何回も転生した奴がありふれた世界に転生しました。   作:オット
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戦闘開始。

真っ先に動き出したのは黒竜だった、滝壺に消えて行ったウィルを見ると口に大量の魔力を貯めていった。

 

「ハジメ!」

 

「おう!」

 

ハジメは棺のような盾を左腕に繋ぎ地面に杭を突き刺した。

 

俺は棺の前に魔法陣で盾を召喚し一気に五つの防御陣を構築した。

 

滝壺に向かって放たれたレーザーの様なブレスは俺が構築し、かなりの耐久力がある筈の盾を一瞬で三つ砕きハジメは思いっきり踏ん張っている。

 

じりじりと後退していくハジメを土を固定し負担を軽くさせる。

 

「その口を閉じなさい!」

 

「隙だらけだ!」

 

アッシュは魔力を込めた矢を放ち、それに追走しながらミナが黒竜の真下まで移動する。

 

「ハジメさんの邪魔をするなですぅ!」

 

ミナとシアのなんかでかいハンマーで上下から頭を叩かれた黒竜は自分のブレスで爆発を起こした。

 

「ユエさんや、合わせてくれ。」

 

「任せて。」

 

ブレスが中断された事でハジメは力を抜いている、この中で黒竜に一番ダメージを与えられるのが俺とユエの2人である以上足止めの為の準備をする様だ。

 

黒竜を中心に何百もの魔法陣が現れる、ユエも自分で魔法陣を描き、黒い球体状の物を作っていた。

 

「墜ちろ。」

 

「禍天。」

 

2人同時に放った魔法と魔術は黒竜を遠慮無く突き刺していく。

 

ユエの黒い球体はギリギリで避けられたらしい、微かに動き、炎を撒き散らす。

 

シアは上へ飛び上がりハンマーを振り下ろす、それはユエの魔法が当たっていればかなりの威力となったのだろう、だが少しだけ中心からずれている事によって竜はシアを認識してしまった。

 

「グルアアアアァァァァァァ!!」

 

無理やり体を動かした為にブチブチと筋肉が切れる音がした、だがその頑張りは無駄ではなかったようだ、シアは驚いて空中で体勢を崩し力の十分に乗らない体勢でハンマーを叩きつけてしまった。

 

それでもかなりの威力ではあったがそれで死ぬくらいなら最強などと言われていない、黒竜は尻尾を振るいシアを殴ろうとする。

 

「おい、気を付けろ、残念ウサギ。」

 

「ハ、ハジメさぁん!」

 

その尻尾を蹴って弾き飛ばし、シアを救い出したのはハジメだった。

 

黒竜は幾つものヒビや血を撒き散らしているのに標的をウィル以外に変える素振りがない。

 

「チッ、ユエ、先生達を守っててくれ。」

 

「ハジメ!あれの装甲を貫けそうなのはあるか!?」

 

ハジメは何かを考えているようで動きながらも言葉を発しない。

 

そんな事をしている間に黒竜は空高く舞い上がりブレスをウィルを中心にして放とうとしていた。

 

「・・・チッ。」

 

ハジメは眼帯を取り、その目で黒竜を見た。

 

「・・・風魔!あれの翼は貫けるか?」

 

「3秒あれば。」

 

「よし、アレを落とすぞ!」

 

『了解!』

 

俺は動きを止めて魔法陣を想像する。

 

「支援かけるよ!魔術支援!」

 

シアとアッシュは桜の魔術支援で出来た魔法陣の足場を登り黒竜に向かっていった。

 

「はぁ・・・はぁ・・・。」

 

桜は魔術の連続使用で既にグロッキーになり始めている、急いで済ませないと倒れてしまいそうだ。

 

「出来た!」

 

「全員離れろぉ!」

 

俺の手に作成されたのは弓、魔力で精製し、ドラゴンですら貫けるように矢も特別製のものだ。

 

シアとミナは下から衝撃波でバランスを崩す事を目的としていたがアッシュはいつの間にか黒竜の背中に乗っていた。

 

アッシュは剣を抜いて抜いた場所だけが赤くなっているのを確認した。

 

「ありがとよ!」

 

そう叫び照準をその血で赤く染まった場所に向かって放つ。

 

矢の速度はかなり早い、だが体に近い場所に剣が刺さっていた為黒竜は当然回避行動を取る。

 

その時矢が分裂した、やがて針に近い大きさになって黒竜に当たるとそれは膨張し、超重量の石の塊となって黒竜の翼の片方を無理やり重くさせた。

 

黒竜は突然重くなった翼を見て驚いたのだろうか、何もせずに落ちて来る。

 

「ハジメ!」

 

「分かってる!」

 

ハジメは何処からともなく巨大な杭を打ち出すパイルバンカーを空から落ちて来る黒竜に向ける。

 

「固定しろ!」

 

「バインド!」

 

空中で張り付けのように鎖が巻きつき静止する、そして完全に静止するかしないかの一瞬でハジメは何処かに狙いを定めてパイルバンカーをを撃った。

 

そしてその杭は白い軌跡を残して黒竜に飛んでいく。

 

そしてパイルバンカーの杭が刺さった場所は・・・黒竜のお尻の穴だった。

 

「よし、成功した。」

 

『アーーーー!!なのじゃアアアァァァァァァ!!!?』

 

ハジメの満足そうな顔と急に響き渡った女性の声にそこに居た俺たちは全員時間が止まったように静かになったのだ。

 

俺も一瞬何が起きたか分からなくて魔術の制御を手放してしまい、鎖から解放された黒竜がパイルバンカーの杭を下にして、つまりお尻から墜落し、地面に激突した後もう一度同じような叫び声が響いた事で俺たちは声の主が黒竜である事を理解した。




追撃楽しいです。そして結局ケツバンカーはしてもらう事に、そうじゃないと常時氷結洞窟バージョンのティオを書かなければならなくなり、作者の妄想の産物と化してしまうため原作と同じようにしてもらいます。

ただティオの欲望が結局ハジメに向かうのか主人公に向かうのかで未だに悩んでいたりします。







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