HoneyWorks ~恋を結ぶ物語~   作:立花祐也
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17:兄妹の1日

猪慎家【蒼真と結】:結目線

 

「お兄ちゃん、起きてる?」

 

私、(ゆい)はお兄ちゃんの部屋の扉の前に立ってお兄ちゃんを呼んだ。

何度か呼んだり扉をノックしたりしてるけど返事は無い。

最近、ずっとこんな感じで私が呼んでもお兄ちゃんは気づいてくれない。その理由はわかってるしそれを邪魔することはしない。

 

「お兄ちゃん、入るよ」

 

私はいつもの様にお兄ちゃんの部屋の扉を開けた。

 

 

 

猪慎家【蒼真の部屋】:蒼真目線

 

俺、《蒼真》はヘッドホンをしながらベースの練習をしていた。

そんな俺の方を結が叩いてきて練習を中断、ヘッドホンを外し、ベースを置いて結の話を聞く。

よく考えたら最近はこんな感じが続いている気がする。

 

 

「お兄ちゃん、お風呂空いたから次いいよ」

 

「ん……わかった」

 

「またその反応……数分前からずっと扉ノックしたりしてたんだよ?」

 

「悪い、一早くこの曲を完成させたくてさ……集中しすぎてた」

 

「とりあえず早く入ってね~入ってる間に私がご飯作っとくから」

 

俺は椅子から立ち上がって風呂上がりでまだ少し濡れてる結の頭を撫でて優しく声をかけて風呂へ向かった。

 

1か月前、桜丘高校に入学した俺は勢いで軽音部を作った。

軽音部の結成と同時に俺は顧問の《瀬戸口優》校長と担任兼副顧問の《明智咲》先生、同じ軽音部のメンバーの先輩の担任の《合田美桜》先生、そして幼なじみの椛と優斗先輩に()()()()のことを教えてそれと同時に()()()()()()()()にだけ伝えたことを伝えた。

その事を伝えて直ぐに軽音部が文化祭で歌う曲の数曲をアレンジしたりオリジナル曲を作ったりすることになった。

ちなみに作詞作曲は俺ということに決まった。

そんなことがあり、ここ1ヶ月、結の相手もほとんどせずに軽音部の歌の作成をしていた。

 

(寂しい思いさせてるよな……)

 

そんなことを思いながら俺は風呂から上がり、髪を乾かしてリビングへ行った。

ちょうど結が夕飯を作り終えたところでさらに盛り付けてテーブルに運んでいた。

 

「あ、ナイスタイミング、お兄ちゃん」

 

「そうみたいだな……ありがとな」

 

席に着いて結と一緒に夕飯を食べ始めた。

結は俺の方をたまに見ながら黙々とご飯を食べている。

 

「どうしたのお兄ちゃん?」

 

「いや、ちょっとな……」

 

「ふーん……冷めるから早く食べなよ」

 

今日はいつも以上に結が俺に対して冷たい。

そりゃ、冷たい反応されるような感じの1ヶ月だったけど……

なんて考えてても意味が無い、俺はそう思いついに一言結に声をかけた

 

 

「寂しい思いさせてごめんな、結」

 

「お兄ちゃん……私は大丈夫だよ、そんな気にしてない」

 

結はそう言い残してそのまま皿洗って自分の部屋へ行ってしまった。

結がどれだけ寂しい思いをしているかは最近の様子を見ればわかる、ほぼ全て俺が原因だ。

だからこそ俺がどうにかしないと結の態度は戻らない。

 

 

 

 

結局、どうすればいいのか分からないままこの日は寝てしまった。

 

 

次の日

桜丘高校1-A

【蒼真と椛の話】:蒼真目線

 

「それで、私に相談してきたの?」

 

「しょうがないだろ、他に話す人いないんだから」

 

俺は昨日あったことを学校に登校してすぐ、先に登校していた椛に話した。

幼なじみ、ということもあるし椛以外に話せる女子はほとんどいない。

 

「結ちゃんが拗ねる気持ちはわかるかなー…それに、大好きなお兄ちゃんがかまってくれない、なんてことになったら私だって拗ねるかな、というか蒼真が音楽作りに夢中すぎてるんだよ?」

 

「んじゃどうすればいいんだ?」

 

「次の土日に楽曲作りをやめて2人でどこか出掛けたら?心配なら私もついてくし誘うならほかの人も誘うよ?」

 

「椛と椛が誘うとかいう友達にもついてきてもらうよ、その時に俺と結だけの時間でも作るようにするよ」

 

「なら決定!それじゃ、次の休日に予定しとくね」

 

 

こうして勢いに乗ったまま、俺と結、そして何故かついてくる椛と椛が呼ぶという友達の4人で出かけることになった。






ちょっとしたストーリー2つほど挟む前に書いていた軽音部の話の続きです
と言ってもあれから話自体は1ヶ月経過してるんだけど


その間に蒼真は先生や部活仲間に絶対音感というチート能力を伝え、更にはとあることも伝えた
その結果、蒼真は音楽作成をすることになり1ヶ月の間、妹である結とあまり話をしていない……

兄妹だからこその感覚なのかな(わからないけど


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