OVER LORD<流星の剣>   作:不破美柚

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内容は過去最も薄い二千ほどになります!

まだ書きまとめてるものの頭だけ、という感じです。

すいません。2月中にあげられませんでした。



十五頁~希少種とレアモスターその3~

 十五頁~希少種とレアモスターその3~

    レベルアップ

 

 

 

 レベルアップ。

 

 それはどういう意味をもつのだろう。

 

 より早く走れるようになった時か?

 より重たいものをもちあげられるようになった時か?

 より多くの事を学んだ時か?

 

 結局のところレベルアップという言葉の意味と言うのは人それぞれに異なる。

 例えばスポーツ選手であれば球技や種目に応じたレベルアップが存在するだろう。速い球を投げられるようになった、や、長い距離を走れるようになった、などだ。

 

 そんな人によって意味や捉え方が異なる言葉の意味をモモンガは考えてしまう。

 ユーイチにとっての──この世界においての──レベルアップとはどういうことなのだろうかと。

 

 (ユグドラシルであれば…俺の場合はやっぱり魔法を習得する、っていうのがレベルアップの意味……だよな)

 

 現在レベル100。ユグドラシル基準だとこれ以上のレベルアップはありえないところまで成長しているモモンガはかつてのレベルアップの感覚を思い出していた。レベルが上がるごとに頭を悩ませ魔法を選んだ自分がそこにはいる。選んだ魔法に満足したこともあれば効果に不満があったり、イメージに合わなかったりでレベルダウンして取り直したこともしばしばある。そのどれもが楽しい思い出である。

 

 (現実……社会で生きていく上でのレベルアップといったら、なんだろ? 仕事を片付ける速さとか……世渡り? 処世術を学ぶことがそれっぽいなぁ。うわ、なんて浪漫のないレベルアップだ)

 

 社会人鈴木悟としてのレベルアップについても考えるがそれはあまりにもレベルアップと認めたくないような、そんな浪漫も夢もないものが当てはまってしまうことにモモンガは軽くため息を吐いた。これが現実世界では警察官であるたっち・みーであればまたちがったのだろうと思うと自分の器の狭さというのを嫌でも感じてしまう。

 

 

 ぽんぽん。

 

 

 そんな様子を隣にいるアリシアが気にかけてくれるのか左肩のあたりを軽く手で励ますようにさすってくれる。

 友人である絶世の美女からの励ましに応えるように大丈夫だとモモンガは頷いた。

 今、この場も現実である。

 そしてその現実での自分には友人たちの残した子供達と大切な宝物があり、隣には美しい姫が友人としているのだ。

 

 (ふ。たっちさん。ここでは私も……勝ち組ですよ。ふふ。ウルベルトさんもいてくれたらなぁ!)

 

 今はいない友人達。

 かけがえのない仲間達に自慢したい。

 こんな美人と友達になったんですよ! 羨ましいでしょ! と。

 そんな叶わぬ願いを抱きつつモモンガはこの世界についてのレベルアップについて再度思考をめぐらした。

 ゲームとしてのユグドラシル。

 現実としてのリアル。

 では、異世界としての今、この世界でのレベルアップというのはどういう意味をもつのか。

 

 (やはり、ユグドラシルよりは現実に近いものなんだろうが……とはいえ、世渡りがうまくなるのがレベルアップと言われてもな。ユウさんがレベルアップという以上やはりユグドラシルの感覚に近いものがあるはず。つまり、魔法やスキル、技能の習得だ)

 

 同じようにこの世界にやってきたユーイチはモモンガより数百年以上先輩にあたる。

 当然その分、経験値を稼いでいる。ゲーム的にも現実的にも。

 

 (仕組み的にはおそらく……この世界に馴染む、ということがレベルアップするということに近いんだろうな。ユグドラシルの根だったか)

 

 ユグドラシルの根。

 それは異界のモノが自分たちの状態を表すのに使う表現の一つだ。

 転移したばかりのモノは皆、ユグドラシルの根に囚われている。そこから抜け出せなければ世界にとって異物のままなのだ。

 ユーイチから聞いた言葉から何となくだがレベルアップの意味について想像ができ始めたところで隣のアリシアが前を指さした。そろそろ時間のようだ。

 

 「モモンガさん……。そろそろ限界です」

 「そのようですね。アリシアさん。では……よろしくお願いします」

 「はい。精一杯。サポート……しますね」

 

 二人して同じように頭を下げて同じように少し声にだして笑った。

 お互いに自分が表情にだせていないと分かっているからこそ、口に出して伝えていた。

 

 「……行こう。アリシア」

 「はい。モモンさん」

 

 そうして二人は空高く舞い上がった。

 空には月と数え切れない星が二人を待っている。

 モモンガは惜しいと感じた。

 このまま二人で夜空を楽しめたらいいのにと。

 

 (って、何考えてんだ俺。しっかりしろ、足手まといになるわけにはいかないんだから)

 

 頬を叩けたら思いっきり叩いていただろう。モモンガは自分の心に喝をいれてそのまま決戦の地へと降下した。

 

 

 「──どうやら、間にあったようだな」

 「ん──」

 

 アリシアと冒険者モモンが降りたった大地には天を貫く魔樹がそびえたち、二人を見下ろしていた。

 

 

 

 

 十五頁~希少種とレアモスターその3~

    レベルアップ 終

 

 

 

 

 

 




過去もっとも内容が薄いものとなっております。

字数はなんと二千字に届いていません。

次回更新はもっとガッツリしたいと思います。
そしてもっと早く更新します!

ここまでお読みくださってありがとうございました。
よければまたお読みください。

アリシアとの戦いがみたいキャラはいますか?

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