それでは続きをお楽しみください!
俺は霊夢との1戦を終え観客席で他の人の対戦を観戦するという名目で少々休息を挟んでいる。
実はこの世界でのバトルは生前のものと比べてかなり体力を消耗する。そうだな…特にライフで受ける時だ。
入試の実技テストではびっくりしたもので、帰って早々布団に入るのはかなり久しぶりのことだったが、これ程までに疲労しているとは思わなかった。
一方で、弾と霊夢は対戦しようということでバトルステージの方に向かった。
どうやら弾と霊夢のペアでステージは満員になっている様だ。
ステージが空くまでしばらく待つ必要があるな。
美弥「ねぇねぇ駆君、次空いたステージで私と勝負しよ?」
駆「あぁ、一向に構わない。丁度休憩を終えて誰かと1戦交えようかと思っていた」
ふと、俺の隣に座って観戦していた美弥が俺をバトルに誘った。
こっちもそろそろと思っていた。タイミングが良かったので俺は快く承諾した。
美弥「いいの?やった!やったぁぁ!駆君と勝負だぁ!早くしたいなぁ〜♪」
と喜ぶ美弥。相変わらずものすごく元気な女の子だ。ちなみに彼女の様なコミュニケーション能力は社会には必要不可欠である。
…コミュニケーション能力の無い俺が言うのもなんだが。
と、そんなこんなでバトルステージの1つが空いたようだ。
美弥「あ!ステージ空いたね、駆君早く行こうよ!」
彼女の方も気づいていた様で俺の手を取り引っ張っていく。
駆「おい…美弥さん、そんなに引っ張るなよ」
美弥「だって!だって!早く駆君とバトスピしたいんだもん!」
と俺は頭の中で参ったと呟き、俺は美弥さんに、引っ張られるがままについて行くことにする。
〜少年、少女移動中〜
という訳で今俺の目の前にはやる気満々の美弥が立っている。
駆「君との対戦も今日が初めてだな」
美弥「楽しい勝負にしようね!バトルアーマーオン!」
美弥はソウルコアを取り出し、すぐさま構える。すると、ソウルコアは光出しそれを彼女は纏う。
美弥「うぅ〜///」
着替え終わった美弥は顔を真っ赤にしながら俺を見ていた。
かくいう俺は彼女のバトルアーマーに言葉が無くなってしまった。アニメ、アルティメットゼロのエリスのような露出感は無いのだが…いや、あってはならない。ましてやリアルのR18バトラーなんて許されるはずが無い。たとえ常識が通用しない幻想郷出会ってもそういう秩序はあるはずだ。
それはそうと彼女のバトルアーマーは露出度こそ無いのだが、こう…くっきりと身体のラインがハッキリしている部分があって、彼女のスラッとした身体、しっかりと膨らみのある胸が主張をしている。
そして頭の髪飾りも形状がハートに変わっており、髪を結んでいるリボンも天使の翼の何とも可愛らしくなっている。
下半身はミニスカートにオーバニーソックスである。なるほど…
美弥「か、駆君。貴方の視線が熱いような…」
と恥ずかしさの情がこもった美弥の言葉でハッとして目をそらす。
今の美弥さんの姿を君たちに教えるための観察だったのだが、そこまで熱心に彼女を見ていたとは思わなかった。
駆「す、すまない美弥さん。決してやましい気持ちで見ていた訳では無いんだ。
君のそのバトルアーマーが似合っていて見とれていた。それだけだ」
美弥「そう?ならいいんだけど…」
俺は内心焦り若干の誤魔化しと言い訳を+して謝った。
彼女は許してくれたらしいからいいのだが…そんなにことよりも俺も早くバトルアーマーを装備するとしよう。
駆「俺も…バトルアーマーオン…!」
ソウルコアから溢れた光は俺を包み込み、黒い装甲の機械的鎧を精製する。
美弥「あ!駆君のバトルアーマーかっこいいね!」
駆「あぁ、だが少し目立つような気がするんだよな。これ」
俺はバイザーを開きながら自分自身の黒い装甲を見る。
駆「まぁそんなことはどうでもいい、君も待ちに待っていたバトルをしよう」
美弥「うん!」
俺はバトルアーマーのスラスターを吹かせて上昇する。
それに対し、美弥はアニメ、バトルスピリッツソード・アイズのキャラクター達コアトルーパーを纏っていた時に乗っていた浮遊するスケボーの様な物を操作している。
まだ乗りたてらしく、少々ぎこちない様だがバトルに支障は来さないだろう。
そして互いのバトルアーマーが光を放ちドームを作る。
美弥「行くよ、駆君!」
駆「かかってこい美弥さん。ゲートオープン…」
美弥「界放!」
駆 ライフ5 デッキ36 手札4 リザーブ3
Sコア トラッシュ0
美弥 ライフ5 デッキ36 手札4リザーブ3
Sコア トラッシュ0
美弥とのジャンケンの結果、俺はパーで美弥はチョキで俺の負けだ。
先攻、後攻を選択する権利は今彼女にある。
美弥「私は後攻を選択します!」
駆「分かった。ならスタートステップ、ドローステップ、メインステップ」
駆 デッキ36→35 手札4→5
リザーブ3 Sコア
駆「俺はコレオンを0コスト、LV1で召喚。そして4コスト赤1軽減3コストでメインアクセル、甲寅獣リボル・コレオンの効果を使用。自分のデッキトップからカードを3枚オープンする」
オープンカード
己械人シェパードール〇
砲凰竜フェニック・キャノンREVIVAL〇
己械獣士ブロッケイド・タイガー〇
駆「その中の系統神皇、十冠のスピリットカードと系統異魔神のブレイヴカード1枚ずつを手札に加える。
よって、俺は己械人シェパードールと砲凰竜フェニック・キャノンREVIVALを手札に加え、残った己械獣士ブロッケイド・タイガーはテキストに従い破棄する」
駆 デッキ35→32 手札3→5
駆「最初のターンにアタックは出来ない。よってエンドステップでターンエンド。
次は君のターンだ」
駆 デッキ35→32 手札3→5
ライフ5 リザーブ0
トラッシュ3
場
コレオン LV1 BP1000 Sコア
バースト
無し
手元
甲寅獣リボル・コレオン
…ブロッケイド・タイガー。赤としても扱える4コスト白、赤軽減を2つずつを持ち、とても扱いやすいカード。
さらに相手のスピリットがアタックした時の回復効果と赤、紫、緑、白の[超装甲]を搭載且つ文句なしのLVコストとBP…捨ててしまって良かったのだろうか?
仮にも美弥が速攻系のデッキを使用するのならこの選択は非常にまずいのでは?
…ともかく、彼女のターンだ。
美弥「私のターンだね!スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、メインステップ!」
美弥 デッキ36→35 手札4→5
リザーブ3→4 Sコア
美弥「むぅ…フェニック・キャノンはずるいよ〜!」
駆「オープンしたら来たんだ、仕方ないだろ?」
美弥「いいもん!ネクサス、黄金の鐘楼をLV2で配置!」
すると美弥の後に黄金に輝く鐘楼が出現する。
ふむ、実に厄介なネクサスカードを貼られたな…
こいつはLV1、2の相手のターンに自分の場のネクサスが全て黄色の間、自分のネクサスは破壊されないという効果を持っている。そして、LV2は[聖命]サポートのおまけ付き。
星座編第2章、灼熱の太陽にて収録された懐かしさを感じさせるネクサスだが、今日の黄色デッキでは大変重宝される代物だ。
駆「なんだ、そんな情けない弱音を吐いていた割にはちゃんとネクサスを破壊されないように対策しているじゃないか」
美弥「でもスピリットが破壊されちゃうの!バーストをセットしてこれでターンエンドだよ」
美弥 デッキ36→35 手札5→3
ライフ5 リザーブ0
トラッシュ2 Sコア
場
黄金の鐘楼 LV2 (2)
バースト
有り
手元
無し
ここでは鐘楼のレベルを上げバーストをセットしただけか…炎魔神や超炎魔神があれば良いのだが生憎今握ってはいない。それに大半の黄色ならこの状況、続けて華黄の城門を配置するのだが、ハンドに来てないのか?もしかするとデッキに入れていない場合もある。
ただ後者の確率は非常に低いと思うが今は美弥から俺にターンが渡された。
今はまだリボル・コレオンを使うわけには行かないな。
さて、このターン、どう動こうか…?
駆「…スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ」
駆 デッキ32→31 手札5→6
リザーブ3→4
駆「まずはバーストをセット。そして3コスト、赤1軽減2コストで甲獣キャノン・ピューマをLV2で召喚」
俺の場のコレオンの隣に砲台を背中に装備したピューマが現れる。ちなみにピューマは食肉目ネコ科Puma属に分類される食肉類らしい。
詳しくはこの世の全ての知識が叩き込まれてあるかの天才Google先生に聞いてくれ。
駆「そして、アタックステップ。キャノン・ピューマでアタック。
キャノン・ピューマのLV1、2、3アタック時効果によりデッキからカードを1枚ドローする」
駆 デッキ31→30 手札4→5
美弥「フラッシュは無いよ」
駆「こちらもだ」
美弥「ライフで受けるっ!」
美弥の周囲にバリアが張られ、キャノン・ピューマは背中に装備された砲台から弾を発射。それは見事に美弥に命中しライフを砕く。
美弥「きゃああ!」
美弥 ライフ5→4 リザーブ1
駆「…アタックステップ終了。エンドステップでターンエンドだ」
駆 デッキ31→30 手札4→5
ライフ5 リザーブ0
トラッシュ2
場
コレオン LV1 BP1000 Sコア
甲獣キャノン・ピューマ LV2 BP5000(2) 疲労
バースト
有り
手元
甲寅獣リボル・コレオン
ふむ…先程ドローしたカードは今この状況でそこまで必要では無い要するに手札で腐るカードだ。
それにさっき伏せたカードはファーゾルト。前の俺と霊夢の勝負を見ていた美弥なら今俺のバーストをかなり警戒するだろうがその注意がどうかアバランシュ・バイソンであれば彼女は簡単にドロー、もしくはデッキサーチを行い手札に加えることをするだろう。
美弥「や、やったなぁ!?絶対仕返ししてやるんだからね!私のターン。スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ!」
美弥 デッキ35→34 手札3→4
リザーブ1→5
美弥「まずは黄金の鐘楼をLV1にダウン。これでリザーブのコアは7つ、3コスト黄1軽減で2コスト天使ミラエルをLV1で召喚!」
天から小さな白い翼の天使が美弥の場に舞い降りる。
美弥「さらに、3コスト、黄2軽減1コストで黄の探索者 天使メリエルをLV1で召喚。
そして召喚時効果でデッキから3枚オープン!」
オープンカード
天使メガエル✕
舞華ドロー✕
黄の聖遺物✕
美弥 デッキ34→31
美弥「その中の[煌臨]を持つスピリットカードを手札に加えるけど…た、対象はいないよ。
そして残ったカードはすべて破棄…でもまだまだ!
手札の天使ミラエルのフラッシュマジック効果を発動、その時に場のミラエルLV1、2の効果、自分の手札のマジックカードとしても扱うスピリットカード全てのコストを−1するから2コスト黄2軽減0コストで使用。
このターンの間、系統天霊の自分のスピリット全てのBPを+1000してデッキからカード1枚ドローするよ」
天使ミラエル BP2000→3000
黄の探索者 天使メリエル BP3000→4000
美弥 デッキ31→30 手札1→2
駆「美弥さん、君の手札が増えたから俺のバーストが発動する。
巨神獣ファーゾルト、このターンこいつは相手の効果を受けない。そしてノーコストでバースト召喚」
俺の場に巨大な熊のようなスピリットが現れ、天使達を威嚇する。
美弥「ファ、ファーゾルト…てっきり丑さんかと思ってたよ…
き、気を取り直して、5コスト黄3軽減2コストでネクサス熾天使の玉座をLV1で配置!」
美弥の場のネクサス、黄金の鐘楼の隣に赤、緑、黄、青の色をした玉座が配置される。
ふむ、4種類の熾天使を入れたデッキには無くてはならないカードの1枚だ。
美弥「そして、熾天使の玉座の配置時効果でデッキからカードを4枚オープン!」
オープンカード
夢幻の天剣トワイライト・ファンタジア✕
美食の妖精神エクレア・シフォン✕
風の熾天使エアリフェル〇
エンジェリックインパクト✕
美弥「きたぁ!その中の系統天霊のスピリットカード1枚、私は風の熾天使エアリフェルを手札に加えて残りは破棄。
さらに熾天使の玉座の効果!手札に加えたカード名に熾天使を含むスピリットカードを手札に加えた時、相手のスピリットを1体デッキの下に戻すよ!
え〜っと、ファーゾルトは対象に取れないから…ここはコレオンにデッキ下に戻ってもらうよ!」
俺の場のコレオンは眩い光に包まれ消滅。
なるほど、神皇召喚の助けとなるコレオンをデッキの下に戻すことで俺のリボル・ティーガの召喚を遅れさせようとしているのか。
美弥「…BPは圧倒的に相手の方が高いね。
ここはアタックせずにターンエンド!」
美弥 デッキ30→26 手札1→2
ライフ4 リザーブ0
トラッシュ5
場
天使ミラエル LV1 BP2000 Sコア
黄の探索者 天使メリエル LV1 BP3000
黄金の鐘楼 LV1
熾天使の玉座 LV1
バースト
有り
手元
無し
確かに、BPは俺のファーゾルトが美弥のスピリットを遥かに上回っている。
フルアタックをかけてもライフは1点は通るが2体のうち1体のスピリットが犠牲になる上に返しのターン、美弥にはフェニック・キャノンREVIVALが見えているから攻めにくいのだろう。
対する俺は相手の手札にエアリフェルが見えている。残り手札1枚が気になるな。
そして美弥はネクサス黄金の鐘楼のおかげで確定黄色のシンボルを3つ確保している。
フェニック・キャノンでスピリットを破壊しても大した問題にはならないだろう…アタッカー、ブロッカーが減ることに目を瞑ればだが。
あと、ちなみに熾天使の玉座は召喚時、破壊時のサーチに加え、LV2で天霊のコストアップ、更には黄色のダブルシンボルである。
さて色々と説明をしたが次は俺のターン。
シンボルの数では負けているが、手札はこちらがアドバンテージが取れている上にファーゾルトがいればコアを一気に加速させられる。
あとはシンボルを上手く立たせ、デッキの神皇と異魔神で立ち回れば行けるだろう。
To be continued……
次回予告
あの人は面白い人だ。
友達と言われ、表面上仲良くしているだけで信用もしていない俺がバトルをしているその人を見て思ったことだ。
俺の持っていない元気さと何事にもポジティブに挑もうとする精神。
フフッ…まるで俺と反対の様な人間だね。
…そう思ってしまったんだ。
次回、バトルスピリッツ 欠落
Turn-10 風の天使と鉄壁の獣