吾輩は備品である   作:ぺちぺち

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 第0話はあまり内容を変更しませんでした、でもメッチャ時間がかかった。
 不思議ですね^q^


第0話:ぷろろーぐ

--(0)

 

 化物に食われそうになっていた姉の身代わりになった結果右腕と胴体の一部を喰い千切られて瀕死モードと化してしまった。

 空からイミフな化物が降って来るという素敵なイベントの結果である。

 幸い内臓までは持って行かれていないが胸筋辺りの肉はまとめてブチィ!といかれた。

 完全に致命傷ですね。

 余裕で死ねる。

 

 ヤベー^q^

 

 調子に乗ってラノベ主人公っぽい事をした結果がこれである。

 やだ…私の主人公力、低すぎ…?

 ちょっとクソ雑魚過ぎるっしょ、やはりモブには無理があったか…。

 

 「満点の星空だ、あれは全て死兆星に違いない」などと右腕から血液を垂れ流しながら悟っていると折角出来たばかりの友人が食われたり愛すべき弟(爆笑)が瀕死モードと化したりでなんやかんやあったのか覚醒した姉が「うわぁぁあああああ―――!!」と刀を手にバッサバッサと化物を刺身にしてらした。

 なんという鬼武者ムーブ、お前が主人公だったのか…そりゃ俺の腕も捥げるわけだぜ。

 それはそうとはよ逃げろ。

 バッサリ感とかいいから。

 いくら覚醒(?)しても一人で勝てるわけないだろ(マジレス)

 しかも覚醒したてとかRPGなら初期レベルじゃん。

 

 化物も合体してワンダの巨像並みに巨大化するわちっこいのはまだまだ増えるわで非常にヤバイ。

 パンピー集団+レベル1の鬼武者一人に対して過剰戦力過ぎるっしょ、ゲームだったらクソゲー過ぎてディスク叩き割るレベル。

 

 朦朧とする意識の中で「アカンこれじゃ姉まで死ぬゥ!」とか思っていると生太刀とかなんとか電波を受信しながら俺の応急処置(?)をしてくれていた姉の親友が先導するから逃げようと提案してくれたのでそのまま全力で撤収する事に。

 謎パワーで身体能力が強化されたのか姉も瀕死の俺を軽々と担いで逃げ始めた。

 

 この状況でお荷物を抱える馬鹿がいるかこの猿ゥ^q^

 応急処置といっても上着で傷口を抑えられた程度だから殆ど意味無いんですけど。

 完全に焼石に水モードなんですけど。

 痛覚とか断絶してるんですけど。

 体の感覚も消えかけてるんですけど。

 マジでくたばる5秒前って感じなんですけど。

 なんだただの瀕死じゃないか(悲哀)

 

 「生命力的なサムシングがマッハなんで放置でいいですよ(意訳)」と伝えても「五月蠅い!」の一点張りである。

 涙声になっている辺り手遅れなのは理解できているだろうに…。

 死の縁ですら要望を聞かない頑固な姉で困る…いや別に死にたいわけじゃないけどさ。

 

 まぁせめて死ぬならもう少しマシな場所でくたばりたいというのも事実なので出来る限り生き延びようと心に決めて数日が経過。

 もう執念で生きてました。

 気分はペルソナ3の主人公。

 これを数ヶ月とかキタローさん人間じゃねぇ……あぁユニバースだからか。

 宇宙って凄い。

 

 だが流石にもう限界だった、パンピーが気力で生き永らえるとか普通に考えて無理がある。

 どうにか四国には到着したが息は絶え絶えだ。

 もう死ぬんじゃね?って感じだ。

 つーか死ぬ(確信)

 そりゃ瀕死モードで碌な処置を受けずにいたら死ぬわな、寧ろ生きていた今までが可笑しかった。

 チクショー、今週末はCシャドウさんとのオフ会だというのに…無念だぜ…。

 

 未だ俺を介抱しようとする姉と親友さんには申し訳ないが「もう大丈夫だよ」と告げる。

 大丈夫とは言ったもののその一言だけで意図が伝わったんだろう。必死に手の空いた医療機関を捜す二人の表情が絶望一色に染まった。

 あー…余計な事言ったかもしれん。

 最期は嘘でも笑わせるべきだっただろうか、折角美少女なんだし。

 勿体無い事したなぁー。

 

 死ぬ直前だというのに姉が何で庇ったかって五月蠅い。

 んなもん知らんがな。

 理由なんてない。

 無意識だ無意識。

 体が勝手に動いたってヤツだ。

 大事な物を守ろうとするのは普通じゃろ?

 つまりそういう事だ。

 考えるな、感じろ、激流に身を任せて同化すれば多分かるって(適当)

 

 話している間に全身の感覚が少しづつ無くなって行く。

 視界も殆どの像を写さなくなってきた。

 分かってはいたが昇天の時間ですね。

 10年ちょっとの短い人生、思い返せば腹立つ事満載で死に方も理不尽極まってやがるがそれでも楽しい人生だった。

 本当に短い人生だったにも関わらずこう思えるんだから間違いない。

 

 

 

 若姉、ひなちゃん、二人が居たから俺も楽しかったよ。

 

 

 

 

 

 




 宜しければ感想や評価、誤字報告等を頂ければ幸いです。


 ●主人公
 モブの分際でラノベ主人公の真似事をしたら死んだクソザコナメクジ。
 何故か精神年齢が異様に加速しているがそれが活用された事は皆無。
 とあるゲームのプレイヤー、"Cシャドウ"の大ファン。






 ●若姉
 主人公の姉で思考が戦国時代のソレまで逆行してるやべーやつ。
 弟の死で覚醒するという90年代RPG的なノリで鬼武者(仮)になった。
 多分この子が真主人公。
 ただし若干コミュ症で軽く弟に依存していた。
 だが弟は死んだ!もういない!(天元突破)






 ●ひなちゃん
 若姉の親友で主人公の友人。
 化物襲来時には謎の電波を受信して数多くの人命を救うという快挙を成し遂げた。
 しゅごい。
 ただし若姉に対する思考はクレイジーサイコのソレ。
 そのサイコ具合は過去に"主人公と結ばれれば若姉と姉妹になれるのでは?"という狂気思想を抱き主人公の警戒レベルを爆上げさせた程。
 詰まる所若姉とは別ベクトルでやべーやつ。






 ●化物
 ゲームだったらディスクを叩き割るレベルのクソ仕様で襲い掛かって来たやべーやつら。
 人間を食べるので将来的に世界中の軍隊からボコられるに違いない(極太フラグ)
 主人公の死因でもある。





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