転生した黒の剣士は三門市を守る   作:V.IIIIIV³

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今日はアホみたいに地の文が多いですが、作者がここはどうなっているんだろうと思ったところのちょっとした疑問改善みたいな感じのところなんで、読まなくても本編に支障はないです。興味のある方や時間に余裕のある方だけでも呼んでください。


原作前~SAOの悪夢再来編~
思いがけない敵、驚異の始まり


俺たちがこの世界に来てから一年半が経った。俺たちはA級2位の肩書きを守りながら生活をしたきた。そのおかげで色々なことをすることができた。休みの日に3人で旅行に行ったり、海に行ったり山に行ったり、こっちの世界を満喫していた。

 

調べてみて分かったのだが、この世界は単純に俺たちが歩んできた世界とは違う世界だったということだ。この世界のSAOはクリアされなかったという事実を思い出して欲しい。プレイヤーの殆どが、2025年5月~7月の間に亡くなっていたのだが、この世界のヒースクリフが死んだのは2024年11月7日14時55分。そう、これは俺とセイが元の世界でヒースクリフを倒し、ゲームがクリアされた時間である。俺たちはこの事から「あの戦いはこの世界でも行われたのではないか」という仮説を立てた。そこから俺たちは、「もしかしたら自分たちの家も残っているのではないか?」ということも考え、自分の出身地へと飛んだのだが、俺たちは自分の家を見つけることができなかった。いや、セイとアリスの家は存在すらしていなかった。どちらもデカい財閥の跡取りで、見つからないというわけはなかった。それが気になり、ネットで調べたり、ボーダーに調べてもらったりしていたのだが、日本どころか世界に名を連ねている二人の家の名はどこにも見当たらなかった。

 

そこで俺たちは、SAOの被害者リストに目をつけた。まさかとは思ったが、どこを調べても『赤司征十郎』『有栖川京華』の名を見つけることはできなかった。この世界には二人の存在すらなかったのである。

 

ん?俺の名前はあったかって?俺の名前は被害者発見することができた。なのに家が存在していないのはどういうことかと思ったが、名前の下に書いてあった住所を見て驚愕した。『三門市○○-××-△△』この住所は警戒区域内のもので、その住所に行くと、崩れ去った家の中に俺やスグ、母さんが写っている写真などを発見することができた。度重なる戦いがそこで行われていても、奇跡的にその写真だけはボロボロになっていなかったので、今ではそれは俺の唯一無二の宝物になっている。

 

そして現在に戻るが、俺たち桐ヶ谷隊は今、駅ビルに来ている。俺たちはこの春に大学の編入試験を受けるため、参考書を買うために買い物に出ようとしたのだが、「それならついでに最後に遊びましょうよ!これからは受験一色になって遊べなくなるんですから!」というアリスの提案でここに来た。俺たちは早く勉強したいんだけどな・・・

 

何はともかく来たからには結構乗り気で遊んでいる。最近は風間さんや二宮さんに訓練でも勉強でもしごかれて結構疲れが溜まっていたので、いい息抜きになっていた。

 

「この日常が、いつまでも・・・いつまでも続けばいいのにな・・・」

 

「ん?何か言ったか?」

 

隣を歩いていたセイが問いかけてくる。

 

「いや、なんでもないよ」

 

「キリトさーん!セイさーん!何やってるんですかー!早く早くー!」

 

かなり前を歩いていたアリスが大声で呼びかけてくる。全くアイツは・・・

 

「分かったよー!今行くー!」

 

その瞬間、アリスの頭上でバリバリと音を立てて時空の歪みが生まれる。そこから吹き抜けの天井まで届く大きさの円が形成される。

 

「!アリス!逃げろっ!」

 

どうやら俺の声は届かなかったようで、頭上に?マークを浮かべている。クソッ!間に合え!

 

「リンクスタート!」

 

俺は光の如き速さで自分のポケットに入れてあったトリガーを起動させ、戦闘体へと換装した。

 

「セイ!避難誘導頼む!」

 

「了解!リンクスタート!」

 

セイに指示を出し、俺はテレポーターでアリスの元へと向かった。

 

「アリス!」

 

「えっ?キリトさん?」

 

「イレギュラー門が発生した!お前も早くトリガー起動して本部連絡後避難誘導頼む!」

 

そこで漸く門の存在に気付いたアリスは、持ち前の情報処理能力で状況を把握したようで、「了解!」と返事をした後避難誘導を開始した。

 

「ふぅ。これで一安心だな。さて、何が来るのかな?バムスターかモールモッドかバンダーか・・・」

 

その門から出てきた近界民は、俺の予想を遥かに上回る、いや、予想の選択肢どころか思考のどこにもなかったものだった。

 

「ウグルゥオオオオオオーーーー!!!」

 

俺は目を見開いた。声にならない驚きを口にし、反射的に後方へと下がった。

 

「そんなバカな・・・」

 

俺は・・・いや、『俺たち』はアイツを知っている。俺たちの目が、耳が、肌が、記憶が、ハッキリと覚えている。

 

「アレは・・・」

 

あの体を、あの目を、あの威圧感を、あの声を、全てを覚えている。

 

そうだ、アレはーーー

 

「イルファング・ザ・コボルドロード・・・!」

 

完全に噛み合い、回り出した全ての歯車が、新たな道を形成していく。

 

俺たちの繰り返してきたあの日常は、今、この瞬間から、全く違うレールを進み始める・・・




はい、というわけで最後の文章がありえないくらいに厨二ですが、ここからやっとSAOが本格的に関係した、いわば本編に入っていきます。こんなto be continuedってつきそうな終わり方してますが、次の投稿は恐らく20日から後になると思われます。コツコツ書いて出来る限り早く上げますので、どうぞ気を長くお待ちください。

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