巨影都市オブ・ジ・エンド   作:銀色の怪獣

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はいどうも、銀色の怪獣です。

何やかんやで九話目です。で、今回は今のところ一番長いですし、ちょっと毛色が違います。

そして何よりも、今回出るヤツ、ドマイナー中のドマイナーです。多分、知ってる人ほとんどいないんじゃ・・・?
まぁ、だからこそ僕も好き勝手自由にお話を作れたのですが(笑)

では、どうぞ~


第九話 演ずる『巨影』

何気ない平和で当たり前の日常。もし、その平和で当たり前の日常に異形の存在「巨影」が現れたなら・・・

 

 

『緊急速報!緊急速報!某国より日本列島に向けてミサイルが発射されました。国民のみなさんはすぐに屋内退避して下さい!!』

 

某月某日某時刻、突如としてテレビやラジオ、ケータイなどを通して日本中にけたたましい警報サイレンが鳴り響いた。その原因は、日本のすぐ近くの某国が日本列島に向かってミサイルを発射したのだ。

しかし、何故か人々は避難することも慌てることも無かった。何故なら―

 

『え~・・・国民の皆様にお知らせ致します。先程某国より我が国に向かって発射されたミサイルは消滅(・・)致しました。『あの方』たちによってです』

 

某国より放たれたミサイルの危険を知らせる警報サイレンが鳴り響いて数分後、今度はサイレンではなく落ち着き払った女性アナウンサーの声がテレビやラジオから流れたが、その内容は驚くべきものであった。

何と、某国が日本に向かって放ったミサイルが「消えた」のだという。その際、アナウンサーは言った「『あの方たち』によって」と・・・果たして、某国のミサイルを消滅させた『あの方たち』とは一体?

 

 

「いやぁ!どうもありがとうございます!!また(・・)しても皆様のおかげで本当に助かりましたよ!!いやぁ、皆様には感謝してもしきれませんな!!」

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

所変わってここは日本の大都市であり首都、にある日本の偉いさんたちが集まる建物だ。

そんな建物の中のとても広い部屋では日本のトップが、俗に言う「総理大臣」と呼ばれるお偉いさんが誰かと、某国が放ったミサイルを「消滅」させ、日本を救った『あの方たち』に感謝の意を述べ、握手していた。

 

「おお、そうでした。これは感謝の印です。どうぞお受け取り下さい」

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「そうですか、花束はお気に召しましたか。いや、よかったよかった」

 

総理大臣は件の『あの方たち』に感謝の意を述べる際、感謝の印としてそれはそれは見事な花束を手渡し、花束を手渡された『あの方たち』は受け取った花束を片手に、その場で小躍りしたりピョンピョン跳びはねるなど、とても「可愛らしい」動きをしていた。

そんな『あの方たち』の容姿を一言で述べるなら「体の中央に単眼(モノアイ)を持つ巨大なヒトデ」であった。

そう、日本を救った『あの方たち』は人間ではない、どころか地球の生物ではない俗に言う「宇宙人」なのだ。

 

 

事の発端は数ヶ月前、今回と同様に某国が日本に向かってミサイルを放った際の事だ。

 

 

『緊急速報!緊急速報!某国より日本列島に向けてミサイルが発射されました。国民のみなさんはすぐに屋内退避して下さい!!』

 

「な、何だって!?」「ヤ、ヤバいぞっ!!」「い、いやーーーっ!死にたくないっ!!」「避難って・・・ミサイルじゃ、避難しても意味ねぇじゃんかよ!!」

 

 

某月某日某時刻、突如としてテレビやラジオ、ケータイなどを通して日本中にけたたましい警報サイレンが鳴り響いた。その原因は、日本のすぐ近くの某国が日本列島に向かってミサイルを発射したからであった。

当然、警報サイレンと警告を聞いた人々は大慌てとなり、大規模なパニックが起きた。そんな日本人を尻目に、某国のミサイルはあっという間に日本列島に迫り、某国が着弾地に定めた日本の大都市であり首都を壊滅に追い込もうとした、その瞬間―

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「「「えっ・・・?」」」

 

不意に、ミサイルが消滅したのだ。突如として、宇宙(そら)の彼方より飛来した円盤が発した光によって。

 

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「何、アレ・・・?」「着ぐるみ、とかじゃないんだよな・・・?」「つーか、デカいヒトデだなぁ・・・」「うわ~キモい・・・」

 

謎の円盤がミサイルを消滅させてから数分後、円盤の中から円盤の乗組員であると同時にミサイルを消滅させて日本と日本国民の命を救った「英雄」たちが街中にその姿を現わした・・・のだが、人々は自分たちの命を救ってくれた「英雄」たちを前に明らかにドン引きし、遠巻きに見つめるばかりで誰も近寄ろうとしなかった。

それもそのはず、円盤の中から姿を現わした「英雄」は「体の中央に単眼(モノアイ)を持つ巨大なヒトデ」であったからだ。しかもそれが何人・・・何体もゾロゾロと円盤から出てきた。

もし、アナタがこんなお化けヒトデに出会ったら・・・逃げない自信は、気味悪がらない自信はありますか?

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「あ、あれ?どうしたんだあのヒトデたち?」「帰って行っちゃったぞ・・・?」

 

相変わらず自分たちを気味悪がり、遠巻きに見つめるばかりな地球人に対し、最初こそ体を揺すったりその場でピョンピョン跳びはねて何かを"アピール"していたヒトデたちであったが、地球人たちの反応が変わらないのを見ると円盤へと戻り、そのまま飛び去って行ってしまった。

 

 

 

『緊急速報!緊急速報!某国より日本列島に向けてミサイルが発射されました。国民のみなさんはすぐに屋内退避して下さい!!』

 

「な、何だって!?」「またかよ!!?」「ヤ、ヤバいぞっ!!」「い、いやーーーっ!死にたくないっ!!」「避難って・・・ミサイルじゃ、避難しても意味ねぇじゃんかよ!!」

 

某月某日某時刻、某国が日本に向かってミサイルを放ってから数日後、再び某国が日本に向かってミサイルを放った。それに伴い、再びサイレンが響き渡り人々はパニックを起こした。だが、

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「「「えっ・・・?」」」

 

不意に、ミサイルがまた消滅したのだ。突如として、宇宙(そら)の彼方より再度飛来した円盤が発した光によって。

 

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「や、やっぱりあのヒトデだ・・・」「うん、間違いないね・・・」「また来たんだ・・・」

 

再度現れた円盤がミサイルを消滅させてから数分後、またしてもあの巨大なヒトデたちが人々の前に姿を現わして何かをアピールしたが、やはり人々はヒトデを気味悪がって近寄ろうとはしなかった。すると、

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「あっ・・・帰っちゃった・・・」

 

いくらアピールしても近寄ってもくれない地球人を前に、ヒトデたちはションボリとうなだれた様子で円盤に戻り、飛び去っていった。

 

 

 

『緊急速報!緊急速報!某国より日本列島に向けてミサイルが発射されました。国民のみなさんはすぐに屋内退避して下さい!!』

 

「な、何だって!?」「またかよ!?もういい加減にしろよ!!」「ヤ、ヤバいぞっ!!」「い、いやーーーっ!死にたくないっ!!」「避難って・・・ミサイルじゃ、避難しても意味ねぇじゃんかよ!!」

 

某月某日某時刻・・・懲りずに三度ミサイルを日本に向かって放った某国。それに伴い、またしてもサイレンが響き渡り人々はパニックを起こした。だが、

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「「「あっ・・・」」」

 

不意に、ミサイルがまたまた消滅したのだ。突如として、宇宙(そら)の彼方より三度目の飛来を行った円盤が発した光によって。

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「や、やっぱりあのヒトデだ・・・」「うん、間違いないね・・・」「また来たんだ・・・」

 

三度現れた円盤がミサイルを消滅させてから数分後、お決まりであの巨大なヒトデたちが人々の前に姿を現わして何かをアピールしたが、いまだに人々はヒトデを気味悪がって近寄ろうとはしなかった。結果、ヒトデたちはションボリとうなだれた様子で円盤に戻ろうとした、その瞬間―

 

「待って下さい!我らが『友人』よ!!」

 

『・・・!?・・・?・・・』

 

不意に、誰かがヒトデたちの元へ駆け寄った。それは何と、この国のトップの総理大臣であった。そんな総理大臣だが、次に口を開いた際に驚くべき言葉を口にした。

 

「日本国のトップとして、貴方がたに感謝の意を示します。一度や二度ではなく、三度も我が国を守って頂き、本当に有り難うございます。つきましては、是非とも首相官邸へお越し下さい。そこで是非とも我々とお話を、我々と友人になって頂けないでしょうか?」

 

 

 

 

『緊急速報!緊急速報!某国より日本列島に向けてミサイルが発射されました。国民のみなさんはすぐに屋内退避して下さい!!』

 

某月某日某時刻、突如としてテレビやラジオ、ケータイなどを通して日本中にけたたましい警報サイレンが鳴り響いた。その原因は、日本のすぐ近くの某国が日本列島に向かってミサイルを発射したのだ。

しかし、何故か人々は避難することも慌てることも無かった。何故なら―

 

『え~・・・国民の皆様にお知らせ致します。先程某国より我が国に向かって発射されたミサイルは消滅(・・)致しました。『あの方』たちによってです』

 

某国より放たれたミサイルの危険を知らせる警報サイレンが鳴り響いて数分後、今度はサイレンではなく落ち着き払った女性アナウンサーの声がテレビやラジオから流れたが、その内容は驚くべきものであった。

何と、某国が日本に向かって放ったミサイルが「消えた」のだという。その際、アナウンサーは言った「『あの方たち』によって」と・・・そんな『あの方』こそ、

 

「いやぁ!どうもありがとうございます!!また(・・)しても皆様のおかげで本当に助かりましたよ!!いやぁ、皆様には感謝してもしきれませんな!!」

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

という声と共に、日本のトップである総理大臣がたった今しがた某国のミサイルを消し去るという一仕事を終えた『あの方たち』こと、総理大臣が「友人」と言った巨大なヒトデたちに労いの言葉をかけ、握手を求めた。

一方のヒトデは、総理大臣の言葉に応えるように頷いたりした後、何と総理大臣の握手に応じた。

そう、何と総理大臣もとい日本はこのヒトデ(宇宙人)と本当に「友人」となり、友好的な関係を築いたのだ。

 

「おお、そうでした。これは感謝の印です。どうぞお受け取り下さい」

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「そうですか、花束はお気に召しましたか。いや、よかったよかった」

 

総理大臣はヒトデたちに感謝の意を述べる際、感謝の印としてそれはそれは見事な花束を手渡し、花束を手渡されたヒトデたちは受け取った花束を片手に、その場で小躍りしたりピョンピョン跳びはねるなど、とても「可愛らしい」動きをしていた。

と、このようにこのヒトデたちはとても知能が高く、それでいて大人しくて可愛らしい。そればかりか、某国のミサイルを消滅させてしまうような高い科学力を有しているが、何とヒトデたちはその科学技術を友人である日本人に教えてくれたりもした。結果、日本は世界でも有数の高い技術力を有する国となった。

 

「あ、そうだ・・・皆様、もう少ししたら都内の小学生が訪問に来ますが、その際は是非とも皆様にお会いしたい、との事でして・・・よろしいでしょうか?」

 

『・・・!・・・!!・・・』

 

「おお、それは有り難うございます。子供たちも大喜びしますよ」

 

そんな日本の安全と発展を支えた立役者のヒトデたちが人気者にならない訳などなく、今やヒトデたちは全国民から愛され、英雄として扱われていた。ただ、難点としてヒトデたちは「喋らない」・・・もとい「喋れない」。

 

だが、総理大臣を含めたほとんどの人々はこう思っている。

 

「まぁ、ヒトデが喋るわけないか。でも、役に立つし可愛い動きとかするからいいっか」

 

と。

 

 

 

 

 

『全く、地球人とは顔の真ん中に出っ張りがあって醜いばかりか本当に馬鹿だな・・・呆れるばかりだ』

 

『そう言うな。彼らは自分たちと同じ言葉が話せないものを『頭が悪い』と思い込む種族なのだ。そして、可哀想なことにそれがさも当然だと思っているようだからな』

 

『その通り。だが『地球に入れば地球に従え』という説もある。だから我々が彼ら地球人が思う『頭が悪いヤツら』を演じれば済むことだ・・・かなり嫌な役回りだがな』

 

『うむ、全くだ。だが、今回の我らの犠牲的精神活動と地球人類とのコンタクトはパイラの歴史に残るだろう』

 

某所において「誰かたち」が自分たちの(・・・・・・)言葉で(・・・)会話していた。その「誰かたち」は人間ではなく・・・何と、あのヒトデたちであった。

そんなヒトデたちは自分たちのことを『パイラ人』と言った・・・そう、この『パイラ人』、正式名称「ヒトデ宇宙人 パイラ人」こそこのヒトデたちの名なのだ。

実は彼らパイラ人は地球人よりも遙かに高い知能と科学力を持っている。同時に、彼らはとても友好的であり平和的だ。同じ星の同族なのに近くの国にミサイルを撃ち込もうとする野蛮で愚かな地球人とは違って。

 

『しかし、困ったな・・・彼らと我々では言葉が通じないし、彼らに合わせようにも変身装置を忘れて来てしまった・・・このままでは我々が最も彼らに伝えたい事が、新天体Rの地球衝突を伝えることが出来ない。困ったものだ・・・』

 

『うむ、だからといって彼ら地球人を見捨てて逃げるのは宇宙道徳に背く。何とかして地球人類とより明確な意思の疎通を図らなければな・・・』

 

『そうだな。ということで、一刻も早く地球人類と深い関係になれるように『演技』を頑張るぞ諸君!!』

 

『『『おおーーーっ!!!』』』

 

そんなパイラ人が地球へやって来た理由、及び人間とコンタクトを取りたがっている理由、それこそが放置すれば地球に衝突し、地球を滅ぼす遊星の親天体Rという星が迫っていることを伝えるためであった。

しかし、地球人とパイラ人では姿も違えば言葉も違うために意思の疎通が出来ず、更には地球人の悪いクセである「自分たちと同じ言葉を話せないものは下等だ」という習性(・・)が災いし、パイラ人たちの警告が地球人類には伝わっていなかった。だが、パイラ人は「宇宙道徳」なるものの信念のもと、決して地球人を見捨てようとはしなかったのだ。

そのために、パイラ人が選んだ手段こそが地球人類に合わせた(・・・・)キャラ作りを、地球人類に受け入れて理解してもらえるようなキャラを「演じる」ことであった。

 

果たして、パイラ人の思いと演技は地球人類の心に響き、届くのだろうか?

 

もし、届かなければ・・・

 

「この日、日本のとある都市、どころか地球そのものが滅亡した。それもひとえに、奢っている地球人類が地球滅亡の危機を前もって知らせに来てくれた『可愛いヒトデたち』の警告を無視し、ヒトデたちの意思をくみ取れなかった故なのだ」

 

こうなってしまうのだから・・・

 




如何でしたでしたでしょうか?

今回登場したのは『シーツと長い針金があれば素人でも作れる』とか女〇転生シリーズの『デカ〇ビア』と言われる「パイラ人」が登場です。自分で言うのもアレですがドえらいマイナーですよ・・・

ただ、パイラ人もといパイラ人の出た『宇宙人東京に現る』は非常に面白く、今やウルトラシリーズやその他の特撮やアニメに多い「姿形の全く違う宇宙人が地球人に変身して人類社会に潜伏する」という描写を日本では初めてやった作品です。つまり、彼らこそが元祖なのです。みなさん、パイラ人には敬意を持ちましょう。

何と言うか『宇宙人東京に現る』のような描写、つまりは偏見や差別を題材にしたお話を最近の特撮はあまりやらず、基本的に何でも受け入れるパッピーエンドが多すぎてちょっと・・・と思ってしまいます。何と言うか、そのような問題には背を向けず、もっと向き合った作品やお話をやって欲しいですね。
まぁ、宇宙人たちが居酒屋やったり怪獣が美少女化する昨今の特撮じゃ無理か・・・

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