旧・東方神零録   作:異山 糸師

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今回は少ないです。


酔っ払いが苦手だ

「お~お~、結構来ましたねぇ…」

 

「今はミシャグジ達を向かわせて応戦してるよ」

 

「そうか、俺も行きますかね。代表との戦い、頑張れよ」

 

「勿論!!絶対勝つよ」

 

「これが、諏訪子の最後の言葉だった………」

 

「ちょっ!!縁起でもない!!」

 

「うぅ……諏訪子……あんなに子供みたいにはしゃいでいたのに……もうあの笑顔wwは見えないんだな」

 

「おい、ちょっと待て。色々言いたいけど私だって大きくなれるもん!!帰ってきたら吃驚するからね!!」

 

「はいはい」

 

「適当な!!大人な私に惚れても知らないからね!!」

 

「大人(笑)」

 

「ムキィーーーーーーー!!!」

 

さんざん諏訪子をからかってから、空間を戦場の少し手前に繋いだ。

 

大体、三万ぐらいか?よくもまあこんなに集まったことだ。

 

「さて、やりますか」

 

ミシャグジ達に下がってもらい、神力と共に【思ったことを現実にする程度の能力】を解放する。

 

この能力は、思ったことを何でも、本当に何でも叶う。例えばたいやき(好きだから)が欲しいと思うとたいやきが創造される。何万何億という雷を降らせたいと思えばその事象がかなう。人間だって作り出せる。故に、危ないからいつもは封印している。

 

「って、あれ?」

 

説明を終え、目の前を見ると何も無かった。いや、穴ぼこだらけの土地以外何も無かった…と、言ったほうが正しいか。

 

「あれ~?なんでだ……って、あ!」

 

解放した状態で説明したからか!!いつの間にかたいやきが手に乗ってるし、なんかまぶしいなぁ…とか、うるさいなぁ…とか思ってたけど、あれは雷が降り注いでいたからか!!

 

「ま、いいや。結果オーライ」

 

人間のことは明確な個人のことを考えなかったから大丈夫だったのだろう。慣れれば特定の思いだけが叶うようになるさ。

 

封印封印っと。

 

そうして俺は神力の篭ったこれぞ天罰、といった雷でできた穴だらけな場所から去った。

 

「ただいまー」

 

「レ、レイ!!物凄い音と光がしたけど、大丈夫なの!?」

 

「こ、こら!アマギ様に向かってなんて口の利き方をッ!!」

 

帰ったら神奈子と、諏訪子が被っていた帽子を被った俺より少し低いくらいの女性が来た。

 

「大丈夫だが…神奈子、これは誰?」

 

「は、はい。これは諏訪子ですけど……」

 

what?こいつがあの幼女だと?

 

見てみると、なんかドヤ顔していた。

 

「ふふ~ん。どう?大人になった私は!!これで幼女なんて言わせない!!」

 

そこまで言われたくなかったのか………。

 

すらりと伸びている手足。胸も十分に大きくなり、顔も大人っぽくなっている。身長は神奈子と同じくらいか?

 

「私だって神様なんだからこれくらい出来るよ!!」

 

「そうだねそうだね大人だね。すごいね諏訪子さん素敵ー」

 

「凄く棒読み!!!」

 

「戻らないのか?」

 

「戻ったら幼女とか言うでしょ?」

 

「うん」

 

「即答!?絶対に戻らないもん!!背が高い方が便利だし。レイのことも誘惑できるでしょ?」

 

あ、弄りすぎたせいで変な方向に育っちゃった。俺のせいで原作変わった。すまん皆………ロリキャラが一人減ってしまった!!

 

「そうか、まあ頑張れよ。ところで結果は?」

 

「あ、ごめんレイ…負けちゃった」

 

「そうか。お疲れ。信仰の方はどうなった?」

 

「えっと、神奈子にも私にも信仰が行くようにした。だから神奈子はこれからここに住むからね」

 

ふ~ん、やっぱりか。というか諏訪子が大人すぎて違和感が凄い。元々美少女だったからやばいね。毎日一緒に寝てた(諏訪子が勝手に入ってくる)けど、どうにかしなきゃな。

 

「そうか。じゃあこれからよろしくな、神奈子」

 

「は、はい。よろしくお願い致します」

 

「敬語無し。これ命令」

 

「で、ですが………」

 

「これから長いこと一緒に居るんだからいいじゃないか。俺は小さいことで怒るような奴じゃない。なあ?」

 

と、諏訪子に問いかける。

 

「うん。レイは凄く優しいよ?一緒に居ると安心するし、癒される!!」

 

え、なにそれ怖い……。そんな自分に得が無い性質いらない。

 

何時も通り抱きついてくる諏訪子。普段は感じられない胸の感触と目の前にある髪から漂ってくるいい匂い。だけど行動は今まで通りだから………そういえばサキもこんなだったから大丈夫か。

 

「ガキ」

 

「何か言った?」

 

「別に~?」

 

「む~、ていうか神奈子はなんでレイに畏まってるのさ」

 

「まあまあ、どうでもいいだろう?もう家族なんだからな」

 

そう言って神奈子を見る。

 

「そうですn……いや、そうだな。これからよろしくな、零」

 

「よし、よろしく」

 

何時までも外に居るわけにはいかないので家の中に入る。

 

腕輪からお神酒と俺が作っては収納していた料理を出す。湯気が出ているから熱いままである。

 

「さて、今日は双方お疲れ様ということで!飲みますか!」

 

「待ってました~!」

 

「私もいいのか?」

 

「当たり前だろう?」

 

それぞれがコップを持つ。

 

「んじゃあ、乾杯!」

 

「「乾杯!!」」

 

 

 

――――二時間後

 

 

 

「にゃっはっはっは~!!もっひょひゃけをもってこ~い!」

 

「おい零!わらひのさけがのめなひっていうのか!」

 

ちっ!やっかいな!!まさか神奈子もとはな!!

 

酔っ払い二匹はめんどくさいぜ!!三十六計逃げるに如かず!!

 

ダッシュで逃げようとしたとこで、諏訪子(大人)に捕まった。

 

「離せ!いくら俺が強くとも酔っ払いは嫌だ!!」

 

「なんらと~!これでもくらえ!!うむっ………!!」

 

「むぐっ!?む~!!」

 

「……ぁむ……ぴちゃ……んぅ……」

 

諏訪子が口移ししやがった。舌入れて絡めてきたと思ったら酒を流し込まれた。子供状態なら冷静に対処できたのに無駄に大人になりおって!!

 

くそっ!神奈子まで来た!なんで俺はこんなに追い込まれているんだ!?

 

「むぐぐぐっ……!!」訳・くらえ神奈子!!

 

べしっ!!

 

「あべしっ!」

 

デコピンで神奈子を沈めた。後はさっきから離れない諏訪子だけ……!!

 

「むうう!!むぐぐぐっ……!!」訳・くそっ!!いい加減に口を離せ!!

 

ばっしーんッ!!

 

「みおぎゃっ!?」

 

どさっ

 

「ぜえ……ぜえ……」

 

やっと離れた。このくそガキめ。

 

「ふう……やっと静かに飲めるぜ」

 

性質が悪いな、こいつら。こいつらを見てると酔わない俺に感謝だ。

 

絶対明日は二日酔いだな。

 

 




大きくなっちゃった!
主人公に弄られまくったから……

諏訪子好きの皆さんはすみません…。

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