第2章の戦闘校舎のフェニックスはぶっちゃけリアス達との絡みはありません。だって関係ないもんね。それを理解した上でお読みください。
それではどうぞ
三人称side
ブランの星にて
「よーしクソガキ!今日からお前は俺の後継者候補に選ばれたわけだ!早速、家事手伝いに取り掛かって貰おうか!」
「我、状況が理解できない、理解不能」
ブランからモップを渡されたオーフィスはキョトンとした表情でそのモップを眺めている。突如、地球を飛び出て別の星へと連れ込まれたら流石のオーフィスでも戸惑うのだろう。
こうなった原因としては昨日の夕方あたりまで遡る。
1日前、オーフィスは静寂を得るためにブランに共闘を懇願してきた。しかし、メリットがない事に手を貸す意味が無いと判断したブランはそのお願いを蹴る。
しかし、ブランさえいればグレートレッドを倒せると確信していたオーフィスにとっては諦めきれなかったのか、しつこくブランに付きまとう。そしてそれに嫌気がさしたのか、ブランは『負けた方が勝った方の言うことを聞く』という条件付きでオーフィスと一戦を交えた。
レムギットの杖の中の空間で行われた戦いを制したのは勿論ブランであった。約束してしまったものは仕方ないとオーフィスはブランに『帰れ』と言われることを分かっていたのかブランの命令を待たずに帰ろうとする。しかし
「お前、俺の後継者になれ」
「……?」
予想していた命令とは違うと気づいたのか、振り向くとブランはどこから買ったのかオーフィスの身の丈に合う服を持っていた。
「ほれ」
「これ、なに?」
「服だよ。いつまでも乳首テープ晒してっと一緒にいる俺が恥ずかしいだろうが……さっさと着やがれ」
オーフィスは投げられた服をキャッチしてみるが、どうすれば良いのか分からないのかジーッとその服を眺めている。いつまでも服を着ないことに痺れを切らしたのかブランが頭を掻いてオーフィスに近づく。
「そんなのも分かんねぇのかよ……こりゃ、世間知らずどころの話じゃねぇな。こうだよ、こう!ほら、手伝ってやるからよ!!」
「ん、んぅ……」
「変な声だすんじゃねぇ!」
ブランはオーフィスの服を掴んで羽織り、袖を通させることで何とか着させる。側から見ると子供が服を着るのを手伝うお父さんに見えるかもしれない。
オーフィスは今まで服も姿も自分が買って着たというわけではなく、念じてその姿になっていたので『着る』という感覚は初めてで自覚は無いが新鮮だと思った。しかし、このようなブランの行動には理解できないものがあり先程の発言の意図も読むことはできなかった。
「さっきの、どういうこと?」
オーフィスはそう聞く。
「そのまんまの意味だ。お前は俺の後継者……破壊神候補としてこれから修行してもらう」
一方、ブランは何か面白いものを発見した子供のような表情でオーフィスを見つめていた。
「それにしてもお前、なかなか面白い奴じゃねーか。俺のアドバイスを一言貰っただけでそれをモノにしやがるなんてよ。戦闘力に関してはまだまだだが……こんな奴は初めてだ。ったく、さては師匠……コイツとの勝負、一発K.Oで終わらせたな?そうだろ、レム」
「オホホホ!その通りです。あの時の先代様は寝起きでイライラしてましたからね〜。寧ろ、その方が生きていたことに私は驚きましたよ。それはそうとブラン様、先程の話は本当なのですか?」
いつのまにか現れたレムギットにオーフィスはさらに驚く。気配すら感じられなかったのに目の前で声が聞こえたことでやっと気づいたオーフィスは驚きで口を挟むことがきなかった。
「本当だって。コイツ、あの空間の中で気のコントロールを熟知したんだ、それもすぐに。もっと強くなるとしたら面白いことになりそうじゃねぇか?」
「なるほど〜。あの空間で……ふむふむ、いいでしょう。破壊神候補になってみるのもアリかと思われます。これからが楽しみですね」
笑顔でそう言うレムギットに対してオーフィスは疑問に思ったことがある。
「破壊神って……どういうことする?」
「簡単だ。星を創造する界王神に対し、星を破壊するこの俺の破壊神としての仕事。宇宙の均衡を保つ為にはこの両者が存在しないとならない。まぁ、詳しいことはちゃんと後で説明する。それに俺だってその内誰かに破壊神を譲る日が来るんだ。んで、お前は俺が引退した後にそれをやってもらうってわけだ」
「でも、我、帰らないといけない」
「は?どこへ?」
帰るところがある事に驚いたブランは腕を組んで首をかしげる。
「
「ふーん、組織名みたいだが何してんだ?」
「三大勢力を敵視してる。あと、悪魔の世界を変えようとしたり、英雄を名乗って暴れたり……テロ?」
「いや、ロクなやついねぇじゃねぇか」
星を巡って破壊活動しているブランが言えた事では無いかもしれないが、正直そんな事はもうブランには関係がなかった。
「俺は言った筈だ。敗者が勝者の言うことを聞くってことで俺達は戦った。……そんで結果はお前の負け。これはお前が俺の言うことを拒否できないって意味でもあるんだぜ。グレートレッドとか禍の団なんか知らんし勝手にやってろ(目障りなら破壊すれば良いしな……)」
「……分かった。我、禍の団……抜ける」
「ウンウン、それで良い。静寂なんてつまらない、じっくりと新しい発見を探していけ」
静寂を得られないことに未練を感じている様子が若干現れているが、ブランについていけば自分に何かが変わるかもしれないという期待を寄せて彼のズボンの裾を摘む。
「さて、今日は帰りましょうか。オーフィスさん、突然で申し訳ないのですが『私達の星』へと案内しましょう」
「………………え?」
無表情からでも分かる戸惑いの声と感情がオーフィスの中を駆け巡る。そんなオーフィスの意思を介さずにレムギットは地球からの移動を開始した。
そして現在に至る。
オーフィスはブランやレムギットが住む宮殿へと案内され、その広さに驚いている。そしてそれ以上に、短時間で他の星へと移ることができたことが今まで何も興味を抱くことができなかったオーフィスの心を刺激する。
「さて、まずは掃除か……俺が破壊神候補としてやってきた事をお前にはこれからやってもらう」
宮殿の中を進み、図書室へと案内されたオーフィスは辺りを見回す。
そしたオーフィスは先程渡されたモップを見てみるが、使い方が分からずにブンブンと振り回して遊んでいる。ブランはそれを見て呆れたのか軽く溜息を吐いていた。
「予想はしていたが、まさか掃除もした事ないとはな……レム……教えてやってくれ」
「かしこまりました」
あくまでレムギットはオーフィスの教育係という立ち位置か。直接オーフィスの手伝いをするわけではなく、アドバイスをして手助けをする。
「分かった」
やり方を教えて貰ったのか、オーフィスはモップをかけ始める。初めてやるものだが、なかなか様になってるのを見てブランは感心する。
「服は着てるけどスカートはゴスロリのままだからか…………ハッ!これがあの地球で見た『メイド』という奴か!」
「オー、ジャパニーズメイド〜イェーイ〜」
レムギットもノリに乗ってエセ外国人ばりの英語で便乗する。一方、オーフィスは初めてのモップがけに真面目に取り組んでいる自分に対して疑問を持つ。
「……?」
夜飯を食べる時間となり、オーフィスは目の前に置かれた食べ物を見て首をかしげる。
「これは?」
「それ、ラーメンっていうらしいぜ?」
大きな丼に盛り付けられたラーメンをオーフィスは口をポカンと開けて見つめる。その様子を見てレムギットは杖を床に突いて地球のラーメンの歴史をホログラムの図として写し、ある程度分かりやすく説明する。
「ラーメンの元は中華料理であり地球にある国の一つ、中国から伝わった料理です。そこから日本で独自のアレンジが施され今は別物に変化しているんです。そして現代日本の外食産業を支える代表的な料理であり、日本の国民食なのです!凄いですよね〜、こんな美味しいスープが自分で作れたら私の料理のバリエーションも増えると思うのですが……」
「レム、実はお前の味付けは俺、結構気に入ってるぜ。この際だから地球の料理のレシピでも学んでみたらどうだ?更にお前の作る飯が美味くなると思うと……心が躍るよなぁ」
「あらあら、そう言われたらもっと張り切らないといけませんね♪あっ、そうそうブラン様……ゴニョゴニョ」
レムギットはブランの横へ移動すると、何やら彼に耳打ちをした。すると、何か驚いたのか表情が強張ると、すぐに腹部を抱えて笑い転げる。
「ブッ……ハハハハハハッ!!ビルスとシャンパがそれぞれの代表選手を出しての格闘試合だって!?んで、んで!?しかも全王様にバレてるってアハハハハハハッ!!や、やべぇ、腹が痛い!!」
「ウィスからの情報です。神tubeもあるので後で見てみますか?」
「あ、あぁ……それにしてもビルスの奴、面白いことやってんじゃねぇか。久しぶりに顔を見にいってみるか………てかあの野郎、この俺が破壊神を継承する時に寝てたなんてふざけやがってぇぇ……祝いの一言も無いとか許さねぇ!」
「後でアポ取っておきますね〜」
「……はぁ、第7宇宙にはその内行くとして……とりあえず今はこれを食うか。いただきまーす!」
丼からユラユラと上昇していく湯気と、食欲をそそるスープの香りがブランとレムギットの腹の虫を刺激していく。ブランは早速、箸を持ち麺を掴んで口に運ぶ。しかし流石に熱いので息を吹きかけ、少しだけ冷ましながら麺を食べていく。そのブランの姿をオーフィスは見る。
「……ん」
それを真似するかのように箸を持ち、フーフーと息を吹きかけてから麺を口に運ぶ。それを見てブランはオーフィスに聞いた。
「美味いか?お前の住んでる星の食べ物だぜ?」
「……美味い?」
「美味しいってことだよ。こうさ、食べると腹が満足感に満たされて……もう一度食べてみたいって思えば……それは美味いってことだ」
「……じゃあ、美味しい……我、初めて……もう一度、何かしたいって思ったの」
「フッ、クソガキにもこの味が分かるか、流石は俺の弟子第一号。最高だぜ、このラーメンというのは」
不思議とこのラーメンをもう一度食べてみたいと思ってしまった。その時は理由が分からなかったが、ブランから教えて貰って初めて『美味しい』という感情を理解する事ができた。
「……」
オーフィスはラーメンを食べ終わると、自らの心臓の部分に手を当てて鼓動を感じる。普段から静寂を得たいと思っていたオーフィスにとって『今日』という時間は新しかった。服を着ることも、掃除も、食事も、やることなすことが新鮮で無意識にも『楽しい』と感じていた。
しかし、本人はそれにまだ気づいていない。自らの感情に疎いオーフィスはこの感情が何なのかを知りたいと言うかのようにブランが着せてくれた服をギュッと握る。
「我……もっと色々知りたい。この気持ち、知ってみたい」
「おし……クソガキ、風呂の入れ方も教えてやる。なに、どうせすぐ覚えるだろ」
ブランはオーフィスにお風呂の入れ方や、ついでに掃除の仕方も教えようと案内する。しかし
「あっ、ブラン様。お風呂にはオーフィスさんとご一緒でお願いしますね〜恐らく、シャンプーの使い方やシャワーの使い方だって分からないでしょうから」
「はぁ!?なんで俺がこのクソガキとーーー」
「弟子ならちゃんと師匠が教えてあげないといけませんよ?さぁ、ファイト!あっ、欲情して襲いかかるなんてことしないでくださいよ〜」
「するか!!」
ブランは心の中で悪態をつきながらオーフィスを浴場へと案内する。オーフィスはまたもや新しいことが出来るという事態にワクワクしながらブランの後をテクテクとついていく。オーフィスの破壊神候補としての生活はまだ始まったばかり、果てさてこの先どうなりますことやら。
一方、禍の団の本拠地では混乱を極めていた。
「ちょっと!オーフィスが見つからないとはどういうこと!?」
「知らん!私にも分からん!!」
「ちょっとどうすんのよ!!まさか……裏切った!?」
「バカな!あの無限の龍神がこの禍の団を捨てることなど……まさか、グレートレッドを倒す存在が他に現れたのか!?」
「そんな存在いるわけが……!!」
「もっとくまなく探せ!!奴がいなければ私達の強力な後ろ盾が無くなるに等しいのだ!!それだけは阻止しろ!!」
下っ端達は各々、分かれて捜索を続けていたがオーフィスの姿はこの地球のどこにも無かった。いや、あるはずが無いのだ。何故なら、オーフィスはこの地球を飛び出して別の星に滞在しているのだから。
ぶっちゃけこのハーメルンは悪魔アンチや三大勢力アンチがとても人気が高い。それを最近確信した。
理由としては愉悦部が多いことか、それとも原作がそれほどガバガバなのか。まぁ、特に言われてんのは『リアスの無能さ』でしょうかね。しかし、それ以上にそのリアスを町の管理に任命した魔王も大概だと思う。これはあまり言いたくないのですが、どうせはぐれ悪魔になって討伐するって決まってんならはぐれになった時点で死ぬように悪魔の駒を改造でもしておけ。手間省けるだろう?
あと、作者は原作イッセーが嫌いです。まぁね、確かに性犯罪者だけど仲間想いで真っ直ぐな少年という良いところもあるんですよ。けどね、やることなすことコイツのことを持ち上げるのは良くない、せめて誰かコイツの普段の行動(覗きなど)指摘してあげて。小猫とかそういうのやってくれると思ったのに何故か惚れてる。特にこれが分からん。
あと普段、更衣室覗きする奴が女性に対してトラウマっておかしいやろ。力得るために卑猥な事(洋服破壊など)で女利用してるお前がトラウマって……私が女だったらお前の方がトラウマなるわ!!退学どころか停学すらならない奴が毎日のように覗きや盗撮だぞ!?これトラウマなるやろ!!
あと何でサイラオーグの女王半殺しがあんな簡単に済まされるん!?サイラオーグお前笑える事ちゃうぞオラァァァ!!殺意丸出しだったやつに笑って許すお前は一体なんなんだァァァァ!!レイヴェルなんかどこに惚れる要素あったんだァァァァァァァァ!!出てくる女どもありったけヒロインにする必要あったんかァァァァァァァァ!?オ"ォ"ア"ア"ア"ーーーーー!!
完璧主人公は別に求めてない。けど、全部肯定しちゃあかん、時には指摘してあげて。そしてドライグ、お前二天龍としての誇りはどうした。精神的に参っててカウンセラーまで用意してもらってそこまでヤバイのにそれでもイッセーが最高の相棒とでもいうのかァァァ!!俺がお前だったら力なんて貸したくないわァァァァ!!『乳龍帝』なんてどれだけ拭っても拭いきれない汚名が後世まで語り継がれるだけだろうガァァァァァ!!
次回もお楽しみにぃぃぃぃ!!(ヤケクソ)