かつての読者の方々がまだ読んでくださるのかは分かりませんが参ります!
あまりの出来事に私は理解が追い付かなかった。
突如、私の背後から聞こえてきた覚えのある声。
振り返るとそこにいた幻の存在。
皆が諦めていた戦友。
共に狩りをし、悩みを打ち明け、そして命の恩人。
「ジェ...ミニ...?」
私同様にフリーズしている彼女に声をかける。
しかしである。
「.................................オラァ!」
「あぶな...!?」
あろうことか彼女は拳を振るってきたのだ。
回避に成功するものの、彼女はらしくなく焦っているようだった。
「チッ...!」
舌打ちをされた。
理解できず避けただけなのに。
「ジェミニですよね...!? なんで攻撃するんですか!」
至極全うな質問をした。
「......? 誰です、それ?」
今しがた全力で殴りかかったにも関わらず惚けようとする。
彼女はどうしてしまったのか。
言動、行動が共に支離滅裂である。
巨人に襲われて記憶障害でも起こしたのだろうか。
どうするべきか悩む。
人違いだと断じて無視するか、仲間たちの元に連れ帰るか。
ふと目線を下げると手が震えている。
彼女を失った日以降、こんな事はなかったのに。
そして答えが出る。
ならばやはりジェミニなのだと。
「皆...皆、待ってます......帰りましょうよ...!」
覚悟を決め、顔を上げた時。
既に彼女の姿は無かった。
「...ジェミニ...」
やはり、幻だったのだろうか。
しかしである。
「はいよ!ってあらら、あっちの姉さんは何処に?」
店主のおじさんの言葉で幻で無かったことが証明されたのだ。
今のはジェミニで間違いない。
「ぁ、すいません、用事を思い出したとかで...私が食べます」
では、何故、生きていることを隠しているのか。
私と違い頭の良いジェミニのことだ。
きっと、何か理由があるはずである。
ならばすることは決まっている。
彼女の生存を他の皆に悟られないようにする。
それが頭の良くない私に出来る事。
それが彼女の助けになるはず。
何も考えることはない。
「ジェミニ...」
彼女が注文していった料理を食べる。
ジェミニが好きなフライドポテトと鶏肉のステーキ。
やはり掛け替えのない友の存在は良い。
さっきまであんなにも味気なかったのに。
今はこんなにも美味しく感じるのだから。
「あっぶな...」
油断大敵とはこんなことを言うのだろう。
「おかしいな...まだ歓迎会の時間のはずなんだけど...」
食事を要求するお腹を押さえつつジェミニは街を歩く。
こんなことがヒッチにバレたらまた馬鹿と言われるに決まっている。
屋台で適当な食べ物を買うことを決め、人の間を足早に歩く。
その姿は人混みの中に溶けるように消えた。
みなさん、進撃2の新作ですよ!
ストーリーモードの続きとかじゃないけど来ますよ!
ps4買わなきゃ(使命感)