『さあ!始まりました!我が学校の伝統なる行事の一つ、その名もヴァルキリーコロシアム!!司会はアタシブロンズクラス2年2組、吉岡薫がお送りします!』
「「「「「わあああああああああ!!!!」」」」」
ヴァルキリー学園の近くにある東京ドームと同じ大きさの建物がある。そこは野球とかサッカーだの低レベルのために建てられたものではない。
強い戦士を戦わせる・・・・いわば闘技場なのだ。
強い女戦士達の闘い、その名もヴァルキリーコロシアム
時間を遡り20分前
金井莉愛「決闘ですわ!」
ひかり「え?」
直枝「決闘!?」
金井莉愛は二人に決闘を申し込まれひかりの場合、一体どうすればいいのか考えている時、
雪李「何の騒ぎだ!」
晶「生徒会長!」
金井莉愛「あら?」
ひかり「え?生徒会長?」
食堂から現れた生徒会長、氷河院 雪李が現れ、金井莉愛の前に立った。
雪李「金井・・・・いい加減ブロンズにヴァルキリーコロシアムで痛め付けるという行為はやめたらどうなんだ?」
ひかり「ヴァルキリーコロシアム?」
晶「この学校で行われる公式試合のことだよ。金井莉愛はそれで何人もの生徒を病院送りにしたんだよ」
ひかり「えっ!」
夕子「金井先輩はこれまでヴァルキリーをもたないブロンズを濡れ衣を着させ、それを標的とし、コロシアムで痛め付けることを彼女の楽しみにしてるのです。手を出したら命が危ないですよ」
金井莉愛「あらあら、氷河院コーポレーションの令嬢さん、これは彼女達ブロンズがやらかしたせいなんですのよ。私達ゴールドクラス専用の食堂を土足で踏み入れる汚いブロンズにね・・・・」
雪李「令嬢は関係ないだろ!それにゴールドとブロンズに綺麗も汚いもないだろ」
雪李と金井莉愛が対峙している時にひかり達は彼女、氷河院 雪李について晶に質問した。
ひかり「ねえ、あの氷河院って人・・・・何者なの?」
晶「彼女はこの学園の成績トップで生徒会長、実家は世界最大企業、氷河院コーポレーションの跡取り娘で厳格なお父さんに育て上げてああいう性格なんだよ。そして彼女はゴールドを越える存在!プラチナクラスと呼ばれる最強クラスでもあるんだよ!それに彼女はゴールドクラスにもかからわず、あたし達ブロンズのことを見てくれてるし、いい人って感じだな」
ひかり「いい人なんだあ・・・・ん?」
美香「・・・・」
ひかりはなぜか美香だけは黙りこんでいた。
ひかり「美香ちゃん・・・・どうしたの?」
美香「え?何が・・・・」
ひかり「なんか黙っていたけど、どうしたの?」
美香「いや・・・・なんでもないよ」
ひかり「?」
ひかりはすこし心配そうにしてたが、黙りこんでいた美香は雪李の方を睨んでいた。
美香「・・・・・・・・」
金井莉愛「だったら私がこのボンクラブロンズ二人に勝ったら貴方の生徒会長の資格をもらうってことはどうでしょう?」
雪李「何!?」
直枝「ボンクラだあー!!」
ひかり「管野さん!」
金井莉愛「貴方はブロンズに優しくしてるのに対して私達ゴールドクラスにとって貴方はゴールドの恥さらしとして有名なんですのよ。」
雪李「・・・・」
金井莉愛「だけどもし私達が負ければ私達は潔く立ち去ってブロンズに対する行為は控えておきますわ」
晶「生徒会長・・・・」
雪李「・・・・・・・・」
雪李はひかりと直枝の方に振り向いた。
雪李「君たち・・・・転入生だったな。自己紹介が遅れた、私は氷河院 雪李」
ひかり「雁淵ひかりです」
直枝「管野直枝だ」
ひかりと直枝は自己紹介をし、雪李は二人にある質問をした。
雪李「君達はこの学校に来たばかりで申し訳ないことだが・・・・彼女と闘う覚悟はあるか?」
ひかり「えっ!」
直枝「!」
雪李「強制とはいわない・・・・私自ら「やるぜ!」え?」
ひかり「管野さん!」
直枝「俺はああいう勘違いな奴を見てるとぶん殴りたくなる性格でよ・・・・ここで逃げたら腹の虫が収まらねーんだ!」
直枝の言葉にひかりは頷き、ひかりも前に出た。
ひかり「私もやります!」
晶「ひかり!」
美香「ひかりさん」
夕子「雁淵さん・・・・」
ひかり「私もこのままじゃ納得できません!私も闘います!」
雪李「・・・・・・・・わかった」
二人の言葉に雪李は納得し、金井莉愛の方に向けた。
雪李「こちらも承諾した・・・・これでいいだろ」
金井莉愛「うふふ・・・・ではヴァルキリーコロシアム開催ですわ!!」
そして今に至る・・・・
控室で時間を待つひかりと直枝、専用のヴァルキリーを持っていないため雪李はシルバークラスにいる知りあいに頼むことにした
ひかり「すごい・・・・会場が凄く盛り上がってますね・・・・」
直枝「ここまで盛り上がるなんて・・・・ヴァルキリーってそんなにすげーんだな・・・・」
?「そりゃそうだよ・・・・なんてったってヴァルキリーは人類の希望・・・・この世界から現れる脅威から人類を守るために君臨された戦士達・・・・」
目の下が隈でボサボサ髪で眠たそーな少女がひかり達の前に現れた。
直枝「あんたは?」
?「アタシ・・・・アタシはシルバークラス高等部3年、下岡目良(しもおか めら)・・・・アンタらだね?雪李の言ってたブロンズの転校生二人って・・・・」
ひかり「氷河院さんとはどういう関係なんですか?」
目良「アタシと雪李とは幼馴染だからね、まっ雪李の頼みならなんたってやるわ・・・・」
ひかり「仲良しなんですね」
目良「仲良しっていうより腐れ縁って奴だよ」
目良は工具箱を置き、ひかりと直枝の方を向いた。
目良「・・・・・・・・・・・・」
ひかり「め・・・・目良さん?」
直枝「何じっと見てんだよ?」
目良「ジー・・・・・・・・」
目良はジーッとひかりと直枝を凝視した、そして
目良「なるほどね・・・・」
ひかり「えっ?」
直枝「なんかわかったのかよ?」
目良「アタシは生まれつき他人を凝視することによってその他人の個性が分かる能力があるんだよ。そしてアンタ達二人の個性がどんなものなのか調べていた」
直枝「まじかよ・・・・」
目良の信じられない力に直枝は唖然としひかりは凄いと感心した。
目良「そこの俺っ娘のアンタ」
直枝「え?俺」
目良「アンタの・・・・」
目良は腕に着けるリングとそれを着けるアクセサリータイプのアイテムを渡した。
直枝「これは・・・・」
目良「ヴァルキリー達が闘うために必要不可欠なアイテム、バトルドレスリング通称 BDR そしてその個性の能力を発揮させるクリスタルウェポン・・・・クリスタルウェポンは頭の中で自分の個性に合うものを想像しそれを具現化させアーマー化する。アーマーを身に付けたヴァルキリーは常人とは比べ物にならないほどの腕力、跳力がアップする。ヴァルキリーコロシアムの時は敵のアーマーを攻撃しアーマーのエネルギーであるアーマーゲージをゼロにすれば勝ち。でも攻撃するのはアーマーだけで顔もしくは肌に攻撃するのは反則、つまり失格になってしまう。そしてデメリットである最大の武器、“必殺技”必殺技はアーマーゲージを削られ、放ったっ後の疲労には注意すること・・・・以上よ」
ひかり「要するにそのアーマーっていうのを攻撃すれば勝ちなんですか?」
目良「そういうこと・・・・」
直枝「よっしゃ!そうとわかりゃ怖いもんなしだぜ!」
目良(怖いもんなしね・・・・ブロンズなのに)
目良は小声で本音をまぶき、ひかりはおずおずと目良に質問した。
ひかり「あの・・・・私は」
目良「あ、アンタ?」
目良はひかりも凝視していたのでその個性について話した結果、
目良「アンタ自身 力とスピードは徐々ギリギリって感じね!敵の攻撃の一発で倒されるわ・・・・」
ひかり「そ・・・・そんなー」
目良の痛い言葉にひかりは落ち込んでしまい目良はコロシアムまでになんとかしようと考えて思い付いた結果、
目良「だったら・・・・あれを使ってみるか?」
ひかり「あれ?」
目良は工具箱の後ろの方に手を取り、そこに取り出した物は・・・・
目良「初心のアンタにはこれね・・・・」
直枝「なんかボロボロだな」
目良がひかりに渡した物は周りにすこし錆びがあるがどうにか動くのがやっとのBDRだった。
ひかり「え?これって」
目良「それは雪李が妹のために残した奴だ。まあアンタならそれを渡してもかまわなかったけどさ・・・・」
ひかり「え!氷河院さんって妹がいたんですか?」
ひかりはあの生徒会長に妹がいたことに驚いた。
目良「ああ、いたよ確かアンタ達と同じブロ「ウー!ウー!ウー!ウー!」!?」
『間もなくコロシアムが始まります。選手は直ちにゲートにお入りください』
直枝「そろそろか・・・・ひかり行くぞ!」
ひかり「あっ管野さん待ってください!あっ!目良さんありがとうございます!」
目良「ああ・・・・頑張んな」
目良は手を振りながら二人が去っていく姿を見届けた。
目良(・・・・・・・・雪李・・)
一人残った目良はそれだけを思った。
17.5話に続く!