メニュー16 手打ちうどんとおいなりさん
強力粉・水・塩などの材料を準備しながら、アルベドが来るのを待つ。いや、正確にはこの時を待っていたと言うべきか……大きな出来事があり、モモンガさんが自室で作業に戻り、他の守護者達が漆黒聖典対策に集まるこの時。僅かな隙を突いて作られた時間……俺はこの時を待っていた。邪魔が入らず、1対1でアルベドと向かい合う事が出来る。その機会を待っていたのだ
(醤油、砂糖、みりん、出汁の元)
正直に言うと少しばかり恐怖を感じないわけではない。アルベドは俺よりも強い、下手を打てば間違いなく俺は死ぬ。それでもやらないといけないのだ、気を落ち着けるために作業を進める。先ほどの調味料を入れた鍋の中に菜箸で伸ばし半分に切った油揚げを入れ落し蓋をして中火で煮込む。そして1人前の酢飯も炊きたてご飯に砂糖、塩、酢を加えちゃっちゃっと混ぜ合わせ、冷やしておく。これで下準備は済んだ……済んでしまった
「もう少しゆっくりやるべきだったな」
考えも纏まっていない、相手は知恵者と設定された3人の中でも、最も危険な相手のアルベド……料理馬鹿の俺の頭ではどう足掻いても、勝てない知識を持ち合わせている。気を落ち着かせるために準備していたのに、気が落ち着く前に準備が済んでしまった。身体が覚えている動きと言うのは無意識でも完了してしまうのが怖いところだな……
「カワサキ様。入室しても宜しいでしょうか?」
ノックの後から響くアルベドの声。もうここまで来たら進むしかないな……俺は苦笑しながら、アルベドに入って来いと声を掛けるのだった……
カワサキ様の望む答えとはなんだろうか?汚れを落とすようにと言われシャワーを浴びながらそればかり考えていた。私に与えられると言う最初で最後のチャンス……一体何を問いかけられるのか?そう思うと怖くて仕方ない
(カワサキ様が怖い……)
アインズ様にも強い発言力を持ち、更に言えば守護者や、NPCにも慕われているカワサキ様。私がカワサキ様の望む答えを口にすることが出来なかったら……怒りを買うことになるのか、それとも統括として相応しくないと判断されるのか……私の進退を決める問いかけである事は間違いないだろう。恐怖を感じていても、それでも呼ばれている以上向かわないわけにはいかない。体を清め、髪を結び動きやすい服装に着替えてからカワサキ様の厨房に向かう。大きく深呼吸してから扉をノックし
「カワサキ様。入室しても宜しいでしょうか?」
部屋の外からそう声を掛けると直ぐに返事が返ってきた
「入って来い」
言葉短い声にもう1度深呼吸してから、カワサキ様の厨房に足を踏み入れるのだった……
「よく来たな、まあ座れ」
厨房の奥にある小さな部屋。机と椅子が置かれただけの小さな部屋に案内され座れと促される
「は、はい、ですがシモベが……「座れって言ってるんだよ」っはい」
私の言葉を遮る、カワサキ様の強い口調に恐怖を感じながら椅子に腰掛ける。小柄なクックマンだが、それでもその威圧感は自分よりも遥かに巨大な相手と対峙しているように思える。それこそ昼間のザイトルクワエと言う巨大なだけのトレントよりも遥かに、カワサキ様の方が巨大に思える
「この部屋はな……モモンガさんでも覗き見れないし、ナザリックの警護を務めているオーレオールでさえも見ることも、中の話を聞く事も出来ない。文字通り俺の城だ……俺の問いに嘘偽り無く、真実の答えを出せ」
外からの干渉を一切受けない部屋……何があっても判らないという言葉が更に私の恐怖心を煽る
「俺は回りくどい事はあんまり好きじゃないんだ。単刀直入に言うぞ」
モモンガさんもお腹を空かせて待っているしなと言ったカワサキ様が私の目を見つめ
「お前は「モモンガ」さんと、「アインズ・ウール・ゴウン」どっちを選ぶ」
「……質問の意味が判りません」
モモンガ様もアインズ様も同一人物だ。どっちを選ぶ?と言われても……
「言い方が悪かったな。心優しい、ギルド長のモモンガさんと冷酷な死の魔法使いアインズ。お前はどちらを愛する?モモンガさんとアインズは違うぞ?考え方も、その心も、それこそ別人と言うほどにな」
それは……判るかもしれない。カワサキ様と一緒の時はモモンガ様だが、カワサキ様が居なければアインズ様。そのあり方が違うというのは私も感じていた……
(不敬では……いや……でも)
どっちと言われれば、私の答えは決まっている。だけど……それを口にしていい物なのかと言う迷いが胸の中に生まれる
「俺はアインズ・ウール・ゴウンは嫌いなんだよ。俺はモモンガさんには貸しや借りがある、だがアインズ・ウール・ゴウンにはない。だってそうだろ?アインズ・ウール・ゴウンはギルドの名前、41人が集まってアインズ・ウール・ゴウンだ。あれは名前じゃない、あれは称号だ……そこにいても偶像なんだよ」
もっと言うとだな……とカワサキ様は腕を組み、恐ろしい光を目に宿しながら
「俺はアインズを殺す。俺の友はアインズじゃない、モモンガさんだ。俺はアインズを認めない。だから俺は料理で、人化でアインズじゃない、モモンガさんの心を呼び戻そうとしている」
その真摯な響を伴った声は私の胸に響いた。それは私の考えている事とよく似ていたからだ……
「俺は他のギルメンがこの世界に存在しない事を祈っている。ペロロンチーノや、ウルベルト…あいつらは特に駄目だ。俺よりも付き合いが長いし、何よりも魔王のアインズを気に入るだろうからな……俺の目的には反する。たっちさんや、茶釜さん……それにやまいこさんなら俺の目的に共感してくれるだろうが……それでもやはりギルメンが居ない方がいいと思っているよ。さて……俺の目的は話した、俺はお前をモモンガさんの妻として考えている。だがモモンガさんではなく、お前がアインズを望むのなら……お前は俺の敵になるだろう。さて、お前はどうする?嘘、偽り無く答えろ」
この部屋の中で俺を欺く事は出来ないぞ。その強い光を宿す目に睨まれ、恐怖を感じながらも、私はゆっくりと口を開いた……
「私は他の御方達が嫌いです。憎んでいるとも言える。アインズ様を……いえ、モモンガ様を悲しませた相手をどうして敬愛する事が、尊敬する事が出来ますか?」
私は知っている。玉座の間でカワサキ様がいらっしゃるまで寂しそうに腰掛けているその御姿を一番近くで見ていた。寂しいと悲しいと口にする御姿も見た……
「私は……アインズ・ウール・ゴウンを憎んでいます。不敬である事は判っています、それでも言わせてください。私はアインズ・ウール・ゴウンを憎んでいます……その名を名乗って欲しくないと、お優しいモモンガ様が良いと……そう思っております。シモベに相応しくない間違った考えと言うことは分かっております」
他の守護者はどうかは判りませんが、それでも私はアインズ・ウール・ゴウンを、他の39人を憎んでいる。これは変えることが出来ない事だ。だから私は胸を張って言える、私が愛するのは……
「モモンガ様しかおりません」
私の言葉を黙って聞いていたカワサキ様は組んでいた腕を伸ばし
「そうか、そうかそうか!!その言葉だ、その言葉を俺は聞きたかった。お前は何も間違ってないぞアルベド」
今までの恐ろしい顔と違い、穏やかな優しい笑顔で笑うカワサキ様は私の肩を何度も叩き
「やはりお前を呼んだのは間違いじゃなかった。アルベド、アインズをモモンガさんに戻すのに協力してくれるよな?」
そう笑って差し出される手……その時私には不敬であるとか、分不相応であるとか言う考えは頭の中に無く、反射的にその手を握り返し
「ご協力させてください……私はまたモモンガ様と御呼びしたいのです」
アインズ・ウール・ゴウンなどと私は呼びたくないのですと口にすると、カワサキ様は俺もだと笑う……パンドラズ・アクターも同じことを言ってくれたよと教えてくれた
「それが判れば十分だ、今からモモンガさんの食事を用意するぞ」
立ち上がりエプロンとバンダナを取り出したカワサキ様はそれを私に手渡し、早く身支度をして厨房に来いと言って部屋を出て行くカワサキ様。その後ろ姿を見つめ、カワサキ様も私と同じ考えだったと知り……
「ありがとう……ございます」
姿が見えないカワサキ様に深く頭を下げた。私の考えを認めてくれて、私が間違いではないと言ってくれて……アインズ様より、モモンガ様が良いと言ってくれたことに深い感謝を込めて、深く深く頭を下げるのだった……
アルベドもこちら側に引き込めた。残る知恵者としてはデミウルゴスが難敵だな……ウルベルトの掲げる悪と、デミウルゴスの悪は異なる物であるし、何よりも俺自身が少し苦手なんだよな……デミウルゴス。物腰は柔らかいんだが、その口調とかがどうしてもあれだ。富裕層の時俺の店を取り上げた弁護士に似ていて、苦手意識がどうしてもある
「そうそう、その感じな?ヘラで切る様に……さっきみたいに本当に切るんじゃないぞ?その感じで混ぜるんだ」
モモンガさんへのメニューは手打ちうどんとおいなりさんにするつもりだった。先ほども上手に混ぜ合わせていたアルベドに切るように混ぜると言ったらヘラでボウルを両断しやがった……レベル100の戦士職半端ねぇ、プラスチックのヘラで何故ガラスのボウルを切れるのか?謎で仕方ない
「ある程度固まってきたら、手の平で回りの塊を混ぜ込みながら、練り上げる。こんな感じだ」
アルベドの前で手の平で1~2回練りこむ様子を見せる。アルベドは真剣な表情でそれを見つめ
「こんな感じですね」
「そうそう、物覚えがいいな」
俺の動きを真似しているのだが、その手の動きは慣れ親しんだ作業をしているようにも見え、アルベドの学習能力の高さを見せ付けられる事になった。この様子なら大丈夫そうだと思い、うどんの生地を踏む為の袋と袋が破けないようにと木の板を2枚用意する
「出来ました!」
「おう、いい感じだな」
綺麗な丸に練り上げたアルベド。料理のスキルLV1なんだが、俺の指導下だからもっとレベルが上がっているのかも知れない。アルベドが練り上げた球体の生地を受け取り、袋に入れた後木の板で挟み
「こうやって体重をかけて踏んで伸ばす」
間抜けな足音が連続で響くが、生地はちゃんと平らに伸びている。踏んでる足応えが弱くなったら木の板をどけて、袋から生地を取り出して
「これをまたこうやって捏ねる」
生地を丁寧に折りたたみ、再び球体に形を固め袋に戻す
「これを何回か繰り返す事で腰の強いうどんになる、やってみろ」
俺がそういうと、アルベドは袋と板を抱え上げ
「少々お見苦しいかもしれないので、向こうで作業してきます」
別に気にしないんだが、アルベドの女性的な感性かもしれないと思い。好きにすればいいと返事を返し、先ほどから煮込んでいた油揚げの確認をする
「お、良い具合だな」
煮汁が大分減り、油揚げに良い感じに色がついている。これならおいなりさんにしても美味いだろう、次にとうどんの出汁を作っている鍋の蓋を開ける、昆布といりこを先ほどから煮ており、沸騰する少し前に火を1度止めて昆布といりこを取り出す
「さてと鰹節を削る……「ふんっ!シャルティア!シャルティア!!よくも!よくも私の顔を!踏んで!!きいいいいっ!!!」
どすんどすんっと怒りに満ちた踏み込みと怨嗟の声に少しばかり絶句する。俺の厨房が揺れている……どんな力で踏んでいるんだ
「さぞ腰の強いうどんになるだろう」
まぁ大丈夫大丈夫と笑い、鰹節を鉋で削り、出汁パックに詰めて鍋の中に放り込むのだった……
「カワサキ様。出来ました……それと申し訳ないのですが……板が割れてしまいました」
「大丈夫、大丈夫」
袋は破けてないから大丈夫だと笑うが、あれ木の材質の中ではかなり硬い物だったのだが……やっぱりLV100の戦士職怖いなと思う
「この後は少し生地を寝かせるから、その間においなりさんを仕上げてしまおうか」
「はい!頑張ります」
今はやる気に満ちた可愛らしいという表情をしているが、さっきうどんの生地を踏みしめている時。どんな顔をしていたのか?それが激しく気になりつつも、俺はアルベドへの料理指導を続けるのだった……
リザードマンの集落と忠誠を手にし、使えそうな戦士系のリザードマンを何人かナザリックでレベリングの実験を行う。人間職よりも無理が利くし、何よりも強靭な身体能力を持つ種族だし今回の事は回り回って、良い拾い物をしたと思っている
「後は漆黒聖典か……」
漆黒聖典を抑える事が出来れば、外での活動もしやすくなる。カワサキさんの願いである食堂を開いて上げることも出来る……ザイトルクワエの骸もしっかりと固定してあるので漆黒聖典をおびき出す餌としては優秀。後は……作戦を任せたデミウルゴスの草案が来るのを待つだけだな……
「ふー」
椅子の背もたれに背中を預け、大きく溜息を吐く……、流れは俺達に有利な流れだ。漆黒聖典を誘き寄せる餌も、現地の亜人を仲間に引き込む事も出来た……これは決して悪い流れではない。だがここまで上手く行っていると少しばかり不安がどうしても胸を過ぎる……
(心配性と笑われるか)
だがこれが自分の性分なので仕方ないなと苦笑していると扉がノックされる
「アインズ様、お食事を運んで来ました」
アルベドが料理を持ってきたと告げる。俺は背もたれに預けていた身体を起こし、アルベドに入室許可を出した
「おいなりさんと手打ちうどんになります」
「ほう……これは美味そうだな」
琥珀色の汁に沈む白い麺……そこに白と赤のかまぼこにネギ。その隣に置かれた茶色の塊が3つ、これがおいなりさんか……よく見ると三角形をしていて、山の様な形をしている事に気付いた。この形にもなにか意味があるのだろうか
「では頂くとするか」
手を合わせてから箸を手に取りうどんの丼を掴む。琥珀色の汁から引き上げたそれは白く艶やかで、とても美味そうだ。
「ふー、ふー」
息を吹きかけ、少し冷ましてからうどんを口に運び、目を見開いた
(美味いなぁ……)
リアルで食べたうどんとは、何もかも違う。リアルのうどんはふにゃふにゃで、スープも味が薄かった。いや……それでも美味いと思ったんだが、これを食べてしまうととてもではないが、リアルのうどんは食べる気にならない。弾力のある麺はスープとよく絡んでいて、飲み込むとつるりとした喉越しが堪らない。手打ちと言っていたが、手で麺を打ったと言うことなのだろうか?
(本当カワサキさんの知識には驚かされるなぁ……)
あの食材に乏しいリアルで料理人として活動していたカワサキさんの知識の凄まじさに改めて驚かされる。だがそれと同時にカワサキさんが一緒に異世界に来てくれた事に強い感謝の気持ちが込み上げてくる……
「ふーふー」
丼の横に添えられていたスプーンで琥珀色のスープを掬う。美しく澄んだスープだ、俺が食べたうどんはもっと濁っていて、少し臭かったがこのうどんにはそれが無い
(良い香りだなぁ)
どこかホッとする香り……日本人だから判る感覚だよとカワサキさんは笑っていた。味噌、醤油は日本の文化だから、どうしても安心するんだよとカワサキさんは笑っていたっけ……よく息を吹きかけ、冷ましてからスープを口に運ぶ
「うん。美味い」
醤油のほんのりとした香りと塩辛さ……その後はふんわりとした旨味が口の中に残る。多分これがカワサキさんの言う出汁の旨味と言う奴なのだろう……あんまり味わった事の無い味なのに、どこか懐かしくて、そして落ち着く味だ……
(かまぼこも美味しいし、ネギの香りもいい)
魚のすり身で作ると言うかまぼこは歯応えが良くて、それで居て舌触りがとてもいい。色々作ってくれるカワサキさんには悪いが、かまぼこは俺にとってかなりお気に入りの食材だ
(おいなりさん……これは結局何なのだろうか?)
茶色い塊をおいなりさんとアルベドは言っていた。中に何か入っているのは判るのだが、中身が何か判らなくて正直少し怖い
「こちらは油揚げを甘辛く煮た物に酢飯を詰め込んだ物だそうです。アインズ様」
「そうか、ありがとう」
カワサキさんから説明するように言われていたのか、おいなりさんを見ている俺にアルベドがそう説明してくれる。俺はその茶色い塊を摘まみ上げ頬張り
(おおお……これ美味いなあ)
ぐっと噛み締めると口の中に甘辛い汁が広がり、油揚げの中に包まれていた酢飯とよく合う。それに1口サイズでとても食べやすい
(寿司って色々あるんだなあ……)
魚以外の寿司もあると初めて知った。酢飯を使うのが寿司と聞いているので、これもきっと寿司の仲間なのだろう。甘くてジューシーなおいなりさん……またカワサキさんにお子様舌と笑われそうだが、これ気に入ったな……また作って貰おう。おいなりさんを頬張り、うどんを啜る……空腹だったのもあり、昼食は直ぐに済んだ
「ご馳走様でした」
お絞りで手を拭いてからご馳走様でしたと手を合わせる。これを忘れるとカワサキさんに怒られるから癖になってしまった……
「その、美味しかったでしょうか?」
「ああ。いつも通り美味かったが?」「その、カワサキ様に教わりながら作ってみたのですが、御口に合いましたでしょうか?」
アルベドが気恥ずかしそうにそう尋ねてくる。カワサキさんが作っていると思っていたので、アルベドが作っていたという言葉には驚かされたが……確かに美味しかった
「うむ。美味かった……また頼むぞ。アルベド」
「っは、はい!!」
羽をパタパタと動かし嬉しそうに微笑むアルベドの姿に思わずぐっと来てしまったのは、絶対カワサキさんに言わないでおこうと心に決めるのだった……絶対アルベドを嫁にすればいいだろう?と始まると思ったから……
「さてと、コキュートス。準備はいいかな?」
「はい。大丈夫です、カワサキ様」
普段と違うコキュートスの声。勿論その姿も違う、俺の人化で人の姿を取ったコキュートスは2M近い長身の男、逆立った青い髪とアイスブルーの瞳に強い意思を宿していた
「違和感とかはあるか?」
「問題ありません」
普段の4本腕と異なり違和感は無いか?と尋ねるが、コキュートスは言葉短く問題ありませんと返事を返す。コキュートスの今の姿は人化しているので人間の装備……皮と鉄を組み合わせたチェインメイルと伝説級の大小の2本の太刀。これでも十分すぎるほどに強いだろう
「カワサキ様は落ち着きませんか?」
「まあな、似合わないだろう?」
とんでもありませんとコキュートスは言うが、ソリュシャンの父親と言う設定なので、人化の設定を少しいじり、髪を金髪、目を青くした……更には金糸をふんだんに使った白い服。俺には正直違和感しかないよと笑う
「カワサキ様、準備が出来たでありんす」
「よし、では行こうか」
シャルティアが指を鳴らしゲートを作り出す。俺はコキュートスとシャルティアを引きつれ、エ・ランテルへと転移するのだった……
賄い3 ソリュシャンの絶望/デミウルゴスのプラン/カワサキ様拳を握るへ続く
アルベドもカワサキ様の目的に協力することになりました。これでカワサキ様に料理を教わり、花嫁修業に奮闘するアルベドを書いて行けると思います。ここら辺から時系列が前後してくると思います、ブレインとか、ブリタさんとか、漆黒聖典とかですね。流れとしては、死を撒く剣団と漆黒聖典は同じ夜に起きていますが、死を撒く剣団を先にやって、漆黒聖典を次回の話に持って来ようと思っています。それでは次回の更新もどうか宜しくお願いします
やはりカワサキさんがオラリオにいるのは……
-
間違っている
-
間違っていない