箱の中   作:一般人K
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どうしようもないもの




「どうしてあんな考えに至ったのか小一時間ほど問い詰めてもいいかな、うん」
「いや、その、はい、ごめんなさい」

至ってにっこりとした(目が笑っていない)表情でん? ん? と覗き込む椎名に何処とも知れぬ恐怖を覚え、少しでもその威圧感を減らそうと壊れたカセットテープのように謝り続ける匠海。そんな彼らは現在、部屋を出て相変わらず何も描かれていないキャンバスのように白い壁が続く廊下を二人並んで歩いていた。

匠海はというとそれ以外に着る物がないとのことで、いつからか着ていた病衣から部屋にかけられていた制服に着替えており、真新しいブーツが床を叩いていた。制服だとしたら些か攻撃的だなと思いつつも、その説明不要のかっこよさに眼を見張る。
軍服。
それはロマンだ。男ならば一度くらい憧れたことがあるのではないだろうか。着てみたいとまでは行かずとも一目見てみたいと思ったことくらいあるはずだ。思わず、握りこぶしをつくる。

───それをいま、俺は、着ているのだ!

病衣一枚では少し肌寒く感じる程度の温度にも関わらず、うきうきしながら着替えた彼のテンションは伊達じゃない。背中のヒリヒリする赤い手形とてつい舞い上がってしまった代償としては小さすぎるものだ。目の前で急に野郎が脱ぎ出したのだから手を出してしまうのは仕方ない、うん、と甘んじてその痛みを噛みしめる。

しかし、とチラと横を見る。
呆れた表情で苦笑する(目は、笑って、いない)椎名が歩いている。しかし、明らかに違うとこがある。そう、男女差分だ。
匠海の制服がズボンなのに対し椎名はスカートとなっており、黒いタイツが足を覆っている。女性らしい可愛らしさと軍服の格好良さのコラボレーションだ。それは最早神秘の類、これを素晴らしいといわずなんという。

「───どこ見てるの」
「いえどこも見ておりません」

氷点下の視線につい背筋を伸ばして敬語を吐く。更に機嫌を悪くしてどうする匠海、と叱責する。しかしながらこのロマンの前に興奮するなという方が無理だと正当化もする。

そんなこんなで、トイレがどこだといった軽い施設の説明を受けながら歩いて別の建物に続く廊下を渡ると、目的の場所に着いたようだ。眼前にある観音開きの扉には『しょくどう』と平仮名の上から線が引っ張られた文字列を、『食堂』と改めて書き直してあるプレートが上部に貼られていた。
椎名がスキップするようにして後ろ髪を跳ねさせると扉の前に陣取り、にぃ、と悪戯する前の子供のような顔をする。
こういうポーカーフェイスは苦手なんだな、と記憶に留めつつ夕食はなんだろうかと楽しみにして一歩前にでる。同時に、彼女が後ろ手に持ったドアノブを押して扉が開かれる。

パァン

破裂音が重なって響く。どうしてか匠海よりも驚き体を跳ねさせた椎名に円錐の筒から放たれた紙吹雪がのしかかる。

『Wel「かむ「うこそ「『me「とぅ ──

『「久恵支部へ(Hisae branch)!!」』
「せめて言語くらいちゃんと合わせようよ!?」

タイミング以前の問題だと紙飛沫を舞わせながら慟哭する椎名をゲラゲラと笑うのは机に置かれるPCで、ひいひいと机を叩いているのは尾上仁と名乗った少年だった。それよりも匠海の目を引いたのは『ようこそ!』とある垂れ幕と豪勢な飾り付け、そして左右で5人ずつは座れるほどある大きさの長机に盛り付けられた数々の料理。七面鳥やら寿司やらと、多種多様なパーティを思わせる品がズラと並んでいた。
もしかしなくても、

「歓迎、会……?」
『That's right!本日企画の急拵えで申し訳ないけどネ!』

いやいやいや、と身に余る歓迎に感動を越して困惑する。彼が起きてから企画し、数時間で完成させたということだ。なんという行動力、手際の良さ。いっそ嬉しさよりも申し訳ないという気持ちが先行してしまうのは彼の卑屈さゆえか。

オロオロとする彼が面白いのかケラケラと笑うPCと、クラッカーのこと聞いてないんだけど? と笑顔の椎名に問い詰められてガタガタと震える仁。そんな、中々に混沌としてきた空間を呆れた表情で見ているのは車椅子に座ったおさげの少女と、オールバックの髪型で鋭い目つきをした、顎で短く整えられた髭が目を惹く男性だった。

「はぁ……くっだらない……」
「かー、こっちは腹空かしてるっつのになにやってんだか」

我関せず、と手を合わせて「いただきます」をする少女を尻目に、新しくこちらに(・・・・)きた(・・)日本人を射抜くように観察する。
右目を隠すようにある前髪が特徴で、身長は平均程度。目尻が少し下がっていて穏やかそうな、けれども自信がなさそうな、そんな印象を受ける。それ以外は特筆するものはない程度の、至ってふつうのどこにでもいそうな中肉中背の日本男児だ。

視線に気づいたのか、僅かに身じろぎをして辺りに目を配る匠海と目があった。なんのようだ、と言いげなこちらを伺う視線が二割で残りの八割はなんとかしてくれ、との訴えだ。内心でハッ、と笑う。そんな混沌空間に自ら足を踏み入れるメリットがどこにある、と。ぶ っちゃけ巻き込まれたくない。

目を逸らし気づいていないアピールをしながら目の前にあるグラスに飲み物を注ぐ。ちょっとくらい予定が遅れようとなんら問題はない。なので、裏切られたと言いたげな表情をする彼を気にする必要も特にないのだ。

「(……それとして、アレがここでうまく生活していけるのか)」

このように同じ日本人で即興のパーティをすることで異世界にきてしまった、という漠然とした衝撃を和らげようとも、耐えれないものは耐えれないだろう。このメンバーの他にもこちらに来ている日本人がいるが、それらも含めて発狂を起こした人間がいないのは不幸中の幸いといえるかもしれない。

まぁ、あいつも男ならある程度は大丈夫だろうが、と楽観的な推測を立てつつもお節介なあいつが忙しくなりそうだ、とカラカラと笑い、杯を仰ぐ。ちなみに中身はただのブドウジュースだ。小学生ほどの少年少女もいるうえ、こんな時間から酔っ払う訳なはいけないためだ。
少し物足りなさを感じながら時計をチラリとみると長い針は1の数字を示していた。そろそろ食べ始めないとせっかくの料理が冷めてしまう。小食気味な少女に至っては食べ終わりそうなまである。

オレも先に食べてしまおうか。そう思った頃合いに先生(PC)も気づいたのか『これくらいにしてご飯を食べようじゃないか!』と自らが事の犯人であることを棚に上げて腹の音を主張し始めた。なる腹も納める腹もないくせに。

そんな態度にフフフフと椎名は青筋をピキピキとさせながらも、折角の料理を無駄にする訳にもいかないためかその色を抑えて、どうしようかと悩んでいる匠海の手を「こっち」と引いて席に座らせる。
彼としては先ほど自分を見捨てた男性が気になっているようで、恨めしく見つつも大人しく座り、周りに合わせて「いただきます」と手を合わせおずおずと食事を始めた。

『さてさてぇ! お食事の最中に行儀が悪いことは重々承知ですがぁ? 全員揃ったところで自己紹介と行きたいと思いマース!といってもキミのことは伝えてあるから残りはこちら側だけなんだけどネ!』

イェーイ! と無機物と少年がどんどんぱふぱふとする。
聞こえていないかのように「んー美味しい! 」と一口サイズの寿司を頬張る椎名ととりあえずパチパチと手を叩く匠海、そしてもくもくと食事を進める青年にふぅ、と手を合わせて「ご馳走様でした」と席から離れる少女が机に揃ったところで、匠海の歓迎会が始まった。

『ってちょっと待って箒ちゃん!? 自己紹介!自己紹介だけでいいから!』
「…………須賀(すが)(ほうき)です……では、ご馳走様でした」

心底めんどくさそうな顔をPCに向けてからぺこり、と頭を下げて部屋をでていく。やれやれ、とPCは残念そうな顔文字を映すが、彼女に待ったをかける人物がいた。

「あー!ほーきなに先に食べてんだよ!みんなでいただきますしないとダメだろー!」
「貴方たちがあーやーこーやしてるからでしょう? そんなことよりも私にはやる事があるの」

そんな仁に目を向ける事なく箒は車椅子を自分で回して部屋から出て行った。

「むっかつくあいつー!」
「どうどう、仁。箒だって私たちと食べたくなかった訳じゃないんだから、ね?」
「うぐぐぐ………で、でもさ!」
「でもさじゃないの。ほら、チキン冷めちゃうぞー」
「うがぁー! むぐっ!?………んっ……おいひい」
「それでいいのか……」

穴を詰めるようにして差し出されたチキンに言葉を封殺され、先のことは既に忘れてしまったのか、ガツガツと骨まで食べる勢いでチキンを頬張り始める仁に匠海は思わず呆れてしまう。けれど子供らしいといえば子供らしく、なんとも微笑ましい気持ちにもなる。やり取りから見るに椎名はこのメンバーの中ではこういう世話役なのか、と考えているとあー、と声が上がる。聞き覚えのないそれの持ち主は一番奥に鎮座するPCの右手に座っている青年だった。

「そんじゃあ、仁と椎名は終わってるみたいだし、オレの番と行かせてもらおうかね」

袖で口元を拭いながらパシィン、と椎名から顔面向けて投げつけられたおしぼりを受け取り、仕方ないなと申し訳程度に口元を拭いていう。はぁ、とため息を吐く椎名に悪い悪い、と軽く笑うと匠海の視線に目を合わせて短く整えられた顎髭を手先で弄りながら口を開いた。

「といっても、いうことはあんまりないがな。オレは名護(なご)修斗(しゅうと)。ここでは主に先生(コレ)の補佐のようなものをしている」
PC(ソレ)の補佐?」
「おうよ。こんなのでも俺たちの代表だからな」
『さっきからコレだのソレだの扱い酷くなぁい?』

ファーストインパクトの影響なのか心なしPCの扱いが雑な匠海だが、しくしくしくしくと朗読するPCをみてこの扱いは間違っていないと認識していた。何故だかわからないがこれ(PC)からはトリックスターのようなどうしようもない、台風の目を彷彿とさせる気配を感じるのだ。即ち、敵。日常を脅かす絶対悪である。慈悲はない。

そんなどうでもいいことを考えつつ日本代表の塩おむすびを口に運んでいると、ふと、この世界で発見した三大謎現象の一つのことを思い出した。

「あっ……一ついい、ですか?」
「おう、なんだ。あと下手な敬語は使わなくていいぞ」
「あっ、はい」
『私のことは無視なのねーそーなのね゛っ!?』

構っていては話が進まない、と修斗に口を閉ざされた(折りたたまれた)PCが一周回って可哀想にも思えてきたが、いまはそれよりもこの質問のほうが気になるので放っておくことにした。

「その、みんな先生、って言ってるけどPCさんって一体何者なんだ?」

そう聞いた瞬間、あー、と食事の手を止めた椎名と修斗の声が重なる。めんどくさそうな表情をしつつ、修斗が自分を指差してから椎名へと指を指し、椎名がどうぞ、と手のひらを見せる。日本人特有の遠慮するやりとりが何回か繰り返された後に折れた修斗がはぁぁぁ、とため息をつきつつやっぱ気になるよなぁ、と重い口を開いた。

「実はな、コレ通信とかしてるわけでもない。だからといって高度なAIというわけでもない。───これが先生という人間の肉体でありかつ、オレらと同様こっちにきた日本人(・・・)なんだ」
「───は、」

実のところ、匠海の最初に浮かんだ言葉は「なるほど」だった。椎名がPCのことを「人」と言っていたのを覚えている。なればこれはAIでないということは確かで、残る選択肢は通信相手ということになる。
しかしながら、彼の話す『声』がいっそ恐ろしいほどに無機物的で、あまりにも「人」と会話していると思えなかった。そのくせして彼の人格はあまりにも人間的で感情豊か。矛盾そのものという生き物ではないかと思えるほどに違和感があったのだ。

故に、納得。

その機体に人の精神が埋め込まれたと言われたほうがすっ、と理解できた。
それでも、けれども、なぜ、どうして、そんな状況になってしまっているのか。それも、自らと同じ日本人(・・・・・)が。思わず椅子を倒す勢いで立ち上がる。

「ど、どうして!? そんな状態に!?」
「わからん。原因不明だ。先生いわく、『ここ』にきた時点ではこうなっていたらしい」
「そんな……」
「先生にとっては『これで24時間労働ができるナ!』っていうくらい軽い認識なんだけどね……」

はぁ、と二人のため息が重なる。当の本人はいまだ体を閉じたままだ。あんな陽気な人がこんな事情を抱えていたとは想像もできなかった。なぜ、と思うことしかできない。解決策は、なんて聞けない。あったらやっているに決まっているのだから。

もし、自分の肉体が機械となっていたら。そんなもの到底想像できるものではない。睡眠も、食事もなく、自ら歩くことすら出来ない。考える余地すらないほどの絶望が押し寄せるだろう。

そもそも自らの意識が違う肉体に入ること自体が冒涜的で忌避感のあるものの筈だ。類似して想像しやすいとすれば、マネキンにでも乗り移ったことを考えてみれば、少しは彼の気持ちに沿うことができるだろうか。
いや、否だ。口が裂けようとその気持ちに理解ができるなどということはできないだろう。でも、それども、そんな現状に陥った彼の気持ちを考えると、とてつもない絶望が───

『暗い雰囲気(ふいんき)(予測変換で変換できちゃう)を感じてワタシとーーうじょう!』
「「「…………」」」
『あるぇ? このタイミングなら優しくしてくれると思ったのになぁ……キャッ』

バインッ、と突如ノートPCが開き画面に照れたテヘペロの顔文字が現れる。もう当の本人がコレ(・・)なんだからもういいんじゃねという空気が流れ出す。解散解散、と男二人はもくもくと食事を再開し椎名は正面でチキンを頬張る仁の口元を汚れてる汚れてる、と拭く。

残された彼にぴゅうと風が吹く。それはまるで冬の隙間風のように寂しい風だった、とは後に一人語りをしていたPCによる言葉だった。それが冷却ファンの仕業だということは(データ)の内に潜めておいて。

「ふぅ、ごちそうさまでした」

長い針が12を過ぎ5を刺したころだった。椎名の言葉に次いで一通り平らげた匠海と修斗が手を合わせる。

『片付けの方はこっちのアンドロイドがするから順次解散したまえ!』

そういうと虚ろな目をしたロボットがゾロゾロと入ってきた。見慣れない匠海からしたら軽くホラーではある。いわく、彼らはPC()がPCの肉体になったことによる産物らしい。
指の一本一本まで動かしあらゆる物を掴む、目的のところに離す、また、対象の状態を見てからの行動、会話による要望の受け答えなどを可能としたスーパーヒーハー君だ。6ヶ月は下らない徹夜の日々だったかなァ! と寝る必要もない体で言ってのけたのは勿論PCである。

ちなみに、彼は2年と1ヶ月2日、13時間14秒前にここにきたらしい。勿論、そこまで詳しい数字は誰も聞いていない。

テキパキと皿を片付けていくそれには純粋に凄いという感想しか出てこなかった。もしかすると元の世界の何年後かの世界はこうなっているのかも知れないなと考えつつ部屋から出る。
修斗の背中では腹一杯に食べれば眠くなるのは当然だと言いたげに、うつらうつらと仁が船を漕いでいた。微笑ましく見ていると、

「そんじゃあオレはここで。仁を部屋に送ってくるわ」

手をひらひらとさせてT時路の廊下を曲がっていく。おやすみなさい、と匠海が背中に声をかけるとあ、と何かを思い出したように立ち止まった。

「そういや、あれだ。お前もこっちに来たばっかで体に異常起きるかもしんねぇからあんま勝手に出歩くなよ。特に夜なんかはな」

コンピューターになりたくなかったら善処するこった、とニヒルに笑って奥へと去っていった。
冗談にしては背筋にくるものが強すぎる。小さくなっていく背中に向かって震えた口を開いた。

「あ、ありがとうございます……?」
「あはは。うん、まぁ、気をつけてね」
「えっ、冗談……だよな……?」
「…………さぁねー」
「おい誤魔化さないでくれ頼むから」

洒落になんないぞ。あははー、と悪戯げに笑う小さな背中を追いかけた。














ピーンポーンパーンポーン

「…………あー、テステス。よし、マイク感度良好! では、諸注意を読み上げますねー。最初に、ここから先には多分にメタ要素が含まれる可能性があります。苦手な方はプラウザバックするなりなんなりして回避して下さいな」
『わりと投げやり……』
「先生は黙ってて。えー、まぁこんなところかな。ではでは───?」

『「第一回!チキチキ、『はこなか』ラジオー!」わぁぁぁぁぁ!パチパチパチパチィィィィ!』

椎「はい、ということで進行担当の明樹椎名とー」
CP『効果音担当のコンピューター様がお送りします!』
椎「始まってまいりました『はこなか』ラジ───、え、なになに……コンピューター様はダメ……? なんで……?」
CP「市民、貴方は幸福で───」

?「ヤメロォ!」

CP『ドン! ゲスト の 氷上匠海 が あらわれた !』
匠「どうしてかは知らないが、その名前はいけない!」
椎「えー、じゃあ先生は作中同様に『PC』表記でやっていこうか」
PC『そんなー(´・ω・`)』

椎「では初回ということでこのラジオの目的を話した後に、匠海くんへの簡単な質問で終わるという流れでお送りしたいと思いまーす」
PC『どんどんぱふぱふーぱちぱちぱちぱちー』
匠「効果音がやる気なさそうなんだが……?」
椎「はいはい一々構ってたら進まないぞー」
匠「やっぱ慣れてるなぁ……」

椎「まず目的のほうですが。こっちのほうで本編に関係ない程度にキャラを掘り下げることで、皆さんにキャラを掴んでもらう…………という名目でぶっちゃけ自分でキャラ掴めてないからラジオという形を利用して固めていこう! との話ですね!」
匠「身も蓋もないな!」
PC『まったく、こんなので大丈夫なのかネ?』
椎「なんくるないさぁとのことですよ。個人的には大丈夫だ、問題ないと同じ意味だって言ってたけどこれどういうことなの?」
PC『大問題!ってことだナ!』
匠「なんとかしてくれよ……? 本当に……」

椎名「とまぁ目的を話し終えたところで、『チキチキ!〜君の好きなこと嫌いなことを知ってみたい〜』のコーナーに入ります!」
匠「何でもかんでもチキチキつければ何とかなると思うなよ作者!?」
PC『では一問目ェ!デデン!』
匠「クイズ? クイズなのか!? 質問じゃないの!?」
椎「えー、では匠海くんが好きなことはなんですか?」
匠「いきなり!テンション戻されたら!困る!」
PC『ついてこれるか───?』
匠「あんたが落ち着いてくれ!」
椎「…………」

〜〜〜〜〜♪(少々お待ちくださいのテーマ)

椎「はい気を取り直してー、匠海くんの好きなものってなに? 趣味なんかでもいいよ?」
匠「はい。私の趣味は日向ぼっこでございます」
PC『それはとても健康的でもあって良い趣味ですね。一面に広がる草原の絨毯を背にして、太陽に優しく抱擁される。嗚呼、想像するだけで幸福な気分になります』
椎「どうしてそんなに畏まってるのかな? 緊張してるのかな?」
匠「アッハイソウデス。そろそろ私共も普段通りに話してもよろしいでしょうか」
椎「どうして私に許可とるのか分からないけど普段通りの方がラジオ的にもいいと思うよ?」
匠&PC「『ありがたき幸せ……!』」

椎「じゃあ尺もあんまりないし次の質問にしようか」
PC『でてん!』
椎「嫌いなものってなんですか? 食べ物でもなんでもいいよ」
匠「えー、……嫌いなもの? んー基本的に食べれないものもないしな…………そうだな。強いていうなら、わからないこと、とか?」
PC『というと?』
匠「いや、そんな深い意味無いんだけどさ、こう、もやってするだろ……? それが一番嫌な感覚かな」
椎「あぁーなるほどね。私も数学とかわからない箇所あったら解けるまで悩んだりするからちょっとわかるかも」
PC『さりげなく溢れる優等生感……! 』
椎「ふふんっ、中学じゃあトップレベルだった私の学歴を舐めてもらっては困るよ?」
匠「うわぁ優秀。俺なんか…………どれくらいだっけな……」
PC『思い出したく無いほどの成績だったということかナ! それとしてー、そろそろ刻限みたいだぜぃ!』
椎「あれ、もうそんな時間? まだ質問することあったのになぁ」
PC『是非もないネ! 時間は有限、できる限り無駄なく使わないと! 』
椎「一番調子乗っていたのってだれだっけ…………?」
匠「あっ…………はい。ということで、第一回『はこなか』ラジオでした。……(え、で、これいえばいいのか……?)……えー、また思い立ったようにするみたいなので、お付き合いよろしくお願いしますとのことです。───では、待て次回!」


『ちょっとくらい心配してくれてもいいんじゃないのかい……?』
「自業自得ですよ……」