カメーバは「マタマタガメ」などという"弱いカメ"とは違う種類の(・・・・・・)カメから誕生したのだから。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

まず、動きこそ相当に鈍重だがあらゆる戦車を一撃で"噛み潰す"凄まじい顎の力を持ち、凄まじく刺々しい甲羅とまるでワニのような頭部を持ったカメーバの元になったカメ(・・・・・・・)は―――北アメリカ原産で、カメの中でも最大級の大きさと、同じくカメの中でも最強クラスの顎の力を持った"空飛ぶカメの怪獣"のモデルになったという「ワニガメ」だったのだ―――だから、戦車を一撃で噛み潰す事が可能だったのだ。

 

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

次に、カメのクセに「走り回る」事が可能で、オマケにお尻の方まで首を伸ばせる、ワニガメのカメーバに比べると甲羅が滑らかで、顔自体はとぼけているが頻繁に口を大きく開けて周囲を威嚇するカメーバの元になったカメ(・・・・・・・)は―――ワニガメと同じく北アメリカ原産でワニガメと同じ種族に属し、凶暴性と運動能力がカメの中では最も高く、首の関節も柔らかい「カミツキガメ」だったのだ―――だから、カメのクセに走り回ったり、お尻の方まで首を伸ばせたのだ。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

まさかカメの中でも有数の危険性と凶暴性を持ち、「生態系に重要な影響を及ぼす危険な生物」である『特定外来生物』に定められたワニガメ・カミツキガメのカメーバが出現するなど誰が想像できただろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、実はまだまだ新たな(・・・)カメーバはいるのだ。

 

それも、ワニガメやカミツキガメのカメーバよりも厄介なのが―

 

 

 

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「!?く・・・(くさ)いっ!臭い臭い臭い!!鼻がもげそうだっ!!!」

 

「お、おぇええっ・・・!涙が出て来た・・・!目が霞む・・・!!」

 

「うっ―――げぇええぇぇっ!何て臭いだ―――」

 

「!?オ、オイ!しっかりしろ!!起きろ、起きるんだ―――うっ!?おげぇええぇぇぇっ!!」

 

ワニガメやカミツキガメのカメーバが自衛隊を相手に大暴れしている場所以外でも、別のカメーバと自衛隊が戦っていた―――が、そのカメーバを相手に戦っている自衛隊員たちは死屍累々の有様となっていた。

 

が「死屍累々」と言っても、別に本当に自衛隊員たちが死んでいるわけでは無い―――死にかけているのは確かだが。その理由は、

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「!?く・・・(くさ)いっ!臭い臭い臭い!!鼻がもげそうだっ!!!」

 

「お、おぇええっ・・・!涙が出て来た・・・!目が霞む・・・!!」

 

「うっ―――げぇええぇぇっ!何て臭いだ―――」

 

「!?オ、オイ!しっかりしろ!!起きろ、起きるんだ―――うっ!?おげぇええぇぇぇっ!!」

 

自衛隊員たちが市史類類の有様となっている原因とは―――辺り一帯に漂う、まるで長期間放置した生ゴミ+公衆トイレのニオイ+カメムシのニオイ、をミックスしたかのような刺激臭もとい悪臭が辺り一帯に漂い、そのニオイを嗅いだ自衛隊員たちは例外なく嘔吐し、涙を流し、中には気絶する者もいた。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

そんな悪臭の発生源、それこそがワニガメやカミツキガメのカメーバとは違う(・・)カメーバ、全体的に黒い体色で、頭部に黄色や薄黄緑色の不規則な斑紋や斑点が入っているカメーバが、そのカメーバが後ろ足の付け根にある『臭腺(しゅうせん)』と呼ばれる器官から噴射したニオイだったのだ。

そして、そんな事が出来るカメーバの元になったカメ(・・・・・・・)は―――『臭亀』と書き、そのまま「クサガメ」と読む悪臭を放つカメだったのだ。

 

このクサガメ、外敵に攻撃を受けると防衛手段として件の悪臭を噴射して相手を撃退する・・・そう、辺り一帯に漂い、自衛隊員たちを苦しめているニオイは、その自衛隊員に攻撃されたクサガメのカメーバが放った「防衛手段」であり、無闇矢鱈にクサガメのカメーバに攻撃を加えた自衛隊員たちの"自業自得"でもあったのだ。

 

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

ワニガメ・カミツキガメ・クサガメが持つ特性や能力によって誕生した新たなカメーバにより、圧倒されている自衛隊。

 

だが、日本にはワニガメ・カミツキガメ・クサガメなど比較にならいほどに厄介で、危険で、凶暴で、それももの凄い数で生息しているカメがいるのだ。それは―

 

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

無数の咆哮が大都市に轟いていた。その咆哮の主とは・・・当然、カメーバであった。

 

そんなカメーバたちであるが、頭部から耳元にかけて赤い線状の模様を持っていた―――故に「アカミミ」の名を冠し、元は大国・アメリカを流れる『ミシシッピ川』に多く生息しているために「アカミミ」と「ミシシッピ」の二つの名を冠した「ミシシッピアカミミガメ」、通称「ミドリガメ」のカメーバたちだった。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

そんなミドリガメもといミシシッピアカミミガメのカメーバたちの数は異常で、数十どころか数百頭はいそうだった―――というのも、現在の日本にはミシシッピアカミミガメが至る所に生息し、北は北海道から南は沖縄、挙句は佐渡島や対馬、五島列島や小笠原諸島といった島にまで生息しているほどだ・・・身勝手な人間が「飼えなくなったら」と言う理由で捨てたミシシッピアカミミガメが野生化してしまったのだ。

オマケに、ミシシッピアカミミガメは一度に30~40個ほどの卵を産み、しかも一年に4~5回も産卵するために爆発的に増殖するのだ。

 

加えて、

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

ミシシッピアカミミガメは「ミドリガメ」と呼ばれる子供の内こそ大人しいが、大人になるととにかく凶暴化し、鋭い爪と剃刀のように鋭い嘴で攻撃してくるようになる。オマケに成長したミシシッピアカミミガメは40cmを超える大きさに成長してしまう。

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「なっ!?戦車が・・・噛み千切られた!!?」

「マズいぞ・・・総員、撤退―――」

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

「「「ぎ、ぎぃやぁあああぁぁぁっ!!?」」」

 

普通の、"小さな"ミシシッピアカミミガメでさえ結構な攻撃能力を持っている―――そのミシシッピアカミミガメが巨大な、「巨影 カメーバ」となったミシシッピアカミミガメの場合は一体どれほどの戦闘能力に、どれほどの破壊能力を有するようになるだろうか?

 

そんなの、考えただけで恐ろしいだろう。

 

 

また、直接的な攻撃能力とは違うが・・・ミシシッピアカミミガメはカメの中でも特に大腸菌やサルモネラ菌を多く保有し(・・・・)、更には糞や尿、あるいは唾液にそれらの菌類を含んでいる―――普通の、"小さな"ミシシッピアカミミガメでさえ危険な菌類を保有しているのだ。

 

だが、もしも・・・巨大な、「巨影 カメーバ」となったミシシッピアカミミガメの場合、一体どれだけの菌類を保有しているのだろうか?あるいは、どんな危険な菌類を保有するようになるのだろうか?

 

そんなの、考えただけで恐ろしいだろう。

 

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

凶暴・危険・大きくなりすぎる・爆発的に繁殖する・危険な病原菌類を大量に保有している・・・そんな動物、普通に飼える人などいないのだ。

だからみんなミシシッピアカミミガメを捨てるのだ―――その結果がこの有様、もの凄い数のミシシッピアカミミガメのカメーバによる人類への攻撃もとい"逆襲"だ。

 

 

―――ジュウゥイ!ジュウゥイ!!―――

 

マタマタガメのカメーバに始まり、ワニガメ・カミツキガメ・クサガメ・そしてミシシッピアカミミガメのカメーバが全てを壊し、喰らい、蹂躙していった。

 

 

 

だが、それらは全て人間が、日本人に原因があった。何故なら―

 

 

「お母さん!このカメ買って!!ちゃんとエサあげて世話するから!!」

 

「おっ、コイツは珍しい・・・店員さん、このカメくれる?」

 

「このカメを飼っておけば自慢になる・・・よし、買うか!!」

 

「なにのこのカメ、カッコいい・・・欲しい!買おっと!!」

 

日本人はとにかくミーハーで、とにかく新しいものや珍しいものが好きだ―――それは、例えば流行や食べ物、ファッションだけには飽き足らず、海外から輸入される動植物も同じ事だ。

なおかつ、日本は動物の輸入に関して世界でも特に規制がユルく、基本的に何でも輸入する上に、個人が(・・・)その外国から輸入された買えてしまうし飼えてしまう。

 

 

同時に、

 

「うえ~っ・・・このカメ、色が汚なくなったなぁ。それに凶暴になっちゃったなぁ・・・逃がしちゃえ!!」

 

「オイオイ、コイツこんなにデカくなるのかよ・・・エサ代もバカにならないし、捨てるか」

 

「何だよ、もう新しいのが流行(はや)りはじめたのか?コイツは流行遅れになったなぁ・・・ほら、逃げろ」

 

「う~ん・・・何か飽きたなぁ。もういらねぇや」

 

ミーハーで、珍しいものが好きで、流行りのものや珍しいものにすぐに飛びつくな日本人は・・・もの凄く、恐ろしいぐらいに「飽きやすく」て「無責任」でもある。

 

ただ、それがフアッションや食べ物、オモチャぐらいならまだいい・・・それがもし、命ある動物(カメ)だったら?

 

「いやいや、外国のカメだから日本の冬の寒さで死ぬよ」

 

「外国のカメだから、日本じゃ交尾する相手がいないから増えないよ」

 

「こんな珍しい外国のカメなんだから、野生にいたら珍しがった人が捕まえるんじゃないの?」

 

無責任に、手に負えなくなったり、飽きるなどしてその辺に飼っていた"外国のカメ"を捨てる輩は決まってこんな言い訳をする。

 

しかし、

 

「本日、〇〇市の河でワニガメが全長1m以上あるワニガメが複数個体発見されました。しかも、卵や子ガメまで見つかりました」

 

「現在、この神社の池には数百匹のミシシッピアカミミガメが生息しているそうです。しかも、繁殖しているそうです」

 

「いま日本中にいるクサガメのほとんどは中国産や韓国産で、元から日本にいたクサガメは遺伝子汚染で絶滅しているいるという調査結果が出ました」

 

カメは、動物は生きることを諦めない。

 

彼らは遠い異国の地でもしぶとく、逞しく生きて命を次の世代に託そうとするのだ、動物として(・・・・)当たり前に(・・・・)

 

そして、その異国の地では同じようにしぶとく、たくましく生きる"同士たち"が大勢いるのだ―――ミーハーで、すぐ何でも買ったり飼ったりする愚かな(・・・)日本人によって捨てられた同士たちが大勢いるのだ。

 

だから彼らは遠い異国の地、狭い島国・日本でも繁殖できてしまうのだ。

 

 

―――ピュゥウウゥ・・・!!―――

 

異国の地でもしぶとく、たくましく生きる外国のカメたちが、全国各地で相次いで目撃され、オマケに定着・繁殖までしている"カメの魔境"といっても過言ではなくなった日本列島だからこそ、あの「寄生した動物を怪獣にする宇宙生物」にとっては宿主であるカメを選びたい(・・・・)放題(・・)の、多種多様なカメーバを生み出せる環境が整っていたのだった。

 

そして、その原因は全てミーハーで、すぐ何でも買ったり飼ったりする愚かな(・・・)日本人自身だったのだ。

 

つまり・・・日本人には、今回の多種多様なカメーバたちによる大都市の蹂躙劇に文句を言う資格など無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ご覧下さい!これがこの河で釣り上げられた、北アメリカ原産のアリゲーターガーという魚です!!このアリゲーターガーは、専門家によると『誰かが逃がした』とのことです」

 

「〇〇県の〇〇港にあるコンテナから南米原産のヒアリが数百匹発見されました。現在、環境省の職員が辺りを調査しています」

 

「本日、この公園の遊具の下にオーストラリア原産のセアカゴケグモが数十匹いるのが見つかり、消防に通報があったとのことです」

 

「これが現在、沖縄下の各地にいるアフリカ原産のアフリカマイマイというカタツムリです。コイツは体内や歩いた後の粘液の中に寄生虫がいますので、間違っても障らないで下さい」

 

「スゴいですね、カラスを緑色の鳥が攻撃しています・・・あの鳥はワカケホンセイインコというインド原産のインコの仲間で、ペットだったのが野生化したそうです」

 

 

ただ、カメーバもといカメごとき(・・・・)ならまだいい。

 

現在、日本中には様々な外国の動物が生息している―――全て、ミーハーで無責任な日本人が後先考えずに持ち込んだ、あるいは検疫などをしなかったせいで日本にやって来てしまった動物ばかりだ。

 

そう、今や日本は外国の動物の天国となっているのだ。

 

―――ピュゥウウゥ・・・!!―――

 

そんな外国の動物だらけの、色んな能力や危険性を秘めた動物だらけの日本では・・・あの「寄生した動物を怪獣にする宇宙生物」がどんな生物に寄生し、どんな生物の巨影が生まれるのか・・・全くもって想像できない。

 

新たに誕生した巨影がもたらす被害も、影響も、何もかもが想像できないのだ・・・だって、今の日本は外国の動物だらけだから。

 




如何でしたか? 

今回はガメラ・・・じゃなくて、東宝のカメの怪獣・カメーバに登場してもらいました

で、タイトルの「きき」とは「亀がたくさん出てくる」=亀(キ)+々=亀々(きき)



危機=きき、

で「危機になる"亀"がいっぱい出てくる("々")」っていう意味です。

また、少し前に投稿した「遺恨を遺す『巨影』(カメーバの同期、ゲゾラとガニメが登場)」でカメーバを出さなかった理由はカメーバ単品で話が作れる・作りたかったからです。

まず、カメーバの出た『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』では、件の宇宙生物が寄生したのは「マタマタ(ガメ)」という、ほとんど水中から出ないし、噛む力もあまり強くない&陸地ではほとんど動けないカメです。だからカメーバは弱いんですよきっと・・・

ですが、今回のように件の宇宙生物がマタマタ以外の、凶暴で危険なワニガメやカミツキガメ、あるいは悪臭を放つクサガメ、はたまた肉に毒を持つハコガメの仲間、あるいは『世界の侵略的外来種ワースト100』で『要注意外来生物』にまで選ばれたミシシッピアカミミガメに寄生したら・・・?大事ですよ。

次に、そんな「大事になるカメたち」が全て生息している今の日本の環境のおかしさって一体・・・?

僕もカメは色々と飼ってますが、少なくとも最後まで面倒を見るつもりで購入し、大事に飼っています。(一番付き合いが長いのが、僕と同い年のニホンイシガメ)

ですが、作中でも書いたように・・・ほとんどの人は衝動買いや軽い気持ちでカメを含めた動植物を購入し、飽きたり手に負えなくなる人がほとんどです。
で、購入した動植物が飼育中に死ぬならいいですが(当然、死ぬのもよくないです)、無責任に野山に捨てたりする輩の多さは・・・本当に情けないです。

ですが、動物たちは生きる事を諦めません・・・結果が、この魔境のような生態系になってしまった現代日本です。さてさて、日本の生態系はどうなってしまうのでしょうかねぇ?

みなさんも、ペットを飼っているなら、あるいはこれからペットを飼うなら大切にしてあげて、同時に責任を持って飼ってあげて下さい。

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