巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

72 / 72
メリー・クリスマス!! 銀色の怪獣です。

さてさて、今日は楽しいクリスマス・・・え?

「今日(12月24日)は『クリスマスイブ』だろう?」

ですと―――クリスマス・イブって「クリスマス当日の夜」ですって。

つまり、クリスマスとは「12月24日」で、クリスマス・イブは「12月24日の夜」だった・・・のに、日本では誤って「クリスマス(12月25日)で「クリスマス・イブ=クリスマス日の前夜(12月24日)」と認識されてるんですって。

だから、今日はクリスマスです―――なので、そんなクリスマスの日にプレゼント代わりに投稿をします。

もうサブタイトルから分かるとおり、今回は12月18日にDVD&BDが発売された

『ゴジラ・キング・オブ・モンスターズ』

より"最凶の怪獣"が出ます。

あの映画、マジ最高だった!!

・「怪獣たちのバトルに時間をかけ過ぎで、肝心の人間ドラマが割を食っている」
・「『シン・ゴジラ』みたいなドラマが見たい!!」

とか『キング・オブ・モンスターズ』に宣う人がいるそうですが・・・

「怪獣映画の主役は怪獣だろ?」
「怪獣映画=メインは怪獣、人間(ドラマ)はオードブルかスパイス程度」
「『シン・ゴジラ』はどっちかというと災害復興映画だろう(個人的な意見)」

って怪獣(映画)ファンなら言いますね(断言)

・「前作(2014年ゴジラ)はまだしも、『シン・ゴジラ』『アニメゴジラ三部作』でほぼ・全く描かれなかった怪獣同士の激しいバトルを、今回は十分堪能することができたので大変満足している」
・「ドハディ監督の好み・オタクっぷりを手当たり次第にぶち込みながら見事にまとめあげている」

上記の意見こそ、怪獣(映画)ファンの意見でしょう。

そんな大満足の映画のDVD&BDの発売を記念して、作者からのクリスマスプレゼントとしてのお話、どうぞご覧下さい。


『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』DVD&BD発売記念・愛玩動物(ペット)の『巨影』

「メリー・クリスマス!エミちゃん、カノちのちゃん、パパとママからのクリスマスプレゼントだよ~」

 

「「わぁ~い!ありがとー!!」」

 

「あらあら~よかったわねぇ~」

 

今日は楽しい1224クリスマス、世界の多くの国々で家族で過ごし、街々はイルミネーションなどで街は賑わい、実に様々なクリスマス関連の商品が店頭に並んでいる日だ。

 

そんなクリスマスの日、何処にでもあるごくありふれた一般的な家庭での出来事だった。

 

「よーし、エミちゃん、カノちゃん、じゃあパパとママからのプレゼント開けてみてね」

 

「「はぁ~い!!」」

 

「うふふ、何が入ってるかな~?」

 

サンタクロースに扮した父親が双子の愛娘、エミとカノの姉妹にかなり大きめのプレゼントの入った箱をそれぞれ手渡し、双子の姉妹は母親が見守る中、さっそくプレゼントの箱を開ければ―――

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

「「わぁ・・・!わぁ~いドラット(・・・・)だ!!かわいい~~~!!」」

 

エミとカノがそれぞれのプレゼントの箱を開けた途端、中から体長が30cmほどの生き物(・・・)が、全身が淡い金色で、頭部には緑色の体毛、両腕が一対の翼になったネコとコウモリを合わせたような姿の生物、姉妹が言った

 

「ドラット」

 

という生物が飛び出し、エミとカノにそれぞれ甘え始めた。

 

―――ピィー!キュィー!!―――

 

「きゃ~!くすぐったいよ~!!」

 

―――ピィー!キュィー!!―――

 

「わぁ~!かわいい~!!よしよしいい子だなぁ~!!」

 

「おぉ、本当に人懐っこいなぁ。ねぇ、ママ」

「えぇ、本当ね。初対面なのにあんなに懐いてるわ、パパ」

 

父親と母親の言う通り、エミとカノの姉妹に甘える二頭のドラットは姉妹とは初対面、にも関わらず凄まじい人懐っこさを見せ、姉妹はすっかりドラットにメロメロだった。

 

「ところでアナタ・・・ドラッドを二頭も、ってお金は大丈夫だったの?」

 

「あぁ、それは大丈夫だよ。だって、二頭でたった20万円だったんだ。」

 

「そうなの?意外と安いのね~」

 

「あぁ、僕も驚いたよ。だって、子犬より安いんだよ。それに、ドラットは頭数を飼えば買うほどにお得に、割引とかしてくれるんだってさ」

 

「ねぇ~スゴいわ。これなら、大流行する(・・・・)のも当然よね~」

 

「うんうん、流行って当然だよ。今や、ドラット(・・・・)飼ってない(・・・・・)人なんていない(・・・・)ぐらいだからね」

 

尚もじゃれ合う姉妹と二頭のドラッド、を微笑ましく見守る両親が口々に言った数々の"真実"は驚くべきものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

『はい、テレビの前のみなさ~ん!私は今、世界中で大流行している愛玩動物(ペット)・ドラットがたくさんいるペットショップに来ているのですが・・・もうね!本当に可愛いですよ~!!』

 

とあるお昼のテレビ番組で、レポーターの若い女性芸能人が両手に、頭に、膝に、と大量のドラットを乗せて満面の笑みでテレビカメラに向かって喋っていた。

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

『いや~本当に可愛いですね~・・・こんなに可愛くて賢いなら誰だって飼いますよね』

 

そんな女性芸能人が言うとおり、彼女がいるペットショップの売れ筋(・・・)品揃え(・・・)が物語っているように、ドラットは

 

"世界中で大流行している超売れ筋ペット"

にして

"今や飼育していない人はいないほどの大人気ペット"

 

であるのだ。加えて、

 

『は~い、ご飯ですよぉ~』

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

『はいはい、ゆっくり食べてね―――ご覧下さい、ドラットは専用のペットフードを一日一回、一杯の小皿に与えるだけで満足する事に加え、排泄物のニオイもほとんど無く、トイレを教えることも出来る、というペット(・・・)の大変さ(・・・・)をいくつも解決しているそうですよ~』

 

女性芸能人が小皿に盛ったドラッド専用のエサをパクつくドラットたち、の1日分のエサ(・・・・・)はたったこれだけ、もとい、

 

"ドラットの餌やりは一日に一回でいいし、専用のエサを小皿に一杯だけあげればいい"

 

という実に楽でエサ代もかからないペットな上に、

 

"排泄物が臭わず、トイレも覚えてくれる"

 

という

 

『動物を飼う上で最も大変で面倒な事柄』

 

をオールクリアしているのがドラットなのだ―――そりゃ、人気にもなるだろう。

 

また、

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

『はい、ご覧下さい!こんなに人懐っこいドラットたちですが、何とこの笛の音で飼い主を見分け、何かイタズラしたりしそうになっても事前に止めたり、ある程度の行動の制限も出来るそうです』

 

女性芸能人の周りでじゃれ合い、好き勝手にするドラットたち、を女性芸能人は笛の一吹きで大人しくさせつつ、お座りや伏せ等の芸もさせてみせた。

 

そう、何とドラッドは

 

"特殊な笛の音波により飼い主を識別し、特定の音波によって行動を操作することが可能"

 

でもあるのだ―――それはつまり面倒な躾を省き、飛び出し等による事故やトラブルも避けられるということなのである。

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

『いや~本当にスゴくて素晴らしいペットですね~私も飼っちゃおうかな~』

 

もうすっかりドラットの魅力と素晴らしさにメロメロの女性芸能人、にじゃれついて愛想を振りまく可愛らしいドラットたち。

 

「ママ~僕もドラット欲しい!飼って、飼ってよぉ~!!」

「いいわぁ、あの子たち・・・お爺さん、ウチも飼いましょうドラット。きっといいボケ防止になるわよぉ」

「いいなぁ、可愛いなぁ・・・仕事帰りに飼おう!一人暮らしの俺にはちょうどいいな!!」

 

テレビで、ニュースで、ネットで、記事で、SNSで、と連日連夜紹介される可愛い愛玩動物(ペット)・ドラット・・・そんなの見せられたらそりゃあもう欲しがって当然だろう 爆売れして当然だろう。

 

ハスキー犬、ハムスター、アライグマ、カワウソ、ウサギ、フクロウ、金魚、品種改良メダカ、錦鯉、ミドリガメ、果てはリューリップ等々、といった

 

"人類が有史の時代より見せてきたペットブーム"

 

が物語っているのだから・・・加えて、ドラットたちはいずれのペットとは比べものにならいぐらいに色々と優秀だから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、ここである疑問が浮かぶ―――

 

"ドラットは一体どこから来たのか?"

 

ということだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その答えは―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「首尾はどうだ?」

 

「こ、これは・・・!アラン・ジョナ様!!」

 

某国の地下、相当数の人間たちが慌ただしく動くのは何かの研究施設(・・・・)にして軍事施設(・・・・)だった

 

そんな研究・軍事兼用施設に一人の男が、ややハゲ上がった頭部に鋭い眼光の壮年の男、名を

 

「アラン・ジョナ」

 

という元イギリス軍の大佐で、MI6のエージェントでもあった男がやって来ると、

 

「計画は順調です。本日も相当数が世界中で購入されたようです」

 

「そうかそうか、順調か・・・フフフフ・・・」

 

件の施設にやって来たアラン・ジョナに対し、慌ただしく動いていた研究員や軍人たちが敬礼したり、あるいは敬語で返答する事から分かるとおり、アラン・ジョナはこの施設に所属しつつ相当に地位の高い人物だった。

 

そんなアラン・ジョナが近くにいた研究員の一人を捕まえ、そして問答の後にほくそ笑んでいた。

 

と、ここで―――

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

「おぉ、"アレ"は?」

 

「はい、"アレ"が本日の(・・・)出荷分(・・・)です―――アジア・オセアニア圏へ輸出するドラット(・・・・)たち(・・)です」

 

ふと、研究員と話し込むアラン・ジョナのすぐ近くを荷台が檻になっている貨物車が通りかかれば、その荷台の檻の中からたくさんの生き物の声が聞こえ、実際に荷台の檻の中には無数の生物が、あの

 

『世界中で大人気・大流行のペット』

『ペットとしての課題をオールクリアした完璧な愛玩動物』

『人類の新時代のパートナー』

 

と謳われるドラットたちが、荷台の檻の中に群で入っていた。

 

そう、実は世界中に出回っているドラットたちの大元の(・・・)出所(・・)はこの研究・軍事権用施設だったのである―――何故、研究・軍事兼用施設が愛玩動物であるドラットを輸出したりしているのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その答えこそ、

 

「おぉ、やはり何度見ても素晴らしい迫力と禍々しさだ―――"モンスター・ゼロ"は」

 

目の前にある培養液で満たされた巨大な培養槽の中に浮かぶモノを見て、その険しいながらもどこかくたびれた表情をぱあっと輝かせ、少年のような笑みすら浮かべるアラン・ジョナ・・・その笑みには底知れぬ不気味さと凶暴さが含まれていた。

 

そんなアラン・ジョナの目の前にある培養液で満たされた巨大な培養槽の中に浮かぶ"ソレ"を一言で言えば

 

"特大サイズの金色の龍の生首"

 

であり、その金色の龍の生首をアラン・ジョナはこう呼んだ。

 

「モンスター・ゼロ」

 

と―――だが、それは言わば人間たちが付けた仮称(コードネーム)であり、正しくはない。

 

この特大サイズの金色の龍の生首の"正式名称"と"正体"はこうだ―――

 

「キングギドラ」

 

という、宇宙より(・・・・)飛来した(・・・・)地球外生命体の巨影(かいじゅう)なのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな地球外生命体(エイリアン)にして、いるだけで人類文明を脅かし、地震や津波に匹敵する自然災害そのものの巨影(かいじゅう)の生首を、アラン・ジョナたちを始めとした研究・軍事兼用施設の人間たちは何に(・・)使っている(・・・・)のだろうか(・・・・)?

 

それこそ―――

 

「三番、次いで八番と九番が生まれます(・・・・・)

 

「了解、三番を回収します」

 

某国の地下にある研究・軍事兼用施設のとある"生産工場エリア"での事。

 

そのエリアは非常に広大かつ、多数のコンピューターなどによる綿密で緻密な温度管理や湿度管理、更には相当数の研究員たちが目を光らせている、といった具合でかなり力が入っているエリアであった。

 

当然、そんな力の入ったエリアゆえ、そこで生産されて(・・・・)いるもの(・・・)も相当な代物であった。

 

それこそ、

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

「うむ、立派なドラット(・・・・)だ」

 

「よしよし、これなら即座に輸出できる(・・・・)だろう」

 

完全滅菌された全身を覆い隠す作業服にマスク、ゴーグルや手袋といった出で立ちの作業員、の目の前にズラッと並んだ数百どころか数千、下手すれば数万を超えるタライ程度の大きさの培養槽の中から何かが、

 

全身が淡い金色で、頭部には緑色の体毛、両腕が一対の翼になったネコとコウモリを合わせたような姿の生物である

 

「ドラット」

 

が培養液の中から顔を出した―――そう、実はこの生産工場エリアで生産され(・・・・)ている(・・・)のはドラットだったのである!!

 

しかし、何故わざわざこんな物々しい施設でドラッドを、大人気ペットであるドラットを、世界中の人々を笑顔にするドラットを、わざわざ生産しているのだろうか?

 

・・・まぁ「大人気=お金に」なるので資金運営の手段としては相当に有効であろうが。

 

「フン、金云々ではない―――もっと高貴で、素晴らしい目的と可能性があるのだドラットには(・・・・)

 

突然、件の作業服等に身を包んだアラン・ジョナがどこからともなく現れた、かと思えば、

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

「ヨシヨシ、いい子だ。さあ、世界中の人間たちの元で元気に過ごすんだぞ―――ギドラの(・・・・)細胞より(・・・)生まれ(・・・)し子たち(・・・・)よ」

 

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

―――ピィー!キュィー!!―――

 

そう言って、アラン・ジョナは培養液の中から生まれたばかりのドラットを抱きかかえ、まるで愛しい我が子に送るような慈愛に満ちた眼差しを向けた、ゴーグル越しに。

 

その際、アラン・ジョナはドラットの事を(・・・・・)こう言った

 

「ギドラの細胞から生まれた(ドラット)たち、全てを壊せ」

 

と。

 

そう、実はこの生産工場および世界中で流通しているドラットは全て

 

"培養槽の中で培養液に使っているキングギドラの生首"

 

の細胞から培養された、言わば

 

「バイオ生物」

つまり

「クローン生物・遺伝子操作生物」

だったのである!!

 

・・・が、何故わざわざアラン・ジョナたちはそんなことをしているのだろうか?

 

「フフッ、本当に人間はバカが勢揃いだ―――このドラットたちが成長すればキングギドラに、自分たちを滅ぼす怪獣になるとも知らずに買い求め、側に置いて愛でるとは。実に滑稽じゃないか、ハハッ!!」

 

じゃれつくドラットを別の作業員に手渡しつつ、培養液の中で順次出荷が可能な状態のドラットへと生成・成長するキングギドラの細胞を見てほくそ笑むアラン・ジョナ。

 

そんなアラン・ジョナを含め、この施設にいる人間たちは全て

 

『人間は愚かな存在ゆえに怪獣によって滅ぼされるべき』という思想を持ち、

『怪獣が目覚めたのは人類が地球環境を破壊し続けたのが原因、怪獣たちは地球の持つ免疫システム』と結論づけた結果、

『怪獣による人類文明の破壊とその先の世界の再生』を願う、

 

言わば

『環境テロリスト』

の集まりだったのである―――その恐るべき環境テロリストたちの筆頭者こそアラン・ジョナであり、何の因果か、アラン・ジョナは

 

「最強の怪獣・地球外生命体」

 

たるキングギドラの生首を入手する事に成功した。

 

「今から我々はギドラの細胞を培養し、愛玩動物を生み出す―――その愛玩動物を世界中の人間たちが購入するように仕向け、世界中にいずれギドラに成長する愛玩動物を配置する。

何せ、人間は有史において幾度となく『ペットブーム』とその闇(・・・)を繰り返しているのだ、凝りもせずに。だから、この計画は間違いなく成功すると断言していい。

そうすれば、世界中でギドラの同時多発的な出現が起こり、人類は抵抗する間もなく絶滅するだろう」

 

と、同士の環境テロリストたちに力説するアラン・ジョナの立てた計画は恐ろしくも完璧だった。

 

そう、アラン・ジョナは入手したキングギドラ(の生首)の細胞を培養しつつ改良し、全く同族には見えない愛らしい愛玩動物・ドラットを作って世界中にばらまいていたのだ。

 

彼の言う通り、人間たちが有史の時代から幾度も、しかも性懲りもなく繰り返し続けている

 

『ペットブーム』とその闇(・・・)

 

を利用して―――例えば、

 

ハスキー犬やハムスター、アライグマが主人公の漫画やアニメが流行してブームが去った後に起きた

 

『野良ハスキー増加問題』『ハムスターによる伝染病拡大』『アライグマの定着と獣害の増加』

 

ミドリガメや外国産カブト虫や熱帯魚などが流行してブームが去った後に起きた

 

『外来種の定着問題』『外来種による在来種の駆逐』『外来種在来種の混血種の増加』『生態系の崩壊』

 

煌びやかで派手で、高価な金魚や錦鯉、改良メダカや観賞用の鳥類、果てはかの「チューリップ・バブル」などが引き起こした

 

『人間が命を弄ぶ行為』『動物の魔改造』『売りに出せない"失敗作"の廃棄と遺棄』

 

等々、本当に人間は全く懲りず・学習せず・反省もせずにペットブームとその闇を幾度となく繰り返している。

 

が、これが"人間が対処できる動植物程度"で"駆除・処分できる動植物程度"だったからまだ(・・)よかった(・・・・)のである。

 

だが、これがもしも、出現するだけで異常気象を引き起こし、かの"怪獣王"ですら容易く蹴散らし、挙句は世界中の怪獣を従え、地球の環境を自分好みに改造するような

 

怪獣王=キング・オブ・モンスター

 

だったら?

 

その結末は、事の顛末は・・・言わずもがなであろう。

 

「フフッ、愚かな人間共だ・・・ドラット専用のこのエサ、与え続け、摂取量が一定を超えたとき、わずか30cmの愛らしいドラットが、全長158mのキングキドラと化す・・・可愛がっていた元ドラットに潰されるのだ。本望な死に方だろう」

 

ほくそ笑みつつドラット専用のエサ―――その実は

 

「一定量を摂取したとき、ドラットをたちどころにキングギドラに変える"薬"」

 

を手にするアラン・ジョナ。

 

この男、どこまでずる賢いのか・・・否、アラン・ジョナがずる賢い(のもあるが)ばかりではない。

 

全て、全て

 

"有史の時代から全く懲りず・学習せず・反省もせずにペットブームとその闇を幾度となく繰り返している人間そのもの"

 

が悪いのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ピィ・・・!キッ、ギュュィイィ・・・!!―――

―――ピィ・・・!キッ、ギュュィイィ・・・!!―――

 

「ど、どうしたのドラット!?何か変だよ!?」

「お、お腹いたいの!?しっかりして!!」

 

それぞれ片手にドラット専用のエサの袋を手に右往左往しているのは、あのエミとカノの姉妹だった。

 

そんな姉妹の目の前で、クリスマスプレゼントに貰って以来、寝るときも起きているときも、何処かに遊びに行く時も、と常に一緒で姉妹にとても懐いていた二頭のドラットが悶えていた―――あの日からずっと姉妹に専用のエサを、その実は

 

『一定量摂取したドラットをキングギドラに変える薬』

 

を与え続けられた二頭のドラットに訪れたのだ

 

怪獣王(キングオブモンスター)へ覚醒する時

 

が。

 

来てしまったのだ、よりにもよって姉妹の両親が揃って留守で、自宅にはエミとカノの姉妹しかいない時に。

 

―――ピィ・・・!キッ、ギュュィイィ・・・キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――ピィ・・・!キッ、ギュュィイィ・・・キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

「えっ?ウソ何コレ―――」

「大きい―――」

 

突然、今の今まで悶えていた二頭のドラットの動きが止まった、かと思えば次の瞬間にはドラットの体が部屋いっぱい、どころか家を押し潰す勢いで膨れ上がり、更にドラットたちの肩口に第二・第三の首が生え、挙句は可愛らしかった顔が凶悪な龍のソレに変化した。

 

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

エミとカノ姉妹のいる家を押し潰しつつ、天に向かって三つの首を伸ばして力の限りに咆哮する巨影・キングギドラ。

 

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

「う、うわーっ!?何だこれ!!?」

「ド、ドラちゃん!?どうしちゃったの!!?」

「な、何で急にこんなデカくなったんだ!!?」

「お、お助けーーーっ!!!」

 

エミとカノ姉妹の飼育していたドラットがキングギドラになったのと時を同じくして、世界各地でドラットがキングギドラに変貌するという事態が起き始めた。

 

そう、時が(・・)来たのだ(・・・・・)

 

「さぁ、暴れろ王なるギドラよ!この星を汚し、好き放題する人間共を滅ぼせ!!」

 

テレビで、ネットで、ラジオで、SNSで、リアルタイムで入ってくる

 

『黄金の巨大怪獣、世界各地で出現!!』

 

のニュースを前にアラン・ジョナは歓喜し、叫んでいた・・・全て、この男の計画通りになってしまったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、

 

トゥルーエンド

or

メリーバッドエンド

 

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

―――ドッ、オォォンッ!!―――

 

「うわぁあっ!ヤバいぞコレ!!」

「シ、シャレになってねぇ!!」

「し、死にたくないわよ私!!」

 

環境テロリストたちの企みにより、世界中にばらまかれていたドラット、が成長して爆誕した無数のキングギドラたちは本能に従って力の限りに全て破壊し、全てを殺していた。

 

「ドラちゃん・・・ドラちゃん!いい子だから、もうこんな悪い事は止めて―――」

 

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

―――バクッ!ゴクッン・・・!!―――

 

「ひっ!?た、食べた・・・人喰ったぞ!!?」

「ヤベェ!逃げろーーーっ!!」

 

が、中にはキングギドラに必死で訴えかける飼い主たちもいた・・・ものの、もはや破壊と殺戮しか頭にないであろう元ドラット(・・・・)たちにとって、人間など虫ケラ、殺す対象か捕食対象でしかなかった。

 

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

 

―――ドッ、オォォンッ!!―――

 

「「「ぎゃぁあああーーーっ!!?」」」

 

逃げ惑う人々、キングギドラからすれば文字通り"虫ケラ程度の大きさ大きさ"な人間たちを明確に狙い、口から出す電撃やその巨体を用いて人間を虐殺するギドラたち。

 

その暴虐を止める手段など皆無、もはや人間たちに滅ぶ以外の運命は待っていないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、

 

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

―――ドッ、オォオン!!―――

 

―――キュリリリィ!?ギギギギギィ!!?―――

―――キュリリリィ!?ギギギギギィ!!?―――

 

「な、何だ!?仲間割れ、か?」

 

突然、キングギドラたちが仲間割れし始めた、ばかりか、中には逃げ惑う人々を自らの体を盾にして守るキングギドラ、逃げ惑う人々が逃げる時間を稼ぐキングギドラ、ビルやマンションに取り残された人々を助けるキングギドラ、といった具合で

 

"人間に味方するキングギドラたち"

 

が現れ始めた―――そう、彼は

 

"人間と揺るぎない友情を育んだドラッド"

 

が成長した姿であり、環境テロリストたち浅はかな(・・・・)人間共(・・・)の思い通りにならないイレギュラーなキングギドラたちであったのだ。

 

「バカな・・・!?ギドラの役目は破壊と殺戮、ソレを無視しているというのか!?あり得ないだろう!!?」

 

世界各地で巻き起こるまさかの事態、

 

「正義のキングギドラの出現」

 

というあまりにあり得ない事態を前に、流石のアラン・ジョナも取り乱していた。

 

だがそれはあり得ないという事も無かった―――世界各地に伝わる

 

『ドラゴン・龍の伝説』

 

の元になったという宇宙怪獣・キングギドラ。

 

その中には

 

「悪しき怪獣王と戦った(スーパー)なドラゴン」こと「巨影 超ドラゴン怪獣 キングギドラ」

 

がいたり、

 

「"クニ"に徒なす悪鬼羅刹を退ける守護神」こと「巨影 千年竜王 キングギドラ」

 

などなど、世界各地・各時代に色んなキングギドラがいるのだ―――だから、今回みたいに正義のギドラ・人間の味方のギドラがいても何らおかしくはなかったのである。

 

 

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

―――ドッ、オォオン!!―――

 

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

―――キュリリリィ!ギギギギギィ!!―――

 

激しく争い、それでいてか弱い人間たち、確かな友情や愛情を育んだ飼い主たちを守らんとする正義のキングギドラと、破壊と殺戮の本能に従って暴れる悪のキングギドラたち。

 

その戦いに、その雄志に、人々は勇気と希望を見出し、環境テロリストたちは大いに焦ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・まぁ、一頭出現しただけで地球の大気や環境をメチャクチャにして、凄まじい戦闘力と体躯を誇るキングギドラ、が大群で出現して乱闘したら

 

"意図せずともして人間ていど踏み殺して絶滅に追いやれる"

 

ので悪のギドラとか正義のギドラとか関係なくアレかも知れないが。

 

「フン!怪獣とは天災だ―――怪獣を従える?怪獣は仲間?怪獣と共存共栄?笑わせるな・・・怪獣と人間では何もかもが違う!人間の、動物の枠組みも常識も超越するから怪獣なのだ!!

ましてや、キドラは外なる世界(うちゅう)から来た怪獣だ・・・人間の、地球(このほし)の尺度でどうこうできる存在じゃないぞ!!」

 

世界中で大乱闘を繰り広げる正義のギドラと悪のギドラのニュースや報道を前に、あのアラン・ジョナが大笑いしながらそう叫んだのだった。




はい、如何でしたか?

今回の巨影(かいじゅう)はキングギドラ、とドラットでした―――ぶっちゃけ、この内容は来年(2020年)公開の

『ゴジラVSキングコング(レジェンダリー版)』

で起こりえそうな内容を予想してみたり・・・
『キングオブモンスターズ』のラストで"ギドラの生首"をアラン・ジョナが買い取ってましたし&マイケル・ドハディ監督のゴジラ・怪獣映画オタクっぷりは相当なモノ。

ならば、ドラット=キングギドラの幼体、を映画に出しそうじゃね?

※ドラットは『ゴジラVSキングギドラ』のノベライズ版の設定では

『金星に眠る「宇宙超怪獣キングギドラ」の遺体から体組織を回収して、ドラットが作られた』

らしいです・・・うん、ドハディ監督なら拾ってそう。

ついでに、作中で出した「エミ、カノ」の双子の姉妹の元ネタは

『ゴジラVSキングギドラ』の主人公にして23世紀の未来人 エミー・カノ からです。

もうね、本当に『キング・オブ・モンスターズ』のDVDは買ってよかった。値段など関係ないよ!怪獣映画ファンなら買って当然だぜ!!

来年の『ゴジラVSキングコング』楽しみです。

・・・全く関係ないですが、『キング・オブ・モンスターズ』のDVDを(予約してた)買って、その勢いで生まれて初めて

"抱き枕カバー"

なるものを衝動買いして相方にドツカれました。

 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。