超次元ゲイムネプテューヌ- ゲイムギョウ界に迷い込む戦士と七つの龍玉 -   作:GPSA(´・ω・`)FB

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アニメ本編中編辺りの話になります(´・ω・`)
進行速度がだいぶ遅くなってる気がする…(´・ω・`)
話を行き来し過ぎてたまに分からなくなる(´・ω・`)


第15話『守護女神達を救え‼︎妹達の決意とキールの覚悟‼︎』

−−−−−

 

リーンボックスのパーティルームだった部屋が道場のような部屋へと変わり、修行を開始する事にしたネプギア達。

操作パネルを片手に持ちながら、キールは空いているもう片方の手で気の球を作る。

 

「さて…実際にモンスターとの戦闘を想定した戦闘を行う前に…お前達にやってもらいたい事がある。」

「これって、私とネプギアが前に見たのと同じよね?」

「見た目はな。だが性質的には、密度と練度を可能な限り高めている。」

 

同じようなものを6つ作ると、操気術を使ってネプギア達4人と、アイエフ、コンパの前に移動させて静止させていく。

目の前で止まった気の球を見たユニが、ラステイションの湖のほとりでネプギアと共に見せて貰った物の事を思い出す。

 

「これで、何するの…?」

「まずは何も考えずに触れてくれ。」

「じゃあ、私から行くよ!」

 

淡い緑色の光を仄かに帯びる気の球を見つめていたロムが、不思議そうにしながらキールに問い尋ねると、彼は何か企んでいるような表情を浮かべながら説明を続ける。

すると、その説明に応じるように、最初に気の球に触れたのはラムだった。

ラムが気の球に触れた途端、気の球がラムに吸収されるように取り込まれていけば、彼女の身体を緑色の光が覆うような状態になっていた。

 

「わっ!?…こ、これ…!」

「気は他人に分け与える事が出来るんだ。俺は気の扱いに長けているから、ある一定の状態まで馴染ませれる。そこからは本人次第だがな。」

 

身体の隅々まで浸透するように発している気のエネルギーに、ラムが驚いた様子で見ていれば、その様子を見ながらキールは説明を続けていた。

 

「要するに…力を分けてるって事?」

「その解釈でも問題ないが、半分ハズレだな。確かにシェアの力とは別に気も使えるようになれば、戦い方の幅も一気に広がるが…」

「それって、どういう事ですか?」

 

ふと、不満そうに疑問を浮かべるユニの言葉に対して、気を分け与えているという事が、ただ単にネプギア達に力を貸しているだけではないと否定する。

 

「気を分け与えた事自体は、あくまでもキッカケにしかならない。重要なのは、気のエネルギーを感じ取る感覚にある。それをネプギア達がシェアで同じように上手く…女神化のキッカケとして扱えられるようになればと思ってな。」

 

シェアと気の性質は良く似ているため、何らかの変化をもたらせばネプギア達を女神化出来るんじゃないかと考えたのだ。

そして、キールは続けざまに説明し続ける。

 

「それに…ネプギアとユニには言ったが、気は自分自身の生命エネルギーを具現化した力だ。使い続けると当然クタクタになるぐらい疲れる。気に触れたらすぐさま身体の力を抜け。深呼吸をしてリラックスすれば良い。」

「は、はい!」

 

気は、シェアのように信仰心で賄われるものではない為、気の扱いに慣れていない者は意識して制御しないと放出し続けて動けなくなる可能性がある。

念の為に、ネプギア達やアイエフとコンパにも気をただ使うだけではなく、まずは気を完全にコントロールして扱えるようになるまで意識させる事にした。

 

−−−−−

 

外が夜が明けて日がすこし出て来た早朝の時刻…

取り込んだ気を平常時でも使えるようにする為、気をコントロールする修行に入っていた。

全身に気を纏うように維持しながら、最小限に気を抑えるという少し難しい修行方法だ。

 

「くっ…結構、難しいわねっ…」

「上手くいかないですぅ…」

「まあ、慣れないうちはしょうがない。」

 

シェアの力が使えないコンパとアイエフは、気を意識してコントロールする訓練から始めたのだが、案の定手こずっていた。

単純に気の性質に慣れていないから仕方がないのだが…

 

「キールさん!こ、こんな感じですか?」

「よし、良いぞ。そのまま続けるんだ。」

 

身体に発している気をコントロールする感覚を掴んだのはネプギアだった。

何事もそつなくこなせる彼女だからだろう…荒削りではあるが、飲み込みの速さもあってすぐにコツを掴んでいた。

 

「出来た…!」

「ふふーん♪慣れればなんて事ないわね!」

「…っ!で、出来た!出来たわよキール!」

 

続いてロムとラムの2人が気のコントロールに成功して嬉しそうにしている。

そして、3人に若干遅れたとは言え、続けて成功させたのはユニだった。

女神化出来ないとは言え、ネプギア達の吸収力と適応性の高さを見てこれなら女神化出来るのも時間の問題だなと安堵の表情を浮かべていた。

…因みに、以外におっちょこちょいな面々が揃ってるネプテューヌ達だと、この修行に丸一日掛かるだろうなとキールは予想していたのだった。

 

「…よし、アイエフとコンパはそのまま気のコントロールを。ネプギア達は実践を想定した訓練に入るぞ。」

「うん…!」

「でも、モンスターの役ってキール君がやるの?」

「俺は分身体を気で作れるから問題ない。」

「あぁ…あれね……」

 

そして、キールが気のコントロールよりもネプギア達の訓練で重点にしている…最も重要な修行になる実戦訓練へと入る事になった。

ふと、ラムが訓練に必要な対戦相手がいない事を尋ねると、極影身を使えるために問題ないと話す。

なお、食材を持って入った人影のような大量の物体の事を思い出したユニは、あれはキールの仕業だったのかと納得していたのだった。

 

「こ、これって…!」

「トゥルーネ洞窟でいたドラゴンを採用した。体格がデカイし、攻撃方法も分かりやすい…ネプギア達の実戦想定にはうってつけだと思ってな。」

 

キールが設定したのは、トゥルーネ洞窟で戦闘したエンシェントドラゴンだった。

巨体で凶悪そうな外見から、攻撃の通りにくい部位や急所がよく分かる為、模擬戦にはうってつけだと考えたのだ。

 

「よし…戦闘開始だ!」

 

極影身の1人がVRの特殊カメラでエンシェントドラゴンになれば、ネプギア達に立ちはだかるように翼を開いて身構えていた。

そして、キールの掛け声と共に戦闘訓練が開始されれば、身構えていたエンシェントドラゴンがネプギア達に突っ込んでいく。

急に向かって来たエンシェントドラゴンに慌てて距離を取るネプギア達。

 

「わわっ!?」

「大事なのは流れを読む事だ。敵がどういう行動をしてくるかを判断するんだ。最初は視覚だけでも良いから、相手の動きをよく見て感じ取れ。」

 

気の探知や感覚的に感じ取る事は時間的にもまだ出来ないが、モンスターと戦う時に必要になってくる戦闘勘を養うには最適だなと思いながらも、引き続きネプギア達の戦い方を見る事にする。

 

「きゃっ!?」

「おっと、大丈夫か?」

「き、キールさん…すみません。」

 

ドラゴンの拳の突きが飛んでくれば、なんとか回避して反撃をしようとしたネプギアだったが、続けて尻尾の攻撃に弾かれるように軽く飛ばされてしまう。

しかし、キールがすぐさま移動して飛ばされたネプギアを受け止める。

 

「人とは違って尻尾や翼がある分、気を抜くと今みたいに返り討ちに遭う。だが、すぐ反撃に出れたのは悪くなかったぞネプギア。そうだな…状況に応じて戦い方を変えるのも一つの手段だ。」

「は、はい!」

 

ゆっくり着地しながらネプギアを降ろせば、駄目だった点と良かった点を指摘しながら、この際だから色んな手を使って見るといいとアドバイスを入れる。

そして、そのままネプギアが気を取り直すように一呼吸置けば、すぐさまエンシェントドラゴンへと向かっていった。

 

「えーい!」

「やぁっ!」

 

ロムとラムがドラゴンの動きに注意しながら、武器であるメイスで攻撃を仕掛ける。

 

「きゃああっ!!?」

「〜〜っ!!?」

 

しかし、翼を羽ばたかせられれば突風が巻き起これば、シェアの障壁を張ったといえ簡単に飛ばされていた。

そのままキールが二人を操気術を使い、気でバリアのように包んで守れば、2人を回収していく。

 

「こ、怖い…(うるうる)」

「あ、あんなのズルいわよ〜っ!」

「…まあ、あれだけデカイと衝撃波があるしな。接近している時は要注意だ。」

 

吹き飛ばされた事が怖かったのか涙目になるロムと、攻撃してたにも関わらずに吹き飛ばされた事に悔しそうにしているラムを見れば、体格や重量の大きなモンスターの特権のようなものだから、そういうのも注意するようにと指示をしていく。

 

「くっ、このっ……」

「距離を詰められても焦るなユニ。ただ動くだけじゃなくフェイントも掛けたりして相手を揺さ振れ。向こうもこっちの動きを読もうとしているんだ。敵に自分の動きを読ませるな。」

「わ、分かった!」

「ユニちゃん!」

 

片手剣を武器にしているネプギアと違い、銃が主体のユニは、ジリジリと距離を詰められ苦戦を強いられている。

キールもアドバイスをしながら様子を見守るも、ネプギアの援護もあって、回り込んで距離を取る事に成功する。

 

「助かったわ、ありがとネプギア。」

「良いぞ。一人でキツイなら、互いでフォローしながら戦うのが良い。…とは言っても、ネプギア達は連携して戦う方が向いてるな。」

「うん!」

 

次第にネプギア達の動きに硬さが無くなってくれば、エンシェントドラゴンの攻撃の動きに対応して、隙を狙っていく。

 

「やあぁっ!」

「それーっ!」

 

距離を置いたロムとラムが氷魔法を唱えれば、エンシェントドラゴンの足を凍らせて動きを押さえる。

 

「ネプギア!援護してあげるから決めなさい!」

「うん!ありがとうユニちゃん!」

 

そして、足を取られて動けなくなったエンシェントドラゴンの隙を更に作る為、ユニがすかさず銃を撃ち込んでいく。

足が凍って避けれない為、銃弾を腕で防ぐも、何発か直撃してよろめいていくエンシェントドラゴン。

 

「これで…トドメですっ!」

 

よろめいた隙を狙って懐に入り込んだネプギアが、そのまま剣の突きを繰り出せば、急所を攻撃されたエンシェントドラゴンは光になってかき消えていったのだった。

 

「やった…!」

「か、勝った…私達、勝ったわよ!」

 

標的であったエンシェントドラゴンを倒し終え、嬉しさと共に少し疲れた様子でその場に座るネプギア達。

 

「やるな。戦闘経験があんまりないとは言え、エンシェントドラゴンを倒したとは…」

「でも、気の訓練もしてエンシェントドラゴンを倒せたのに、変身できるようにはならないわね…。」

 

戦い方に拙さはあるものの、戦いの中で成長しているのが分かるほど、姉達に引けを取らないネプギア達の才能に内心嬉しそうにしていたキールであった。

しかし、まだまだ不安要素はある。

気のコントロールによる飛び道具や舞空術がまだ使えない事、そして…肝心の女神化が出来ない事だ。

 

「よし!もっと倒してコツを掴めば…!」

「…もう、その時間はないみたいよ。」

 

女神化までは時間が掛かる為、再び訓練を再開しようと立ち上がるネプギア達。

そこに、気のコントロールの訓練を終えて休憩していたアイエフが、スマートフォンを取り出して全員に見せるように出してきた。

 

「アイエフさん、これって…?」

「無名による投稿だったけど、この画像が上がっているのを見つけたの。それも捕まった経緯も事細かく書かれていたわ。」

 

そこには一枚の画像が表示されており、その画像にはズーネ地区の廃棄物処理場で捕まっているパープルハートの姿だった。

アイエフがそのままスマートフォンの画面をスライドさせると、同様に捕まっているブラックハート、ホワイトハート、グリーンハートの四女神達の姿が映し出される。

 

「このままだと、もうすぐゲイムギョウ界中にこの事が広まる事になるわ。つまりこれを国民が知ったら、急激にシェアが下がる事になりかねないわ。もしそうなったら…」

「シェアクリスタルから、私達に与えられる力が無くなる…」

 

画像を見て不安そうにしているネプギア達を横目に見ながら、それぞれの国民掲示板に出されている事についてキールが問い尋ねると、深刻な表情を浮かべるアイエフの言葉に、女神候補生達の表情に不安が募る。

 

「…やむ終えないが、訓練は終わりだ。これから全員でネプテューヌ達を助けに向かうぞ。」

 

気持ちを切り替えるようにキールがネプテューヌ達の救出に向かう事を告げれば、全員がその事に同意するように頷く。

そして、VRの装置の電源を切れば、部屋の姿が元のパーティールームに戻っていた。

それを確認してからすぐさま行動に移すべく、教会の外へと向かうネプギア達。

そして、教会を出てすぐの場所に停められているアイエフのバイクの側へと集まった。

 

「港の方で船を準備出来るか聞いてみるわ。」

「船じゃ間に合わない可能性がある。飛んでいくぞ。」

 

アイエフがスマートフォンを取り出して仕事仲間の諜報員に連絡を取ろうとするものの、キールに止められてしまう。

 

「でも…私達、女神化出来ないから飛べないわよ?それに、アイエフさん達も飛べる手段なんて…」

「なら、こうすれば解決する。」

 

一刻も早く姉達の救出に向かいたそうにしているユニが、アイエフを引き止めたキールに不満そうに疑問を述べると、キールは身体に気を纏いながら両手を広げれば、纏っている気がバリアのように広がっていくと、この場にいるネプギア達全員を包み込んで浮遊していく。

更にキールが気を解放して超サイヤ人に変身すると、気のバリアは金色に変化すると共に稲妻を纏い、強靭なものへと変化していったのだった。

 

「す、凄っ…」

「気を極めれば、こんな事も出来るんだ。よし、行くぞっ!!」

 

皆が驚いている中、ある程度の高度に達した事を確認したキールは、そのままバリアにしている気を維持しながら、勢い良く加速していく。

やがて、超サイヤ人で出せる最大速度に達すると、その速度を維持したまま向かうべき場所へと向かって行った。

そして、ネプテューヌ達に迫る制限時間に間に合うように、出来る限りの時間を作るために…

 

 

「ギアちゃん達、まだ変身もできないのに…」 

「女神が失敗しても妹が頑張れば国民は納得するでしょ?その方がシェアのダメージは少ないはずだわ。」 

「そうですけど…」

 

ズーネ地区へと凄まじい勢いで向かっている気のバリア内で、コンパはまだ変身が出来ないネプギア達を戦わせていいのか不安そうにしていた。

 

「それにね…キールもいるんだから、私も信じたいの。ネプギア達なら…ってね。」

「アイちゃんが言うなら、私も…ギアちゃん達とキールを信じるです♪」

 

女神の妹達であるネプギア達とキールなら、ネプテューヌ達を救い出せる事が出来る…そう信じているからこそのアイエフの言葉に、静かに頷いて微笑んだコンパだった。

そして、一刻一刻と迫っているタイムリミットに、焦る気持ちを抑えながらも、張り詰めたように不安な表情を浮かべているネプギア達を見れば、キールは声を掛けていく。

 

「…怖いか?」

「…うん。少しだけ…上手く行くかも、分からないから…」

 

不安そうな表情を浮かべつつも、ネプテューヌ達が捕らわれているズーネ地区方向を見ながら、ぎゅっと自分の拳を握りながらネプギアは呟くように話し出す。

 

「…怖いと思うのは間違いじゃない。無理だと思ったら逃げたっていい。だがな…1番駄目な事は、恐怖から目を逸らし続ける事だ。いつか向き合わないと駄目な事なら尚更だからな。…まあ、いつか分かる時が来る。後は…自分を信じろ。」

「…キールさん、ありがとう。」

 

対してキールは、やや辛口な意見を告げるものの、手加減はしていたとはいえ、エンシェントドラゴンになっていた分身体を倒した事もあるため、ネプテューヌ達を助ける為に必要な事はやったんだと励ましの言葉を話す。

 

「…さて、そろそろズーネ地区に入る。全員、ちゃんと備えろよ。」

 

そして、海岸から離れた場所にあるズーネ地区を確認すれば、捕らわれているネプテューヌ達の事が気掛かりな為、更に速度を上げてズーネ地区の廃棄物処理場を目指したのだった…

 

−−−−−

 

キール達が教会から飛び立って数分が経った頃…

ズーネ地区で捕まっているネプテューヌ達に、タイムリミットが迫りつつあったのだった。

 

「ずいぶん溜まってきたわね…」

「あれに飲み込まれたらどうなってしまうのでしょう…」

「こんなことなら対策を研究しておくんだったわ…私は自分から遠ざける事しか…」

「まあまあ、みんな元気出そうよ!今の所無事なわけだし、まだまだ希望はあるって!」

 

不安が渦巻く中、場の空気をぶち壊すようなネプテューヌの明るく元気な声が響き渡る。

彼女はこの状況から何とかなると信じている様子だ。

 

「…貴女の前向きさって嫌いじゃないけど、こういう時は流石に鬱陶しいわ。」

「現実逃避ね…」

「だって、わざわざ希望がないと言うよりはさー。」

「可能性のない楽観だって役に立たないわよ。」

 

しかし、案の定と言うべきか、何も出来ない現状な為にノワールとブランから呆れてしまうものの、ネプテューヌは喋るのを止めなかった。

 

「…可能性ならありますわよ。」

「ねぷっ?」

 

しかし、意外にもネプテューヌに助け舟を出すように口を挟んだのはベールだった。

そんな彼女の言葉に少し意外そうな表情を浮かべながら声を上げるネプテューヌ。

 

「いるじゃありませんか。貴女方の妹が…そして、キールさんが。」 

「ユニ?あの子はまだ私抜きで戦ったことさえないのよ?可能性があるとしたら、キールだけになるじゃない。」 

「ロムもラムも…私が守ってあげなきゃいけない歳だわ…」

「ネプギアだって…しっかりしてるようで甘えん坊だし、無理じゃないかな?」

 

ベールがキールやネプギア達が必ず助けに来てくれる事を信じている様子で話すものの、まだ戦う事自体から遠ざけていた事もあって3人は否定的に意見を言い続ける。

 

「それは貴女方のエゴではなくて?…確かに、あの子達は可愛らしい。私だって、何時までもあのままでいて欲しいと思っていますわ。」

 

3人の意見をベールは否定しながら話し続けていく。

ベールから見ればネプテューヌの意見を聞く限りでは、彼女達が妹達を縛っているようにしか聞こえなかったのだ。

四女神達の中で唯一妹がいない彼女からすれば、ピンチに陥る姉を妹が助けに来てくれるという事が、彼女にとってこれ以上にない嬉しい事なのだろうが…

 

「…でも、そんな思いがあの子達を変身できない…可愛い妹のままでいさせてるのかもしれない…そうは思いませんこと?」

 

こんな状況だからこそ、自分達の大切な妹達を信じる事が大事だと話せば、3人も不安な表情を浮かべながらも納得した様子で頷く。

 

「それに、ネプギアちゃん達にはキールさんが付いていますわ。ですから…あの子達を信じてはみませんこと?」

「…そうね。信じるわ。ユニの事を…。」

「私も…ロムとラムを信じるわ…。」

 

最後まで諦めない事と、自分達の妹を信じるべきだと言われたブランとノワールは、自分達の大切な無茶はさせたくないものの、それでも助けに来てくれる事を信じて頷いた。

その様子を見たベールは嬉しそうに微笑むと、不安な空気が流れていた場の空気が少しだけ落ち着いた気がしたのだった。

 

「…ん?何か空が光ってるっちゅよ?」

「ふん、来たみたいだな。金色の戦士も一緒か。」

 

ふと、女神達の様子を監視していたワレチューが、リーンボックスの教会方向の空から、丸い金色の光が見えて来た事に気付く。

やがて、その光はこの廃棄物処理場で捕らわれている女神達に向かって来ているのが分かるぐらいに大きくなって来ている。

 

「案の定、仲間を連れて戻って来たっちゅよ?」

「だが、女神の妹を含め…何人来ようがここまで辿り着ける事など出来まい。それに、女神にも慣れない連中に何が出来る?」

 

しかし、この場に来たネプギア達を嘲笑うかのようにマジェコンヌが呟けば、彼女が腕を掲げると共に周囲にいた機械型のモンスター達が反応すると、金色の光に向かって進行を始めたのだった。

 

「さあ、小娘の妹達…そして、金色の戦士よ。止められると思うなら来るがいい。」

 

地上へと降りていく光を見ながら、ニヤリと不敵に笑みを浮かべて余興としての迎撃戦を始めるのだった。

女神達が消滅するその時を見せつけ、女神の妹諸共滅ぼす算段を付けながら…

 

−−−−−




次回はネプギア達を候補生達の女神化及び、対マジェコンヌとの戦闘になります(´・ω・`)
オリ主も活躍させたいですけど、あの形態の変身を入れる場所とタイミングがなかなか噛み合わない…( ;´Д`)
後、ドラゴンボールはマジェコンヌ戦では出さないつもりです(´・ω・`)

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