「えへへっ、はちく〜ん」
「……」
ただいま事情聴取のためにパトカーに乗って移動しているのだが、花丸が眠たいと言うので寝かせてあげたらものの1分で爆睡。そして寝言が聞いてる側からしたらくそ恥ずかしい。警官の人も苦笑い。この状況をどうにかしたい、いや、無理だな。
「彼氏さん大変ですね(笑)」
「あはは、そうっすね」
アンタに俺の何がわかるってんだよ!
そんなことを思っていると、また花丸の寝言が始まった。
「はちくん……どこにもいかないでぇ……」
改めて俺は花丸に迷惑をかけてしまったなと思った。というか迷惑どころの話じゃないと思う。なのにすぐに許してくれるあたりガンダム正直嬉しかったが逆に変な勧誘とかに引っかからないかが心配になってきたわ。
「はちく〜ん、のっぽぱん買ってずら〜」
「やっぱり心配だ……」
あの後警察署に行き事情を説明して帰ってる最中。
一応その時に小町とかに連絡したし、花丸の両親にも連絡はとった。ただ今現在ここは沼津なわけで今回は花丸の家に泊まらせてもらうことにした。
「久しぶりにお泊まりずら!」
「目覚めた時気がついたけどここ沼津なんだよな。」
「はちくんはなんであの時あんな所にいたの?」
「ま、それは花丸の家に着いてからにしよう」
「ずらっ!」
そんなこんなで花丸の家に着き花丸の両親にすいませんでしたって謝った。「マルちゃんを守ってくれてありがとね」なんて言われた。なんか恥ずかしくなってふと花丸を見ると何故か花丸も恥ずかしそうにしてた。
あんまりにも色々な事がありすぎて晩御飯は申し訳ないが断らせてもらった。それよりも疲れの方が勝った感じだな。
「はちくん」
「ん?」
場所は変わってここは花丸の部屋
そもそもお前ら恋人同士だったら同じ部屋で大丈夫だろ?って花丸のお父さんが言ったので今花丸の部屋にいる。ていうかお父さん俺のこと信用しすぎだろ……
「あの時の話聞きたいずら」
「ん?あぁ、わかった」
──あの手紙が届いた日──
「花丸に近づくな?イタズラか?」
あの時俺は単なる花丸のファンのイタズラかと思ったんだ。(その時点でもヤバいけどな)
でも、次の日も来るもんだからどうしようかと思ってたら
「は?なんだよこれ?」
手紙には花丸を盗撮したと思わしき写真といつでも花丸ちゃんを僕のものに出来るんだよ?そうなりたくなかったら花丸ちゃんから離れろって書かれたものがあった。
「それでマルから離れようとしたの?」
「……あぁ」
「で、あいつにあった時に鉄の棒で殴られて意識を失ってたらあの場所にいたんだ」
「……」
「ごめんな、辛い思いさせて」
「ううん、マルのほうこそあの時の電話の時に何か隠してるって分かってたのに何も言えなかったずら。だからお互い様ずら。」
「花丸……」
「これからはもっとデートしたいずら」
「わかった」
「いっぱい触れ合いたい」
「おう」
「いっぱい手を繋いで色んなところに行きたい」
「……」
「もっともっとはちくんと色んなことがしたいずら」
彼女の言葉からは確かな本物を感じた。
「あぁ、全部やろう。ずっとこれからも」
「うん!」
彼女は笑っている。
俺も笑ってる。
こんな笑い合える日が永遠に続くように俺と花丸はそう願いながら満月の輝く夜にお互いの唇を合わせた。
花丸はまた嬉しそうにしながらも少し顔が赤くなっている。そんな彼女が愛おしくて息をきらすまで花丸と接吻を交わした。
「はちくんは欲張りさんずらね」
「いや、花丸のほうが欲張りさんだ」
「なっ!?そんなことないずら〜!」
「そんなことあるんだよ」
「むぅー」
どう考えたって花丸は欲張りさん
実は僕が投稿している「内気な少年とみかん少女」という作品について活動報告で伝えたいことがあり書かせてもらったので読んでくださっている方は出来れば活動報告を見てほしいです。
あと、次の投稿からはイチャイチャさせますよぉ!
マジでR18でもだそうかな…