非常に有難い事であり、皆様を待たせていることに猛省し、それでも上げられない自分の話にモヤッとしていました。
が!その言葉!しかと胸に響いた!
また長い間アップ出来ないかもしれませんが、なんとか漕ぎ着けました!
エイサーイハラマスコーイ!
本日の任務はジャン、サシャと共に身体を休めることである。
つまり休みだ。
「おい、ウィル」
休みというのは好きな格好でゆったり過ごしたり、買い物に出たり、そんなものだと私は思う。
「せめて目立たない格好にしねぇか...?」
私は悪くないはずだ。
たとえ、この暑い日にいつも通りフードとマスクを装備していても。
そもそも、ヒッチが私に買い物を頼まなければ二人に会うことは無かった。
匿われているから文句は言えないが心の中で愚痴るくらいは許してもらおう。
「待ってくださいジャン。ウィルは顔に怪我を負っていると聞きました。ならこの格好も仕方ないんじゃ...」
「んなことは分かってるがよ...」
ジャンの言わんとしてることは分かる。
集める視線は普段の三割増しだ。
しかし私は顔を出すわけにはいかない。
たとえクリスタと兵長にバレていても、情報が漏れる所は最低限にしなければ。
サシャにはバレそうになったが。
「まぁまぁ、フードで顔を隠さなければいけないほどの有名人と考えましょう」
バレてないよね?
サシャが妙に庇ってくる気がする。
あの日、私はたしかにサシャを襲撃し、姿を眩ましたはずだ。
つまり、他人の空似と思われたはず。
ならばバレてはいないはずだ。
「おい、サシャ。お前、妙に庇うじゃねぇか。ウィルの顔を見たんじゃねぇのか?」
「まさか! ただ、クリスタが信じたんだから私も信じようって思っただけですよ!」
「気にならねぇのか?」
「全然?」
私が声を出せないが故に話は勝手に進む。
「...お前、顔見たんだろ?」
「...見てないです」
サシャ...なんて事...。
「目を合わせろ!やっぱり見てんじゃねぇか!」
明らかに嘘をついた顔。
なんとも言えない顔をして横を向くサシャ。
「おい、ウィル!てめぇの秘密ガバガバじゃねぇか!」
たしかに。
サシャを見ると何やら穏やかな目で私を見ている。
「俺にも顔見せろよ。なぁ!」
仲間外れにされたと思ったのかジャンが強行手段に出る。
私のフードに掴みかかったのだ。
力では男には勝てない。
「ジャン!辞めてください!こんなとこで!」
「うるせぇ!気になるんだよ!」
マズイ。
今にも脱げそうになったときだった。
「あれ、ウィルじゃん。頼んだ姉さんの薬は?」
救いの手を差し伸べたのは通りかかったヒッチ。
「ぁ、あんた...」
「ぉ...おぉ、あんたか。お姉さん、まだ身体が?」
「そうなのよ。だからそこの暇人にお使い頼んだんだけどね、休憩時間に家に行ってもウィルが戻ってないって言うもんだからさ、私が探しにきたのよ」
非常に有難い援護ではある。
しかし刺々しい。
目も鋭い。
ジャンには私に対して怒ってるように見えているだろう。
「そうなら早く言えよウィル!早くお姉さんに薬届けてやれ!」
ジャンは手を払うようにする。
どうやら解放されるようだ。
ジャンに頭を下げ、ヒッチに手を振る。
私は振り向くことなく人波に突撃したのだった。
「お姉さん...?」
「あぁ、前回調査したときな、この子とお姉さんに会ってな。お姉さんの身体が弱いんだと...兵士しながら世話してるみたいでよ...」
事情を聞いたサシャは内心首を傾げる。
"お姉さん"とは何者なのか。
ジャンが鈍いだけなのでは、とも思う。
助け船を出したこの子、たしかヒッチという名前だったはず。
彼女がジェミニといるのを見たことがあった。
つまり、この子に匿われているのだろう。
「あのときは悪かったね」
悪びれもなく捏造話を繰り広げるヒッチに唖然としていると、ジャンは心配そうにしている。
「お姉さん、大丈夫か?」
「......最近、ちょっと酷くてね...外に出られないのよ...」
「そっ...か......そうだ! これでお姉さんになんか食わせてやってくれ...元気になるといいな...」
辛そうなジャンの顔に笑いそうになり、私は下を向いた。
きっと肩の震えは同情の嗚咽に見えるはずだ。
「ありがとね、じゃあ私はこれで」
立ち去るヒッチを見送り隣にいるジャンを見ると、ジャンは涙を流していた。
あまりの事に言葉が出ない。
「たまにしか外に出られないって...辛いだろうな......幸せそうな姉妹なのによ......なんでこんな...」
アホだ。
私は立ち去った二人の演技力にただただ感心したのだった。
ジャンくん、また騙される。
金を騙し取られる。
いや、自分から渡しただけだが。
因みに久しぶりに筆が乗った結果、書き方を忘れて拙くなっておりますが、申し訳ありません。
なんでもはしませんが、許してください。