仮面ライダークローズ ~episode Cinderella~ 作:巌窟王蒼魔オルタ
「はい、お疲れ様でした! これで撮影は全て終了となります。」
クローネの撮影(とは言っても全員参加ではなく他の仕事が入っていたトライアドプリムスと、アーニャは不参加だが)に同行し今日のバイトはようやく終わりだ。土日を挟んでの撮影。 まぁ、給料高いから文句は無い。
「万丈さん。撤収の準備に入ります。ここに積んである荷物を運んで下さい。」
両手に荷物を抱えた武内さんの指示を受け撤収の準備に入る。 流石にカメラなどの高価な物はカメラマン本人が運んだらしく、残っているのは小道具の入った箱やパイプ椅子などだ。
バスに荷物を積み込むと海岸で遊んでいる彼女達の姿が眼に入った。 前回と着ている水着は変わっているが眼福だ。
おい誰だよ むっつりとか言った奴…
「万丈さん、彼女達を呼んできていただけますか?そろそろ出発します。」
器材やスタッフが乗ったバスが出発し、残ったのは武内さんが運転するワンボックスカーと俺が乗ってきたバイクの二台だけだ。
?お前バイクなんか持ってたってか? ビートクローザーと同じくベルトからスマホが出て来て変形した。
な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった…頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ。
ということがあり慌てて免許を取った次第だ。 行きの段階で誰が後ろに乗るか揉めたのは別の話だ。 後 鷺沢さんはでかかった。
「それじゃ帰りは誰が後ろに乗るのかしら?」
速水のその一言で戦いの火蓋は切って落とされた。と言うか何で皆そんなに後ろに乗りたがるんだ?速水とフレちゃん(本人の希望によりこの呼び方) 大槻は何故か鷺沢さんの方を見てニヤニヤしているし あっ、塩見もか… 橘は純粋にバイクに興味を示している。
「うーん、それじゃあジャンケンできめよ~」
フレちゃんの提案でジャンケンが始まる。
「「「「「「じゃん けん ポン」」」」」」
グーが三つ パーが四つ……あれ一人多くないか?
『お、俺も勝ちだな』
そこにいたのは水色のコブラの装飾を施した赤い鎧の男がいた。
「!? 皆下がれ!!!!」
慌てて皆を下がらすと鎧の男との間に割って入る。
「何者だテメェ?」
「おいおい怖い顔すんなよ。 俺はブラッドスターク、こないだは俺達の作ったスマッシュが世話になったな?」
「スマッシュだぁ?」
「怪物っていった方がわかりやすいか?」
前回の撮影で襲ってきたあいつか!?
「だったら洗いざらい全部吐いて貰おうか!」
『クローズドラゴン!』
『Are you ready?』
『Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON! Yeah!』
「今の俺は負ける気がしねぇ!」
『ビートクローザー!』
『良いぜ ハザードレベルの確認も兼ねて少し遊んでやるよ』