エルフの使い魔は真実と波導の英雄   作:たかと

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お久しぶりでございます
そして、お待たせして申し訳ありませんでした

休止している間に感想に応募と再開を期待する
コメントを多く頂けまして大変嬉しかったです
とても励みになりました

今回はアニメでは登場せず原作小説だけに
登場した男性(青年)のキャラクターが登場します

アニメしか見ていない方は
ご存じないかもしれませんが台詞を初め
原作に近づけて書いたのでご存じな方も
違和感なく読んで頂けると凄く幸いです

それではご覧くださいませ!


第四十九話 新たな裏切者の影

レコンキスタによるアンリエッタ女王の誘拐と

それに乗じてウェールズ暗殺とトリステインへ

軍艦を送り込む作戦はトウヤがワルドが王宮に

残した2枚の手紙の内容の矛盾点からワルドや

レコンキスタの狙いに気付きポケモン達と共に

先回りしレコンキスタ艦隊を迎え撃って撃退し

拐われてしまったアンリエッタと彼女を追って

ラグドリアン湖に向かったウェールズ皇太子を

ティファニアやルイズを初めとした魔法学院の

トウヤと親しい生徒たちがワルドとフラダリと

メガギャラドスの妨害により負傷者を出したが

後から駆けつけたトウヤとメガルカリオによる

援護によって無事に救出することに成功したが

 

 

「フッ、フラ…ダリ、殿……なっ、何を……!?」

 

 

「悪いが貴様に、もう用はない」

 

 

「なん……だと!?」

 

 

「残念だったなワルド……

もしも今回の作戦に失敗したら

貴様を始末しておいてほしいと

"あの女"に頼まれていたのでな」

 

 

「そん…な……馬鹿…………な……」

 

 

今回の作戦の首謀者だったワルドがフラダリの

カラマネロの"じごくづき"により胸を貫かれて

命を落とすという思わぬ形で終結した

 

 

「マロ、マロ、マーーーロ」

 

 

更にワルドを胸を"じごくづき"で貫いた

カラマネロも主であるフラダリの性格の

影響か元々の種族的な残忍な性格の為か

悪びれた様子すら見せずワルドに対して

悪しき笑みを向けて嘲笑っていた

 

 

「では、失礼する…………カラマネロ!」

 

 

「マロ、マーーロ」

 

 

フラダリの指示を受けたカラマネロは

フラダリを連れてテレポートによって

その場を去っていった

 

 

 

 

 

ーー アルビオン・ロンディニウムの城 ーー

 

 

 

 

 

ワルドを殺害したフラダリは、カラマネロの

テレポートにより、そのまま城内に帰還した

 

 

「シェフィールド」

 

 

「おお、フラダリ殿」

 

 

フラダリがテレポートした先の部屋には

シェフィールドが待機していて帰還した

フラダリを出迎えてくるとフラダリが

作戦の結果をシェフィールドに伝える

 

 

「既に聞き及んでいるかもしれないが

残念ながら今回の作戦も失敗に終わったぞ」

 

 

「あぁ、既に知らせは来ているよ

それより……ワルドの方はどうした?」

 

 

「お前に言われた通りに始末しておいたぞ」

 

 

「フッ……流石、フラダリ殿

確実に仕事をこなしてくれるので助かるよ」

 

 

ワルドを始末したというフラダリの言葉を聞いて

シェフィールドは満足そうな笑みを浮かべている

 

フラダリがトウヤに言い残した"あの女"の正体は

シェフィールドのことだった

 

 

「しかし、良かったのか?

奴はクロムウェルのお気に入りで

それなりに使える駒だったのであろう?」

 

 

「フン! せっかく与えてやった2度目の

チャンスすらも不意にするような奴に用はない

それにワルドが抜けるくらい痛くも痒くもない

もしもクロムウェルが不満を口にするようなら

脅して黙らせてやればいいだけのことだからな」

 

 

「フッ……厳しいな、お前は」

 

 

例え部下でも失敗すれば容赦しないという

シェフィールドの態度にフラダリは対して

気にした様子はなく寧ろ面白そうな表情を

シェフィールドに向けていた

 

 

「当然だ! 全てはジョゼフ様のため」

 

 

「相変わらずだな……

まあ、かくいう私も、本音を言うと金や力に

魅了されただけでアッサリと主や婚約者を

裏切るような奴は不満があれば我々の事も

裏切る可能性を危惧していたから丁度いい」

 

 

「フム……確かに、その可能性はあったかもね」

 

 

フラダリはフラダリでワルドの事を

信用していなかったらしくシェフィールドに

始末を頼まれても気にしていなかったらしく

シェフィールドもフラダリのワルドが裏切る

可能性を聞いて納得そうに頷いて聞いていた

 

 

「だが今回の作戦も途中までは

上手く行っていたのだがタルブの時のように

真実の英雄に見破られ妨害されてしまったよ

私のポケモンも痛手を追わされてしまったし

艦隊の方も相当な被害が出たのではないか?」

 

 

「これくらい想定内のことだ

寧ろ今はジョゼフ様が闇のディアルガの試運転を

一刻も早く実現ができるよう相手を探してるから

その間に艦隊の態勢を整えれば良いだけの話だ」

 

 

「なるほどな……

ならば私も暫く暇を貰っても良いか?

イベルタルを初め今回の作戦でダメージを

受けたポケモン達の回復に尽力したいのだが?」

 

 

「ああ、構わないよ……

フラダリ殿には手間をかけたからね。

私からジョゼフ様にお伝えしておくから

仲間の回復の序でにフラダリ殿も休むといいさ」

 

 

「私の方は問題ない……

休んでいるくらいなら何かしている方が

良いのでお前やジョゼフの補佐くらいはするぞ」

 

 

「そうかい……なら万が一の時はお願いするよ」

 

 

フラダリはシェフィールドとの会話を終えると

イベルタルが眠るロンディニウム城の地下へと

向かっていった

 

 

「さて……私はジョゼフ様へ報告しなければ」

 

 

そしてシェフィールドも敬愛するジョゼフに

報告すると同時にジョゼフの声が聞けるという

喜びからか頬を赤くしながら目を輝かせていた

 

 

 

 

 

 

 

その頃……

 

 

 

 

 

 

 

フラダリが去った後のラグドリアン湖では

ルイズが倒れたワルドの姿を表情を変えず

静かに見つめていた

 

 

「ルイズさん……」

 

 

「ルイズ……」

 

 

トリステイン王国を裏切った上にウェールズや

アンリエッタの命を奪おうとしたとは言っても

元婚約者が目の前で命を落としたことに流石に

ショックが大きかったのではとティファニアと

アンリエッタも心配した表情で見つめていると

才人が意を決した目になるとルイズに近寄った

 

 

「ルイズ……俺、何て言っていいのか」

 

 

「…………」

 

 

「……(あぁーー! チクショーー!

どうにか慰めたいのに言葉が思い付かねぇ!)」

 

 

どうにか元気付けてようとした才人だが

こんな時に掛ける良い言葉が思い付かず

そんな自分のことを心の内で嘆いていた

 

 

すると……

 

 

「大丈夫よ、才人」

 

 

「えっ?」

 

 

落ち着いた口調で口を利いたルイズに才人は

意表を突かれたような声を出して反応する

 

 

「姫様を拐って敵の艦隊の手引きをして

トリステイン王国を襲撃させようとした上に

姫様と皇太子様の命を奪おうとしたんだから

生きていたとしても、どのみち極刑だった筈よ」

 

 

仮にフラダリに殺されなかったとしても

国の法律で裁かれどのみち死刑になって

長く生きられなかっただろうとルイズは

既に悟っていたことを才人に明かす

 

 

「欲に溺れた挙げ句に仲間の手で

消される惨めな最後だったなって思ってたのよ

ただ目の前であんな風に死ぬところを見たから

少し複雑な気持ちになっちゃってただけだから」

 

 

流石に自分の目の前でフラダリに命を

奪われる場面を目の当たりしたことは

動揺してしまったようであったものの

ワルドを見るルイズの表情は意外と

冷静で寧ろ私欲に走って自分たちを

裏切った末に命を落としたワルドを

哀れんでるかのような目で見ていて

最早ワルドの死を悲しんではおらず

逆に今回の件によりワルドに対する

未練を完全に断ち切ったようである

 

 

「強いんだな、ルイズは……」

 

 

「今の私には才人や皆がいるもの……

それに姫様と皇太子様がご無事なことが

今の私にとって1番大切なことだからね」

 

 

「そっか……」

 

 

そんなルイズに才人はルイズと出会ってから

今までで1番とも言えるくらいの尊敬の念を

抱かずにはいられなかった

 

 

「……って! そんなことより

早く怪我をした皆の手当てをしないと!?」

 

 

「おっ、おう……そっ、そうだな!!」

 

 

そして才人に対して、いつものような

口調で指摘してきたルイズに、才人も

少し安堵しながら、返答したのだった

 

こうしてメガギャラドスの攻撃によって

負傷した仲間たちの応急処置に当たった

 

とは言え氷の中に閉じ込められたアンリエッタは

リュカ、ケティ、キュルケの3人の炎の魔法により

体を暖められて回復していて"メガギャラドス"の

"ぼうふう"を受けたウェールズも服の腕の部分が

破れていたが体に大した傷は負ってなかった上に

スイクンやゾロアークがティファニアやルイズを

身を呈して庇ったので実際に治療に当たったのは

骨折させられたキュルケ、タバサ、リュカの3人で

他のメンバーは掠り傷程度で済んでいた

 

 

《これで骨の方は大丈夫だろう》

 

 

「助かったよ、ラグーナ」

 

 

《構わぬ……しかし1度に

これだけの数の人間に体の一部を

差し出したのは今回が初めてだな》

 

 

3人の治療には以前、ルイズがモンモランシーの

惚れ薬を誤って飲んだルイズを、元に戻すために

ラグーナが才人に、体の一部を渡した時のように

今回も怪我をした3人の治療の為に、ラグーナが

体の一部を分けてくれたのだ

 

 

「3人とも、大丈夫ですか?」

 

 

「ええ、お陰様で」

 

 

「うん……大丈夫……」

 

 

「痛みも感じないし大丈夫だよ」

 

 

テファが怪我をした3人に確認すると

3人とも普通に立ち上がって歩きだし

骨折して腕が大きく腫れ上がっていた

リュカの腕も元に戻っていた

 

 

「トウヤさん、ありがとうございました」

 

 

元に戻ったりの腕を見て安堵したケティが

スカートの裾を掴みながらトウヤにお礼の

言葉を伝えてきた

 

 

「お礼ならラグーナに言ってください

ラグーナが体の一部を分けてくれたお陰なので」

 

 

《別に礼には及ばぬ……

我の友であるトウヤの仲間なのだから

我が手を貸してやるのは当然のことだ

しかし暫くは安静にしていなければ駄目だぞ

骨は修復したが魔法と同じで我の力で強引に

修復しただけで折れたりヒビのできた箇所は

弱ったままで完全に治ったわけではないから

2・3日は安静にしないと怪我をした個所に

再び傷が入るか後遺症が出るかもしれないぞ》

 

 

骨の治療を終えたラグーナがそう言うと

完全に治ったわけではなく普通に日常の

生活ができるレベルにしただけであって

骨折した箇所に負担がかかる活動は暫く

控えるように3人に釘をさした

 

 

「テファ。スイクンとゾロアークは?」

 

 

「うん。トウヤに言われた通りに

"げんきのかけら"を食べさせてあげた後に

"かいふくのくすり"を使ったら元気になったよ」

 

 

「クルルル」

 

 

「ゾルルル」

 

 

トウヤがティファニアに視線を向けると

スイクンとゾロアークはすっかり元気を

取り戻していた

 

 

『回復アイテムの残りは大丈夫か?』

 

 

「ああ! 向こうの世界で

いつバトルを挑まれても良いように

買い貯めしておいたから、まだ余裕だよ」

 

 

"げんきのかけら"と"かいふくのくすり"を

使用したのでルカリオは"回復アイテム"の

残りの数をトウヤに確認をしたがトウヤは

ハルケギニアに召喚される前にアイテムを

多目に購入していたので余裕があるようだ

 

 

「怪我人は出たけど全員治ったし

味方に死者が出なかったのが救いだね」

 

 

「そうね……生きた心地がしなかったわ」

 

 

治療が済んだ3人と体力が回復した

スイクンとゾロアークを見たギーシュと

モンモランシーも安堵したように呟いた

 

 

「それにしても……」

 

 

才人は銃士隊により布で巻かれている

ワルドの遺体を見ながら動揺と憤りが

交ざったような表情になると……

 

 

「仲間を殺すだなんて

マジで非道な奴だなフラダリは……」

 

 

才人にとってもフラダリがワルドを

殺めたことは衝撃だったらしく先程まで

ワルドと戦っていたことがありながらも

ワルドに同情の念すら感じそうになると

 

 

「恐らく口封じだろうね」

 

 

「口封じ?」

 

 

後ろから近寄ってきたトウヤの

言葉に才人が首を傾げながら聞き返した

 

 

「フラダリがワルドに

最後に言った言葉を覚えてないか?」

 

 

「「「「「「「「???」」」」」」」」

 

 

今度はその場にいた全員が首を傾げる

 

 

「奴はワルドに、こう言ったぞ……

【お前を始末するよう"あの女"に頼まれた】と」

 

 

「そういえば、そんなこと言ってたな……

ワルドがフラダリに、やられた衝撃で忘れてたぜ」

 

 

トウヤの指摘に才人が肯定すると

他の面々も納得したような表情で肯定している

 

 

「ラグーナ……これは僕の想像だけど

フラダリが言っていた"あの女"というのは……」

 

 

《あぁ……我も今のトウヤと

全く同じ事を考えていると思うぞ》

 

 

トウヤに話をふられたラグーナが同調すると……

 

 

「トウヤ、ラグーナ……何の話?」

 

 

ティファニアが心配そうな様子で

トウヤとラグーナに近づき声をかけてきた

 

 

《ティファニアよ……

クロムウェルとワルドの2人が

我の手からアンドバリの指輪を奪った時に

黒髪の女が居たと言ったことを覚えてないか?》

 

 

「あっ! そういえば!?」

 

 

ラグーナに言われたティファニアは

初めてラグドリアン湖でラグーナに

出会った時の会話を思い出したのか

"ハッとした"表情になる

 

 

「確かフードを被っていたから

ラグーナも顔までは見ていないんだよね?」

 

 

《ああ……

だが今にして思うと、あの黒髪の女からは

他の2人より強力かつ冷たいオーラを感じたな》

 

 

トウヤ、ティファニア、ラグーナは

ラグドリアン湖で出会った時の自分達の会話と

その時に話したワルドとクロムウェルの2人と

行動を共にしていた黒髪の女のことを思い出す

 

 

「ちょっと、ちょっと!?

3人だけで納得して話を進めないでくれる!?」

 

 

「何の話か俺たちにも詳しく教えてくれよ!?」

 

 

トウヤ達の会話を聞いて黒髪の女のことを

知らず話が見えずにいた他の面々を代表し

ルイズと才人がトウヤ達にしか分からない

会話を始めたので詳しく話してほしいと

嘆願してきたのでトウヤ達はルイズと才人

そしてアンリエッタやウェールズを初め

その場にいた学院の仲間達にもラグーナと

初めて出会った時に会話した内容を教えた

 

そしてラグーナが仲間に加わってからは

イベルタルの捜査とアンドバリの指輪を

探しながらクロムウェルやワルドと共に

行動していた黒髪の女の正体についても

調べようとしていたことを打ち明けた

 

 

「そっ、そんな事があったのね……」

 

 

話を聞いたルイズが深刻な声で呟いた

 

 

「クロムウェルやワルドと行動を

共にしていたということは、その黒髪の女も

レコンキスタの幹部と見て間違いでしょうね」

 

 

「だろうね……クロムウェルの側に

そのような女がいるという情報は我々も

掴めていなかったから今の話は貴重な情報だよ」

 

 

そしてレコンキスタの新たな情報に

アンリエッタもウェールズも真摯に

受け止めて深刻な表情となっていた

 

 

《断定はできないが

我とトウヤはフラダリが言っていた"あの女"が

その時の黒髪の女である可能性が高いと見てる》

 

 

「はい、私もそう思いますわ……」

 

 

「ああ、僕もだ……」

 

 

フラダリが言っていた"あの女"の正体が

クロムウェルとワルドがアンドバリの指輪を

盗み出した際に行動を共にしていた黒髪の女の

可能性が高いと指摘するラグーナの意見に対して

アンリエッタとウェールズも共感したことにより

その場にいた他の面々も無言で頷き肯定していた

 

 

「もしかすると……

その黒い髪の女がワルドの

脱獄にも関わっているかもしれないわねよ?」

 

 

「そう言われてみると

確かにルイズの言う通りかもしれないわね?」

 

 

「だとすると利用するだけ利用して

用が済んだら作戦の失敗を全部ワルドに

押し付けて口封じしたっていう事になるよな?」

 

 

「もしそうだとしたら

ワルド子爵も気の毒すぎる最後だったね……」

 

 

「そうね……」

 

 

ルイズ、キュルケ、才人

そしてギーシュとモンモランシーも

アンリエッタとウェールズに共感して呟いた

 

 

「それで、トウヤ……

その黒い髪の女の手掛かりは掴めたのかい?」

 

 

「生憎だけど女の方は手掛かりなしだ

というか……さっきの、フラダリの言葉を

聞くまで1つも掴めていなかったくらいだね」

 

 

「つまり、その黒い髪の女が

フラダリが言っていた女と同一人物かワルドの

脱走に関わっていたかも分からないのですね?」

 

 

「そういうことです……

まあ、さっきラグーナも言いましたが

同一人物である可能性は高いと思いますよ」

 

 

「そうですか……なんだか、怖いですね」

 

 

リュカに黒髪の女のことを尋ねられたトウヤが

答えると続けてケティからも黒髪の女のことを

尋ねられたのでケティからの質問にも答えると

トウヤの話を聞いたケティは心配し不安そうな

表情になって呟いた

 

 

「もし、トウヤ達が戴冠式当日の朝と夜も

見回りをしていたらワルドさんが逃げたことも

姫様が拐われた事も気付けたかもしれないのに」

 

 

「そうよね、テファ……運が良ければ

その女の人の正体も分かったかもしれないよね」

 

 

『そう言うな、テファ、ケティ殿……

王宮から自粛するようにと命令書でも

指示されたからには従うしかないのだからな』

 

 

ティファニアとケティが戴冠式当日に見回りを

自粛させる命令書が王宮から送られてきた事に

不服を口にしたのでルカリオが宥めた

 

 

すると……

 

 

「えっ!? ちょっと待ってください!

王宮から自粛するように指示かあったとは!?」

 

 

アンリエッタが困惑したように大きな声で

ティファニアとルカリオに尋ねてきたのだ

 

 

「えっ……?

ですからトウヤ達に、戴冠式当日は

おめでたい雰囲気に水を刺したり戴冠式を見に

集まる人達にも余計な不安を抱かせないように

見回りは自粛するようにって王宮から命令書が

届いたんですけどアレって姫様か王宮の誰かが

トウヤ達宛に送った命令書じゃないんですか?」

 

 

ティファニアがアンリエッタに事情を説明すると

 

 

「……………………出してません」

 

 

「えっ?」

 

 

動揺しながら答えたアンリエッタの

言葉にキョトンとなるティファニア

 

 

「そんな命令、出してませんし

家臣の者に出させる理由がありませんわ!!」

 

 

「えっ? でも確かに王宮から命令書が……」

 

 

「それは本当なのですか、トウヤさん!?」

 

 

女王であるアンリエッタ本人が

王宮からトウヤに出された指示のことを

知らなかったと聞かされたティファニアが

確かにトウヤ達に命令があったことを伝えると

訳が分からなそうに動揺しながらトウヤに尋ねた

 

 

「はい、念の為にマチルダさんにも

読んでもらいましたから間違いありません」

 

 

「そんな筈は……寧ろ私は

トウヤさん達が見回りをしてくれていると思い

戴冠式当日も安心して挑んでいたくらいですわ」

 

 

「「えっ!?」」

 

 

アンリエッタに聞かされた辻褄が合わない話に

思わず同時に声を上げるトウヤとティファニア

 

3人の会話に側で

会話を聞いていたルイズ達も戸惑っている

 

 

「どういうことなの……?」

 

 

ルイズの、その言葉で暫く沈黙が続いていると……

 

 

《その命令書も罠だったのではないか?》

 

 

「罠!?」

 

 

不意に呟いたラグーナに

ティファニアが驚きながら目を向けて聞き返す

 

 

《ワルドとフラダリは

今回の作戦で一番の障害がトウヤと

仲間のポケモンだと言っていただろう?》

 

 

「作戦って姫様を拐うことだよね?」

 

 

《いや……それだけでは、なかったのだろう》

 

 

「えっ?」

 

 

ティファニアがラグーナに確認するがラグーナは

敵がトウヤとポケモン達にアンリエッタの誘拐を

気づかれることの他に理由がある可能性があると

指摘すると今度はアンリエッタに声をかけた

 

 

《トリステインの女王よ……》

 

 

「はい、ラグーナ様?」

 

 

《確か、城の牢獄からワルドが

脱走するのを手引きした者が城内に

居る可能性があると言っていたな?》

 

 

「はい、その可能性が高いと見て

今日から本格的に捜査をさせようとした矢先に

不覚にも私がワルドに捕まってしまったのです」

 

 

アンリエッタはラグーナの質問に答えながらも

ワルドに拐われてウェールズに加えアニエスを

初めとする家臣や母親のマリアンヌにも迷惑を

かけてしまった自分自身を嘆いるとラグーナは

いつにも増して深刻な声で話し始めた

 

 

《これは、あくまで我の予測だが……

ワルドを脱走させた者の手引きをした者が

トウヤ達にワルドの脱走に気づかれる可能性を

危惧して先手を打ったのではないかと思ってな》

 

 

「「!?」」

 

 

ラグーナの指摘にアンリエッタとティファニアが

ショックを受けて青ざめた表情になるとルイズや

才人や、その場にいた全員も、驚愕した表情になる

 

 

「なるほど……朝はワルドの脱走……

夜はアンリエッタ様を拉致することを僕らに

悟られないようにする為だったということか」

 

 

《恐らくな……》

 

 

『クッ! 我々は、まんまと敵に

嵌められたということか……情けない!!』

 

 

トウヤ、ラグーナ、ルカリオの順に呟くと

トウヤとポケモン達も苦い表情を浮かべてしまう

 

 

「でも、待ってください!

もしもラグーナ様の話が本当だとすると!?」

 

 

「ケティ、どうしたの……?」

 

 

すると先程より青ざめた表情になってケティが

声を発したのでティファニアがケティに尋ねる

 

 

「トウヤさん達に命令書で

そのような指示を送ってこれたということは

脱獄や女王陛下の拉致の手引きをした者とは

王宮内でも位の高い者の可能性が高いのでは」

 

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

 

ケティの指摘にティファニアとルイズ

そして才人達も驚愕した表情になってしまう

 

 

「「「「「……」」」」」

 

 

それに対してトウヤとポケモン達……

更にはアンリエッタとウェールズは深刻な表情に

そしてアニエスは憤りを宿したような表情になり

まるで心当たりでもあるかのような表情であった

 

 

「確かに自分で命令書を送るなり

誰かに送らせるにしても王宮からの命令として

指示を出せる奴なんてかなり限られるんじゃ?」

 

 

「いや……手引きをした奴が

命令を出せるくらいの人に全うなことを言って

トウヤ達に命令するように提案した可能性も?」

 

 

「だとしても、それだけの人に

自分の提案を聞いてもらえるほど

近づける奴だとしたなら、ソイツだって

それなりに位の高い奴ってことじゃないの!?」

 

 

そしてケティの指摘を聞いた

キュルケ、ギーシュ、モンモランシーも

自分の考えを指摘するが犯人が王宮内でも

位の高い人物である可能性が高いということに

変わりはないので緊迫した空気に包まれてしまう

 

 

「……」

 

 

しかし、そんな中で1人、ケティ達の指摘を聞いて

まるで自らの真意を見抜かれたことにより憤りと

怒りを抱いた様に口元を歪めている人物がいたが

誰もそれに気づいていなかった

 

 

すると……

 

 

「グオオオオオオオオオオオオオン」

 

 

「ん?」

 

 

「あれは……」

 

 

突如として上空から竜の声がして

トウヤ達が見上げると鎧で武装した

火竜の群れが此方に向かっていたのだ

 

 

「トリステインの竜騎士隊ですわ」

 

 

「イーグルも来てくれたのか……」

 

 

それはトリステインの竜騎士隊と

レコンキスタに奪われた艦隊の船の中では唯一

ウェールズの手元に残ってタルブでの戦闘でも

トウヤやレシラムと共にレコンキスタの艦隊や

イベルタルと合間見えたイーグルの姿もあった

 

 

「ティファニアさーーん!!」

 

 

「あれは……ベアトリスさん!?」

 

 

更に空中装甲騎士団の竜騎士隊まで現れた上に

空中装甲騎士団の隊長の火竜の背中には隊長の

姿だけでなくベアトリスの姿もあった

 

そしてベアトリスはティファニアの姿に

気づいたのか嬉しそうな手を振っていた

 

やがてイーグルがラグドリアン湖に着水し

トリステインの竜騎士隊と空中装甲騎士団の

火竜もティファニア達の近くに着陸してきた

 

 

「女王陛下、皇太子殿下、ご無事でしたか!?」

 

 

そしてイーグルからトリステインとアルビオンの

連合軍の総司令官を任されたポワチエと枢機卿の

マザリーニを初めトリステインの王宮の重役達が

次々と降りてくるとアンリエッタとウェールズに

駆け寄ってきていた

 

 

そこへ……

 

 

「ティファニアさん!

こんな所でお会いできるなんて嬉しいですわ」

 

 

「ベッ、ベアトリスさん……」

 

 

異端審問の件以来すっかりティファニアに

なついてしまったベアトリスが嬉しそうに

話しかけてくるとティファニアは苦笑いを

浮かべながら返事をした

 

 

「ベアトリス……

アンタ、何でこんな所にいるのよ?」

 

 

そんなベアトリスにルイズが

半ば呆れながら、この場に現れた経緯を尋ねた

 

 

「私たち空中装甲騎手団も女王陛下と

ウェールズ皇太子の捜索に加わっていたのです

そしたらラグドリアン湖に居られるとの情報が

飛び込んできましたので私も空中装甲騎士団を

率いてトリステイン軍に同行して参ったのです」

 

 

「そっ、そういえば今朝から

空中装甲騎士団の姿を見てなかったわね」

 

 

「確かに学院に1人もいなかったな……」

 

 

ベアトリスの話を聞いたルイズと才人が零戦で

アンリエッタとウェールズの救出に向かう為に

学院からラグドリアン湖に向け飛び立った時に

学院の周りの駐屯地に空中装甲騎士団が1人も

居なかったことを思い出しながら呟いると……

 

 

「おい、見ろよ!

噂の白い竜と鉄の飛竜だぞ!!」

 

 

「「ん?」」

 

 

ラグドリアン湖に着水をして停止していた

零戦の方から声がしたのでトウヤと才人が

目を向けるとイーグルと共に飛行してきた

トリステインの竜騎士隊の青年達が零戦と

レシラムを見て会話をしていた

 

 

「お、おい! なんだよ、お前達!?」

 

 

そんな青年達に零戦が何かされると思ったのか

才人が気に食わなそうな雰囲気で声をかけると

 

 

「君が、この鉄の飛竜の持ち主だろ?」

 

 

「そ、そうだよ……だからなんだよ?」

 

 

竜騎士隊の青年の1人が真剣な声で

尋ねてきたので才人は緊張しながら返事をする

 

 

「コイツは、生き物なのか?」

 

 

「それは、生き物じゃねえよ

飛行機っていって空を飛ぶ道具だよ」

 

 

零戦が生物なのかという質問になると

鋭い視線まで向けられてきたので才人は

少し怒り口調になって青年の質問に答える

 

 

すると……

 

 

「やっぱり、そうか~~!!」

 

 

「???」

 

 

「僕らの言った通りだろう!

約束通り"1エキュー"払ってくれよ!!」

 

 

「チキショーー!! 負けた~~!!」

 

 

青年が一転してガッツポーズをしながら

笑みを浮かべると青年の周りにいた彼の

仲間と見られる他の竜騎士隊の青年達の

一部は才人に質問してきた青年のように

喜びを露にし残りの青年達が残念そうに

頭を抱えながら苦い表情を浮かべていた

 

 

「な、何なんだよ……?」

 

 

その様子に才人が戸惑っていると……

 

 

「驚かしてごめんよ……賭けをしてたんだ」

 

 

「賭け?」

 

 

「タルブでの戦闘を見たときから

これが竜みたいな生き物なのか戦闘に使う

道具なのかで意見が別れていたものだから

賭けをして今度コイツの持ち主に会えたら

聞いてみようって話していたから今の話で

僕らの主張が正しいことが証明されたから

賭けは僕らの勝ちということになったのさ」

 

 

「……」

 

 

事情を聴いた才人は暫く唖然としていたが

 

 

「なんだ、そういうことか……驚かすなよ」

 

 

安心したこともあり笑みを浮かべて見せると

青年は今度はトウヤに近づき声をかけてきた

 

 

「君は、あの白い竜の使い手だよね?」

 

 

「ああ、そうだけど……

レシラムは正真正銘の生き物だよ」

 

 

まさかレシラムのことでも生き物か道具かで

賭けをしていたのだろうかと思いながら

友好的に接してきた青年に丁寧に話をすると

 

 

「流石に君の竜が

生き物なことくらいわかっているよ」

 

 

トウヤの雰囲気と言葉からトウヤの考えを

悟ったのか青年は苦笑いを浮かべてしまう

 

 

「あんな凄い竜は見たことないし

イベルタルを倒すくらい戦闘でも強かったし

また白い竜を見てみたいって思ってたんだよ」

 

 

そう言ってラグドリアン湖の上空で

羽ばたいているレシラムを見ながら

嬉しそうにトウヤに応じてくれた

 

 

「僕の名前は"ルネ・フォンク"……宜しく」

 

 

「トウヤです」

 

 

「平賀才人だ」

 

 

トウヤと才人がルネ・フォンクと

握手を交わすと彼の仲間と見られる竜騎士隊の

隊員達もトウヤと才人に近づき声をかけてきた

 

 

「僕らはついこの間、結成された

トリステインの竜騎士隊の隊員なんだよ」

 

 

「と言っても、僕らは最近まで見習い騎士で

数ヶ月前に正式な騎士隊に昇進されたばかりで

今回の女王陛下様とウェールズ皇太子の捜索が

僕らの騎士隊としての初めての任務だったんだ」

 

 

「そういえばタルブでは

レコンキスタの竜騎士隊は見たけど

トリステインの竜騎士隊は見なかったね」

 

 

「確かに……トリステインは竜じゃなくて

グリフォンが空の部隊の主力だと思っていたぜ」

 

 

ルネ・フォンク達の話を聞きトウヤと才人は

タルブでの戦闘で竜騎士隊を見なかった上に

才人に至ってはワルドのグリフォンに加えて

王宮でもグリフォン隊を見たことがあるので

トリステインに竜騎士隊は存在していないと

思っていたのだ

 

 

「去年まではあったんだよ……」

 

 

「去年までは?」

 

 

一転して辛そうな表情になった

ルネ・フォンクと仲間達を見て

トウヤも心配そうに尋ねる

 

 

「僕らの教官を初めトリステインには

腕の良い竜騎士隊が存在していたんだよ……」

 

 

「けど半年くらい前のイベルタルとの

戦闘でベテランの竜騎士や飛竜たちまで

全滅させられて残ったのは僕らみたいな

見習いの騎士と飛竜だけになっちゃって」

 

 

「僕らの教官も殆どが死んでしまったよ」

 

 

「本当なら僕ら見習い騎士が

正式に竜騎士隊に昇進されるのは

もう1年くらい訓練を受けてから

予定だったんだけど非常時だから

早めに竜騎士隊に昇進したんだよ」

 

 

「……」

 

 

リュカから父親がイベルタルとの戦闘で

重傷を負った話は聞いたが幸いリュカの

父親は重傷で済み命は落とさなかったが

新たなイベルタルの犠牲者の話を聞いて

それも死亡した犠牲者の話を聞いた為に

トウヤは再び身を引き裂かれそうな程の

辛い気持ちになってしまった

 

 

「だから君たちの竜がイベルタルに

勝ったって聞いた時は本当に興奮したし

一度会ってみたいと皆も思っていたから

こんな形とはいえど会えて嬉しく思うよ」

 

 

そう言うルネ・フォンクを初めとする

竜騎士隊の青年達であったがトウヤは

心から笑顔になることはできなかった

 

そんなトウヤのことをティファニアが

少し離れた場所から心配そうな表情で

見つめていた

 

 

「お前達、何をしている!?

勝手に持ち場を離れて行動するな!!」

 

 

「もっ、申し訳ありません!?」

 

 

「直ぐ、戻ります!!」

 

 

トウヤと会話をしているルネ・フォンク達の

様子に気づいた彼らの教官か上官と見られる

男性が叱責するとルネ・フォンク達は慌てて

男性に謝罪し初めた

 

 

「それじゃあ、僕らは戻るよ……またね」

 

 

そう言ってルネ・フォンク達は

上官と見られる男性の元に戻っていった

 

 

「貴族の中にも良い奴が居るんだな」

 

 

平民というだけで相手を見下す態度をとる

貴族を多く見てきたので才人は走り去っていく

ルネ・フォンク達の背中を嬉しそうに見送った

 

 

そこへ……

 

 

「トウヤ殿」

 

 

枢機卿のマザリーニが

ポワチエを連れてトウヤに声をかけてきた

 

 

「女王陛下から話は伺いましたぞ……

よくぞ敵の策略を見抜き女王陛下と皇太子を

救出した上に敵艦隊をも撃退してくださった」

 

 

アンリエッタとウェールズを覗くと

マザリーニはトリステインの王宮の中で

トウヤやティファニアのことを評価する

数少ない重役の1人であったこともあり

惜しみ無くトウヤにお礼の言葉を伝えた

 

 

「アンリエッタ様を救出したのは

僕じゃなくてテファやルイズさん達なので

その件でしたら皆に伝えてあげてください」

 

 

「うむ、承知した」

 

 

マザリーニは敬意は示しつつも

毅然とした表情でトウヤに告げる姿は

枢機卿の威厳や気品を醸し出していた

 

 

「直ちに女王陛下とウェールズ皇太子を

王宮までイーグルでお送りするのだが今回の

経緯を色々と聞きたいので君達にも同行、願おう」

 

 

そこへポワチエがルイズやティファニア達に対し

トリステインの城へ同行することを要求してきた

 

言葉の通りトウヤやティファニア達からワルドが

フラダリによって命を落とすなど自分たちの目が

届いていない間に起きた出来事について事情など

聞きたいことがあるのだろう

 

 

「分かりました……才人、行くわよ」

 

 

ポワチエからの要求にルイズは

才人に自分の元に戻るように促すと

才人もルイズに反抗することもなく

ルイズや仲間の元に行こうとすると

 

 

「申し訳ありませんが

自分たちは後から参ります」

 

 

「えっ? どうして、トウヤ?」

 

 

トウヤが一緒に行かず後で王宮に行くと

マザリーニとポワチエに伝えてきたので

ティファニアが不思議そうな表情になる

 

因みにティファニアの正体がエルフだと

知らない者が何人か居るのでケティから

被り物を借りて頭と耳を覆っている

 

 

「さっき攻撃した艦隊は撃墜しただけで

乗っていた敵の乗組員は概ね無事だろうから

これから戻って敵の部隊を捕縛してから行くよ」

 

 

そう言いながらトウヤは上空で飛行している

レシラムに降りるように身振りで指示を出す

 

 

「でしたら、トウヤ様!

私の空中装甲騎士団も、お手伝い致しますわ」

 

 

「左様ですな、姫様……

これでトウヤ殿とティファニア殿

"あの時"の借りを返すことができますからな」

 

 

するとベアトリスと空中装甲騎士団の隊長が

撃墜したレコンキスタの艦隊の乗組員確保の

協力を名乗り出た

 

 

「では竜騎士隊も同行させよう

人手が多ければ、その分、早く済むであろうし

此方も君から早く事情を聞かせてもらいたい」

 

 

マザリーニはトウヤと才人と会話をした

ルネ・フォンク達を同行させると進言してきた

 

マザリーニやポワチエもティファニア達よりも

トウヤから事情を聞きたいと思っていたからだ

 

 

「分かりました……お気遣い、感謝致します」

 

 

トウヤはそう言ってマザリーニに頭を下げた

 

 

「トウヤ……気を付けてね」

 

 

「ご心配なく、ティファニアさん

空中装甲騎士団がサポート致しますので!」

 

 

心配そうにトウヤに声をかけるティファニアに

ベアトリスがティファニアの役に立てることを

嬉しそうにしていた

 

 

「それじゃあ皆……行ってくるよ」

 

 

「ああ、先に王宮に行って待ってるぜ」

 

 

「無理は、しちゃダメよ」

 

 

「ティファニアの言う通り、気を付けなよ」

 

 

「テファの事は任せてくださいね」

 

 

才人、ルイズ、リュカ、ケティも

トウヤのことを心配して声をかけてきた

 

 

「ありがとう……それから

(王宮内の誰が裏切者が分からないから

会話をする時は周りの人に聞かれないように)」

 

 

「(ああ、わかってる)」

 

 

「(私達が、そんなヘマをする訳ないでしょう)」

 

 

トウヤから小声での忠告に才人とルイズは

気を引き締めた表情をしながら同じように

小声で応じたのだった

 

こうしてトウヤはベアトリスの空中装甲騎士団や

ルネ・フォンク達の竜騎士隊と共に撃墜させた

レコンキスタの艦隊の乗組員の拿捕へと向かい

ティファニア達はアンリエッタやウェールズと

共にイーグルに乗り王宮へと向かったのであった

 




2021年中に1話でも投稿できて良かったです

という訳で原作のみに登場した
トリステインの竜騎士隊のルネ・フォンクを
初めとする彼の仲間たちが新たに登場させました

ルネ・フォンクはコミックにも登場しているので
【ゼロの使い魔・シュヴァリエ】を持っています
読者の方にも気づいて頂けたかと?

次回は城に戻った後のトウヤ達の様子に加え
今度こそラストにジュリオを登場させようと
思いますので宜しくお願い致します

それから……

登場するポケモンを1匹変更
更に新たに2匹追加させることにしました
以下に変更するポケモンと追加ポケモンを
書いておいたので目を通しておいて下さい

それでは2022年も宜しくお願い致します!


ーー変更ポケモンーー


【アシマリ】→【ケルディオ】

理由=カロス(X・Y)以降に登場するポケモンを
登場させてるとストーリーの辻褄が会わなくなる
可能性が出てきたから


ーー追加ポケモンーー


【ラティオス】&【ラティアス】

理由=【ソード&シールド】で
"はどうだん"と"マジカルフレイム"を覚えた
"ラティオス"と"ラティアス"が大活躍したのと
作者である自分がこの2匹が気に入ってたから

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