天才物理学者が人理修復の為に呼ばれたようで   作:戦兎
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オルレアン編が一段落した訳で
又々来ました、間話。今回はあの人達が出ます


間話其ノ弍

東都の何処かにあるアジト。
そこに居るのは蝙蝠型のバイザーが特徴的な全身黒の怪人、というよりダークヒーローと言った風貌の人物。性別は分からないが、一応彼…と言った方がいいだろう。

「……スタークに呼び出されて此処に来たのはいい。肝心の奴は何処に居る?」

そこには彼以外誰もいなかった。彼がさっき口にした「スターク」というのはおそらく人を指すのだろう。どんな人物なのかは彼だけが知る事だ。
周りを見回すと、一封の封筒が机に残されているのを見つけた。手に取って見るとコブラのイラストが小さく書かれており、彼のいうスタークとやらが残したものだろう。回りくどい事をする奴だと悪態をつき、中身を確認する。

『よぉ、コレを見てるって事は俺の用件を分かってるって事だな。もう一度説明するが、桐生戦兎と万丈龍我が姿を消した件についてだ。俺にはちょっとアテがあるから先に行ってるぜ。キーワードは、Fate/Grand Orderだ。それじゃ、チャオ♪』

「……又勝手な行動をとるのか、アイツは」

スタークという奴は身勝手な行動をとるらしい。彼ですら手に余るみたいだ。
スタークが残したキーワードを調べる為、彼はその場を去っていった。



それを影から見ていた人物。
黒い人物とは又違い、全身が赤い。バイザーと思われる奴は水色の蛇っぽくなっており、異質な雰囲気を纏っている。

「予想通りだ。さてと、俺も行きますか」

誰に問いかけた訳でもなく、その人物は霧状になって消えていった。その場に残されていたのは至って普通の見た目のスマートフォン。その画面には、戦兎のスマホにもインストールされていたアプリ〈Fate/Grand Order〉のタイトル画面が映されていた。







場所は変わり、喫茶店「nascita」。
そこに入り浸りになっている滝川紗羽は、桐生戦兎に続いて万丈龍我、更にはnascitaのマスターであり美空の父親である石動惣一も行方を晦ました事に驚きを隠せていなかった。次いでと言ってはなんだが戦兎のスマホも消えており、コレで完全に証拠が消えた事になる。
戦兎の行方が分かるかもしれない唯一の手掛かりが、戦兎のスマホだった。だが、今此処にそのスマホは無い。

「どうしたらいいの…三人とも何処かに行っちゃったし、あるとすれば、アレね…Fate/Grand Order。只のアプリなのにそんな力があるのかしら…?調べる価値はありそうね」

三人が消えた事に関係しているものをFate/Grand Orderと仮定し、その情報を集めにnascitaから飛び出た紗羽さんだった。一方、美空はと言うと…絶賛不貞寝中である。理由は勿論、戦兎と龍我、惣一が居ない為だ。














所変わってカルデア。
最初の特異点を修復出来たという事で束の間の休息。そんな中、戦兎は目の前に居る敵だった人物と話していた。勿論、どうやって自分と契約して消滅を免れたか。
ジル・ド・レが言った事が真実であれば、聖杯から離れた時点で存在する理由が無くなり、そのまま座に還る事も無く消滅していた筈だ。

「どーやって俺と契約を結んだんだよ、ジャンヌ・オルタ。少なくともあの短時間でそこまでやるのは不可能だし、俺はそんなつもりでアイツをぶっ飛ばした訳じゃないんだけど?」

「それは私も知りたいわよ。何の因果か分からないけど、気づいたらアンタと契約してたの。もしかしたら聖杯のせいかもね?」

「最っ悪だ。いっそ聖杯壊せばよかったか…」

なんて物騒な事をぼやく戦兎だが、聖杯というのは魔術師達が喉から手が出るほど欲しがるもの。願いを叶える事が出来る願望器だからだ。例えそれが世界滅亡であっても容易く実現してしまう。そしてそれは科学者にとっても魅力的な部分がある筈なのだが、戦兎はそれに気づいていない。後に役立つかもしれないのに、だ。

それはそれとして、戦兎は(不本意ながらも)マスターとなった。それが意味するのはこれから先、自分が命を落とす事があれば契約している英霊、ジャンヌ・オルタも命の危機に陥るという事。つまり、立香だけではなく自分の身も守る必要が出てきた。
それは同時に自分の動きも制限されたという事にもなる。仮面ライダービルドとして前線に立つ機会も減る事だろう。

「まぁいい、宜しくしてやる。アンタの実力はあれでわかったからいいとして…本当に後悔は無いとみていいのか?仮にとはいえ、俺はアンタを倒そうとしたんだけど」

「後悔なんかしてないわよ。寧ろあのまま消滅する筈だったのにこうしてこの場に居る事だけでも嬉しいもの。それと、その事に関しては全然気にしてないわ」

「……そうか」

軽くため息をつき、右手の甲を見る。赤い図形が刻まれており、三画に分かれているそれを忌々しく睨む。
勿論、それだけじゃ消えないのを分かった上で。こうなった以上、やり遂げる必要も出てきたからだ。

なんてやってる内に、Dr.に呼ばれた。なんでも俺を知っている人物が来たらしい。誰だろうと考えながらオルタと一緒に医務室へ向かった。
医務室に着いてすぐに扉を開けた瞬間、目を疑う。そこに居たのは俺が良く知る人物だったからだ。勿論、向こうも俺を知っている。

「「万丈(戦兎)?!」」

どちらも困惑しながら固まった。此処で会えるとは当然思っていない為だ。
話を聞く限りだと万丈も此処へ喚ばれたようだ。俺はサーヴァントとしてだが、万丈はどうやら違うらしい。
それはいいとして、万丈がある物を渡してきた。俺の愛用品、バイクに変形するスマホだ。ライオンフルボトルも手元にある為、次はバイクに乗れる。徒歩は厳しいと思っていたから尚更助かる。

「よし、万丈。此処でも宜しく頼む」

「おう。今の俺は負ける気がしねぇからな!」

「あーはいはい…」

この戦いはまだまだ続くが、戦力が増えた。
これならすぐに終わるだろう。そう思った俺だった。



さて、"戦兎達の敵"を出しました。
彼等も又、何らかの形で戦兎達と邂逅するでしょう。

次はローマにレイシフトです。それでは次回をお楽しみに…







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