バトルスピリッツ 欠落   作:えむ〜ん

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お待たせ致しました!今回は2話連続投稿を計画したということで投稿のタイミングを変更致しました!
次回も近いうちに投稿できると思いますのでよろしくお願いします!
それでは27話をお楽しみください!


Turn-27 ブレイヴ✕ブレイク

駆 ライフ5 デッキ36 手札4

リザーブ3 Sコア トラッシュ0

 

 

弾 ライフ5 デッキ36 手札4

リザーブ3 Sコア トラッシュ0

 

駆「俺のターン、スタートステップ」

 

俺はターン始まりの宣言をした。

 

駆「ドローステップ、メインステップ」

 

駆 デッキ36→35 手札4→5

リザーブ3 Sコア

 

駆「俺は手札から3コストでアルティメット、ビートルゴンをLv3でソウルコアを置き召喚する。召喚条件は自分のライフ2以上なのでクリアはしている」

 

俺のフィールドにカブト虫の様な鎧を装着したドラゴンが現れる。

 

ダン「アルティメットか…(にしても見たことの無いカードだ…一体どんな効果を持っているんだ…?)」

 

弾は警戒を強めた目でビートルゴンを見つめている。

アルティメット…スピリットとはまた別のカテゴリー。スピリットとは違い、最初からLV3でなお且つ、高いBPを持つカードが多い。だが、召喚条件を満たさなくてはならない少し不器用なカードであるが場への影響力は他を圧倒するものが多い。

最近では低コストのアルティメットも多く見られるようになった。

このビートルゴンは神皇編のメガデッキにて収録されたカード。少し前のカードではあるが、このカードの効果はとても頼もしい。

 

駆「…メインステップ終了。エンドステップで俺はこれでターンエンドだ」

 

駆 デッキ36→35 手札5→4

ライフ5 リザーブ0

トラッシュ3

ビートルゴン

LV3 BP4000 (1) Sコア

 

バースト

無し

 

手元

無し

 

ダン「いくぞ!スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ!」

 

弾 デッキ36→35 手札4→5

リザーブ3→4 Sコア

 

ダン「俺は手札から0コストでブレイドラ、さらに1コスト赤1軽減0コストで戦竜エルギニアスを召喚!ソウルコアはブレイドラに置く」

 

弾のフィールドに小さなドラゴンと青い地を這う竜が現れる。

 

ダン「さらに5コスト赤2軽減3コストでブレイヴドローを使用。

俺はデッキからカードを2枚ドロー」

 

弾 デッキ35→33 手札2→4

 

ダン「さらに、デッキの上からカードを3枚オープン…その中のブレイヴカードを1枚手札に加える」

 

俺のバトルアーマーのヘルメットに弾のデッキからオープンされたカードが表示される。

 

オープンカード

灼熱の谷✕

砲竜バル・ガンナー〇

太陽龍ジーク・アポロドラゴン✕

 

ダン「俺はこの中のブレイヴカード、砲竜バル・ガンナーを手札に加え、残ったカードは灼熱の谷が上、その下に太陽龍ジーク・アポロドラゴンとなるようにデッキの上に戻す」

 

弾 デッキ33→32 手札4→5

 

ダン「そして、バーストをセット。俺はこれでターンエンドだ」

 

弾 デッキ33→32 手札5→4

ライフ5 リザーブ0

トラッシュ3

ブレイドラ

LV1 BP1000 (1) Sコア

 

戦竜エルギニアス

LV1 BP1000 (1)

 

バースト

有り

 

手元

無し

 

中々いいスタートを切ったな。優秀なドローカードの使用、さらにバーストをセットすることでより安定して俺の番を迎えている。

 

駆「…俺のターン、スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ」

 

駆 デッキ35→34 手札4→5

リザーブ3→4

 

なら、こちらも場を固めるとするか…

 

駆「俺はビートルゴンにコアを1つ乗せレベルを4に上げる。これによりビートルゴンのレベル4自分のメインステップの効果を発揮。

このアルティメットに赤、緑のシンボル1つずつを追加する」

 

ビートルゴンの頭上に赤と緑のシンボルが浮かび上がる。

これがビートルゴンの強み。赤、緑、そして究極のシンボル、3つを備え次のカードを使いやすくしているのだ。

 

駆「そして召喚条件自分のライフ2以上…3コスト赤1、緑1軽減1コストでバーゴイルをレベル3で召喚する」

 

俺のフィールドにガーゴイルが舞い降りる。

 

駆「バーゴイルの召喚時効果。BP5000以下の相手のスピリットを1体破壊する。または、ボイドからコアを1個このカードに置く。

俺は後者を選択し、ボイドからコアを1個バーゴイルに置く」

 

バーゴイルは緑のオーラを発生その力でコアを生成し、その手に掴んだ。

 

駆「さらに、俺はバーゴイルのコアを1個使い、4コスト赤1、緑1、究極1軽減1コストでネクサス、邪神域をレベル1で配置する」

 

すると、フィールドに大量の水が海のように張られる。そして海底に寝っていた古代神殿が海を割いて、地上に現れる。

 

ダン「邪神域…(あのネクサスから放たれる禍々しさはなんだ…?まるで獄将デュックと戦った時の闇の聖剣を見ている様だ)」

 

俺の後ろに佇むその神殿は禍々しいオーラを放ち見るものを圧倒させる。

 

 

side change

 

 

天童の使ったカード、ビートルゴンにバーゴイル…それに邪神域か…

 

……

 

レイ「どうしたの?明夢君…凄く怖い顔をしてるよ?」

 

突然隣のオーバが俺の方に顔を近づけ尋ねてきた。

 

明夢「……………ん?いや、済まない…俺の目付きが悪いせいだな……気にするな。ただ2人のカードを見ていただけだ」

 

反応に少し困ってしまったが、適当に言っておけばいいだろう。

 

レイ「そうなんだ!明夢君って真面目だね!!」

 

目をキラリとさせたオーバがニッコリと微笑む。

…どんな言葉を返せばいいのだろうか?それが思い浮かばない。

どうやら俺はこういうタイプの人間が苦手な様だ。

 

明夢「…………そんなことよりもバトルを見よう」

 

俺は咄嗟に話題を変えバトルステージの方を向く。

 

レイ「うん!」

 

彼女も頷いた後、真剣な目でバトルを見始めた。

 

 

 

side change

 

 

 

邪神域…こちらもメガデッキに封入されているカード。このデッキの基盤となるネクサス。活躍の場は多い、今回も有効活用させてもらう。

 

駆「さらに、俺は手札から4コスト赤に軽減2コストでネオダブルドローを使用する。

使用コストはリザーブ、ビートルゴンから1個ずつ確保する。

そして、効果によりデッキから2枚ドローといきたいところだが俺の場にアルティメットがいる時、さらに1枚ドローする。

つまり、俺はデッキからカードを3枚ドローする」

 

駆 デッキ34→31 手札2→5

 

ダン「そのドローもらった!」

 

駆「!」

 

何、手札が増えときのバーストだと……まさかグリードサンダーか?

 

ダン「相手の効果により手札が増えた後のバーストを発動する。

マジックカード、エグゾーストエンド!この効果によりバースト発動時に増えた相手のカード1枚につきボイドからコア1つを自分のリザーブに置く。

駆、お前がドローしたカードは3枚。よってボイドからコアを3つリザーブに置く。

その後のフラッシュの効果は使わないぞ」

 

弾 リザーブ0→3

 

…手札を枯渇させるグリードサンダーではなかったが、コアを増やされてしまった。

この世界に来て様々なカードに触れ強化された馬神弾デッキということか。

 

駆「……俺はバーストを1枚セットし、ターンエンドだ」

 

駆 デッキ34→31 手札2→4

ライフ5 リザーブ0

トラッシュ4

ビートルゴン

LV3 BP4000 Sコア

 

バーゴイル

LV3 BP5000 (1)

 

邪神域 LV1 (0)

 

バースト

有り

 

手元

無し

 

ダン「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ!」

 

弾 デッキ32→31 手札4→5

リザーブ7

 

ダン「俺は手札から灼熱の谷を3コスト、赤1軽減2コスト、レベル1で配置」

 

ダンの後ろに灼熱の溶岩が流れる谷が現れる。

現在の第19回制限改訂でも未だ制限カードである灼熱の谷を早速配置してくるとはな…

ちなみに灼熱の谷はバトルスピリッツ パック第5弾:爆神に登場した古き良きネクサスである。

 

ダン「さらに4コスト、赤に軽減2コストで光り輝く大銀河をレベル1で配置!」

 

またのネクサスの配置か…するとバトルフィールドの上空が星煌めく大銀河へと変わる。星座編第4章 星空の王者にて収録されたネクサスカードはバトルスピリッツ ブレイヴ最終回で弾を強烈にサポートした1枚。あの熱いシーンは脳裏に焼き付いて離れない。

 

ダン「ブレイドラにコアを1個、戦竜エルギニアスにコアを2つ置きそれぞれをレベル2に、これでターンエンドだ」

 

弾 デッキ32→31 手札5→3

ライフ5 リザーブ0

トラッシュ4

ブレイドラ

LV2 BP2000 (1) Sコア

 

戦竜エルギニアス

LV2 BP2000 (3)

 

光り輝く大銀河 LV1 (0)

 

灼熱の谷 LV1 (0)

 

バースト

無し

 

手元

無し

 

攻めないか…そりゃあブレイドラ、戦竜エルギニアス共に俺のアルティメットのBPを上回っていないからな。

 

駆「俺のターン…スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ」

 

駆 デッキ31→30 手札4→5

リザーブ0→5

 

駆「ビートルゴンのソウルコアを通常コアと入れ替える。

そして、邪神域のレベル1、2の効果によりこのネクサスシンボルは緑としても扱われる。よって3コスト緑1、究極1軽減1コスト、召喚条件ライフ2以上で獄風の探索者カゲロウ・シーカーをコアを1つ置きレベル3で召喚する。

尚、召喚に使用するコアはソウルコアとする」

 

細い殼人が背中の羽をはばたかせバトルフィールドに降り立った。

そもそも殼人というのは人型の虫をイメージをしており、このカゲロウ・シーカーも人のフォルムをしているが、外骨格も頭部もカゲロウのものである。

さて、このアルティメットも優秀な効果を兼ね揃えている。

 

駆「獄風の探索者 カゲロウ・シーカーの召喚時効果、召喚コストにソウルコアを使用していたら自分はデッキの上から3枚オープン」

 

オープンカード

バーゴイル〇

ネオダブルドロー✕

ビートルゴン〇

 

駆「微妙なめくりだな…その中のアルティメットカードを1枚加える。

バーゴイルを選択し、手札へ…残ったカードは破棄する」

 

オープンカード手札に加える

バーゴイル→手札に加える

ネオダブルドロー→破棄

ビートルゴン→破棄

 

駆 デッキ31→28 手札4→5

 

 

 

side change

 

 

 

獄風の探索者……か。

 

魔理沙「なぁ、さっきから駆の使ってるカードさ〜ネオダブルドローは分かるんだけどビートルゴン?だったりバーゴイルかな?今並んでるアルティメットも邪神域ってネクサスも見たことないカードなんだけど…みんな知ってるか?」

 

霧雨は首を傾げながらそう言った。あのアルティメット達を知らないだと?

そんな馬鹿な…

 

レイ「私も知らないなぁ〜聞いたことも無いしお店に1枚も無かったよ?」

 

早苗「私も全然知らないです。もしかしたら霊夢さん知ってるんじゃないですか?アルティメット使ってますし…」

 

霊夢「私もアルティメットは使うけど、あんなの初めて見たわ。それにあの禍々しさ……嫌な予感がするわ」

 

オーバも東風谷も博麗もあのアルティメット達と邪神域を知らないのか…

となると、この世界の住人達は邪神アルティメットの存在を全く知らないという可能性がある。

……そんなことは一先ず置いて最大の疑問となるのが何故一般人である天童が邪神の軍勢を扱えているのか…その理由が知りたいところである。

 

 

 

side change

 

 

 

駆「さらに、ビートルゴンにコアを一つ置き、レベル4に上げる。そして3コスト赤1、緑1軽減1コストでバーゴイルを召喚」

 

俺の場にもう一体ガーゴイルが現れる。

 

駆「バーゴイルの効果により、ボイドからコアを1個このアルティメットに置く。

…これでターンエンドだ」

 

駆 デッキ31→28 手札4

ライフ5 リザーブ0

トラッシュ1 Sコア

ビートルゴン

LV4 BP6000 (2)

 

バーゴイル

LV3 BP5000 (2)

 

バーゴイル

LV3 BP5000 (1)

 

獄風の探索者 カゲロウシーカー

LV3 BP5000 (1)

 

邪神域 LV1 (0)

 

バースト

有り

 

手元

無し

 

…手札の問題でこれ以上動くことは出来ない。ターンを終了するしかない。

しかし、次のターンならアレをすることは可能だな。

 

ダン「俺のターン!スタートステップ、コアステップ、ドローステップの時、灼熱の谷の効果でドローカードを+1する。よって2枚ドロー。その後手札を1枚破棄する。俺は金牛龍神ドラゴニック・タウラスを破棄。

そしてリフレッシュステップ、メインステップ!」

 

弾 デッキ31→29 手札3→4

リザーブ5

 

牡牛座の十二宮Xレアを破棄…確かにアルティメットしかない今の場では激突の意味は無いも同然だからな…

 

ダン「行くぞ駆!太陽よ、炎を纏いて龍となれ!

 

太陽龍 ジーク・アポロドラゴン

 

6コスト、赤2、青1軽減、3コストでコアをリザーブから2個、ブレイドラから1個置きレベル2で召喚する!」

 

弾は自身のキーカードと言えるスピリットの召喚を宣言。

すると、弾の隣から炎をその身に纏う紅いドラゴンがフィールドに現れる。

太陽龍 ジーク・アポロドラゴン…構築済みデッキ、[太陽の合体ドラゴン]にて初収録された弾の新たなる切り札。

懐かしさを感じさせるカードだな。

 

ダン「さらに!砲竜バル・ガンナーを4コスト赤2軽減1コストで太陽龍 ジークアポロドラゴンにダイレクト合体!

コストはコアが3個置かれている。戦竜エルギニアスから2個使う。

これらの行動によりコアが1個ずつになった。エルギニアスとブレイドラはレベル1にそれぞれダウンする」

 

背中に二門の大砲を装備したドラゴンが颯爽と登場。

そのドラゴンは背中に装備されている大砲をジーク・アポロドラゴンに託す。

それにより、ジーク・アポロドラゴンの翼は光となって消えるが、その代わりにその大砲が背中に装備され、より戦闘力の上がったジーク・アポロドラゴンが登場する。

 

ダン「バーストを1枚セットして、アタックステップ!

撃ち抜け!合体スピリット!!」

 

合体したジーク・アポロドラゴンは天高く咆哮し、歩を進める。

 

ダン「合体している、バル・ガンナーの効果により自分はデッキからカードを1枚ドローし、BP4000以下の相手のスピリットを破壊する…がアルティメットは対象に取れないな」

 

弾 デッキ29→28 手札1→2

 

駆「…こちらのフラッシュは無い」

 

ダン「俺も無い」

 

駆「そのアタックは…ライフで受ける」

 

ジーク・アポロドラゴンは背中の砲門をこちらに向ける。

 

ダン「合体スピリットはダブルシンボル!よってライフを2つ破壊する!」

 

そして背中の砲門から灼熱の弾丸が射出され俺のライフを2つ貫いた。

 

バリィン!バリィィン!!

 

ライフ5 →3

リザーブ0→2

 

ダブルシンボルはやはり身体への衝撃が半端じゃあないな…

 

駆「…ライフ減少後バーストを発動。絶甲氷盾の効果によりボイドからコアを1個ライフに置く。

その後のフラッシュは使用しない」

 

駆 ライフ3→4

 

ダン「氷盾だったか…これでターンエンドだ」

 

弾 デッキ29→28 手札1→2

ライフ5 リザーブ0

トラッシュ5

太陽龍 ジーク・アポロドラゴン

LV2 BP6000 (3) 疲労

右合体

砲竜バル・ガンナー

BP+2000

 

ブレイドラ

LV1 BP1000 Sコア

 

戦竜エルギニアス

LV1 BP1000 (1)

 

光り輝く大銀河 LV1 (0)

 

灼熱の谷 LV1 (0)

 

バースト

有り

 

手元

無し

 

駆「…スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ」

 

駆 デッキ28→27 手札4→5

リザーブ2→4 Sコア

 

駆「…よし、やってみるか…俺はカゲロウ・シーカーにリザーブからコアを2個、邪神域に1個置き、それぞれのレベルを上げる。

そして、レベル4となったカゲロウ・シーカーの効果により自分の究極シンボル全てを赤、緑としても扱う。よって9コスト赤6軽減3コストで

 

究極輝神アルティメット・オーバーレイ

 

を召喚する。

このカードの召喚条件は自分の赤のスピリット1体以上となっており、今のままでは召喚出来ない。

だが、邪神域レベル2の効果によりこのネクサスカードを疲労させることでアルティメットの召喚条件を無視する」

 

ダン「何!?召喚条件を無視…!」

 

駆「使用コアはカゲロウ・シーカーのコア2個と疲労した邪神域のコアを1個使う。そしてリザーブの通常コアとソウルコア、ビートルゴンのコアそれぞれをアルティメット・オーバーレイに乗せ、レベル4で召喚とする」

 

俺は邪神域を疲労させた瞬間、後ろの邪神域は禍々しい輝きを放ち前方のバトルフィールドに異次元の扉が生成する。

そしてその扉はゆっくりと開き始め、その隙間から光が漏れる。

扉が開ききった時、バトルフィールドは灼熱の炎と眩い光に包まれる。

発信源はまさにその扉の中に存在するアルティメット。炎と光をその身に纏うアルティメットは4枚の翼を広げ俺の横に降り立つ。

そして、そのアルティメットは猛々しい咆哮と共にその身に纏う炎と光を振り払いその姿を見せる。

紅の身体に黄金の鎧、雄々しく広がる翼を持ったドラゴン、アルティメット・オーバーレイが召喚された。

究極輝神 アルティメット・オーバーレイ…カードパック[アルティメットバトル06]にて登場した赤のアルティメットXレア。その効果はとてつもないほどの衝撃を与えるものだ。

 

ダン「アルティメットのXレア…霊夢の三龍神も凄かったが、お前のアルティメットもとてつもない迫力だな!」

 

弾はアルティメット・オーバーレイの巨大さと輝きに驚いた顔をしている。

 

駆「驚くのはまだ早い…アルティメット・オーバーレイのレベル3、4、5の召喚時効果。

 

[大抜刀]

 

によりこのアルティメットと合体可能な系統剣刃を持つブレイヴカード2枚までをコストを支払わずに召喚する。

…よって俺は手札から太陽神剣ソルキャリバーと火星神剣マーズブリンガーをノーコストでアルティメット・オーバーレイにダイレクト合体する形で召喚。

ちなみにアルティメット・オーバーレイはブレイヴ2つまでと合体できる」

 

アルティメット・オーバーレイは天に赤い光を一線を放つ。

すると、赤い炎をまとった2本の剣がバトルフィールドに向かって降ってくる。

アルティメット・オーバーレイはその2本の剣を空中でキャッチし、右手にソルキャリバー、左手にマーズブリンガーを装備した。

これによりアルティメット・オーバーレイのBPは格段に上がる。

 

ダン「アルティメットがダブル合体…!!」

 

駆「…ソルキャリバー合体時のBP上昇は4000、マーズブリンガーは5000。

計9000ポイントが現在レベル4のアルティメット・オーバーレイに加算される」

 

究極輝神アルティメット・オーバーレイ

LV4 BP23000+4000+5000=32000

 

ダン「BP…32000!!」

 

駆「このままアタックステップへ…ダブル合体アルティメットでアタック!」

 

俺はアルティメット・オーバーレイへ攻撃の指示を与えた。

その命令に従いアルティメット・オーバーレイは翼を羽ばたかせ空に舞い上がる。

 

駆「アルティメット・オーバーレイのレベル4、5のアタック時効果、[アルティメットトリガー]を発動……ロックオン」

 

上空のアルティメット・オーバーレイは身体から眩い光の閃光を弾に向かって解き放つ。

そして、彼のデッキトップのカード1枚が跳ね上がる。

[アルティメット・トリガー]…アルティメットが持つ必殺技といえる専用効果、相手のデッキの上のカードを1枚トラッシュに置きそのカードとアルティメット・トリガーを行ったアルティメットのコストを比べアルティメットのコストが大きければ[ヒット]、トラッシュに置かれたカードが大きければ[ガード]となる。

[ヒット]すれば次の効果を発揮でき、[ガード]なら何も起こらない。少しギャンブル性のあるとてもハラハラさせる効果をアルティメット達は持っているがヒットした時の効果は絶大だ。

 

駆「…さぁ、トラッシュに置かれたそのカードのコストを数えろ」

 

ダン「…3コスト、光導星剣ゾディアックソード」

 

弾は俺の方にはじき出させれたカードを提示する。

 

弾 デッキ28→27

 

アルティメットトリガー

究極輝神アルティメット・オーバーレイ

コスト9

VS

光導星剣ゾディアックソード

コスト3 負け

 

結果:[ヒット ]

 

駆「[ヒット]…!」

 

俺はバイザーで隠れたヘルメットの中でほくそ笑んでそう言う。

[コスト4以下]か……ラッキーだな

 

ダン「くっ、アルティメット・オーバーレイのコストは9、ゾディアックソードではガード出来ない…こちらのトリガーカウンターは無い!」

 

駆「ならば、アルティメット・オーバーレイの[アルティメット・トリガー]が[ヒット]した時の効果を発揮する………

と言いたいところだが、ここで火星神剣マーズブリンガーの効果。

このアルティメットの[アルティメット・トリガー]によって[ヒット]したカードのコストが全て4以下の時、この効果はターンに1回しか使えないが、そのヒット効果のかわりに自分のターン終了時、自分のアルティメット3体を回復させ、アタックステップとエンドステップを順番に1回ずつ行うことができる。よってマーズブリンガーの効果を使用する」

 

アルティメット・オーバーレイの左腕に装備されたマーズブリンガーが赤いオーラを放つ。

…火星神剣マーズブリンガー。こちらもアルティメット・オーバーレイと同じくカードパック[アルティメットバトル06]に収録された赤のブレイヴXレアであり、追加アタックステップを行い、ダブルシンボルのアルティメットで一気にライフをもぎ取る戦術が行えるようになった。

さぁ、マーズブリンガーの次はこの剣の効果だ…!

 

駆「続いて太陽神剣ソルキャリバーのアタック時効果を発動。

BP4000以下のスピリットを破壊する…よって戦竜エルギニアスを破壊!」

 

マーズブリンガーに続き、次は右手に持つソルキャリバーが灼熱の炎を解き放つ。オーバーレイは剣を一振、炎の刃のエネルギーがエルギニアスに向かって地を薙ぎ払い迫り来る。

エルギニアスは逃走を試みるが反応が1歩遅かった。故に間に合うことなく灼熱の炎で彼は丸焼きにされてしまった。

太陽神剣ソルキャリバー…アルティメット編のストラクチャーデッキ[新たなる太陽]にて収録されたアルティメットに合体可能な赤のブレイヴXレア。

アタック時に4000以下の相手のスピリットの破壊と[アルティメットトリガー]が[ヒット]したとき、[ヒット]したカードがアルティメットカードなら、相手の合体していないアルティメット1体を破壊する2種類の破壊効果を持っている。

小型焼きも可能だが運も良ければ大型のアルティメットも破壊可能なブレイヴだ。

 

ダン「フラッシュは無い!」

 

駆「こちらもだ」

 

ダン「ブレイドラでブロック!」

 

弾の命令を受けブレイドラは果敢にダブル合体アルティメットへ立ち向かう。

 

究極輝神アルティメット・オーバーレイ

LV4 BP32000

VS

ブレイドラ

LV1 BP1000

 

BPの差は天と地ほどの差、こちらが負ける要素は一切ない。

 

ダン「ここでフラッシュタイミング、コスト4でマジック絶甲氷盾を使用。

コストはリザーブのコア1個とブレイドラのソウルコア、そして合体スピリットからコアを2個使う。

ここでバトル中のブレイドラは消滅する」

 

コアを全て外されたブレイドラはオーバーレイの攻撃を受ける前に消滅した。

 

ダン「効果によりこのバトルが終了した時、アタックステップを終了する」

 

弾が絶甲氷盾のテキストを読んだ瞬間弾と俺のフィールドの間に氷の壁が張られる。

これで俺のアタックステップは終わった。

 

駆「…アタックステップ終了、エンドステップでターン終了…と言いたいところだが、火星真剣マーズブリンガーの効果によりダブル合体アルティメットを回復させもう一度アタックステップを行う!」

 

疲労し鎮座するアルティメット・オーバーレイはマーズブリンガーの力を受けて回復。再度戦闘態勢をとる。

 

 

 

side change

 

 

 

魔理沙「はぁ!?嘘だろ、もう一度アタックステップを行うだって!?」

 

霊夢「何よそれ…トリプルシンボルのアルティメット・オーバーレイとあのアルティメット達の猛攻撃でゲームエンドじゃない…!ここまで畳み掛けるなんて…まさに鬼ね」

 

マーズブリンガーの効果に霧雨は驚き、霊夢は冷静に状況を確認している。

正直、邪神の軍勢に究極輝神アルティメット・オーバーレイを取り入れるとは俺も驚いた。

ハッキリ言おう、あれは無茶苦茶な構築だ。オーバーレイ自体のコストが9と高い、そしてオーバーレイの効果を活かす専用ブレイヴが必須という2つの要素で手札事故の確率が格段に上がってしまうからだ。

 

早苗「でもあのバーストがまだ何かわからないですよ?このタイミングで断言してしまうのは…」

 

明夢「あぁ、東風谷の言ってことは正しい。しかしあのバーストが防御札でなければこのターンで確実に馬神は終わる…」

 

事故の確率が増えると入っても現状天童が勝利に近づいている。

使えるコアが一つだけしかない馬神がこの状況を打開するには伏せられたバーストに頼るしかない。今の状況ならブラフの意味は全くといって無い。天童ならこの状況、邪神達とオーバーレイのフルアタックで一気に馬神のライフを削りきるつもりだろう。

 

レイ「アルティメット・オーバーレイ!かっこいい…!!」

 

とオーバはこのバトル全体の状況よりも天童のフィールドのアルティメット・オーバーレイに見とれている様だ。

 

 

 

side change

 

 

 

…この光景に見に来た生徒たちも先生も驚いているようだ。

この[アルティメット]を中心としたデッキ構築に[自分の赤のスピリット1体以上]と召喚条件の合わないアルティメット・オーバーレイを投入するのは正直なところ手札事故の確率を上げる自殺行為に過ぎない。

しかし、この邪神域レベル2の召喚条件無視効果と赤と緑の混色メガデッキ特有のシンボル増加とコアブースト、そして優秀なドローソースカードを利用すればこの光景が実現できる。

赤緑の展開力とアルティメットオーバーレイの圧倒的一点突破の力技が合わさったデッキ。生前の世界、地元では他のプレイヤーから[邪神オーバーレイ]と呼ばれていた掟破りの[オリジナル構築]さ…!

 

駆「さらに攻撃だ…ダブル合体アルティメット!」

 

ダブル合体アルティメットは炎を纏い氷の壁に激突する。

 

ズドゴォォォォォォォォォン!!!!

 

激突の衝撃がバトルフィールド全体に伝わり、先程の氷の壁にだんだんとヒビが入り始める。

オーバーレイは追い討ちとばかりにその口から強大な火炎をヒビの入った氷の壁に向かって解き放つ。

氷の壁はオーバーレイの炎によりだんだんと溶けていき、粉々に爆散し、オーバーレイは弾のフィールドの上空に侵入しまたしても眩い光を全身から放つ。

 

駆「アルティメット・オーバーレイ、レベル4、5のアタック時効果、[アルティメット・トリガー]ロックオン」

 

弾のデッキトップが弾き飛びトラッシュに置かれる。

 

ダン「…コストは3エグゾーストエンドだ」

 

弾 デッキ27→26

 

アルティメットトリガー

究極輝神アルティメット・オーバーレイ

コスト9

VS

エグゾーストエンド

コスト3 負け

 

結果:[ヒット]

 

駆「…[ヒット]!」

 

ダン「こちらのトリガーカウンターは無い!」

 

駆「ならばアルティメット・オーバーレイの[アルティメット・トリガー]が[ヒット]した時このアルティメットに合体しているブレイヴ1つにつき相手のスピリット1体を破壊する。

アルティメット・オーバーレイに合体しているブレイヴの数は2、よって相手のスピリットを2体破壊するのだが、対象は疲労状態の合体スピリットのみだ」

 

アルティメット・オーバーレイは疲労し膝をついているジーク・アポロドラゴンに巨大な火炎放射を発射する。

その炎はジーク・アポロドラゴンを包み込み爆散させる。

 

ダン「くっ!砲竜バル・ガンナー、分離しろ!」

 

背中に装備された砲台がバル・ガンナーの元へ戻っていく。

 

駆「…逃がしはしない。太陽神剣ソルキャリバーの効果でBP4000以下の砲竜バル・ガンナーを破壊する」

 

火炎放射を解き放った後、アルティメット・オーバーレイはソルキャリバーを振りかざしそれをバル・ガンナーに向かって振り下ろす。バルガンナーの身体はソルキャリバーに両断され破壊される。

 

ダン「追撃か…!フラッシュは無い!」

 

駆「こちらも無い」

 

ダン「そのアタックはライフで受ける!」

 

駆「ダブル合体アルティメットはトリプルシンボル…よってライフを3つ破壊する!」

 

炎を纏った2本の星神剣でアルティメット・オーバーレイは弾のライフを3つ切り裂く。

 

バリィン!バリィン!バリィン!!

 

ダン「うぁぁあっ…!!」

 

ライフで受けた時の衝撃と痛みが弾を襲う。トリプルシンボルシンボルの合体アタックはダブルシンボルの比じゃない。

 

ライフ5→2

リザーブ1→4

 

ダン「これがトリプルシンボルのダメージ…!ジンジン来るね」

 

駆「そう言ってられるのも今のうちだ。そのバーストが防御札でなければ俺は残りのアルティメットで総攻撃を仕掛けるまでだ」

 

ダン「…いや、このターン耐えさせてもらうよ。ライフ減少後バーストを発動、アルティメットウォール!」

 

駆「しぶといな…」

 

ダン「まだまだこのバトルを終わらせる訳にはいかないからな。

バースト効果によりこのバトルが終了した時アタックステップを終了させる。フラッシュ効果は使用しない」

 

駆「…アタックステップ終了、エンドステップで俺のターンは終了だ」

 

駆 デッキ28→27 手札5→2

ライフ4 リザーブ0

トラッシュ3

究極輝神アルティメット・オーバーレイ

LV4 BP23000 (2) Sコア 疲労

合体[1]

太陽神剣ソルキャリバー

BP+4000

合体[2]

火星神剣マーズブリンガー

BP+5000

 

ビートルゴン

LV3 BP4000 (1)

 

バーゴイル

LV3 BP5000 (1)

 

バーゴイル

LV3 BP5000 (1)

 

獄風の探索者 カゲロウシーカー

LV3 BP5000 (1)

 

邪神域 LV1 (0)

 

バースト

有り

 

手元

無し

 

 

 

side change

 

 

 

ほぉ、バーストはアルティメットウォールか…首の皮1枚繋がったというところだな。

 

魔理沙「あ、アルティメットウォールか…危なっかしいがなんとか耐えることが出来たな。

弾のしぶとさもそうだけど、駆の攻撃も凄まじいよな…」

 

早苗「駆さんの太刀筋は攻撃時に次の相手ターンでの防御や、自分のスピリットの耐性を十分に考慮しつつ徹底的に攻めますからね。

次の弾さんのターン…ドローステップでのカードにかかってますね」

 

レイ「弾君の手札1枚だもんね…」

 

明夢「この現状をひっくり返せるカードが来なければ次のターンで終わる。ここが1番重要になるな」

 

俺としてはこの時点でゲームエンドまで持っていかれてしまうと困る。

俺はまだ天童のあのデッキの全てを知り尽くしている訳じゃあない。あのデッキの情報が欲しいのだ。

 

 

 

side change

 

 

 

駆「首の皮1枚繋がったってところか…」

 

ダン「正直危なかった…伏せたバーストカードがアルティメットウォールじゃなかったら終わっていたよ」

 

駆「…君のターンだ」

 

ダン「あぁ、分かってる」

 

アルティメットウォールが繋げたワンターン…ここで決めたかったが仕方は無い。

この手札と盤面で彼の攻撃を凌ぐしかない。

 

 

To be continued……




次回予告
頭の中が真っ白になった。
信じていたものが、支えになってくれていたものが突然目の前から消え去った時のこと。
誰にもわからない…大切なものを失った人間にしかわからない絶望だ。

次回、バトルスピリッツ 欠落

Turn-28 ブレイヴ✕リヴァイブ



…動き始めた歯車を止めることは出来ない。

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