だりーなに惚れて   作:苦労する死人

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本当に申し訳ございませんでした…リアル事情が重なってしまい

これからも遅れてしまうかもしれないせんがそれでもしっかり完結させるので


6話目 誘い文句は勝手に出てくる

あ"あ"あ"緊張する…後数時間で俺は人生で初めて異性をデートに誘うんだ…あ"誘い文句忘れてる…

 

「助けて姉貴、誘い文句がわからん」

 

「んなもんチケット渡して一緒に行こうで良いと思うが?」

 

「そんな簡単に誘えたら苦労はしないんだけどな…」

 

それに、大切な所でヘタレそうだしなぁ…

 

「ま、とりあえずマカロンは作ったしがんばって誘うとするか!!」

 

「そうそう、何事も自信を持ってやること、これが大切だろ?」

 

「確かに、まぁまだまだいい時間はあるし少し寝て緊張を解すとするわ。多分無いだろうけど李衣菜さんから最寄り駅に付いた時は迎えに行って、うちに上げておいて。人が来たら多分起きるけど」

 

「ん、分かった、確かに人の気配に敏感なお前が起きないなんてありえないけどな」

 

「そういうこと。じゃあおやすみ〜」

 

ダメだ…流石に寝みぃ…

 

「にしても、悠がお客さん呼ぶ時に寝るなんて、よっぽど寝れなかったんだろうな、初心だよなぁ」

 

 

 

そろそろ来るはずなんだけど

 

「あ、なつきち」

 

「よっ、仕事終わりに悪いな」

 

「全然、難しい仕事でも無かったから……あれ?悠は?いつも一緒に来るよね」

 

「ん?あぁ、今日は寝れなかったみたいだし今は珍しく昼寝中だ」

 

あの悠が寝れなかったんだ…何作ってたんだろうな、ちょっと気になるかな

 

「ふーん、珍しいねお客さんが来る時は大体迎えに来る悠が」

 

「ま、まぁな、多分家着く頃には起きてるから安心しな」

 

「ん?どういうこと?」

 

「悠は家族以外の気配に敏感だからな、大体玄関に入る前に起きる」

 

「えぇ…そんな状態で寝れてるの?」

 

というかそんな体質じゃとても苦労しそう

 

「いや、多分寝れてない時の方が多いんじゃないか、ちょこちょこ起きてるみたいだし」

 

「ダメじゃん…何とかならないの?」

 

「いやぁ、悠のやつ警戒心が高いから心を許したやつかある程度疲れてないと寝れねぇから」

 

「大変なんだね。悠も」

 

…あれ?家に明かりがついてない?

 

「だろうな、よく居眠りしちゃうってボヤいてたし……さて、起きてるだろうしさっさと入るか」

 

「う、うん」

 

「ただいま〜つっても起きてるだろ悠」

 

「いや、なつきち。部屋の電気消えてる」

 

「……本当だな…ちょっと来いよだりー、面白いものが見れるかも」

 

「ん?面白いもの?」

 

悠が寝てるだけで何か面白いことでもあるのかな…

 

「いいか?静かに入るからな?」

 

「う、うん、分かったけど…」

 

……あれ?そう言えば悠の部屋入るのって初めてなんじゃ

 

「うわぁ…整理整頓されてる…なつきちの部屋とは大違いだね」

 

「ま、まぁどこに何があるか分かればいいからさ」

 

「そういうこと言うから汚いんじゃ…あれ?」

 

これ、私のCD?

 

「あぁ、それか、1週間くらい前からこいつの部屋に置いてあってさ。結構聞いてるみたいだな」

 

「ふーん。でもどうして悠が…」

 

普通はなつきちの曲な気がするけど

 

「……はぁ…」

 

「ん?どうかしたのなつきち。急にため息なんてついて」

 

なんか悩みでもあるのかな

 

「いや、何でもない。そろそろ悠も起きるだろうし、リビングに行こう」

 

「そうだねぇ、にしても悠って、寝てると普段とは真逆でかわいいらしいね」

 

「おいおい、それじゃあ起きてる時はどうなんだよ」

 

「ん?起きてる時は…かっこいい?」

 

「お、おう…そうだな」

 

「やっぱりおかしいよなつきち、そんな惚けて」

 

「い、いや、気の所為だろ。ほら、行くぞ」

 

「う、うん」

 

っと、そうだ

 

「ちょっと待ってなつきち」

 

「何してるんだ?だりー」

 

「ちょっとだけ、お菓子とか料理のお礼に、CDにね」

 

『いつもありがとう これからもよろしく!!』

 

「じゃあ、行こうか」

 

「…もしかしたら本当にワンチャンあるかもしれないな

 

「なんか言った?」

 

「いや、何にも。お菓子でも食べようか」

 

 

 

「ふぁぁ…いま何時………19時!??!」

 

ちょ、ちょっと待て!?姉貴が李衣菜さんを連れてどこかに行ってるって訳ないよな!?!

 

「お、起きたか、よく眠れたか?悠」

 

「お、おはよう悠、お邪魔してるよ」

 

「あ、いらっしゃい、って!!俺起き損なった!?」

 

李衣菜さんが来ても寝っぱなしってどんだけ疲れてたんだ俺!?もしくはもう既にそこまで気を許してしまったのか俺!!

 

「うん、よく寝てたよ?」

 

「……まじかぁぁぁぁ…」

 

「おいおい、崩れ落ちる程か?」

 

仕方ないだろ、九分九厘俺が気を許してるからだろこれ……ベタ惚れ過ぎるわ

 

「な、なんかよく分からないけど元気出したら?」

 

「そ、そうだな…そうする」

 

あ、忘れてた、どうやって誘おう

 

「なぁ、李衣菜さんって、4月の第1日曜空いてるか?」

 

「ん、ちょっとまってて…うん、空いてるけど」

 

しっ!!

 

「じゃ、じゃあさ、その日の夜ににさ、ロックフェスがあるんだけど、一緒にどう?2枚あるんだけど姉貴が用事で行けないらしくてさ」

 

「勿論!!行く!!行く!!」

 

手!いきなり掴まれた!!柔らかい!!

 

「そ、それはよよ良かったよ。じ、じゃあついでに一緒に街を見て回りたいんだけどいいか?」

 

「うんうん!!」

 

「じゃあ15時にフェス会場の最寄り駅で」

 

「分かった!!うっひょー!!1度行ってみたかったんだ!!ありがとうね悠!!」

 

「あぁ、どういたしまして」

 

その笑顔だけでも、こっちは幸せなんだけどな


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