天才物理学者が人理修復の為に呼ばれたようで   作:戦兎
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作者です

カルデアに現れた謎の人物が気になる所ではありますが、戦兎達と邂逅するのはまだ先になると思います

それではどうぞ


第一特異点の戦い其ノ二

ジャンヌと共に行動する事になった。
この時バイクがあったら非常にありがたいと思い、懐をまさぐったが愛用のスマホが無い事に気づく。
ライオンフルボトルをスマホに装填すればバイクに早変わりする俺の発明品。もしかして向こうに置き去りになったのかと落胆した。

「どうしたの?戦兎」

「……忘れ物」

「えっ」

立香には大丈夫と伝え、歩を進める。
もしかしたら何かしらの手掛かりが残っていたかもしれない。そう思うとショックを隠せない。それはさておき、先行していたジャンヌが旗を構えて立ち止まる。何かあるのかと思ってたら、辺りを震撼させる咆哮がこだました。
思わず耳を塞ぐ。凄まじい大きさだ、鼓膜が破けてしまうかと思うくらいに。少なくとも、これ程大きい咆哮は聞いた事が無い。
少しすると、その正体が明らかになった。今回の標的も同時に。

「ファブニール…!」

「ファブニール?それって、アレか。ジークフリートが討ち取った邪龍…」

「それです。そして、その龍を従えているのが…」

ジャンヌはファブニールの頭の上に立っている人物を見る。見た目はジャンヌそっくりだ。違う点は鎧などが黒い事と短髪だという事。それだけでは今隣に居るジャンヌとあの黒ジャンヌ(仮)を見間違えても仕方ないだろう。
その黒ジャンヌ(仮)は俺達を見下ろし、蔑んだ。

「あら、無様に倒されに来たのかしら?聖女様」

「いいえ、私は貴女を倒しに来ました」

「いきがるのは見苦しいわよ?現に足が震えてるじゃない」

「くっ…!」

黒ジャンヌ(仮)が言った事が本当かどうか、ジャンヌを見てみる。目は相手を睨んでいるものの、足は小刻みに震えていた。やはり怖いのだろうか?

「まぁいいわ。今ここで貴女を倒してもつまらないもの。ここは貴方に任せるわ、バーサーカー」

そう言い残し、黒ジャンヌ(仮)はファブニールと共に飛び去っていく。代わりに俺達の前に立っているのは長髪に貴族風の服を着て、不思議な形状の槍を持った男性。
あのジャンヌの手下と見ていいだろう。その男性は俺達を見据えるなり口を開く。

「ほう、貴様達が私の獲物か」

「立香ちゃん、マシュの後ろに。あいつは…サーヴァントとかじゃない。化物に近い奴だと思う。ジャンヌ!」

「はい、分かっています。行きましょう、戦兎さん!」

マシュは立香ちゃんを守らせる為に後ろへ。
俺とジャンヌは目の前の男性と戦う為に各々得物を構える。それを合図と見たか、男性が臨戦態勢に。

「さて、実験を始めようか」

「行きます!」

「来い。私を楽しませよ!」

とりあえず変身は後回しにしておく。
相手の力量が分からない以上、無策に突っ込むのは危険すぎる。ホークガトリンガーを手に、ジャンヌのサポートへ回った。
対する長髪男は槍を器用に扱い、ジャンヌだけじゃなく俺の間合いまで自分の間合いにしてくる。このままじゃ拉致があかない。

「ジャンヌ、奴の足止め頼めるか?」

「えっ、はい。大丈夫です」

正直英霊とはいえ女性を戦わせるのは気が引ける。
ビルドに変身し、俺が奴の相手をする方がいいだろう。ビルドドライバーを巻き、ゴリラとダイヤモンドのフルボトルを振ってからベルトに装填、レバーを回す。

〈Are you READY ?〉

「変身!」

〈輝きのデストロイヤー!ゴリラモンド!イェーイ!!〉

仮面ライダービルド、ゴリラモンドフォーム。
奴はパワー型と見た。なら、コレが最適だろう。力対力の勝負といこうじゃないか。
勿論、ジャンヌは目が点になっている。それもそうか、立香とマシュ、Dr.は見慣れてる。ジャンヌはコレが初めてだろう。驚いても仕方ない。

「え、えぇ?!変身、ですか…?」

「勝利の法則は決まった!ジャンヌ、後は俺に任せて」

「え、あ、はいっ」

ジャンヌをマシュの元へ下がらせ、俺は長髪男の前に出る。長髪男は歪んだ笑顔を見せた。ようやく自分と渡り合える相手が来たからだと思う。

「さて、アンタの名前を聞かせて欲しいんだよね」

「名乗るならまず己からであろう」

「おっと、これは失礼。では名乗ろう。俺は桐生戦兎。又の名を仮面ライダービルド。以後、お見知りおきを」

「余はヴラド三世。さぁ、存分に殺りあおうではないか、仮面ライダー!」

長髪男もといヴラド三世と俺の一騎討ちが始まる。
黒ジャンヌ(仮)がバーサーカーと呼んでいた事もあってか、一発一発が重い。ダイヤモンドの成分で出来た左腕を以てしてもダメージをゼロには出来ないようだ。
だが、俺の攻撃は一発一発がちゃんと入る。防御を代償に攻撃力を上げているという事か?長期戦はこちらが不利だ、短期決戦で決める他無いだろう。

「なかなかやるではないか?仮面ライダーよ」

「そりゃどうもっ!」

「だが、そろそろ終わりにしよう」

「嗚呼、それは俺も同意見だ」

何度目か忘れたが拳がぶつかり、その後お互いに距離を取る。俺はベルトのレバーを回し、ヴラド三世は自身の魔力を高める。辺りの空気が一変し、張り詰めた雰囲気に変わる。

「(流石ヴラド三世。魔力の高まりによる力の増幅、それがプレッシャーになって襲ってきているな…気合い入れねぇとこっちが膝をつきそうだ)」

〈READY……GO!ボルテック・フィニッシュ!イェーイ!!〉

「カズィクル・ベイ!」

俺が放ったボルテック・フィニッシュ、ヴラド三世のカズィクル・ベイが真正面からぶつかり合い、大爆発を起こす。

「はぁぁぁぁ!」

「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

お互いの叫び声しか聞こえない中、ヴラド三世の顔がふっと笑顔を浮かべる。何事かと思った矢先、爆発の第二波によって俺は遠くへ吹き飛ばされ、変身も解除された。幸いにも怪我は頬の切り傷だけで済んだ。
すぐさま立ち上がってヴラド三世を見る。アルトリアが座という場所に還る時と同じようにヴラド三世にも光が灯っていた。という事は、俺が勝ったのか?

「見事なり、仮面ライダー。いや、桐生戦兎よ」

「ヴラド三世。アンタも強かった。次があれば又戦いたい」

「ふっ、次があればの話だ」

そう言い残し、ヴラド三世は消滅。
これで黒ジャンヌ(仮)の手下の一人を倒した。後何人いるのかは知らないが、多少はこちらが有利になっただろう。変身を解除し、立香の元へ。

「お疲れ様、戦兎」

「嗚呼」

「戦兎さん、さっきのは…」

「俺の力。そう思ってくれていい」

「わ、分かりました」

一から説明するのも、掻い摘んで説明するのも面倒になってきた。ジャンヌには悪いが、ひとまず休憩出来る場所を探してからゆっくりと説明した方がいい。
込み入った話になるし、それは立ち話で済ませる事じゃない。ロマンに通信を繋げ、休める場所が無いかサーチしてもらった。

『此処からそう遠くない森に龍脈がある。そこなら結界も張れるし、こちらからの物資も届けられる。まずはそこを目指してくれ』

「了解。立香ちゃん」

「分かってる。行こう」

ロマンの言う通りにし、龍脈とやらが流れている森へ向かった。道中の敵は勿論俺が倒し、マシュやジャンヌを極力休ませる。二人は立香ちゃんを守る要だ。戦うのは俺だけでいい。


















戦兎達がオルレアンに行ってる頃のカルデア。
誰も居ない廊下を見知らぬ男が歩いていた。カルデアは機密情報が多い為、各所に監視カメラが設置されているのだが、そうとは知らずに堂々と歩いている。

「何処だよ此処。外は吹雪いてて見えねぇし、あいつは見つからないしよ…」

青いスカジャンに色々な色が入ったシャツ、腰に巻いた赤と黒のチェック柄の服にジーパンとスニーカーを履いた男。その手に持つベルトは、戦兎がビルドへ変身する際に使うベルトと同じ形だった。その男の近くを機械で出来た龍に似た生き物が飛んでいる。

「ったく、戦兎の奴は此処に居たりすんのか…?」

ぼやきながら歩く男。彼が戦兎達と遭遇するのはまだ先の話。



段々戦兎がチートじみている気がしないでもない…

そして、最後に現れた戦兎を知っている男。正体は、もうお分かりですよね。

活動報告にレジェンドライダーフルボトルについて質問を掲載いたしました。お時間があればコメントを残してくれるとありがたいです。

それでは次回をお楽しみに…







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