カルデアはW杯に燃えていました。   作:コメット/セラム

1 / 1
初投稿です。
日本VSベルギーの熱が冷めなかったので書いた小説です。

どうぞお楽しみあれ。


カルデアはW杯に燃えていました。

ゴクリ・・・誰かが唾を飲み込む音がした。

 

 

大音量で響くテレビの音とは反比例した、室内。

誰もが拳を握りしめ、冷や汗を垂らし・・・瞬きすらも惜しんで画面を見つめる。

時刻は夜明け目前の4時50分。

いつもならば寝ている時間帯のはずが・・・カルデアにいるマスター、サーヴァント達はある戦いの行く末を見守るために今も起きている。

 

 

そして、その時は訪れた。

 

 

 

『決まってしまったああああ!!!ベルギーに勝ち越しを許してしまった、ニッポンッッッッッ!!!!!』

 

 

 

無慈悲なアナウンスが、日本のW杯敗退を知らせた。

 

 

 

********************

 

 

 

「ゔぁあああああああああ!!!!!!」

 

 

「マズイ!皆、マスターを抑えつけろ!」

試合が終わった瞬間、マスター藤丸立香は発狂しながら床を転げ回った。

「ゔぁああああ!!!あっっぁっぁぁぁあああああああああ!!!!!」

頭を抱え、目の色彩を無くして号泣する彼を、彼が使役するサーヴァント達は止めようとする。

「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎ッッッッ!!!」

「落ち着けマスター!先ずは落ち着け!」

ヘラクレスに捕らえられた立香に、エミヤは全霊を持って制止を促す。

「本◯ッ!!◯田アアアアァァァァァァ!!!!!」

「チィ・・・ッ!ダメだ、聞いていない!」

「アーチャー、大変です!」

エミヤに大慌てで声をかけるのは、騎士王アルトリア・ペンドラゴン。

「どうした!?」

「その・・・日本出身の英霊達が・・・」

 

 

 

『是非もなしとか言ってられんわああああ!!!!』

 

 

『沖田ァァァァァ!!切腹だあああああ!!!!』

 

 

『ぎゃああああ!!??土方さん止まってくだコフッ・・・!』

 

 

『納得いかないッッ!!!アーチャー、うどんをください!!』

 

 

『弁慶!ロシアに向かうぞッ!!』

 

 

『はっ、お伴しますぞ!!!』

 

 

などなどと、日本鯖達が大暴れしていた。

「ええい、落ち着け戯けェ!!私だって悔しいのだ!!2-0から2-3になった時の絶望を、私が持っていないとでも思ったかァ!?」

そういえばエミヤも日本の英雄だったなと、他のサーヴァント達は気づく。

 

7月3日深夜。

全世界が注目していた一戦、『日本VSベルギー』は行われた。

前半を0-0に抑えた日本は後半に攻勢に出る。

なんと、連続で2点をFIFAランキング3位からもぎ取ったのである。

これにはカルデア中のマスター、サーヴァント全員が湧いた。

今まで果たせなかったベスト8という栄光を、SAMURAI BLUEは勝ち取ってくれるのかもしれないと思ったのだ。

 

 

しかし、現実はそう優しくはない。

 

 

メンバーチェンジで攻め方を変えてきたベルギーに連続で2点を決められ、あっという間に引き分けになってしまった。

そして、運命の時間は訪れる。

アディショナルタイムにてFKを得た日本は、我らがケイ◯ケ・ホンダに全てを任せた。

笛が鳴り、ホ◯ダが蹴る。

それは、8年前のW杯で彼が決めたシュートと重なった。

完璧なシュートだった。

20メートルはある距離を、彼のボールは無回転で枠内を捉える。

ーーーしかし、あと一歩届かず。

代わりに相手GKの手がしっかりと◯ンダのボールをキャッチした。

そこからは・・・よく覚えていない。

気付けば日本のゴールに、ボールが転がっていた。

 

 

「ぐっ・・・うぇ、ぇ・・・・」

顔を覆い隠し、立香は涙と嗚咽を同時に出した。

「ーーー4年後のカタール大会に期待しよう。彼らならまたやってくれるさ」

「で、でも・・・本◯は、もう、代表引退するって・・・」

そう、この藤丸立香。大のケ◯スケ・ホンダファンなのだ。

彼が出る試合はたとえ種火周回、特異点修復が重なっても録画して最低でも4回はフルで見る。種火<パチューカ派である。

「・・・もしかしたら、また復帰してくれるかもしれないぞ?」

「・・・・・・うん」

涙を拭い、蹌踉めきながらも立ち上がるマスターを見て、エミヤは肩を下ろした。

(これで、一先ず落ち着いたか・・・)

周りでも、アルトリア、カルナを筆頭としたメンバーが日本系鯖達を抑えつけてくれている。

なにはともあれ、これにて一件落着・・・

 

 

「なん・・・だと?日本が、敗北?敗北したというのか?」

 

 

ワイングラスが割れる音が響き、皆が発信源を見る。

 

そこにいたのは、英雄王ギルガメッシュ。

ワインを持っていた手とは反対の手には・・・熱烈な日本愛を示す『大◯半端ないって!!』のタオルが力強く握られていた。

 

 

「この我の許しを得ていないにも関わらず負けるとは万死に値するッ!滅べ世界消えてしまえええええッッッッ!!!!」

 

彼が『王の財宝(ゲートオブバビロン)』から取り出すのは・・・黄金の乖離剣。

 

「ま、待て英雄王!それはマズイ!シャレにならん!!」

「王たるこの我に牙を剥くか、贋作者ッ!カルデア・・・いや、開催地ごと消えてなくなれエエエッッ!!!」

 

 

 

「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)アアアアアアァァァァァァッッッッッッ!!!!!!」

 

 

早朝5時15分。

カルデアの5分の4のシステムが崩壊した。




最後まで見てくれた方、ありがとうございました!


日本は負けてしまいましたが、まだ他国の試合が残っています。
最終日まで、W杯を楽しみましょう!


 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。