何回も転生した奴がありふれた世界に転生しました。   作:オット
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悪食討伐

「さて、これでクリアなのかね?」

 

「さぁ?とりあえず言える事はもう続きは無いってことだね。」

 

「まぁ、いっか。」

 

そんな話をしていると近くにある鎧の胸に剣が刺さっている死体の前に魔法陣が現れた。

 

動いたりはしなさそうなのが救いか。

 

「・・・まぁなんにせよ、道は出来たみたいだし、行くか。」

 

「・・・うん。」

 

魔法陣を通るとユエ達はこちらに視線を向けた。

 

「お、きたか、遅かったな。」

 

「仕方ないだろ、街と戦場と小屋とって結構な数見せられてたんだから。」

 

「どういう事なの。」

 

「知るかんなもん。」

 

ハジメ達が魔法陣を指差して早く行けと急かす。

 

「・・・なるほど、そういう事か、途中で消えたかと思ったら、全く。」

 

「・・・結構きついね。」

 

さっとステータスプレートを見る。

 

ーーーーーーーー

秋月風魔 17歳 男 レベル:35

天職 魔術師

筋力 60

体力 6000

耐性 9360

敏捷 900

魔力 1200000

魔耐 80000

技能 魔術作製[+複合魔術] [+魔術書き換え][+時間魔術] 魔法操作[+同時操作数増加] 魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作][+効率上昇][+消費魔力軽減]高速魔力回復[+回復量上昇][+魔力回復量超上昇][+全体回復総量上昇][+魔力吸収]想像構成[+複数同時構成]同時思考[同時思考数増加]言語理解

 

ーーーーーーーーー

 

俺のステータスが時間魔術とかいうものが増えている事を確認した。

 

代わりに神代の魔術が無くなっている、ストックは増えたりするのだろうか。

 

「再生魔法っていうのを貰ったよ。」

 

「再生・・・そういう事か、ならこれは・・・なるほど。」

 

というか魔力の増え方が尋常じゃないくらいに増えている、何だこれ。

 

魔力回復がすげえ増えてる、何これ。

 

チートじみたステータスになってるな。相変わらず。

 

遠い目をしていると部屋全体が揺れ始めた。

 

桜と俺だけ反応出来ずに水に飲み込まれる。

 

取り敢えず苦しそうな桜の口に酸素ボンベをくっ付ける。

 

水流が激しく、目が開けられない、距離的な関係でハジメ達とは離れている、仕方ない、合流は後だ。

 

酸素ボンベをつけていなくても1分くらいなら何とかなる、筈だった。

 

目の前を大量の触手が通った。

 

まずいな。

 

とっさに障壁を張ろうとするがその前に触手に腕を貫かれた。

 

貫かれたのは左腕、右手で酸素ボンベを装着するとそのままクリオネもどきに突っ込んで内部から爆破した。

 

酸素ボンベをつけて安心している桜を回収し、そのままクリオネもどきから泳いで逃げる。

 

だがクリオネもどきが目の前に移動しているのが見えたのでジリ貧になる。

 

そこに俺たちを囲むようにして魚雷が撃ち込まれた。

 

明らかに攻撃範囲に入っているので急いで退避する、俺だけなら何とかなるが桜が死ぬ。

 

潜水艦の上まで何とか泳ぎきる、すでに体力は底をついている、これだから水中戦は嫌いなんだ!ゲームの無限スタミナ持ってこい!

 

ハッチを開けて中に入り、潜水艦を操作する。

 

「クッ、武装が殆どねえ、キツイぞこれ!」

 

ハジメ達は海上に居るらしい、大きな津波が出来ているのが見える。

 

「ハジメ!クリオネもどきがそっち行ったぞ!津波の中だ!」

 

『グッ!助かった!』

 

「このクリオネは火に弱い!出来うる限り大量の火を浴びせろ!さっき爆破した所からは出てこなかった!」

 

『了解!耐えてくれ!』

 

ハジメのその声が聞こえたと同時に潜水艦の至る所から水が入り込んできた。

 

「風魔!やばいよ!」

 

「・・・あー、ハジメ、ごめん、潜水艦、壊れちゃった。」

 

即座に通信を切るが何やってんだクソオオオォォォォ!という叫び、というか嘆きが聞こえてきた。

 

「桜捕まれ!海上まで転移する!」

 

「了解!」

 

潜水艦を置いて海上に転移するとハジメが涙目で睨みつけてきた。

 

「俺の力作を!風魔!後でアップグレード版作るぞ!畜生・・・!やってやる!やればいいんだろう!」

 

「私達も居るわよ!」

 

ハジメ達の上にミナが降りてきた。

 

「・・・おい、アッシュはどうしたんだ?」

 

ハジメがミナにそう問いかけるとミナはニヤリと笑った。

 

「魔法を使ったあいつの戦い方って知らなかったわよね?なら見てみるといいわ、瞬間火力ならかなりやばいから。」

 

ミナがそういうと同時にエリセンのある方向から光が飛んできた。

 

それは津波に当たると爆発し、1キロほどもあった津波をかなり削り取った。

 

「・・・これはすげえな。」

 

「かなり遠くからじゃないとまともに打てないけど、撃てるならほぼ一撃必殺なのよ、あいつの魔法。」

 

「弓に補強と矢に本命の魔法をくっつけた?いや、それにしては・・・まさか空間魔法ってのを使ってる?後は矢が燃え尽きないように再生魔法を使ってる?同時に使ってるものが大き過ぎるな。」

 

「ちょっとちょっと!分析は後!あれ使えるの3発までなんだから、それまでにあいつ倒しちゃって!」

 

「触手の対処をしてくれるか?時間は・・・後2分でいい!」

 

『よぉ、ハー坊、ヤバそうじゃねえか、おっちゃんが手助けしてやるぜ。』

 

「誰だ。」

 

俺の呟きはハジメとシア以外の全員の言葉だっただろう。

 

だが幾つもの銀色の影が海中に現れて悪食に突っ込んでいるのを見ると味方のようだった。

 

取り敢えず悪食から飛んでくる触手を焼きまくってボロボロに風化させていく。

 

「大公開だ、全部吹き飛べ。」

 

炎を垂らし、水面に当たると同時に炎が広がっていく、そして出来た円形の炎の壁に黒い炎が広がっていく、その炎は黒い線を点と点同士に繋がれていき、魔法陣が出来た。

 

「燃えろ、海ごとな。」

 

そして魔法陣から炎が噴き出て辺りを侵食していく、海も悪食も、ついでに魚群も幾つか飲み込んで消えた。

 

『あー!俺の武器達が・・・。』

 

「・・・すまない、巻き込んだ。」

 

『・・・いいって事よ!』

 

声に泣きが入っていた。

 

そしてその一撃で悪食はかなりの体面積を減らした。

 

ハジメの準備が整ったようで叫び声を上げた。

 

触手の猛攻を全て弾き落としていたミナがティオの背中に飛び移る。

 

「おかえり、ミナ。」

 

「ただいま、一気にやっちゃいましょ!」

 

ハジメは即席の魚雷を撃ち込んで悪食にぶつけた、魚雷というよりも空中から落として悪食にぶつけているので爆撃だろうか。

 

魚雷を避けることもなく飲み込んだ悪食の中に黒い液体が大量に送られて行っている、ハジメの方を向くと漏斗みたいなものの中に黒い液体を送り込みまくっている。

 

「・・・ハジメ、それなんだ?」

 

「静電気でも摂氏3,000度くらいで燃えるタールだ。」

 

「うわぁ。」

 

悪食は逃げようとしているが俺たちは障壁とか魔法やらで抑え込む。

 

『後方注意だ。』

 

アッシュの声とともに背後から襲って来た触手が燃えた。

 

「危ないわね!もう少し遠くにしなさいよ!」

 

『無茶言うな、これでもかなりギリギリなんだ!』

 

悪食の体の全てにタールが染み込みハジメは今までで一番の笑顔を見せた、桜が割と本気で怯えている。

 

「燃えろ。」

 

そう言って火種を送り込んでいた漏斗の中に入れた。

 

火種が悪食の体内に送られた瞬間に悪食は吹き飛んだ。

 

「・・・うわぁ、うわぁ。」

 

桜は腰を抜かしているようで立てなくなっている。

 

「・・・私はあんなのはごめんだわ。」

 

『俺もだ、まさか肉眼で海が吹き飛ぶのが見られるとは思わなかったぞ。』

 

エリセンからでも確認出来たらしい、という事は激戦を繰り広げていたのも見えているわけで、アッシュの声が聞こえなくなるくらいに歓声が響き渡った。

 

ミナがポッドを操作して音声を切る。

 

「リーさん・・・だったか?すまねえな、死んでたら謝ろう。」

 

『ギリギリ生きてるぜ、お前さん達、割とすげえ奴が多いじゃねえか。』

 

「はっはっは、悪食みたいなやつの討伐は良くやってるからな、まぁあんたの援護が無ければ此方も危うかった、協力感謝する。」

 

『なに、いいって事よ、お前ら、いつかうちの子とカミさんでも紹介してやらぁ。じゃあな!』

 

こいつ風来坊気取りのダメ親父じゃねえかよ!

 

リーさんの言葉で力が抜けたのか座り込んでしまった。

 

桜も同じ感じなので二人で苦笑する。

 

『結婚してたのかよぉーーーーーーーー!!!?』

 

ハジメ達の叫びを聞きながら笑ってしまったのは仕方無いだろう。




アッシュにも強いところはあるよという回でした、リーさんとの接点が無かったので割と淡白な結果に、ダメ親父め。

早くアビスゲート卿との共闘が描きたいんじゃああああ。

エヒト殺さなきゃ。どこぞの人類悪の如く素材を頂くぞオラァ!




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