モブ「パープル色のライダーが逃がしてくれたんです!!」   作:オラオラドララ

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モンハンが楽しすぎて更新が疎かに。ごめんね。


というか、ゼロワンのopに紫ライダーっぽいのいなかった?気のせいかな?

あと、ゼロワンが期待以上の面白さで今後が楽しみ。推しはイズちゃんで決まりだ!


第五十六話 vsシトリー眷属 決着

リアスside

 

マスクドライダーシステム。私が使うサソードのライダーシステムは、冥界ではそう称されている。

 

作られた発端の話をしよう。まぁ、そこまで難しい理由じゃない。先の戦争で純血悪魔が大きく減少した後、悪魔の駒以外の戦力強化を施すべく、製作の提案が下されたとのこと。

 

技術者達は、『神にさえ対抗出来る速さ』を軸に開発を進め、幾たびの研究と実験を繰り返した。

 

そして試行錯誤の末、漸く完成に至った。それが『仮面ライダーサソード』……現在、私が変身するライダーである。しかし、それを扱うには、ある『資格』が必要だった。

 

それは、何事も極めようとする果てなき向上心。貴族としての誇り、高貴なものとしての振る舞いを絶対に崩すことなきもの。それこそがゼクターを手にする為の条件。

 

強き精神と強き肉体。その両方を兼ね備えてこそ、あのサソードゼクターに認められ、始めてライダーとしての力を行使することが可能なのだ。

 

そして製作当時、その条件に最も当てはまり、力を扱えたのは『ヴェネラナ・グレモリー』。バアル家出身の……私の母だった。

 

母は世のため国の為、悪魔に害する敵を排除する為に尽力した。まぁ、言うなれば旧魔王派の連中のことね。

 

しかし、グレモリー家私という子供をお腹に身籠り、私を産んだ後……私が物心つく前に、彼女は戦線から身を引いた。それだけではなく、サソードゼクターの所有権を私に譲ったのだ。

 

理由は何故か分からない。しかし当然、私もゼクターを使用する為に心構えや肉体を鍛えた。お母様のように、強くなりたかったから。

 

……それも、()()()()()()()()()()()のだけれど。私の詳しい事情は、もう少し後に話すこととしましょう。

 

そして、私の目の前に、同じゼクターの装着者が立っている。

 

ゼクターの所有条件は分からない。しかし、それを持つということはそれ即ち、彼女も私と同じように鍛錬をしてきたということ。決して、侮ることはしない。そんなことがあれば、一瞬で決着がつく。そう思わせるほど、ソーナからはゲームの勝利への情熱、執念のようなものが感じられた。

 

しかし、このフィールドで戦う点で注意すべきなのはそこだけではない。その一つとして、私の滅びの魔力……この魔力は破壊力は抜群で威力の調整はかなりシビアなもの。接触した際、器物へのダメージが大きい。よって、遠距離攻撃は極力避けるべきだろう。

 

「フッ!」

 

「ッ!」

 

ガキィンッ!

 

突如の先制攻撃が私に襲いかかる。ソー・ナンスは、私との間合いを詰めると手刀の構えに移行。腕に水を纏わせ、まるで剣のように形を変え、私目掛けて振るう。

 

「ぐっ!変身!」

 

『HENSHIN』

 

サソードゼクターがすぐさま私のサソードヤイバーに自動的に装着されたことで、なんとか変身は完了した。サソードヤイバーでその水の剣を受け止め、押し戻そうとしたものの、逆に押し返されて後退してしまう。

 

水がまるで刃物のような鋭さを持つなんて……。相当に洗練された魔力の形態変化ね。

 

「今度はこれよ」

 

「むぐっ!?ごぼっ!?」

 

立て続けに彼女の攻撃が行われ、今度は水の球体を作り出し、私をその中に閉じ込める。動くことはできても、私が行こうとする方向にソー・ナンスは同じ方向へと水の球体を移動させてくるので出ることができない。このまま、溺れさせてリタイアを狙うつもりなのだろう。

 

だけど、そうはいかない。

 

(フッ!)

 

滅びの魔力を纏わせたサソードゼクターを両手で持ち、そのまま水の中で思いっきり前転をするように振るい、月輪を描くように斬撃を放つ。すると

 

ザンッ!!

 

形成された水の球体フィールドは真っ二つに割れ、崩れたことで脱出する。

 

「やっぱり、簡単には捕まえられないのね。でも、これならどうかしら」

 

来る……次の攻撃が!

 

氷欠泉(アイス・ゲイザー)

 

氷の塊が噴水のように地面から飛び出て、私は咄嗟の反応でジャンプして躱す。これは、あのプール掃除の時も見たことのある技……。

 

「そこっ!」

 

「ッ!?ぐはっ!」

 

ドォォォンッ!!

 

避けたと思えば、背後からの後ろを振り向いた時にはもう遅い。背後に回られ、即座に背中に強打されて地面へと墜落する私。

 

「げほっ……避けられるのを想定して、即座に死角からの攻撃……流石ね」

 

地面からの攻撃をジャンプで避けるのは、正直私の癖のようなものだ。それを読み取り、動きを読むことで先回りし攻撃を仕掛ける。

 

なるほど、私の癖をよく分かっている。ソー・ナンスは、相手の分析が得意故、このゲームでも戦略で私は劣っている。相性の良くない小猫を椿姫にぶつけたり、アーシアの最大の武器であるネガ電王を封じ、ギャスパーのボトルを奪うなど、悉く私達の戦力を削いできた。

 

「どうしたのリアス。いつものキレがないわよ」

 

「えぇ、なにせこのフィールドだと色々制限されてね。攻撃のバリエーションが色々封じられて困ってるのよ」

 

勿論、それが大きな要因ではない。あのガタックゼクターのお陰もあって、ソー・ナンスの動きが今までとは段違いにキレがある。恐らく、ガタックゼクターが上手くソー・ナンスの身体とシンクロしているのだろう。故に、彼女の力は飛躍的に上昇しており、今でも攻撃を受けた背中がヒリヒリする程に痛みが消えない。

 

「フィールドも戦略も、地の利があるのは貴女達でしょうね。現状は、確かに貴方の方に流れが傾いているわ」

 

「何をいいたいの?」

 

「アーシアを無力化。ギャスパーを落とす。椿姫は小猫に優勢。朱乃をあえて放置。攻撃力を削がれたことで、その内私は、貴女と他の眷属に囲まれて劣勢を強いられる。そんな状況を作り出そうとしていることは分かってる。このまま勢いをつけた貴女達に、負けることだって十分にあり得る」

 

「……だというのに、なぜ貴女は笑って―――」

 

「―――だけど!」

 

「ッ!?」

 

砕けた刃は、戦況をガラッと悪い方向へと変える。そう、それはその通り。ソーナの狙いはまさにそれだ。それでも……。

 

「それは削いだ攻撃力が、()()()()()()()()()()の話よ」

 

ウチの()()はまだ死んでない!!

 

「ッ!?」

 

「感じたようね。あの子のとっておきを」

 

「何、この膨大な魔力は……!?」

 

ソー・ナンスの手は震えていた。高い魔力を有する私達でさえ身震いするような、そんな魔力がフィールドの何処かで感じ取れた。何か嫌な予感をしたであろう彼女は焦りが見える顔で私を睨む。

 

「貴女達、まさか……!!」

 

「ソー・ナンス。教師になるなら一つアドバイス……私達グレモリー眷属の戦法は決して生徒に教えない方がいいわよ。かーなーり、ぶっ飛んでるから♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称side

 

アーシア・アルジェント。彼女はネガ電王の力を封じられたことで、戦力が大幅ダウンしたとみなされ放置されていた。

 

それをリアスは利用した。放置されるならそれでいい。ならば、好き勝手させてやろうと。

 

「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆(こんこう)を望みたもう。覚醒のとき来たれり。無謬(むびゅう)の境界に落ちし理。無行(むぎょう)の歪みとなりて現出せよ!」

 

アザゼルから紹介してもらった魔道書を読んだアーシアは、一つだけ、ある必殺技を会得した。その技を放つ為の準備として、呪文を詠唱し、このフィールド全体に被さるほどの真上に大きな魔法陣を上空に展開すると、そこにソーナやリアスさえも身震いするほどの膨大な量の魔力が蓄積されていく。

 

実はこのゲーム中、それを放とうとしたのだがルール上封印されていた。しかし、作戦Dを遂行するためにその封印が解かれたことで高揚感に満ち溢れるアーシアは解放を許可されたことで歓喜。彼女の昂ぶる胸の鼓動に比例するかのように、魔力は限界を超えてどんどん肥大していく。

 

「私が行く!!」

 

草下は、アーシアの元へと急いで飛んでいく。それを木場が止めるかと思いきや、何故かそれを見送ることに残った二人は疑問に思う。

 

「アーシアさんを止められるとマズイんじゃないの?」

 

「……いや、これでいい。それはそうとお前達、猛獣に近づかないのは良いが、餌を与えず、放置しすぎというのも良くないぞ」

 

「「えっ?」」

 

木場の言っている意味が分からず、気の抜けた声で返す仁村と巡。その意味は、すぐに理解するのであった。

 

一方、アーシアの居場所を感知し終わった草下は、彼女の元へと全速力でたどり着こうとスピードを上げていた。

 

「このままでは、マズイことになる……急がねば!」

 

このスピードなら、この魔力を解放する前にアーシアを仕留められる。そう思っていた。しかし

 

「ハッハハハァッ!!」

 

「ッ!?むぐうっ!?」

 

なんと、横からギラギラと目を輝かせた朱乃が急接近し、草下の両頰を鷲掴み。そのまま草下の目的地とは別方向へと突進していく。

 

(姫島先輩!?何故ここにっ!?)

 

「みぃぃつけたぁぁぁ……!!」

 

(まさか……!!)

 

そう、朱乃は待ち構えていたのだ。アーシアが動けば、きっと彼女を止めようと誰かが駆けつけてくると予想して。

 

「ウラァッ!!」

 

そのままアイアンクローの体勢で朱乃は草下を食品コーナーへと思いっきり投げ飛ばす。

 

ドォォォォォォン!!

 

草下は激突と共にピクピクと身体を痙攣させながら、だが、まだ戦闘不能には陥っていない。

 

「あぁ〜……」

 

王蛇には変身しておらず、首をぐるりと回した後にゴキゴキと身体の骨を鳴らす。口の端を上げているのをみると、よほど対戦相手に出会えたのが嬉しいのだろう。

 

そんな彼女はまるで、殺生に飢えた死神のよう。気だるさを見せ、ふと下を見ると目をほんの少し輝かせる。

 

「おおっ……(さば)か……」

 

魚が落ちていた。恐らく、草下が食品コーナーに激突したことで衝撃で飛ばされてきたのだろう。彼女は飛んできた魚を品定めするようジッと見、ペロリと舌を出すと、観戦者の誰もが予想だにしない行動に出る。

 

ゴリッ!ムシャムシャッ!

 

魚を持ち上げ、勢いよくガブリついて豪快な咀嚼音と共に食事。一部の者は若干引いており、それでも関係なく朱乃はその魚を食べる。

 

そして勿論、生である。再現されているとはいえ、新鮮さ満載の立派な生魚であった。しかし

 

「鯖じゃねェッ!!」

 

どうやら食べたい魚ではなかったようだ。

 

草下はもはや戦闘不能。食べたものが望みのものでもない。待っていた楽しみが一瞬にして消えたことで、朱乃のやることは作戦Dの完遂のみ。

 

「……じゃあ、もういいや」

 

ボソッと呟くと、両手を大きく上にあげて魔力を貯める。そして、フィールドの外……その上空に巨大な魔法陣を形成。それも、今アーシアが詠唱して形成した魔法陣に重なるように…だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ソーナの女王である椿姫も、この状況に危機感を感じていた。先程まで上空にアーシアの魔力を感じ、今度は同じ場所に朱乃の魔力まで感じるようになった。何かしらの破壊攻撃が降り注ぐと予想するが……。

 

「しかし無駄なこと!空から降って来るのがわかれば、私の追憶の鏡で彼女達の攻撃を押し返せる!」

 

追憶の鏡により、彼女はアーシア達の魔力を跳ね返すことが出来る。それはリアスも分かっている。

 

だからこそ、任せたのだ。

 

「それを止めるのが、私の役目です」

 

そう、この場にいる塔城 小猫ただ一人に。勝利の法則を見つけた小猫は、すぐさま策を実行に移す。

 

『ロック!』

 

まずは、鍵の力が込められた『ロックフルボトル』を振り、スクラッシュドライバーに装填。

 

『ディスチャージボトル!潰れなーい!ディスチャージクラッシュ!』

 

「フッ!」

 

ガシャンッ!!

 

「なっ!?鏡が!!」

 

小猫が手を伸ばすと、瞬く間に椿の鏡全てが鎖によって縛り付けられる。鏡に攻撃するのではなく、縛り付けることで効力を失わせる。予想外の事態に椿姫は今ゲーム一番の驚きの表情を見せる。

 

「よしっ」

 

『ドラゴン!』

 

今度は、コカビエルがスマッシュになった時に成分として取り出し浄化させたボトルである『ドラゴンフルボトル』を振り、スクラッシュドライバーに装填。

 

『チャージボトル!潰れなーい!チャージクラッシュ!』

 

「オリャァァァァッ!!」

 

蒼い炎が小猫の拳に纏わりつき、渾身の力を込めて拳を前に突き出す。背後に現れた蒼いドラゴン型のエネルギーが雄々しく咆哮を上げ、拳と連動するように突進していく。

 

「くっ!ハァッ!!」

 

虚しい抵抗だと分かっているが、効力の失った鏡を前に集めて全力でガードをする椿姫。しかし、それも長くは持たない。

 

「ダァァッ!!」

 

「ぐぅぅ……あぁぁぁぁあっ!!」

 

気合いの一声でドラゴンの突進が一層強まり、効力の失った鏡の盾は次々と打ち破られ、エネルギーの奔流は椿姫を飲み込み、戦闘不能へと追い込んだ。

 

「そ、そんな……」

 

「お膳立てはしてあげたんですから、派手にぶちかましてください」

 

誇らしい顔をする小猫。合図を送る為、今の言葉は通信として送る。それを聞いたアーシアと朱乃は、互いに攻撃の準備が完了させたことで、漸く必殺技を放とうとする。

 

「踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり。万象等しく灰塵に帰きし、深淵より来たれ!これが冥界最大の威力の攻撃手段、これこそが、究極の攻撃魔法ッ!!」

 

「私と戦ってくれない奴は邪魔なんだよ……!!」

 

「穿てッ!エクスプロージョンッッ!!」

 

「レイジング・ボルトォォォォォォォォォォォォッ!!」

 

アーシアの放つ究極の爆発魔法。朱乃の放つ怒りの雷。限界まで引き出した二つの力が混ざり合い、フィールドに降り注いだ。

 

ドガァァァァァァァァァンッッ!!!

 

これはもはや、爆発とか落雷というより……二つを合わせて『爆雷』という表現が正しいだろう。フィールドを飲み込み、眷属を飲み込み、あらゆる物体と物質を悉く破壊していく。

 

『み、見てください!フィールドが!!フィールドそのものがぁぁぁぁぁぁっ!!!』

 

眩い光が押し寄せ、観客の視界を奪う。聞こえるのは爆雷による轟音のみで、次に実況が目を開けた時にはとんでもない光景が広がっていた。

 

『こ、これは……デパートが……建物が無くなってしまったぁぁぁぁぁっ!!』

 

瓦礫の山となった建物。何もかもが崩れ去ったフィールドに、実況や観客達は唖然とするしかなかった。

 

『えーっと、フィールドの多大な破壊は強制退場とみなされるのですが、この場合は一体どうなるのでしょうか。解説にお聞きしましょう」

 

『えー、そうですね。眷属が強制退場となるだけで『反則』ではありせんからね。フィールドの多大な破壊を禁ずるのはあくまで『制限』ですから。ルールの裏をかいてきた……といえばいいのでしょうか』

 

『なるほど……ん?おおおおっと!!観客の皆さん!あの瓦礫のてっぺんをご覧ください!!』

 

どうやら、予想外なことは起きたが試合は続行らしい。そんな中、実況はフィールドの中心に『ある人物』姿を発見。

 

先程の爆雷のせいか、丸焦げになりながらも、凛々しい立ち姿で人差し指をてっぺんに掲げるアーシアの姿がそこにあった。

 

「祝えッ!!我こそは、邪王心眼を操りし闇の血統なり!!その名もアーシア・アルジェント!!今まさに、新たな究極奥義を披露した瞬間である!!」

 

レーティングゲームのデビューを祝って欲しいと願い、盛大な声を上げるアーシア。自分の存在を今ここに示すことで、満足げな顔をすると、バタッと前のめりに倒れる。

 

「あひゅぅ〜……」

 

「あはっ……ザマァみ……ろ……」

 

アーシアは、今の爆裂魔法により魔力を使い果たし、更には自分の攻撃で自滅も上乗せで完全にノックアウト。朱乃も同様で、自身の魔力を全て使い切り、これまでのフラストレーションを一気に解放したことで満足したのか、リタイア寸前の際には良い笑顔で消えるのだった。

 

『リ、リアス様の女王一名、僧侶一名、フィールドの多大な破壊を犯したため強制リタイア……並びに、リアス様の騎士一名、戦車一名……ソーナ様の女王一名、戦車一名、僧侶一名、騎士一名、兵士一名……リタイア』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『な、なんとぉぉぉぉっ!!まさかのルールぶち破りで王以外の全ての眷属だけでなく、フィールドの全てを葬り去ったぁぁぁぁぁぁっ!!残っているのは二人の爆撃によって残された瓦礫の山のみぃぃぃぃぃっ!!』

 

「メ、メチャクチャだ……」

 

「脳筋どもめ……」

 

ゼノヴィアとイッセーもテレビの前で完全に呆れていた。

 

「それにしても、小猫の活躍がここで終わって残念だったなイッセー」

 

「……フン、どうでもいい」

 

この男、口ではそう言うがしっかりと小猫の活躍をその目でジーーっと見ていた。それがゼノヴィアに気づかれることはない。

 

「どうでもいいって……アンクみたいになるなよぉ。アレと同じになるぞ?」

 

「おい!俺をソイツと比べんな!こんなイガグリ頭と!」

 

今まで黙ってたアンクはゼノヴィアの言葉で声を荒げる。そこで、自身のヘアスタイルをイガグリみたいとバカにされたと感じ、カチーンと来たイッセーはメンチを切って言い返す。

 

「おい、イガグリバカにすんなよトサカ野郎。イガグリの何処が悪いってんだ、アァ?」

 

「別に悪くねーが蒸して食うぞクソ野郎」

 

「あぁん!?」

 

「おぉん!?」

 

ゴチンと互いの頭をぶつけ、グリグリと押し付けあう。火花を散らすかの如く、二人。

 

「フンッ!」

 

「ムゴッ!?」

 

アンクは自身のグリードとしての腕でイッセーの両頬を鷲掴みして、先制攻撃を仕掛ける。そのまま身体を持ち上げ、イッセーは地面から足が離れてジタバタともがく。

 

「ハッ!下等な生物である人間如きが、神を名乗るなど傍ら痛い!欲望の権化であった『王』にすら力が及ばない神と同等とは程度が知れる!!」

 

「王………?」

 

アンクの言う『王』という言葉に反応するゼノヴィア。封印された時の話と何か関係があるのかと、気になって聞いてみようとしたが、次にイッセーが発する怒号によって掻き消される。

 

「むぎゅぅ……!!俺はそれ以上のォォォ……神だァァッ!!」

 

「うるせぇぇぇぇぇっ!!」

 

「いや、どっちも煩ぁぁいっ!!お前達、少しは仲良く出来ないのかぁぁぁっ!!」

 

結局聞けず終いとなり、なんとか二人を鎮めようとするゼノヴィアもヒートアップ。するとそこに……。

 

「どうしたんだね!?何か事件でも……あれ?」

 

ジオティクスがバンッとドアを勢いよく開けて部屋に入ってくる。イッセー達が騒いでいるので何事かと駆けつけてきたのだろう。

 

「あっ、ジオティクス様!どうされたんですか?」

 

ジオティクスが入ってきた一瞬でどんなマジックを使ったのか、イッセーとアンクはいつのまにか同じベッドに移動し、布団をかけられて仲良く寝ていた。

 

「いや、通りかかったら、なにか物凄い怒号が聞こえたからどうしたのかと……というか、今一瞬喧嘩しているように見えたのだが……あれ?」

 

「あーー……どうやらこの二人、眠くなってきたようで私が落ち着かせていたところなんですぅ〜。ねーんねんころーりー」

 

「おぎゃーおぎゃー」

 

「ぐわっ、ぐわっ」

 

(いや、『おぎゃー』と『ぐわっ』って。なんだか別の意味で心配になってきたのだが)

 

「そ、そうか……何かあったら言うんだよ?」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

棒読みの鳴き声を発する二人を怪しげに見るが、一応何事もないと安心し、部屋を出て行くジオティクス。それに対して、ニコッと笑って見送るゼノヴィア。

 

しかし、イッセーとアンク。この二人、大人しく寝ているように見えるが、実は布団の中で互いを思いっきりつねって静かなバトルを繰り広げていたのはゼノヴィアですら気づかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、フィールドでは互いの王のリタイア判定は行われていない。つまりそれは、リアスとソーナは未だフィールドに健在ということを意味していた。

 

「ぷはぁっ!!あ、危なかった……」

 

瓦礫に埋もれていた水の球体が瓦礫を押しのけながらフィールドに浮上。その中にはリアスとソーナが中に入っており、

 

「こんな無茶苦茶な方法で……一対一に持ち込まれるなんて……」

 

『おおっ!やはり二人の王は生き残っていた!どうやら、ソーナ様がお作りなられた水の球体フィールドにリアス様の滅びの魔力を纏わせてコーティングさせることで、爆雷の威力を軽減させたようです!』

 

本当はソーナが自分を守るつもりで水の球体を作ったが、リアスも自身の身を守るためにその中へと避難した。しかし、耐久力を上げるためにリアスが滅びの魔力を上乗せして手助けをしたのだ。

 

お互い、自分を守るつもりが、相手も守る結果となってしまった……といった所だろう。

 

「作戦D。それはデストロイのDよ。さーて、建物が吹き飛んだから……これで、思いっきりやれるわね」

 

(忘れていた……そもそもリアス達が普通にゲームをするわけがない。何かしらの思い切ったアクションを仕掛けてくるのは、ライザーとのゲームを記録で拝見して分かっていたことじゃない)

 

相性、戦法……他の要素を注視していたことで、ソーナは大きく見落としていた。

 

―――『グレモリー眷属の破天荒さ』を。

 

破天荒でいえば、その筆頭である朱乃を大人しくさせていたこと。予想外の攻撃方法を持っていたアーシア。前者に至ってはその時点で何かしら厄介なことを仕掛けて行くことに気がつくべきだった。

 

しかし、こうなった以上四の五の言ってはいられない。

 

「滅びの魔力を全力で行使できるようにしたってわけね。けど、全力で戦えるようになったのは貴女だけじゃない」

 

ドォォォン!!

 

今まで一度しか見せていない『超悪魔人(スーパーアクマジン)』。それを自分の意思で発動し、魔力を増幅させた。リアスも同じく、力を込めて超悪魔人の力を引き出し、互いは特徴的なオーラを纏う。

 

「今までは怒りによって魔力を増幅させることしか出来なかったけど、それをコントロールした結果がこれよ」

 

次第に周りの気温が低くなる。ソーナが纏うのは、セラフォルーと同じ血筋を持つからこその冷気の魔力。体内から漏れ出す冷気により、気温は真冬に近いものへと変貌。

 

「フッ、いい試合になりそうね」

 

一方、リアスは自身のバアル家の血筋から黒い雷のようなオーラ。それはバチバチと音を立て、リアス自身、盟友との戦いに向けて胸を踊らせる。

 

冷気のオーラを纏わせるソーナと滅びのオーラを纏わせるリアス。両者はフィールドという縛るものがなくなったことで本気を出して戦いに臨むのだった。

 

勿論、これだけではない。このライダーシステムにより、また姿を変えることで本気という意思を本当の意味で示すことが出来る。

 

「「キャストオフ!!」」

 

『『CAST OFF』』

 

リアスはサソードゼクターの尻尾部分を押し込み、ソーナはガタックゼクターのホーンを開くことで互いの装甲の一部が吹き飛び、互いのパーツがぶつかり合うことで身体への激突は防ぐ。そして

 

『CHANGE SCORPION』

 

『CHANGE STAG BEETLE』

 

ソーナのライダーフォームは、装甲を脱いでスタイリッシュになっただけでなく、頭部の下がっていたツノの部分が上がることでよりクワガタらしい姿へとなる。

 

両者は鎧を脱いでライダーフォームへと変わると、横腰のボタンを押してクロックアップを発動する。

 

〈推奨BGM RIDER CHIPS〉

 

「「クロックアップ」」

 

『『CLOCK UP』』

 

二人は観客の目にも留まらない尋常でないスピードで戦いを繰り広げる。

 

「フッ!」

 

クロックアップを発動した直後、リアスはソーナの元へと駆ける。その際に、ソーナに向けて滅びの魔力を放つ。

 

「無駄よ」

 

ソーナは迎え撃つように氷の魔力をぶつけさせる。結果、滅びの魔力を使った魔力弾が、ソーナの氷の魔力よって凍結。初手の遠距離攻撃は失敗に終わるが、それでも構わずリアスは走り出す。

 

「フッ!」

 

間合いを詰め、剣を振るうリアス。ソーナは先程、水の刃をその腕に創造したが、今度は氷の刃を創造。腕に纏わせし氷の剣でリアスではなく、リアスの剣目掛けて思いっきり振るい返す。

 

キィィン!!

 

「!」

 

耳に響く金属音に似た音。それと共に、サソードヤイバーが氷の剣によって宙へと弾かれ放り出された。

 

弾かれたサソードヤイバーは離れた所の地面に突き刺さる。得物が手元から消えたことで、ソーナはすかさず氷の剣を解き、ストレートのパンチから畳みかけようとした。だが

 

ドゴォッ!

 

「ごはっ!?」

 

当たったのはソーナの拳ではない。鈍い音はソーナの腹部から。つまり、リアスの拳。紙一重で躱し、カウンターをお見舞いしたのだ。

 

「フッ!」

 

「グハッ!!」

 

先程のお返しと言わんばかりに、剣を弾かれるのを想定して躱しつつのカウンターパンチ。そこからハイキックを叩き込み、ソーナは衝撃で飛ばされる。

 

次なる攻撃を仕掛けようとするリアスは、弾かれたサソードヤイバーを拾って再び走り出す。しかしソーナは彼女を近づけさせまいと、複数の氷弾をリアスに向けて飛ばす。

 

「ッ!見える!」

 

リアスはその氷弾を自身に当たるものと当たらないものを判別し、当たるものだけをサソードヤイバーで弾く。

 

その間に、ソーナは近くの瓦礫を纏めて凍らせて巨大な氷の塊を創り上げる。そして銃撃をやめ、ガタイのいい筋肉質の男が上げるべき、その氷塊を彼女は全力で持ち上げてリアスへと投擲。

 

「ッ!?」

 

リアスは避けようとしたが、足が何かに捕まっていることに気づく。見れば、足が彼女がいつのまにか地面に放出していた氷でガチガチに固定されていた。氷弾はあくまで足止め程度の目的で、本命はこれだったのだ。

 

ドゴォォッ!!

 

「ガッ……!!」

 

当然、動けないリアスはその氷塊に直撃。氷塊は割れ、リアスは数十メートル程飛ばされる。飛ばされて地面をバウンドしていく彼女だが、剣を突き刺してブレーキにすることで体勢を立て直した。

 

「もらった!」

 

「甘い!」

 

キィン!!

 

息つく暇もなく、ソーナは上からリアスに襲いかかる。右肩に装着された右手用のプラスカリバーと左肩に装着された左手用のマイナスカリバーの2本で構成されている『ガタックカリバー』をそれぞれ片方の手で持ち、二対の刃で斬ろうとするが、リアスの素早い反応からサソードヤイバーで受け止められる。

 

ガタックカリバーで次々と斬撃を繰り出していくソーナ。しかし剣技では、やはりリアスが上。相手が二本の剣でも、リアスはそれを悉く捌いて直撃を防ぐ。

 

「フッ!」

 

ソーナはリアスから距離を取り、拳を地面に叩きつける。その拳から氷の魔力を放出し、地を凍らせ、そこから細長い氷を生成。複数作り出し、ウネウネと動きながら素早い動きでリアスへと襲いかかる。

 

「くっ!」

 

リアスは捕まらないよう、躱して逃げ続ける。しかし、まるで生き物のように氷の触手は容赦無く追尾し続ける。このままでは追いつかれるのも時間の問題。

 

状況を打破する為にリアスはすぐさま策を実行に移す。まずは、追いつかれそうになった際、リアスは足を止めてその場に停止。

 

ビュンッ!!

 

四方から囲み、止まったリアスに迫り来る氷の触手。今度は先端が鋭利な槍へと変わり、風を切る音と共に勢いよく突き刺そうとする。

 

「一刀流……百華乱れ桜(ひゃっかみだれざくら)ッ!」

 

しかし、自身に触手が迫る瞬間、サソードゼクターを全力で振るうリアス。剣は大きく揺れ動くような軌道を描き、縦横無尽に舞い踊る斬撃によって氷は全て、紙切れのように切り裂かれる。

 

「ハァァッ!!」

 

反撃として滅びの魔力を纏いし剣で大地を穿ち、そこから斬りあげることで巨大な斬撃波となってソーナへと襲いかかる。地を抉る黒き刃により、地は悲鳴をあげ、彼女は側転をして攻撃を躱した。

 

抉られた地面は、瓦礫へと変わって大量に宙へと浮かぶ。クロックアップで地面には落ちない。というより、二人が速すぎて瓦礫の落ちるスピードが遅すぎるだけなのだが。

 

キィンッ!ガキィンッ!!

 

両者は、それを足場とし、次々と別の岩へと飛び移って相手へと近づいて互いの持つ刃をぶつけ合う。

 

「でやっ!」

 

「ハァァッ!!」

 

離れては近づき、近づきは離れての繰り返しで、二人の持つ刃が交差し続ける。時には防ぎ、時には切り傷をつけられ、互いに一進一退の攻防が続く。

 

この速さを肉眼で捉えられるのはおらず、ただ高速で行われている戦いを観客はただただ『凄い』という感想しか抱くことが出来ずにいた。

 

「はぁ……はぁ……」

 

「ぜぇ……ぜぇ……」

 

まるで周りが止まったように見える二人は、喋っても周りには聞こえない。一度息を整える為、それを利用し、一度攻撃を止め、ここでは聞きづらいことをリアスはソーナに問う。

 

「ふぅ……そういえば聞きたかったのだけれど、どうして貴女がゼクターを持ってるの?」

 

ゼクターの所有出来るものは限られている。その中でソーナが選ばれた理由を知りたかった。答えられないものかと思えたが、ソーナは案外簡単に答えてくれた。

 

「……私達、若手悪魔は冥界にとっての兵士に選ばれたのよ」

 

「兵士……?次期当主である私達は、表向きの貴族で……戦う為に利用されるってこと?」

 

推測からの発言に、ソーナは頷く。それは決して明るい表情とはいえなかった。

 

「それが、上層部からの指示らしいの。禍の団に対抗できる戦力で、人間界で問題が起きても対処が出来る余裕のある人物……それに私達若手悪魔が抜擢され、既にサイラオーグ達にも他のゼクターが支給されている」

 

それを受け取った時点で契約は成立したも同然。たとえ断ったとしても、その所有権が上層部に移るだけで、好き勝手扱われるのを避ける為ソーナは受け取ったのだ。

 

「どうして、そんなことを知ってるの?まさか……」

 

それを知ってるのは恐らく魔王であるセラフォルー。彼女から聴いたのだと察するリアスに、ソーナは無言で頷く。

 

「セラフォルー様が……でも、お兄様は私に何も……」

 

「言えるわけないでしょ……ヴェネラナ様が亡くなって、その上貴女に選択の余地なしで戦地へと赴かせなければならない。心情は理解できるでしょうに」

 

サーゼクスも、本当は知られたくなかったのだろう。それでも、いずれはバレることをずっとひた隠しにするよりかは、今ここで真実を話すべきだとソーナは思った。

 

「やるしかないのよ。もう、引き返せない所まで来ている。私は、この戦いを終わらせて、自分の夢を叶える。何年経とうと、諦めはしない!」

 

この先、戦いは続くだろう。今のところ、終わりの気配が見えない戦の中で、ソーナはここで敵と戦う意志をリアスに示した。

 

「そしてリアス……昔から私と貴女は互いに差があった。今でも、本気で戦えば貴方が勝つと言う人は多いでしょう。でも……もう、貴方の背中を追いかけるだけの私じゃない。今ここで……貴女を……自分を超える!!」

 

もう、自分は足手纏いにはならない。ヴェネラナが亡くなったことで、ただ敵討ちを望んでいたリアスを見て、ソーナは彼女から『痛み』を感じた。ゼクターを扱うために、どれだけ葛藤して鍛錬に勤しんだかも自分が良く知っている。

 

だからこそ、彼女には眷属には明かしていない想いを、今ここで伝えたかった。

 

(重荷にはならない。私は、私のやり方で貴女を支える)

 

「これからのステージは、貴女達グレモリー眷属だけじゃない……貴女達だけに戦わせない!!」

 

「ソー・ナンス……」

 

この戦いは、ただ夢の為というだけではない。ソーナ自身、リアスの為に力を貸してあげたい。その為の力を手に入れたという証を自らの手で示したかった。

 

「フッ……」

 

心強いのは、眷属だけではない。幼い頃から共に冥界で生きてきた盟友が側にいる。強大な敵を前に、共に戦ってくれるものがいるというだけで、嬉しさで笑みをこぼし、高らかに宣言をする。

 

「流石は我が盟友、ソー・ナンス!貴女の全力を、同じく全力を持って迎え撃つわ!」

 

「えぇ、それは私も同じよ!」

 

友として、最後まで全力で戦う。その終止符を打つ為、ソーナはガタックゼクターに付けられている三つのボタンを順番に押し、開いているホーンを元に戻す。

 

『ONE TWO THREE』

 

「ライダーキック!」

 

『RIDER KICK』

 

「ライダースラッシュ!」

 

『RIDER SLASH』

 

ソーナはホーンを再び開き、リアスはゼクターの尻尾部分を押し込むことでそれぞれ必殺技を発動。

 

リアスは腰に剣を添え、居合の体勢に入る。一撃で決める為、最も威力を高められる居合斬りで決着をつけるつもりだ。

 

一方、ソーナはガタックの頭部に電光を走らせてエネルギーを為、そのエネルギーが右足へと流れていく。

 

「「ハァァァァァァッ!!」」

 

ザンッ!!

 

勢いをつけてジャンプし、互いの魔力を、リアスは剣に、ソーナは足に集約させ、必殺の一撃を同時に叩き込む。

 

ドガァァァァァンッ!!

 

『『CLOCK OVER』』

 

エネルギーの衝突による大爆発が起き、爆風がフィールドに舞う。クロックアップが解除されたことで二人の様子を確実に見ることが可能となった実況は目を見張り、審判であるグレイフィアも決着がついたであろうと確信したことで、爆風が晴れた後の二人の容体を見て、ついに終わりの審判を下そうと声を張り上げた。

 

その結果は……。

 

『リアス様、ソーナ様……共に戦闘不能を確認!よって、この勝負……引き分けです!!』




ホント朱乃さんが一番原作とかけ離れすぎてるって思ってます。個人的にだけども。

因みにマスクドフォームの両肩部にあるガタックバルカンは、イオンビーム光弾を毎分5000発連射出来る。高エネルギーを圧縮させプラズマ火球弾として放てば、1km圏内のあらゆる物質を高温と超高圧で消滅させることが可能とされているって設定らしいよ。凄いよね。

この勝負、原作通りリアスの勝ちでも良かったのですけど、ガタック登場回を負けで終わらせるのもアレかと思いまして、引き分けに落ち着きました。意見は求めん。



次回『約束』

「ガシャットとフルボトル……フッ、中々良いお宝じゃないですか」

次回がヘルキャット編の最後。お楽しみに。

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