生きたければ飯を食え   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです

エイプリルフールでネタにし、翌日先行投稿したレース開始まで、そして今回は完全版と言う事で1万文字にボリュームアップして完成版を投稿します。


異世界かるてっとをタイトルにしましたが、ちょっと待てよと、これじゃあ4つの陣営じゃ出せないじゃないかと言う事に気付きました(目ぐるぐる)

カルテットは4重奏、4つの陣営だけで満足できるか? 否ッ!
そんなんじゃあ満足できねえぜ(by無手札の人)

後ついでに言うと私もインフェルニティ大好きです。ティエラ入りの芝刈りインフェルニティメタルフォーゼで満足してました。

話はそれましたが満足する為にはタイトルもしっかり考えなくてはならない

とれなればぁ答えは1つぅッ!!(by某天才物理化学者ライダーの眼鏡の人)


カーニバルファンタズムしかないと言うわけでカーニバルファンタズムと決まりました。ちょっとテンションがおかしいですが、大丈夫です。これで平常運転です、と言う訳で完成版カーニバルファンタズム編をどうぞッ!


生きたければ飯を食え~カーニバルファンタズム編(完成版投稿)~

 

 

 

『さぁ本日も始まりました。第24回カワサキさんのスペシャルランチを死ぬ気で勝ち取る大会 大人気ない連中部門の開幕です。本日の解説は立香兄妹でお送りします』

 

『まずは我らがカルデアからとりあえずランサー、クーフーリンが死んだ! この人でなし、幸運Eは伊達じゃない、全自動トラップ吸引機クーフーリン』

 

『今回もすべての陣営の馬鹿が悪乗りして作ったトラップを起動させて退場してくれることに期待が持てます、自前の回避と戦闘続行伊達じゃない、死に盾、根性リカバリーの粘り強さに期待が持てます』

 

「おーいッ! 紹介! 紹介が酷いぞーッ!」

 

『続きましてカルデアのおかん、アーチャーじゃなくてバトラーでは? その鋭い鷹の目に映すのはカワサキさんに奪われたキッチンを奪い返す事か我らがエミヤ』

 

「別にそうキッチンを奪われた事に対して不満は無くむしろ英霊としてはそれがベストであり」

 

『さーいつも通りのノンブレスでのいい訳タイムに突入。お兄ちゃんどうみますか』

 

『そうですね、今日のエミヤとても仕上がっていると思います。これで5回連続スペシャルランチを逃しているので今日こそはカワサキさんのスペシャルランチを食べたい所ですね』

 

『続きまして誰がこいつをエントリーさせた、外道オブザ外道、誰に断って左向きになってたんだオラア、ゲステラの弾こと蘆屋道満』

 

「んんんーッ!!! 流れるよう罵倒でございますなあ、ですが拙僧もカワサキ殿のスペシャルランチを所望しておりますので、全力を尽くしますとも」

 

『トラップ除去、頭脳派、パルプンテ及び生贄要因とバランスの取れた編成です。続きましてモーニングとディナーを食べているんだから参加しなくて良いだろと常にブーイング、だけど食べたいものは食べたいのだからしょうがない、チーム・ナザリックの入場です。まずはおっと? 今回はアインズ・ウール・ゴウンさんも参戦するようですね』

 

『骸骨ですがとても良い人で話が合うね。素材集めのデスマラソンを判ると言ってくれるのはあの人だけです、なお今回は人化モードでの参戦です』

 

「素材とアイテムは全部揃えたいよな。ぐだお」

 

「ぐっ」

 

『さー、お兄ちゃんとアインズさんの変なスイッチが入ってしまいました。周回部隊のデスマラソンが今確定、スカディ様、エルメロイ先生、グランド屑、キャストリアの目からハイライトが消えたーッ! ですがご安心ください、きっとチームナザリックもデスマラソンになるので仲良くお酒を飲めることでしょう。アインズさんに続いて姿を見せたのは白銀の鎧騎士たっち・みーさんだ!』

 

『おーっと今回のストッパー枠のようですね、前々回のウルベルトさん、デミウルゴスさんの大暴走、更にその前の放送禁止事態ペロロンチーノさんとシャルティアさんチームと違い、今回は割りと常識人で固めて来たようです』

 

「モモンガさん、人選ミスが過ぎると思うのですが?」

 

「だってウルベルトさん達が出たいって言うから……」

 

『支配者モードOFFでお友達大好きモードONのアインズさんと心配そうな顔をしているたっち・みーさんに続くのは……おーっとこれはまさかの人選! 氷結の武人コキュートスさんだッ!』

 

『カルデアのバトルジャンキー軍団と良く訓練をしているコキュートスさんですね。ちなみに俺は人化モードではなく、昆虫モードの格好良い姿に痺れます』

 

「アインズ様トたっち・みー様ニ勝利ヲッ!」

 

『さて気合満点のコキュートスさん、その4本の腕と武術のスキルが勝利に繋がるのか期待したいですね』

 

『頭脳派とフィジカル全振り2人、身体能力に特化したたっち・みーさんとコキュートスさんをアインズさんが上手くコントロール出来るかどうかが全てを分けると思います』

 

『続きましてチーム大正時代からは……おっと、まさかの人が参戦です、鬼舞辻無惨さんのようです、動きやすいようにジャージ姿ですが、これが死ぬほど似合いません』

 

『あれですね、前回勝利間際で縁壱さんが暴走し、巌勝さんに対して放送事故案件になり激怒しておられたので、自らの参戦のようです』

 

「もう部下には頼らん、私の手でカワサキの昼食を手にするとしよう」

 

『見た目はクールですが、腹ペコモードONの無惨さん、これは今回のダークホースとなりえるか? それに続くは……おっとまさかの鬼と鬼殺隊混合で、カルデア、ナザリック勢をナンパし、吊るされる、恐怖し泣き叫ぶ吾妻善逸だーッ!』

 

『あー足は速いですが、今回の勝負で活躍できるかは未知数ですね。まぁ多分罠で泣き叫んで終了となるでしょう』

 

「俺だってこんなの参加したくないよッ!! 死ぬ! 死んじゃうよ」

 

「うるさいぞ、タンポポ」

 

「ひいいいッ!!」

 

『さぁ無惨様に睨まれて体を小さくする善逸、やはりこれは人選ミスか? 次はえっと……特別枠? はい、はい、鬼殺隊最強と言われる盲目の人! 悲鳴嶼行冥さんが背中に鬼殺隊リーダー産屋敷耀哉を背負っての参戦だッ!』

 

『なるほど目が見えない行冥さんを耀哉さんがフォローし、身体能力が絶望的な耀哉さんを行冥さんがフォローするようですね。その超人的な直感と人間最強のフィジカルがどこまで通用するかが楽しみですね!』

 

「頑張ろうか、行冥」

 

「お任せを」

 

『静かに闘志を燃やす耀哉さん行冥さんペア、チーム大正はハンディで4人までOKなのが吉と出るか凶と出るかですね! ではスタートの前にキッチンのカワサキさんを見て見ましょう』

 

『実況という名の試食枠、今回の実況者は……シズさんとジャック・ザ・リッパーペアのようですね、ではキッチンのほうの放送をお願いします』

 

「……はい、キッチンのシズです。カワサキ様、今回のスペシャルランチは?」

 

「今日はレイジングブル、バニシングバード、ロックポークを使った3種類のカレーライスだ」

 

「わぁーい! カレー大好き!」

 

「おうおう、楽しみにしとけよー。今日は野菜ペーストとべジブロスで作る野菜の旨みたっぷりの特製カレーだ。勿論普通のカレーも食堂にスタンバイ済みなのでそこは安心してくれよな!」

 

『今回は皆大好きカレーライス! これはぜひともスペシャルカレーを食べたいね、お兄ちゃん』

 

『エミヤとクーフーリンと道満には頑張って貰いたいところだな。では本日の勝負は色んな陣営が悪乗りして作った障害物レース! ちょっ待てよ! それ死ぬ! あかんやつッ! な罠もある過酷なレースのようですね。では皆さんよーい! どーんッ!!!』

 

 

 

~第一の障害~

 

『さて第一の障害ですがおっと? 今回は何も無い平野部でしょうか?』

 

『見た所はそう見えるけど……えっと今回の罠の担当者としてナザリックより、るし☆ふぁーさん、謹慎中のデミウルゴスさん、ゲスト枠で武人建御雷さんの3名、そして我らがカルデアより教授、なんでお前がいるラスプーチン、そしてグランド屑マーリンの3名、そして鬼殺隊からは蝶屋敷の皆様と無限城からは鳴女さんです。』

 

『さてもう駄目だ、おしまいだという声があちこちから聞こえておりますが、ご安心ください。蘇生の準備は出来ております』

 

『全く安心出来ない事をさらっと言う我が妹に恐怖しながら、最初の障害に足を踏み入れたというか止まれなかったクーフーリンが逝ったぁッ!』

 

「あーッ!!!」

 

「クーフーリンが死んだッ!」

 

「んんんッ! 役立たずですなあッ!」

 

『平野部に足を踏みいれた瞬間足元が消える! そしてクーフーリンがマグマにシュートッ! 超エキサイティングッ!!』

 

『戦闘続行によるリスポーンタイムに突入です。なお今回は特別ルールとし、全員が一定回数の蘇生が可能ですが蘇生のクールタイム中に全滅した場合は脱落となりますのでご注意ください。』

 

「行け、たんぽぽ」

 

「死んじゃうよ!? 俺人間ッ!!」

 

「踏み込んで落ちる前にお前なら駆け抜けられる。逝け」

 

「なんか字が違う気がしてる!?」

 

「頑張っておくれ、善逸」

 

「期待してる!」

 

「もうやだ! ここパワハラ上司しかいないよッ!!」

 

『さて、カルデアの皆と交流している間に大正時代になかった言葉を理解し始めた善逸が泣きながら逝ったッ!!』

 

『あ、でも早いですねー、雷の呼吸で落ちきる前に離脱してる。これも1つの攻略法でしょうか?』

 

「モモンガさん、どうしますか?」

 

「ここは待機ですね。るし☆ふぁーさんが絡んでいる以上禄でもない」

 

「あああああああーーーッ!! なんか出たああッ!!!」

 

『♪♪』

 

「ことになりますからね……って言うかあれ」

 

「紅蓮……今回ハ彼ヲ連レ出シタヨウダ」

 

『善逸が半分ほど走った所で出現した紅蓮によるマグマ弾の雨が全員に襲い掛かる。これはやばい!』

 

『なお熱は致命傷を避けるレベルですが、直撃すれば火傷不可避ですので死ぬ気でよけてください』

 

「んんーこれは危ないですな」

 

『おっとここで道満が髑髏烏帽子モードON。黒衣で火炎弾をシャットアウト、だがスピードが極端に落ちる!』

 

「何をしている!」

 

「んんー拙僧は敏速Eですぞ?」

 

『死ぬほどむかつくドヤ顔だぁッ!! エミヤの顔に青筋が浮かんだッ!』

 

『人の神経を逆撫でる事に特化してるからなあ。ここは頑丈な盾として使うのがベストかもしれませんね』

 

「この役立たずがあッ!!!」

 

「へぶうッ! 盾に! 拙僧を盾にしないであつううッ!!」

 

『エミヤが道満を担ぎ上げ、紅蓮からの盾にし平野部を抜ける! 何発か道満に被弾! 良いぞもっとやれ! 紅蓮ッ!!』

 

『声援を聞いて紅蓮の火炎弾の勢いが増しますが、おっと? これは……チームナザリックへの紅蓮の接待プレイだッ!!』

 

「凄く悪い事をしてる気がします」

 

「まあナザリックの僕ですから」

 

「今ノ内ニ行キマショウ」

 

『紅蓮の攻撃が緩いチームナザリックは罠回避のアイテムを使いつつ、突破しリスポーンしたクーフーリンと合流したエミヤ、道満を追走していきます!』

 

「何をしているタンポポ! 早く安全圏を搾り出せ!」

 

「あんまり遅れると追いつけなくなるから頑張って」

 

「誰か助けてええッ!!!」

 

『これは酷い、上司と怖い取引先からの怒声に善逸の悲鳴が木霊する。なんという悲劇なのでしょうか……。』

 

『しかしチーム大正はここで大きく失速、第2は罠無しの2000m走、ここで引き離されると後半辛くなることでしょう。』

 

『では2000m走は面白みはないので、ここでキッチンのシズとジャックに中継を移したいと思います。』

 

 

~キッチン~

 

「……中継を受け取りました。シズです」

 

「ジャックだよ! 今ね、カワサキさんが面白い事をしてるよ!」

 

キッチンの外からマイクとカメラを向けてくるシズとジャックに苦笑しながら、セロリ、玉葱、にんじん、りんごを適当に刻んだ物を禍々しい瘴気を放っているミキサーの中に全部纏めていれて、少量の水を加えてスイッチを入れる。

 

【ギャアアアアアーー】

 

このミキサー性能は凄く良いんだが、この悲鳴だけは何とかならないかな?

 

「……カワサキ様、今何をしているんでしょうか?」

 

「何してるのー?」

 

「今は野菜ペーストを作っている。今回は一手間加えたカレーだからな」

 

2人の質問にそう返事を返し、ミキサーのスイッチを切り。煮込んでいた鍋の蓋を開ける。ペーストにした野菜の剥いた皮やヘタを煮込んだべジブロスだ。ただセロリは香りが強いので使っておらず、代わりに大根やナスなどの漬物にした食材の残りを使っている。

 

「……うん、良し」

 

野菜の香りと甘みが十分に出ているのを確認し、1度コンロの上から退かして大鍋をコンロの上に乗せ、ミキサーの中身の野菜ペーストを全部入れる。

 

「……野菜を潰した物とスープ」

 

「味が全然予想がつかないねー」

 

「ははは、まぁ料理なんてそういうものだ」

 

1つ1つでは味なんか判らなくても複数組み合わせるととんでもなく美味しい味になる。それが料理の面白さって所だと俺は思う。

 

「……そういえば味はどうなるんですか?」

 

「甘口、中辛だな。一部の人間のリクエストを聞いて激辛も用意するが、別口だから安心して欲しい」

 

心底ホッとした様子のシズを見て、そこまで辛いかなあ? と思いながら野菜ペーストが焦げ付かないようにかき混ぜながら水気を飛ばし全体的に粘り気が出てきたら具材に使う玉葱、じゃがいも、人参を加えて野菜ペーストに絡めるようなイメージでかき混ぜる。

 

「まだカレーって感じがしないね」

 

「……ジャック」

 

「良いさ良いさ、ここだけ見てもカレーとは思わないだろうからなあ」

 

玉葱に火が通った所で水の変わりにべジブロスを注ぎ込み、弱火で具材に火が通るまで丁寧に煮る。

 

「よしっと、さてと次はラッシーでも作るかな。味見役がいるし」

 

ジッと見ているのも辛かろうと思い、そう言うとシズとジャックが目を輝かせるのを見て俺はラッシーの準備を始めるのだった……。

 

 

~第2の障害~

 

『さて2000m走を1位で突破したチームカルデアが1番最初に第2の障害に入りましたが、これはなんだ?』

 

「はい、今回の競争の障害は3つなのですが、ここに全ての障害の殆どがあると言っても良いでしょう」

 

『しのぶさんがニコニコと笑いながらとんでも発言だ! 1箇所にこれだけ障害が集まったのは前代未聞です!』

 

「ふふふ、たまにはそういうのも面白いでしょう? では私が説明をさせていただきますね。賽の升目だけ前に進んでいただくというすごろく形式ですが、止まった升目で襲撃があります」

 

「襲撃だぁ?」

 

「はい、襲撃です。ですが攻撃ではありません、止まった升目の範囲の中での追いかけっこです。時間内逃げ切れればまた賽を投げる、触れられば罰と言う事ですね」

 

「んんーなるほどなるほど、この広大な場所に色んな図形が書かれているのは拙僧達に有利・不利があると言うことですな?」

 

「その通りですよ、道満さん。追いかけてくるのは蝶屋敷の子達なので攻撃は禁止です。ではどうぞ」

 

『しのぶの説明を聞いてサイコロを渡されるエミヤ達だが、全員が何とも言えない顔をする。』

 

『幸運値が絶望的ですからねぇ、これは大きいタイムロスとなりそうです』

 

「どうする?」

 

「俺は嫌だぜ?」

 

『幸運Eは伊達ではないですからね、エミヤとクーフーリンが嫌だと言い合っております。』

 

『確実に良い目は出ないですからね。ですがここで敏速Eで足を引っ張っていた道満が動いた。』

 

「拙僧運だけは良いですから、ここは拙僧が」

 

『道満の出した出目は6! 最大ですね。ですが……』

 

『範囲がかなり狭い上に相手は4人これは……』

 

「「「「たーっち」」」」

 

「駄目でございましたな」

 

「くそッ!」

 

「だがそう嘆くこともあるまい。6で大きく進めたのは明らかにプラスだ」

 

『罰ゲームではあるが先に進めたと前向きに受け取るエミヤ。さてカルデアに待ち構えている罰ゲームは……おっと? 3人バラバラで……

 

『うわぁ』

 

『笑えないわ……これ。』

 

『これ誰が考えたんだろうね。女難EXのお兄ちゃんの目からハイライトが消えたカルデアの罰ゲームはッ! べんっと言う琵琶の音と共に3人がバラバラの場所へと飛ばされます。』

 

「あら。待ってたわよ? 弓兵さん」

 

「来てくれて嬉しいです」

 

「誰だ! 誰がこんなものを考えたッ!?」

 

エミヤ メルトリリス&パッションリップから5分間逃げ切れ

 

「くーちゃん♪ 待ってたわ!」

 

「……なんでお前がいるんだよ。メイヴ」

 

「だってここは私のエリアだもの! このエリアの罰ゲームはこれよ」

 

クーフーリン メイヴに掴まったら○○○の部屋 15分逃げ切れ

 

「うおいッ! 放送禁止枠ッ!!」

 

「許可は出てるから大丈夫よ。さぁくーちゃん! 愛し合いましょう!」

 

「キャストオフすんなああッ!」

 

道満

 

「やぁ道満元気そうだね」

 

「晴明いいいいいいッ!!!!」

 

「そんなに喜ばなくても良いだろう? じゃあ始めようか」

 

道満 清明によるエンドレス駄目だし 10分間

 

『これは正しくデスゲーム、完全にメタを張ってきてますねぇ。』

 

『エミヤ達が足止めを食らっている間にナザリックもすごろくエリアに突入。出目は4のようですね!』

 

「まずまずです」

 

「流石たっち・みーさん! 行きましょう!」

 

『軽やかに進むチームナザリックですが、踏んだマスは強制罰ゲームマスだぁッ!!!』

 

「ぶふうッ! はははははッ! あれだけ大口を叩いておいてそれかよ!」

 

『さぁ観客席のウルベルトさんが大爆笑するなか、チームナザリックの罰ゲームは……』

 

「君達への罰ゲームは簡単なものだよ。良かったな、君達の幸運を喜びたまえ」

 

「「うわ……」」

 

「ヌウ、ラスプーチン……ッ!」

 

『外道神父ラスプーチンだぁッ!! これはまさかあれなのか! あれなのか!!』

 

『こいつが出てきてるって事は絶対あれですよ。ここでナザリックの脱落も視野に入ってきますね』

 

「マーボーを1杯食べきってくれれば終わりだ。良かったな、ボーナスゲームだ」

 

「「「目ガアアアアッ!!!!!」」」

 

『外道マーボーだぁッ!! 湯気で3人が目を抑えてのた打ち回る!! これは辛いッ!!』

 

「なおこれはカワサキスペシャルである」

 

『死人確定だああッ!! なんでカワサキさんに麻婆豆腐を作らせたああッ!!!』

 

『カワサキスペシャルは死人を量産する危険物質ですね。アンリマユよりもアンリマユしてるかもしれません。』

 

『アンリマユよりアンリマユしてるというパワーワードが出つつ、チームナザリックは激辛マーボーを前に茫然自失だッ!』

 

「すみません……モモンガさんッ」

 

「いや、いやいや! きっとまだ何とかなるかもしれないかもしれないです! 手加減してくれてるかも……げぶうっ!!!」

 

「アインズ様ッ!?」

 

『たっち・みーさんのフォローをしながらマーボーを口に運んだアインズさんが爆発したぁッ!!』(高度な比喩表現) 

 

『慌ててコキュートスさんがスキルで氷を作り、氷水をアインズさんの口の中に流し込む。』

 

「うむッ! ふっふッ! はむっ!」

 

『そしてラスプーチン、いやこいつもう言峰だろ! は滝のような汗を流しながらマーボーを口にしていくうッ!』

 

『なんでチームナザリックの罰ゲームなのに平然と食べているのか理解出来ないですねぇ。』

 

「……コキュートス」

 

「ハイ、たっち・みー様」

 

「後は任せた」

 

「たっち・みー様ッ!?」

 

『ここでたっち・みーさんがマーボーを持ち上げ、口をつけて一気に口の中に流し込むッ! これは自殺行為だッ!!』

 

『うわぁ……痙攣が凄まじい事になってますよ。』

 

「げふう」

 

「たっち・みーさんッ!!!」

 

『食べきると同時に呻いてたっち・みーさんがダウン!! これは蘇生の範囲内ですか? え? 違う? どうやら自力での復活が必要になりそうですが……。』

 

『これだけ痙攣してたら駄目だと思う。HP一桁確定だよ。』

 

「喜びたまえ、これを突破したら君達はすごろくゾーンを突破だ。喜べ、カワサキのスペシャルランチは近い」

 

「くっ、コキュートス。行くぞ」

 

「ハイッ!」

 

『さぁたっち・みーさんをアインズさんが背負い、チームナザリックが1番最初にすごろくゾーンを突破、そして入れ違いでカルデアもマーボーマスですが……』

 

「食うか?」

 

「「「食うかあッ!!!」」」

 

『死の追いかけっこを突破して来たエミヤ達を見て満面の笑みの言峰ぇッ! こいつはひでえ! こんなに楽しそうな顔は見たことがねぇッ!』

 

『ハイライトがOFFしてるのに楽しそうって判るわ……』

 

「やだやだやだ! なんで俺ばっかりッ!?」

 

「早くしろたんぽぽ、私は嫌だからな」

 

「お館様にそんなことはさせられない」

 

「行冥が移動出来なくなると私も移動できなくなるからね、頑張って」

 

「何を!? 何を頑張ればいいのッ!やだって! 本当に嫌だぁッ!!」

 

『おっと善逸の汚い高音が周囲に響き渡りますね。これは……なんでしょうか?』

 

『スネギロチンだそうですね……絶対に骨が折れないと言う概念が付与されているそうです、なお開発協力者はアヴィケブロン先生のようです。』

 

『アヴィケブロン何してるんですかねぇ……泣き喚く善逸を無惨さん達が機械にセット。そして鉄がゆっくりと持ち上がり、善逸のスネに落ちたぁッ!!』

 

「~~~~ッ!!」

 

『声にならない大絶叫ッ! しかも2発目が再装填!』

 

「いやああああああああーーーッ!!!」

 

『大絶叫をする善逸を無惨さんと行冥さんが押さえつけ、2発目ッ!!! 拘束具から解放された善逸の足が生まれ立ての子鹿のようだあッ!』

 

『あー機動力が売りの善逸のスピードが死にましたね。さて、第3の障害に入るナザリックの前に立ち塞がるのは……武人建御雷さんだぁッ!!』

 

「何やってるんですか、武人建御雷さん」

 

「いや、これをやればカレー食えるって言うから、ゴムボールをノックするからそれを切り払うか、打ち落とすかでクリアだ。はいスタートッ!!」

 

「説明が雑ぅッ!!!」

 

『武人建御雷さんがノックするゴムボールですが、岩にめり込むとんでもない威力! ゴムボールとはと思わざるを得ないですね。』

 

『近接職のたっち・みーさんが落ちていますからね。コキュートスさんの奮闘に期待が持てます! 4本の腕でゴムボールからアインズさん達をしっかりガードッ!!』

 

「ははははッ! 良いぞ良いぞ! どんどん行くぞッ!」

 

『コキュートスさんが防いでいるのを見てハイテンションに突入した武人建御雷さん。嵐のようにゴムボールを射出するぅッ!!』

 

『これは突破してきてもここで足止めを喰らいそうですね。では今の内に少しキッチンの様子を見て見ましょう。』

 

 

 

 

~キッチン~

 

「……キッチンのシズ・デルタと」

 

「ジャックだよッ!」

 

ん? また中継が繋がったのか。これなぁ……リアルでの見世物として料理をさせられていた時の感じがしてあんまり好きじゃないんだよな。まぁ口にはしないが……。

 

「よっと」

 

カレーを煮込んでいる隣のフライパンで鶏肉をゆっくりと焼き上げる。サラダ油を敷いたフライパンに皮目を下にし、バニシングバードの腿肉を丁寧に焼き上げる。たっぷりの脂をキッチンペーパーでふき取りながら弱火でジックリジックリと焼き皮目をパリパリに仕上げる。

 

「ほっと」

 

そしたら肉を引っくり返し今度は肉の面もしっかりと焼き上げるが、今度は蓋をして蒸し焼きへと切り替える。

 

「お肉は後から入れるの?」

 

「そうだよ、良い肉だからな。肉そのものの味も楽しんでもらうつもりだ」

 

バニシングバードは良い鶏なので皮目をパリッと焼き上げ、じっくりと蒸し焼きにしスライスしカレーの上に乗せる。脂がかなり強いのでその脂に負けないように中辛がベストな辛さになるだろう。

 

「良し、次」

 

時々焦げないようにフライパンの中は見るが、それだけでは作業が間に合わないので次の工程に入る。レイジングブルの腿肉を正方に切る。子供が食べる可能性もあるので少し小さめのサイコロステーキのイメージだ。全面の色が変るくらいの焼き色をつけたらカレーの中に入れる。

 

「……そんな少しの焼き時間で良いのですか?」

 

「中赤いよ?」

 

心配そうに声を掛けてくるシズとジャックに大丈夫だよと返事を返す。

 

「こうやって表面を焼いて、肉汁が外に出ないようにしてから煮るからちゃーんと中まで火が通るんだ。だから大丈夫なんだ」

 

焼いてから煮るんだと驚いた顔をしているシズと無邪気に美味しそうと言うジャックを見ながら、そろそろ決着がつく頃合かと思い、作業のスピードを少しだけ上げるのだった……。

 

 

 

~最終障害~

 

『さぁさぁ色々な障害がありましたが、ここがラストとなります。』

 

『なんか色々と飛ばしてない? 他にも色々あったじゃない? なんでフリーフォールとか無くなってるの?』

 

書き切れないからさ!(by作者)

 

『さて今さらっと乱入者がいましたが、スルーしていきましょう。最終レーンは超強風の向かい風に向かってのダッシュとなります! 現在は我らがカルデアが1位! ここで道満が活躍をしています。』

 

「んんー! 拙僧の陰陽術が役立ちましたねぇ」

 

「はいはい、判った判った。今の内にゴールすっぞ」

 

「そうしよう、時間を掛けると何が起きるか判らないからな」

 

『道満を先頭に進むエミヤ、クーフーリンに続くのはチーム大正時代! 善逸を投げ捨てて、3人での疾走中です!』

 

『スネギロチンとか、タイキックとかで散々犠牲にした挙句捨てていく、その非情さに俺は声もありません。』

 

「ちいいッ!!!」

 

『さぁ無惨様を先頭に追いかけていく行冥さん、耀哉さんペア。血鬼術と身体の変化を利用して向かい風を上手く受け流しております。』

 

「強風地帯を抜けたら先行しろ。私の体力もきつい」

 

「心得た」

 

「久しぶりに子供達皆でカワサキのご飯を食べたいから頑張ろう」

 

「当たり前だ、ここまでやった挙句くじ引きなど冗談ではない」

 

『本当その通りですね。カワサキさんは大量に料理を作れますが、流石に食材などの観点で私達全員の分のスペシャルメニューを用意するのは不可能です。それ故のこのレースですが、負けてもワンチャンくじで当たれば食べれるかもしれない!』

 

『でも当たったことないよね。俺なんて30241番だよ。』

 

『わおだ、私は30242番だよ。』

 

『当たらないだろうねぇ……こういう時幸運値Aってずるいと思う。』

 

『まぁまぁでも今日は多分食べれると思うよ。ここまで来たら勝ちは決まりだよ、エミヤ達が向かい風地帯を抜け、ゴールへと走る。』

 

『トップを走っていたチームナザリックですが、たっち・みーさんがマーボーで昇天、アインズさんがアルベドさんにピーされかけて心労でダウン、コキュートスさんがスネギロチン4連打+跳躍と同時に地面から延びてきたハードルですねを破壊され、で生まれたての子鹿となり大幅に引き離されております。』

 

『アインズさん達も幸運値微妙だからねぇ……最初は良かったんだけど、実に残念です。』

 

『待って、後ろから凄い勢いでコキュートスさんが4本の腕で走ってきた! え、待ってあの姿って……ご』

 

『それ以上はいけないッ!!』

 

「マダ、マダマダアアアアッ!!!」

 

「「死ーん……」」

 

『4本の腕で地面を掴み、背中にアインズさんとたっち・みーさんを縛り付けて走る走る走るッ!!』

 

『姿勢が低いから向かい風の効果も殆どもないね。チーム大正を追い抜いてエミヤ達に迫る迫る迫るッ!!』

 

「早いぞッ! ええい、先に行け、クーフーリン!」

 

「ちいッ!!!」

 

『敏速がもっとも高いクーフーリンが先行、だがコキュートスさんも負けていない!』

 

『これはいけるか、いけるかッ! クーフーリン頑張れーッ!!!』

 

「おおおおおおーーーッ!!!」

 

『ラストスパート! クーフーリンがゴールテープに手をのば……。』

 

「オオオオアアアアアアアーーーッ!!」

 

『追いつけないと判断したコキュートスさんが4本の腕で地面を殴りつける! その勢いで水平に跳ぶ!』

 

「「オオオオオオオーーーッ!!」」

 

『走るクーフーリン! 跳ぶコキュートスさん! ゴールテープを先に切ったのは……ッ!!』

 

 

 

 

 

「良くやったぞ、コキュートス」

 

「オ褒メニ預カリ光栄デス」

 

「いやあ、最後の大ジャンプは痺れたわ!」

 

「たっちさんより、輝いてたぞ、あの人マーボー食って死んでただけだからな。雑魚すぎwww」

 

「うるさいですよ、出場禁止処分」

 

「「ああんッ!」」

 

「ウルベルトさんもたっちさんも喧嘩しない。さぁお昼ご飯にしましょう、いただきます」

 

「「「「「いただきます」」」」」」

 

 

なおモモンガ達がスペシャルカレーに舌鼓を打っているころ――

 

「無惨様、無惨様」

 

「断る」

 

「まだ何も言ってないですよ!?」

 

「……無惨様」

 

「断ると言っている。これは私の物だ」

 

小さな鍋を前に断固拒否の姿勢を貫く無惨に童磨達が不満げな顔を向けるが、無惨はふんっと鼻を鳴らす。

 

「これはくじで私が当てた物であり、食べる権利は私にある」

 

「だけど、10人前くらいありますよね?」

 

「だが断る」

 

「少し話を聞きなさい」

 

カレーを独占したい無惨とそうはさせまいとする無限城勢の非常に大人気ない争いが勃発していた。

 

「本当に良いのかい? 皆」

 

「「「「はい! お館様がお召し上がりください!」」」」

 

産屋敷家族に柱達が10人前のカレーをお召し上がりくださいと声をあげる。

 

「おい、我妻ぁ、覚悟は出来てるんだろうなぁ?」

 

「派手に美味いカレーにしてやったぜ。おら、口開けろ」

 

「んんんんーーーッ!!!」

 

カワサキスペシャルの紅いカレーを手にする天元と実弥に睨まれ、善逸は絶対に口を開けるものかと抵抗していたが、それは無駄な抵抗で、数分後には紅いカレーを口に突っ込まれ、善逸の絶叫が周囲に響く事になった。

 

「オルタも食べたいでしょう? ほら、お姉ちゃんって、お姉ちゃんって呼んでください」

 

「誰がッ!」

 

「おいひいです、お姉ちゃん」

 

「あんたもあんたで即お姉ちゃんなんて呼んでるんじゃないわよッ!?」

 

「ほら、マスター。母を母と呼んでください、そしたらこれを牛肉を使ったカレーを分けてあげますよ」

 

「うっくくう……」

 

「馬鹿ッ! 冗談でも言ったら終わるわよ! あんたッ!」

 

姉を名乗る不審者に追詰められているジャンヌ・オルタと母を名乗る不審者に目の前でカレーを左右させられ、母と呼びかけているぐだ男をオルタがディフェンスしている。

 

「ねえマスター? カワサキの特製カレー食べたくない?」

 

「食べたいです! 女神様!」

 

「ふふふ、素直な子は好きよ? 貴女が私のいう事を聞いてくれるなら分けてあげる」

 

「はい! 聞きます!」

 

にちゃあっと邪悪な笑みをしているエウリュアレとステンノを前にしてもぐだ子は特製カレーを食べる事を選択し、メドーサとメドーサリリィがうわあっという顔をしている中、特製カレーを頬張っているのだった……。

 

 

 

食材が足りなければ一狩り行こうぜ!に続く……訳がない

 

 

 






はい、食事描写が無くてすみません(涙)日曜日までに間に合わぬとなりここで終わりました。生きたければ飯を食え~カーニバルファンタズム編~は正式連載になればこんな感じにしたいなという思いがありますね。

ただ問題として現在は

飯を食え(オバロ)
飯を食え(鬼滅)
GS
ゲッターロボ

と連載をしているので、ここにカーニバルファンタズム編はまず入りません。もし連載をするとなれば……飯を食えの鬼滅を申し訳無いですが現在あるストック分、書きかけ分を仕上げて投稿し終了するとして半年くらい、その間に準備すると言う形になります。 鬼滅のリクエストはカーニバルファンタズムに移行すると言う形になります。


皆様に聞きたいのは


生きたければ飯を食え~カーニバルファンタズム編~


生きたければ飯を食え 鬼滅の刃編


のどっちがより見たいかということです、一応カーニバルファンタズム編に統合するという方法は考えておりますが、FGOやオバロキャラ、コラボ枠なども混ぜるので影が薄くなるかもしれませんが鬼滅版を終了してカーニバル編に切り替えても良いか? と言う事です。

皆様のご意見などを活動報告にてお待ちしております

やはりカワサキさんがオラリオにいるのは……

  • 間違っている
  • 間違っていない

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