バトルスピリッツ 欠落   作:えむ〜ん

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冒頭謝らなければならないことがあります。
22話投稿から約2ヶ月空いてしまい本当に申し訳ございませんでした!
こちらの事情で投稿出来る時間があまり無かったのもあり投稿がここまで伸びてしまいました…とりあえず、Twitterでのアンケートに答えることが出来たので自分自身では納得しています。失踪は無いのでこれからもよろしくお願いします!

と、長い前置きでしたが引き続きバトルスピリッツ 欠落の物語をお楽しみくださいな!!


Turn-23 こたえ

ここまでのバトルスピリッツ欠落

 

駆 デッキ28 手札5

ライフ5 リザーブ0

トラッシュ2

巨神獣ファーゾルト

LV2 BP13000 (2)

右合体

幻魔神

BP+3000

 

甲寅獣リボル・コレオン

LV1 BP3000 (1)

左合体

幻魔神

BP+3000

 

甲獣キャノン・ピューマ

LV2 BP5000 (1) Sコア疲労

 

コレオン

LV1 BP1000 (1)

 

バースト

有り

 

手元

無し

 

 

明夢 デッキ24 手札2

ライフ5 リザーブ0

トラッシュ2

酉の十二神皇ゲイル・フェニックス

LV2 BP13000 (6) Sコア 疲労

右合体

超風魔神

LV1 BP+5000

 

乙の白騎士アルパイン・ビット

LV3 BP5000 (1)

左合体

超風魔神

LV1 BP+5000

 

ダンデラビットREVIVAL

LV1 BP1000 (1)

 

チキンナイト

LV1 BP2000 (1)

 

白雲に茂る天翼樹 LV1 (0)

 

バースト

有り

 

手元

辛酉鳥ゲイル・チキンナイト

 

辛酉鳥ゲイル・チキンナイト

 

明夢「ゲイル・フェニックスもとい、右合体スピリットでアタック!」

 

超風魔神の恩恵を受けたゲイル・フェニックスが咆哮。俺のフィールドに向けて翡翠の翼を羽ばたかせた。

 

明夢「ゲイル・フェニックスのレベル1、2のアタック時効果、[封印]によりゲイル・フェニックスのソウルコアを俺のライフに置く」

 

ゲイル・フェニックスのソウルコアが明夢のバトルアーマーの胸部装甲にセットされる。

 

明夢「ここで、自分か相手の[封印]後バーストを発動する。

 

古に眠りしの神鳥よ、今目覚め現世の空に舞い上がるがいい…!

 

古の十二神皇 神鳥のガルダーラ。

 

バースト効果によりこのカードをコストを支払わずに召喚する。使用コアはアタック中のゲイル・フェニックスからコアを1個ガルダーラに置く。レベルは1だ」

 

空の彼方から古の神鳥が現れ、バトルフィールドに舞い降りる。

 

明夢「ガルダーラの召喚時効果により、系統神皇、十冠を持つスピリットカードにコアを3個置く。よって俺はガルダーラにコアを3個置く。

これにより、ガルダーラはレベル1からレベル2となる」

 

ガルダーラは緑のオーラを纏い、自分の力を解放する。

 

明夢「さらに、ゲイル・フェニックスのレベル1、2のアタック時効果、[飛翔]によりお前のスピリットは疲労状態でもブロックが出来るようになる。つぎにゲイル・フェニックスのレベル2のアタック時効果、系統神皇か十冠を持つ自分のスピリット1体につき、このカードをBP+5000する」

 

駆「君のフィールドには系統神皇が2体と十冠が2体…」

 

明夢「そうだ。よってゲイル・フェニックスのBP+20000される」

 

酉の十二神皇ゲイル・フェニックス

LV2 BP18000+20000=38000

 

BP38000という凄まじいBPに立ち向かえる俺のスピリット無い。

圧倒的なパワーで粉砕されるだけだ。

 

明夢「まだだ、超風魔神の左右のアタック時効果によりお前はバーストを発動することが出来ない」

 

超風魔神は右手に持つ槍に風を纏わせつき放つ。

その風は俺のバーストカードを上から押さえつけた。

 

駆「やってくれたな…!」

 

明夢「このアタックどうする?」

 

駆「フラッシュタイミング、5コスト赤2、白2軽減1コストで壬獣アクセルエッジのアクセル効果を使用。コアはレベル2のキャノンピューマから通常のコアを1個使用する。

効果により、BP6000以下のスピリット…チキンナイトを破壊」

 

アクセルエッジの放った炎はチキンナイトを粉々に打ち砕いた。

 

駆「することで俺はデッキからカードを1枚ドローする。

そして、アクセルエッジは手元に置かれる。」

 

駆 デッキ28→27 手札4→5

 

明夢「…こちらのフラッシュは無いぞ」

 

駆「俺のフラッシュも無い。そのアタック、ライフで受ける」

 

ゲイル・フェニックスは翡翠の翼を俺に叩きつける。

超風魔神と合わせたダブルシンボルは俺のライフを2つ砕く。

 

バリィィィン!!

 

駆「…くっ!」

 

ライフ2つ分の衝撃が俺に走った。

 

駆 ライフ5→3 リザーブ0→2

 

明夢「ここで、ゲイル・フェニックスのレベル1、2のアタック時効果、[飛翔]によりこのスピリットのバトル終了時、1コスト払うことでこのスピリットは回復する。

リザーブのコアを1つ支払うことでゲイル・フェニックスを回復させる」

 

連続アタック、ダブルシンボル、高BP、バースト封じ…

この状況、ほぼ積みに近いな。しかし、俺も負ける訳にはいかない。

 

明夢「…天童、まさかこのターンで終わる訳ないよな?

続けて、ゲイル・フェニックスでアタック!」

 

回復したゲイル・フェニックスはもう一度、天に舞い俺を倒そうとする

 

駆「舐められたものだ…!フラッシュ、5コスト白2、赤1軽減2コスト乙械人シェパードールのアクセルを発動。

使用コアはリザーブのコアを2個使用する」

 

すると、俺の目の前にビームシールドが発生する。シェパードールの効果、それは…

 

駆「このターンの間、コスト4以上のスピリット、アルティメットのアタックでは俺のライフは減らない」

 

明夢「なるほど…こちらのフラッシュは無い」

 

駆「俺もだ。そのアタックはライフで受ける」

 

明夢「が、シェパードールで減るライフは0だな」

 

ゲイル・フェニックスは突風を巻き起こし、俺のライフを奪おうとするが、それはシェパードールのビームシールドが防いだ。

 

明夢「ゲイル・フェニックスの[飛翔]により自身のコアを1つ支払うことでゲイル・フェニックスを回復させる。

これ以上の攻撃は無意味だな…これでアタックステップ終了、ターンエンドだ」

 

明夢 デッキ24 手札2

ライフ4 Sコア リザーブ0

トラッシュ4

酉の十二神皇ゲイル・フェニックス

LV2 BP13000 (4)

右合体

超風魔神

LV1 BP+5000

 

乙の白騎士アルパイン・ビット

LV3 BP5000 (1)

左合体

超風魔神

LV1 BP+5000

 

古の十二神皇 神鳥のガルダーラ

LV2 BP10000 (4)

 

ダンデラビットREVIVAL

LV1 BP1000 (1)

 

白雲に茂る天翼樹 LV1 (0)

 

バースト

有り

 

手元

辛酉鳥ゲイル・チキンナイト

 

辛酉鳥ゲイル・チキンナイト

 

まさか、ここまで展開されてしまうとは…彼に次のターンを渡すのはかなり危険だ。

出来れば、このターンに仕留めたいところだ。

 

駆「スタートステップ、コアステップをファーゾルトの効果で2回行い、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ」

 

駆 デッキ27→26 手札4→5

リザーブ0→7

 

駆「ここで、コレオンのレベル1、2、3の効果、自分の手札にある系統神皇を持つカードのコストを−1する。

7コストのカードは−1され、6コストになる。赤3、白1軽減2コスト…

 

寅の十二神皇リボル・ティーガ

 

をリザーブのコアを1個のせ、レベル1で召喚する」

 

俺はリボル・ティーガの召喚を宣言。すると、鋼の装甲を持つ獣が炎を纏いフィールドに現れる。

砲撃を得意とする寅を司る神皇…リボル・ティーガだ。

 

明夢「…これがお前のデッキの象徴か」

 

駆「いいや、俺のデッキの主役はこいつだけじゃない。

もう一度コレオンの効果を使用。6コストのカードは5コストになる。そして、白3軽減2コスト…

 

未の十二神皇グロリアス・シープ

 

をコアを1個のせ、レベル1で召喚する」

 

突然、天から光が降り注ぐ。その光は地を砕いた。

そして、地下に封印されていた純白の装甲と8基のビーム砲を持つ機獣が姿を現す。

守護の力を持ち、未を司る神皇…グロリアス・シープ。

彼の召喚と同時にリボル・ティーガは咆哮する。それに触発されたゲイル・フェニックス、ガルダーラも俺を、俺の神皇達を威嚇する様に咆哮する。

 

明夢「このタイミングで厄介な切り札を2体も召喚されてしまうとはな…」

 

駆「ここで、リザーブのコアを1つリボル・ティーガに乗せ、キャノン・ピューマのソウルコアとリボル・ティーガの通常のコアを1つ交換する」

 

リザーブのコアがリボル・ティーガに1個置かれ、キャノン・ピューマのソウルコアとリボル・ティーガのコアが交換される。

これは自分のスピリットを消滅させないようにする為に行ったことだ。

 

駆「さらに、ファーゾルトのコアを2個コアが1個のグロリアス・シープへ移動。

そして、リボル・コレオンのコアを1個キャノン・ピューマへ移動。

これにより、グロリアス・シープのコアは3個、キャノン・ピューマのコアは2個となりそれぞれのレベルは1から2に上がる。

コアが0個になったファーゾルトと、リボル・コレオンは消滅する」

 

ファーゾルトとリボル・コレオンは俺のフィールドのスピリット達に手を振りながら消滅する。

その一方でキャノン・ピューマとグロリアス・シープは自分の力を解放する。

 

駆「まだまだ…!ここで、幻魔神、グロリアス・シープと右合体。リボル・ティーガと左合体せよ」

 

幻魔神は左右の腕から白いオーラをそれぞれの神皇に放ち、力を与える。

これにより、リボル・ティーガとグロリアス・シープはそれぞれBPが上がる。

 

寅の十二神皇リボル・ティーガ

LV1 BP10000+3000=13000

 

未の十二神皇グロリアス・シープ

LV2 BP15000+3000=18000

 

駆「バーストを張り替える。伏せていたものは丑の十二神皇アバランシュ・バイソンだ」

 

明夢「…なるほど。(超風魔神の効果でアバランシュの機能は完全に停止したからな…だとしたらあのバーストは一体…?)」

 

駆「アタックステップ、左合体スピリットもとい、寅の十二神皇リボル・ティーガでアタック」

 

リボル・ティーガは咆哮した後にバトルフィールドを駆ける。

 

駆「寅の十二神皇リボル・ティーガのレベル1、2、3のアタック時効果[封印]によりリボル・ティーガ上のソウルコアを俺のライフに置く」

 

明夢「(アタック来たか…どうなる?)」

 

リボル・ティーガ上のソウルコアは俺の漆黒の鎧の胸部にセットされる。

心が休まる程の暖かさが俺を包み込む…うっとりしそうになった瞬間、俺の身体が動かなくなってしまったと同時にバイザーが閉じ、バトルアーマーは赤い光を発しながら装甲をスライド、変形していく。

そして、変形が完了した時、バトルアーマーに赤い光の線が所々に刻み込まれる。

 

明夢「天童…?おい、天童!(いきなりぐったりし始めたぞ…これが天童が言っていた現象か?)」

 

駆?「リボル・ティーガのレベル1、2、3の[封印時]のアタック時効果、[砲撃]により俺はデッキから2枚オープンする。

ここで、キャノン・ピューマレベル2の効果により、[砲撃]でオープンする数を3にする。よって俺はデッキからカードを3枚オープンする」

 

オープンカード

イグアバキーREVIVAL〇

壬獣アクセルエッジ〇

乙械獣士ブロッケイド・タイガー〇

 

駆?「その中の系統神皇、十冠を持つスピリットカード1枚につき、相手のライフを1個をリザーブに置く。そして、オープンされたイグアバギーREVIVALは対象のカードでは無いが、[封印時]効果により、系統十冠を得る。よって砲撃の対象となりお前のライフを3個破壊する」

 

明夢「(…いきなり動き始めたが、さっきと様子が変だ。今、天童は何者かに身体を乗っ取られているというのか)

…ソウルコアとライフ2つで受ける」

 

リボル・ティーガは背中に装備したキャノン砲から3発の弾丸を放つ。

 

ズドォォォン!ズドォォォン!

ズドガァァァ!

 

その弾丸は全て明夢のライフを1つずつ砕いた。

 

明夢「ぐっ!?(ソウルコアとライフ2つのダメージはかなりキツイな…!)」

 

衝撃により明夢は吹っ飛ぶがなんとか体勢を立て直した。

 

明夢

ライフ4 Sコア→2

リザーブ0→2 Sコア

 

駆?「オープンされたカードは全て手札に加える」

 

オープンカード手札に加える

イグアバキーREVIVAL →手札に加える

壬獣アクセルエッジ→手札に加える

乙械獣士ブロッケイド・タイガー→手札に加える

 

駆 デッキ26→23 手札2→5

 

明夢「フラッシュタイミング、リザーブのソウルコアをトラッシュに置き、

 

今こそ、全てを吹き飛ばす聖なる突風と共に乙の白騎士アルパイン・ビットに煌臨せよ!

 

煌天凰ジオ・シルフィード

 

アルパイン・ビットは本来4コストだが、合体している超風魔神の5コストが加算され、現在のコストは9…ジオ・シルフィードの煌臨条件、緑&コスト5をクリアしているので煌臨は可能となる」

 

アルパイン・ビットはその身に緑の風を纏う。そして、その姿をジオ・シルフィードに変えた。

 

明夢「ジオ・シルフィードの[煌臨時]効果により、俺は手札にある[煌臨]を持つスピリットカードを召喚出来るが、それはしない。

さらに、俺は手札を全て破棄し相手の手札の数分カードを1枚ドローする」

 

明夢 手札1→0

 

駆?「手札は5枚」

 

明夢「俺はデッキからカードを5枚ドローする」

 

明夢 デッキ24→19 手札0→5

 

駆?「こちらのフラッシュは無い」

 

明夢「俺も無い。ならそのアタックはゲイル・フェニックスで防ぐ」

 

ゲイル・フェニックスは明夢を守ろうと進撃する俺のリボル・ティーガに立ち塞がる。

 

寅の十二神皇リボル・ティーガ

LV1 BP13000

VS

酉の十二神皇ゲイル・フェニックス

LV2 BP18000

 

リボル・ティーガは二門のキャノン砲を連射。ゲイル・フェニックスを撃ち墜とそうと試みる。

しかし、ゲイル・フェニックスはリボル・ティーガの弾丸をスレスレで避けていく。

流石は天空、酉を司る十二神皇だ。

 

明夢「フラッシュタイミング、4コストでマジック、絶甲氷盾を使用。

コストはリザーブから2個、ゲイル・フェニックスから1個、ガルダーラから1個使う。

そして、絶甲氷盾の効果によりこのバトルが終了した時アタックステップを終了させる」

 

駆?「こちらのフラッシュは無い」

 

明夢「こちらも無い」

 

ゲイル・フェニックスは突風を巻き起こしリボル・ティーガを吹き飛ばす。

空に打ち上げれたリボル・ティーガは体勢を上手く立て直すことが出来ない。そして、ゲイル・フェニックスは自らの体を回転、鉄板を貫くドリルの様にリボル・ティーガに突撃し破壊した。

 

寅の十二神皇リボル・ティーガ

LV1 BP13000 負け

VS

酉の十二神皇ゲイル・フェニックス

LV1 BP18000 勝ち

 

駆?「相手による自分のスピリットの破壊後のバーストを発動。丁騎士長イヌワッシャーの効果相手のスピリット1体を疲労させ、このバースト発動時に消滅、破壊された自分のトラッシュにある系統神皇を持つスピリットカード1枚をコストを支払わずに召喚できる。

よって相手のガルダーラを疲労させ、リボル・ティーガをもう一度召喚する」

 

ガルダーラは強烈な旋風に襲われ地面に倒れてしまう。

その一方で俺のフィールドでは地面から灼熱の炎とともにリボル・ティーガが再臨した。

 

駆?「この効果発揮後、このスピリットカードをコストを支払わずに召喚する。

コアはキャノン・ピューマから確保。レベル1で召喚する。尚、これによりキャノン・ピューマのレベルは1にダウンする」

 

そして、颯爽と俺のフィールドに犬鷲をモチーフとした爪鳥スピリットが登場した。

 

明夢「絶甲氷盾の効果でお前のアタックステップは終わる」

 

俺と明夢のフィールドの間に巨大な氷の壁がそびえ立つ。

これ以上、俺のスピリットでアタックすることが出来なくなってしまった。

 

駆?「…アタックステップ終了。ターンエンド」

 

駆 デッキ26→23 手札2→5

ライフ3 Sコア リザーブ0

トラッシュ4

未の十二神皇グロリアス・シープ

LV2 BP18000 (3)

右合体

幻魔神

BP+3000

 

寅の十二神皇リボル・ティーガ

LV1 BP10000 (1)

 

甲獣キャノン・ピューマ

LV1 BP3000 (1)

 

コレオン

LV1 BP1000 (1)

 

丁騎士長イヌワッシャー

LV1 5000 (1)

 

バースト

無し

 

手元

壬獣アクセルエッジ

 

乙械人シェパードール

 

明夢「俺のターン、スタートステップ」

 

彼のターンに入ると同時に巨大な氷の壁は凄まじい音を立てて崩れ落ちた。

 

明夢「コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ」

 

明夢 デッキ19→18 手札4→5

リザーブ0→9 Sコア

 

明夢「超風魔神の左合体をガルダーラと入れ替える」

 

超風魔神はジオ・シルフィードとの接続を中断し、ガルダーラとの接続を開始した。

超風魔神から発射された緑のオーラはガルダーラに凄まじい程のエネルギーを与えた。

 

明夢「ジオ・シルフィードにコアを2個乗せレベル2にする。同様にガルダーラにもコアを2個乗せレベル3に…

そして残った通常のコア5個、ソウルコアを全てゲイル・フェニックスに乗せる。

バーストをセットしアタックステップに入りゲイル・フェニックスでアタック」

 

ゲイル・フェニックスは天高く舞い上がる。

 

明夢「ゲイル・フェニックス、レベル1、2の効果、[封印]によりゲイル・フェニックスのソウルコアを俺のライフに置く」

 

明夢は2度目の封印を使用。ゲイル・フェニックス上のソウルコアは彼のバトルアーマーにセットされる。

 

明夢「ゲイル・フェニックス、レベル1、2の[封印時]の効果、[飛翔]によりお前のスピリットは疲労状態でのブロックが可能となる。

さらに、レベル2の効果…系統神皇または十冠を持つ自分のスピリット一体につき、このカードのBPを+5000する。俺のフィールドにいる対象のカードは3枚。よって、ゲイル・フェニックスに15000のBPが加算される」

 

酉の十二神皇ゲイル・フェニックス

LV2 BP18000+15000=33000

 

明夢「まだ超風魔神の効果が残っているぞ!効果によりお前はバーストの発動が出来ない。加えて超風魔神に系統神皇を持つスピリットが左右に合体していることでこいつの[ダブルドライブ]が発揮される」

 

超風魔神にゲイル・フェニックス、そしてガルダーラ…2体の神皇の力が流れ込んだ瞬間、背中の装備が光り輝き空中に∞を描いた。

真の力を解放した超風魔から深緑の粒子が溢れ出し、やがてそれらはバトルフィールド全体に一気に拡散された。

その粒子は俺の手札に纏わりつきカードを緑に染め上げる。

 

明夢「超風魔神の[ダブルドライブ]によりお前は手札のカードを使用することが出来なくなった」

 

駆?「厄介だな……こちらのフラッシュは無い」

 

明夢「俺もだ」

 

駆?「未の十二神皇グロリアス・シープ、レベル1、2、3の相手のアタックステップでの効果…相手によって自分のライフが減るとき、自分のデッキを上から6枚破棄することで、自分のライフは減らない」

 

駆 デッキ23→17

 

破棄された6枚のカードはグロリアス・シープに吸い込まれる。

そのカードの力を使い、グロリアス・シープは俺を守るように移動し聖なる白銀の盾を発生させる。

 

それに対しゲイル・フェニックスは自らの身体を折りたたみドリルの様に回転させる。

 

ガガガガガガガガガガガガ!!

 

ゲイル・フェニックスがグロリアス・シープが作り出した盾に激突した。

ガリガリと火花を散らしながら盾を削り取ろうとするが白き盾はゲイル・フェニックスをはじいた。

流石、守護の神皇。デッキを減らしてしまうがライフの減少を防ぐことが出来た。

 

しかし………

 

明夢「ゲイル・フェニックスの[飛翔]によりゲイル・フェニックス上のコアを1個支払い回復させる。

コアがある限り、ゲイル・フェニックスは羽ばたき続けるぞ!ゆけ、ゲイル・フェニックス!」

 

駆?「フラッシュは無い」

 

明夢「俺もだ」

 

駆?「未の十二神皇グロリアス・シープ、レベル1、2、3の相手のアタックステップでの効果…相手によって自分のライフが減るとき、自分のデッキを上から6枚破棄することで、自分のライフは減らない」

 

駆 デッキ17→11

 

ゲイル・フェニックスは周囲の風を集め、それを一気にレーザーの様に発射させる。

グロリアス・シープは再び白銀の盾を作り出す。風のレーザーを白銀の盾は防ぎ、風は分散される。

 

明夢「ゲイル・フェニックスの[飛翔]によりゲイル・フェニックス上のコアを1個支払い回復させる。

もう一度アタックだ、ゲイル・フェニックス!」

 

ゲイル・フェニックスは空に舞い上がる。

 

駆?「こちらのフラッシュは無い」

 

明夢「フラッシュ、6コスト緑3軽減3コストでゲイルロードフィニッシュを使用。

コアはジオ・シルフィードから2個、ゲイル・フェニックスから1個を確保。

効果により相手のスピリット、アルティメットを2体疲労させる。リボル・ティーガとキャノン・ピューマだ」

 

吹き荒れる緑の風はリボル・ティーガとキャノン・ピューマを跪かせる。

 

明夢「さらにゲイルロードフィニッシュの[封印時]効果により、疲労状態の相手のスピリット、アルティメットを手札に戻す」

 

緑の風は激しさを増し、リボル・ティーガとキャノン・ピューマを吹き飛し消滅させる。

 

駆 手札5→7

 

駆?「こちらのフラッシュは無い」

 

明夢「俺も今は無いぞ」

 

駆?「未の十二神皇グロリアス・シープ、レベル1、2、3の相手のアタックステップでの効果…相手によって自分のライフが減るとき、自分のデッキを上から6枚破棄することで、自分のライフは減らない」

 

駆 デッキ11→5

 

グロリアス・シープの張った盾にゲイル・フェニックスは激突する。続けてその翡翠の翼を叩きつけるが傷一つつかなかった。

しかし、残りデッキが5になったのでこれ以上グロリアス・シープの盾を使うことが出来なくなってしまった。

 

明夢「ゲイル・フェニックスの[飛翔]によりガルダーラのコアを1個支払い回復。

もう一度アタックだ」

 

駆?「フラッシュは無い」

 

明夢「こちらもだ」

 

駆?「ライフで受ける」

 

ゲイル・フェニックスは巨大な竜巻を巻き起こし、俺のライフを2つ奪う。

 

バリィン!バリリィン!

 

ライフ3 Sコア→1 Sコア

リザーブ2→4

 

明夢「バトル終了時ゲイル・フェニックスの[飛翔]でガルダーラのコアを1個支払い回復させる」

 

ゲイル・フェニックスはもう一度天空に舞い上がった。

手札もバーストも使用不可、ゲイル・フェニックスを止める高BPのスピリットも今俺のフィールドには居ない。

つまりこれは…詰みってやつだ。

 

明夢「アタックだ、ゲイル・フェニックス」

 

ゲイル・フェニックスは俺の方に迫ってくる。

 

駆?「…フラッシュは無い」

 

明夢「俺もだ」

 

ダブルドライブ効果で当然、俺はカードを使用することは出来ない。

 

駆?「ライフだ」

 

明夢「そうか……なら討て!ゲイル・フェニックス」

 

俺をコントロールしているモノもライフで受ける宣言をした。これ以上抵抗しても無駄ということを悟ったということか………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???「……また会えるとはな…久しぶりの戦い、楽しかったぞ」

 

 

 

 

 

 

明夢「……なに?どういうことだ天童!おい、天童!!」

 

 

 

 

 

 

 

…………ん?どうやら俺は明夢に呼ばれているようだ。

「それはどういうことだ」と俺に訴える明夢。そんなことを言われても俺も分からない。唐突に意識が遠のいたのだから…

俺は明夢の問いかけに違和感を抱いた次の瞬間。目の前に現れたゲイル・フェニックスに俺は驚きとその大きさに圧倒された。

そして、ゲイル・フェニックスは自身の持つ翡翠の翼を俺に叩きつけた。

ゲイル・フェニックスのシンボルと超風魔神のシンボル、合わせてダブルシンボルの攻撃が俺の残りライフを砕いた。

 

バリィィン!バリガリリリ!!

 

ライフ1 Sコア→0

リザーブ4→5 Sコア

 

駆「ぐぁぁっ!」

 

ライフを2つ砕かれた衝撃で俺は吹き飛び、バトルステージの硬いコンクリートに叩きつけられる。

 

駆「くっ…」

 

バトルアーマーを装着しているのでダメージは無いが、ソウルコアで受けた時の痛みは通常とは比べものにならなかった。

痛みのショックで倒れたまま立ち上がることが出来ない俺の傍に明夢がバトルアーマーを解除して歩いてきた。

 

明夢「…随分とダメージを受けたようだな天童。立てるか?(ソウルコアがバトルアーマーから外れたことで元に戻ったということか)」

 

と倒れている俺の様子を見た明夢が右手を差し伸べてくる。

 

駆「…大丈夫、だ…!大した事では…無い」

 

俺は仰向けで倒れたままバトルアーマーを解除、悲鳴を上げている身体に鞭を打ち、俺は明夢の差し伸べた右手を掴むことなくフラフラと立ち上がる。

すると、明夢は鋭い目で俺を見つめこういった。

 

明夢「……今回のバトル、お前が俺に言ったセリフが引っかかる。俺とお前は初対面の筈だ。説明しろ」

 

明夢の質問に俺は戸惑った。

 

駆「何の…話だ?操られている時、俺は君に何か言ったのか?」

 

明夢「何…!?」

 

俺がそう言った時、彼は目を見開いて驚いた様な顔をした。常に冷静で無表情な彼らしくない顔…初めて見た顔だった。

 

明夢「自分の言ったことを覚えていないのか…!?」

 

駆「あぁ…残念ながら」

 

俺は首を縦に振り肯定の意を表した。

これを聞いた明夢は肩を落とし一言、静かにこういった。

 

明夢「…………そうか」

 

駆「参ったな…何もわからないままだ」

 

俺は静かに呟いてバトルステージの地面を見つめた。

 

俺と明夢は同時にため息をついた。

 

 

 

…沈黙が続いた。俺も明夢もバトルステージの地面を見つめていた。結局のところ何もわからないまま今日が終わってしまった。少なくとも何か1つでも手がかりを掴めると期待していたがそう簡単にことが進むことは無かった。改めて俺のバトルアーマーの謎が深い事を感じた。

…ふと、俺は彼が気になって横目でチラリと見た。手を顎にあて、何か考えている様子だ。

そう言えば…

 

駆「柊木君、君は俺の言ったことが気になっていたんだよな?」

 

と俺は明夢に質問した。俺が彼に言った言葉が気になったからだ。

 

明夢「あぁ」

 

駆「俺は君に何と言っていたんだ?」

 

明夢「…また会えるとはな…久しぶりの戦い、楽しかったぞと言っていた」

 

俺は明夢の口から出てきた言葉に驚きと疑問を抱いた。

 

駆「久しぶり…?おかしいな、俺と君は今日出会ったばかりのはずなのに…」

 

動揺している俺の言葉にコクリと明夢は頷いた。

俺が彼に出会ったこと、対戦したことは今日が初めてだ。なのに俺の口から出た言葉はそれと矛盾するものだった。

 

明夢「……天童、今は情報が少なすぎる。ここでいくら考えても埒があかないだろ?今日はもう帰ることにしよう」

 

と明夢は俺にそう言いながら帰るために鞄を背負った。

 

駆「…む、確かにそうだな」

 

俺も自分の鞄を手に持ち、明夢と共に大体育館を出た。

…もっと多くの情報を集めなければこの問題を解決することは出来ない。

そう思った俺は痛みに悲鳴をあげる身体を何とか動かして寮に向かった。

 

 

 

〜少年、移動中〜

 

 

 

生徒寮、自室の前についた俺はドンドンとドアをノックし扉を開けた。

 

ガチャ、キィ〜

 

駆「………ただいま」

 

美弥「おかえり駆君!今日は珍しく遅かったね、何してたの?」

 

と美弥が俺を出迎えてくれた。米粒が頬についている…既に夕食は取り終えてる様だな。

 

駆「…ごめん、美弥さん」

 

美弥「ん?どうしたの?」

 

バタン

 

と俺は彼女に謝ると自分のベッドに向かって仰向けに倒れた。と同時に左手に持っていた鞄が手から離れ、ベッドの横の床にドンと音を立てて落ちた。

 

美弥「え………?駆君!?」

 

美弥はそんな俺にビックリして傍に駆け寄ってきた。

不安そうな顔で倒れている俺を見ている。

 

駆「大丈夫。ちょっと疲れているだけだから寝れば…元に戻る」

 

美弥「そ、そうなの?でも絶対無理したらダメだから…自分の身体、大切にしてね」

 

と、こんな俺を彼女は心配してくれた。彼女を見るといつも思う。純粋で優しく、人を思いやる素敵な人だなと…

おっと、感心するのはいいが感謝の気持ちを伝えないと行けないな。

 

駆「ありがとう、美弥さん。ここまで心配されたのは久しぶりだ。

あと、気づいてないようだから言っておく。君、頬に米粒ついてるぞ」

 

俺は彼女に感謝し米粒がついている頬を指さした。

 

美弥「え…あ、ホントだ。ありがとう、駆君…」

 

彼女は戸惑いと恥ずかしさで顔を少し赤くしながら頬についた米粒を取って食べた。

おっちょこちょいな彼女の一面に俺は吹きかけた。

 

駆「…じゃあ、俺はもう寝る。明日は君に教えることが山ほどあるんだ。君も覚悟しておくんだぞ」

 

美弥「う、うん…!お疲れ様、駆君。おやすみ!」

 

顔を真っ青にした美弥がニッコリと笑って言った。相当ヤバいらしいな…これは骨が折れそうだ。

 

駆「おやすみ。部屋の電気と戸締りは任せたぞ」

 

美弥「了解であります!」

 

と美弥は敬礼し返事をした。それを聞いた俺は眠気に襲われて目を閉じた……

 

To be continued…




次回予告
今までほとんど友達も無く勉強会を開いたことも無かった俺は自宅にて美弥達と初めての勉強会を開いた。
「人に何かを教える」ことが初めての俺は、説明がちゃんと彼女に伝わるのかがとても不安だった…

次回、バトルスピリッツ 欠落

Turn-24 俺たちの日

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