ビルライブ!サンシャイン!!〜School idol War〜   作:ブルー人

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なんだかラブライブ公式ページが大変なことになってるようですね(焦)
Twitterで呼びかけがあった通り、復旧するまでの間サイトには繋げないようにした方がよさそうです。


第33話 アイドルの裏側

砂嵐が吹き荒れている。

 

気がつけば自分は、どこか知らない場所に立っていた。

 

激しい風と剣戟の音が鼓膜を揺らし、必死にその場に留まろうとしても拡散する衝撃のせいでとても立ってはいられない。

 

 

 

砂嵐が吹き荒れている。

 

霞んで見える景色のなかに、天へと続いている1本の塔が見えた。

 

————いや、違う。自分自身が、その塔の頂上に立っている。

 

目の前から挑みかかってくる悪魔の刃を受け止め、斬り伏せようと奮闘する。が、向こうは自分に匹敵するほどの力を有していた。

 

このままでは奴を仕留めることはできない。……刺し違えてでも、止めなくてはならない。

 

刹那、土壇場で放った互いの一撃が両者を貫いた。

 

奴が被っていた仮面が砕ける。

 

 

 

砂嵐が吹き荒れている。

 

星を滅ぼしたその生命体は、白髪の隙間から自らの顔を覗かせて——————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………ッ!!」

 

見てはいけないものを見たような気がする。

 

自分以外は誰もいない、個室のベッドの上で————桜内梨子は動悸が加速する胸元を押さえながら上体を跳ね起こした。

 

「…………今……のは…………」

 

ふと視線を左腕へと落とす。

 

手首に巻かれている黄金色のバングル。外そうと手をかけてみるがビクともしない。

 

「ここは……病院……?」

 

状況を飲み込めないまま辺りを見渡していたその時、

 

 

 

 

 

「あっ!目が覚めたんだね!」

 

病室の扉が開かれ、背丈の小さいボブカットの女の子が明るい表情のまま駆け寄ってきた。

 

「ユイちゃん?」

 

「よかった〜!あたしの部屋で倒れてるの見つけた時はびっくりしたんだからね!」

 

「倒れ……?」

 

「うん、ここは難波高校の近くにある病院。梨子ちゃんったら、どうしてあんなところで寝ちゃってたの?」

 

ぼんやりとした記憶を辿り、自分が病院に運ばれた理由を思い出す。

 

最後に覚えているのは確か…………ユイを探しに彼女の部屋へ向かって、それで————

 

「ま、いいや。とりあえず千歌ちゃん達に連絡だね」

 

「なんだか、迷惑かけちゃったみたいだね……」

 

「ううん、大事にならなくてよかったよ」

 

梨子が目を覚ましたことをメールで千歌へ送信し終えたユイは、梨子の方へ向き直り彼女の左腕を見やる。

 

「…………ところでさ、梨子ちゃん」

 

「ん?」

 

「そのバングル、いつの間にか付けてたけど…………誰かにもらったの?」

 

「ああ、これは————そうよ、これよ!」

 

ハッと何かを思い出したように、梨子はあたふたとした口調で話し始めた。

 

「これ……ユイちゃんの部屋で見つけたものなんだけど……勝手に腕に巻きついてきて、それ以来どうしても取れなくて……。ユイちゃんの物じゃなかったの?」

 

「…………ない」

 

「……え?」

 

「そんなの知らない」

 

そう言って彼女はそっぽを向いてしまった。

 

「えっと……勝手に部屋に入ってごめんなさい。だからその…………いじわるしないで、どうすれば外れるのか教えて欲しいな〜……なんて」

 

珍しく露骨に不機嫌な態度を見せるユイに戸惑ってしまう。

 

「あのー…………ユイちゃん?…………ごめんってば〜……!」

 

どうすればいいかわからず、オロオロと視線を泳がせる梨子。

 

そんな彼女を見て、やがてユイは満足したような顔で笑ってみせた。

 

「なーんちゃって、別に怒ってないよ」

 

「へ?……も、もうっ!からかわないでよ!」

 

「ごめんごめん。……でもそのバングルのことは本当に何も知らないよ」

 

「へ?」

 

「だから外す方法もわからないや、ごめんネ」

 

舌先を出してわざとらしく謝るユイに、梨子は青ざめた顔で肩を落とした。

 

「そ、そんなぁ…………」

 

「いいじゃん、似合ってるし。そのまま付けちゃいなよ」

 

「まあ、このまま外れないならそうするしかないけど……」

 

しばしの沈黙の後、ユイがゆっくりと席を立つ。

 

「じゃ、あたしはこれで。お医者さんの話によると、目を覚ましてから特に異常がなければすぐにでも退院できるらしいから、落ち着いた時はあたしに教えてね。すぐに東都まで送り届けてあげるから」

 

「え?でも…………大丈夫なの?」

 

小首を傾げる梨子の心配も最もだろう。彼女は気絶していたせいで北都と東都の戦争が終わったことを知らないのだから。

 

ユイは踵を返し背を向け、表情を隠したまま伝えた。

 

「うん、北都の人達がおバカさんで助かったよ」

 

「え?」

 

「ううん、こっちの話————それじゃ、チャオ」

 

小さく手を振りつつ、病室から飛び出していくユイ。

 

一瞬だけ彼女が呟いた言葉の意味を考えようとするが、直後にかかってきた電話によって思考が遮られてしまう。

 

「あ、千歌ちゃん?」

 

それに応じた時にはもう、そんな疑問は頭の片隅に追いやられていた。

 

 

◉◉◉

 

 

「ええっと…………」

 

相変わらず研究資料やら学校の教材やらで散らかっている研究室。

 

ダイヤは足の踏み場を探しつつ、目の前で腕を組みながら佇んでいるキリオを上目遣いで視界に入れた。

 

「なにかご用……でしょうか?」

 

「ちょっとそこに座れ、正座だ正座」

 

薄い目でこちらを睨んでいるキリオに観念したのか、ダイヤはしょんぼりとした様子で膝を折る。

 

「黒澤妹と鹿角妹はどうした?あいつらも一緒に来るよう言ったはずだが……」

 

「何かを察したみたいで……二人とも、私が声をかける前にどこかへ隠れてしまいましたわ」

 

「…………え、鹿角の方はともかく、黒澤妹ってそんな往生際の悪い奴だったっけ?」

 

「おそらくその理亞さんが連れ出したのかと」

 

「かーっ!めんどくさっ!…………ま、いいや。お前から2人にも伝えてくれ」

 

キリオは3枚の紙を机の引き出しから取り出すと、改めてそれらに目を通した後で再びダイヤの方へ向き直った。

 

紙に記されているのはとあるデータ。

 

北都との戦争を終えた後に、念のため千歌達に健康診断のようなものを受けてもらった。これはその結果をまとめたものだ。

 

「黒澤と……黒澤妹、鹿角妹の3人。お前らの人体にはネビュラガスの反応が見られた」

 

「………………」

 

「黒澤妹のことは千歌と渡辺から聞いてはいたが…………その他に2人も、同じ実験を受けているとは知らなかったよ」

 

黙り込んでしまっているダイヤに構わず、キリオは淡々と続けていく。

 

「思えばお前から聞いたルビィが助け出された時の状況も不自然だったな。東都軍の兵士に助けられた……だっけ?言い訳にしても無茶があるぞ。あの時は確かに東都側が優勢だったが……北都の官邸に攻め込めるほど軍は侵攻できていなかった」

 

何も言わないまま俯くダイヤ。

 

キリオは拳に力を込めながら、ひとつだけ彼女に尋ねた。

 

「…………蛇野郎に会ったな?」

 

蛇という単語を聞いた途端、彼女の様子が変わる。

 

ダイヤはそれに反応するように一瞬肩を震わせた後、小さく首を縦に振った。

 

「私も理亞さんも…………一刻も早くルビィを助けたかったんです。そのためには…………ああするしかなかった」

 

おもむろにそう語るダイヤに、キリオはいつになく神妙な表情で口を開いた。

 

「現状、人体からネビュラガスを取り除く方法はない。…………それは理解していたか?」

 

「…………いいえ。けど、薄々気づいてましたわ」

 

「あの2人も?」

 

「……おそらく」

 

キリオは平静を装いながらも、彼女達をスマッシュへと変貌させた者に強い憎しみの念を抱いていた。

 

ブラッドスターク…………奴はことごとく彼女達の絆を利用したのだ。

 

目的はわからない。だがそんなことは些細な問題に過ぎない、重要なのはルビィやダイヤ、理亞の優しさを使って陥れたことだ。

 

(腹の内を探るのはもう終わりだ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダイヤさん、キリオくん!今日中に梨子ちゃん帰ってこれるって——————あれ?取り込み中だった?」

 

唐突に部屋へと飛び込んできた千歌が向かい合う2人を見るなり立ち止まる。

 

「いいや、大丈夫だ。梨子が戻るのか?」

 

「うん!これでまたライブの計画が立てれるね!」

 

「…………ライブについては、ちょっと待ってくれ」

 

「え?」

 

キリオが顎で立つように示し、ダイヤは小さく会釈した後にゆっくりと立ち上がる。

 

「黒澤、今日のところはもういい。……万丈を呼んできてくれないか?大至急で」

 

「え?はい、構いませんけど……」

 

「千歌は————梨子が到着したら、ここにみんなを呼んできてくれ。それまでは絶対に立ち入らないように」

 

「いいけど……なにかするの?」

 

「ちょっとな」

 

横にある机の上に並べられた小物を視界に入れる。

 

オレンジフルボトルを除いた————合計20本のボトルが、それぞれの輝きを放っていた。

 

 

◉◉◉

 

 

「…………で、なにをする気なんだ?」

 

「ビルドの強化アイテムを作る。……そのために協力してほしい」

 

リュウヤがやってくると同時に、彼を呼んできたダイヤも含めて他の人間は全員研究室に近づくなと伝えておいた。

 

理由は簡単、これから少々危ないことを始めるからだ。

 

「強化アイテムって…………もう戦争は終わったんだ、そんなもの作る必要あんのか?」

 

「いや、そうとも限らない」

 

そう、確かに北都と東都の戦争は終結した。

 

だがまだ不安要素が消え去ったわけじゃない。

 

「スタークとローグ…………奴らと決着をつける必要がある」

 

「……!?あいつらの正体がわかったのか!?」

 

「確かめない限りそうとは言い切れないが…………ほぼ黒だと考えていい」

 

「誰なんだよそいつは……!?」

 

詰め寄ってくるリュウヤを制止し、首を横に振る。

 

前々から目をつけていた者なら存在する。しかしそれが真実だとするならば————

 

「そのあたりも含めて、あとで千歌達にも一緒に…………ちゃんと話すよ」

 

顔を伏せると浮かんでくる、2人の人物の顔。

 

キリオは拳を強く握り、リュウヤの方へ向き直ると再び口を開いた。

 

「いざ正体を掴むとなった時……また奴らと戦うことになるだろう。だからその時のために、ハザードトリガーに頼らなくてもいいよう新しいアイテムを作るんだ」

 

使う度に暴走していたのでは、止めるにしてもリュウヤの体力が保たない。

 

しかし通常のビルドではスタークと渡り合えるかも怪しい。よって安定して高いスペックを発揮できる発明が必要なのだ。

 

トリガーを使わなくとも、スタークを圧倒できるだけの発明が。

 

「…………わかったよ。俺は何すればいいんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、実験を始めようか」

 

「待てコラ」

 

リュウヤの立つ場所から数メートル離れつつ用意した分厚い鉄板の影に隠れたキリオにドスの効いた声音が突き刺さる。

 

「なんだよその盾は。てかどうしてそんなに離れてんだよ」

 

「そうだ、まだ実験概要を話してなかったな」

 

キリオはリュウヤの目の前に設置された装置を示しながら、新アイテムの開発方法を説明し始めた。

 

「そこにある装置に俺が伝えた“ベストマッチボトル”を差し込んでくれ。上手くいけば横に繋がれてる……政府から調達したパンドラボックスの成分と結合して、強化アイテムの基になる成分が完成するはずだ」

 

「え、なんだって?」

 

「とにかく言う通りにすればいいんだよ。ほら、まずはパンダとロケット」

 

「はあ……よくわかんねえけど、ここにぶっさせばいいんだな?」

 

リュウヤはキリオの指示通りテーブルに置いてあったボトルを2本手に取り、装置へと装填する。

 

「おおおおおおおおっ!?!?」

 

直後、化学反応を起こしたように凄まじい衝撃と爆風が巻き起こった。

 

「パンダロケットだめー……っと」

 

真横まで吹き飛んできたリュウヤは意に介さず、キリオは淡々と手元の用紙にバツ印をつけていく。

 

「ほら寝てる暇はないぞ、次だ次」

 

「てんめぇ!!なに自分だけ防御手段用意してんだよ!!」

 

「危ないからに決まってるでしょうが」

 

「俺の安全は考えねえの!?」

 

「万丈の強靭な肉体なら暴発の衝撃にも耐えられるはずだ」

 

ものすごい剣幕で迫ってくるリュウヤに対し、なだめるような口調でそう語る。

 

「強靭な肉体…………」

 

「ああ、これはお前にしかできないことなんだ」

 

「俺にしかできない…………。チッ……しゃあねえな」

 

(ちょっろ)

 

一転してやる気満々な様子を見せたリュウヤに吹き出しそうになりつつも、キリオは続けて用紙に並んで記載されているボトルの名前を読み上げていく。

 

「次はゴリラとダイヤモンド——————」

 

 

◉◉◉

 

 

一週間後。

 

東都のとある施設の一室を借り、千歌達は再び全国のスクールアイドル達で行うライブについて計画を立てようとしていた。

 

「すごいひろ〜い!ね、すごいねみーちゃん!」

 

「本当に、ここを使っても……?」

 

「Of course!パパの知り合いが所有してる施設なんだ。講堂の方も自由に使っていいって!」

 

「さすがだな小原家……」

 

部屋の隅で壁にもたれかかっていたキリオが苦笑する。

 

「梨子ちゃん、身体はもう大丈夫なの?」

 

「うん、むしろ前より調子いいかも」

 

縦長の会議室に集まったメンバーはAqours、Saint Snow、Bernage、そして付き添いのキリオにリュウヤ。計15人だ。

 

各々が席に座り、落ち着いたところでダイヤと聖良が皆の前へ出てくる。

 

「司会進行は私、黒澤ダイヤと……」

 

「鹿角聖良が務めさせていただきます」

 

ホワイトボードの前に立った2人が小さくお辞儀し、ユイの「よっ!」という掛け声と共に拍手が巻き起こる。

 

「…………」

 

普段と変わらない、賑やかな雰囲気を含んだ少女達の会話。

 

リュウヤはそれを、なぜだかそわそわした様子で眺めている。

 

「なあ、キリオ————」

 

隣で腕を組みながら立っていたキリオに何かを話そうとするリュウヤだったが、彼の視線の先を見た途端に黙り込んでしまった。

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい、ちょっとお腹が…………」

 

一時間ほど経った後、そう言って席を立ったのは氷室ミカだった。

 

その場にいた全員の視線が彼女に集まる。

 

「ミカちゃん、大丈夫?」

 

「私がお手洗いまで一緒に————」

 

聖良がそう言いかけたその時、

 

「あたしが連れて行くから、みんなは会議続けててよ」

 

ユイは立ち上がり、腹部を抑えるミカの肩に優しく手を添えながらそう言った。

 

「場所はわかる?」

 

「うん、大丈夫。さっき廊下で見かけたから」

 

果南の問いにそう答え、ユイとミカが静かに退室していく。

 

 

 

————部屋の中に、嫌な沈黙が充満した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

施設内にあった、講堂。今日は貸し切り状態のため、ここへ来る者はまずいない。

 

「…………」

 

明かりも灯っていない薄暗い空間。

 

奥にあるステージ————その隅に潜んでいた人影が怪しくうごめく。

 

その手に握られているのは——————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トイレに行くんじゃなかったのか?」

 

その一言と共に、講堂内に設置されていた照明が一斉に光を放った。

 

ステージに立っていた人物が、ビクリと肩を震わせながら声の主へと振り向く。

 

「キリオ……先生」

 

その人物————葛城ユイは突然現れたキリオに対して驚愕の表情を向けた。

 

「ち、ちょっと講堂がどんなところか気になって……。振り付けの練習とかも、ここでできるんですよね?」

 

「ああ、小原はそう言ってたはずだ」

 

「すっごいなあ。難波高校もさすがにこんなに大きな練習場所は提供してくれなかったので、なんだかワクワクします……って、今はまだライブ計画も初期段階でしたね。すぐ戻らなきゃ」

 

無邪気な笑顔でそう言ったユイはステージ上から飛び降りると、キリオの横を通って傍にある出口へ向かおうとする。

 

キリオはそんな彼女の腕を掴み上げ、強引に立ち止まらせた。

 

「えーっと……この手は一体……?」

 

「………………」

 

「あ、もしかして、あたしの魅力にあてられて襲おうとしちゃったとか?」

 

「………………」

 

「うふふ、ダメですよぉ正義の味方の仮面ライダーがそんなことしちゃ。……あ、いたっ……ちょちょちょ、力入れないでくださいよ」

 

「……ずっと」

 

「へ?」

 

「ずっと考えてたんだ」

 

ユイの腕を離さないまま、キリオは顔を伏せながらゆっくりと語り始める。

 

「“あいつ”はどこに潜んで俺達を観察し、どうやって装備を整え、どこから襲撃を仕掛けてきていたのか」

 

「ええっと……なんの話です?」

 

「そうしていくうちに1つの結論にたどり着いた。奴はこの国において、大きな存在に身を隠しているってな」

 

徐々に語気が強くなっていく。

 

様々な感情がキリオのなかで渦巻き、抑え込めないものが声に宿る。

 

「奴が所有している武器のことも考えて、最初はどこかの軍隊と繋がっていると思ってた。……けどそれは、100点の答えじゃなかった」

 

頭のなかで改めて“あいつ”の行動を振り返る。

 

奴が現れるのはいつも唐突で、尚且つキリオ達に関係している場所や人物のもとだった。

 

「今の日本で大きな影響力のあるものは三つある。一つは各国の政府、二つ目は軍隊、そして三つ目は————スクールアイドル」

 

静かな講堂にキリオの声だけがこだまする。

 

ユイは抵抗する様子も見せずに、黙って彼の話を聞いていた。

 

「あいつはその中でも、最も信用を得やすいものの影に潜んだんだ。……国民にとって身近で親しみやすいものに隠れて、表舞台で立ち回りやすいように」

 

「………………」

 

キリオは顔を上げ、横に立つ少女の目を見ながら…………ひどく苦しそうな声で言い放った。

 

 

 

 

 

 

 

「なあ、そうだろ……葛城ユイ——————いや、ブラッドスターク」

 




まあ皆さん既に奴の正体はわかっていたと思いますが……ついにこの時がきましたね。
今作もそろそろ折り返し地点となります。
スタークとの戦いの後は西都編、そしてその後は…………。

今後のことについて新しく活動報告を投稿しておいたので、暇な時にでも目を通してもらえればと。
ではまた次回。

完結後に何かしらの続編はいりますか?いりませんか?

  • 後日談として日常もの
  • シリアス調のもの
  • 両方
  • 別にいらない。

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