コレはあくまでオマケのお話として読んでください。
本編とはあまり関係ないです!
それでもよろしければどうぞ!
目の前で撃たれたフェイト。
目の前でフェイトを撃ったアイツ。
ナニカ/殺意が俺の中で反応し鼓動する。
今まで抑えてきた、否忘れさせていたこの感覚。
久しく取り戻したこの感情は正しく"俺自身"
ああ____なんだろうこの高揚感は。
世界がゆっくりとゆっくりと停止していく。
忘れていたはずの自分自身?
否。
忘れる事で新たな自分を構築しようした弱者のオレではコレは扱えない。
意識が"反転"する。
俺の中のオレ/黒と白が混ざり合いソレは新しい否、元の形へと戻っていく。
ああ___そっか。
オレは。
記憶が戻り始める。
アイツから出された命令は2つ。
1つは魔力の回収。
もう1つは。
「成長し、邪魔になる前に消す」
【Fu…ll Driv…e】
ザザ……とナニカオレの手元で蠢く。
前のオレは緩い使い方しかしていなかったからな。
ゆっくりと停止したような世界をただ1人オレのみが歩む。
この感覚は初めてだが___使い方はもうココに入っている。
ゆっくり、ゆっくりと近づき現れた青年の胸に形成した黒い刀を突き刺す。
そのまま撃たれた少女と倒れた少女の中から必要なもの/大切なモノを奪う。
コレでオレのやるべき事は終了だ。
ゆっくりとこの静寂した世界から自身の波長を消し"元"の自分のいた場所に帰還する。
コレで俺の存在意義は無くなる。
少しの虚無感と無力感を抱える。
だがそれもまた一興。
ゆっくりと浮遊する感覚。
最後に消えゆく未来では最強だった魔導師たちを見る。
ーーこんなあっさりと終わってしまうものなのか。
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「………?」
意識が覚醒し身体を起こす。
あれ?俺……何してたんだっけ?
目を覚ましたのは今居候させてもらっている高町家の俺の部屋。
時間を確認すればまだ早朝の5時といつも起きるより1時間以上早い。
そして身体がやけに怠く気持ち悪い。
「やけに気持ち悪いと思ったら……」
まるで水でもかけられたかのようにびしゃびしゃに汗をかいている。
すぐにベットから降り、服を脱ぐ。
「シャワー借りるか……」
なんだかなぁ……なんでこんなに汗かいてるだ?
何か夢を見ていた気もするけどよく思い出せない。
「まぁ、夢は夢だし気にするだけ無駄か」
今日は月曜日。
俺は休みだしはやての家にでも遊び行くか?
なんて考えながら自分の部屋を後にする。
残ったツァイトの画面に、
【again.start】
と一瞬表示されたのをこの時の俺は気づかなかった。
まだ、その力は及ばず。