ハピネスチャージプリキュア~伝説の戦士と黒き破壊者~ 作:ルオン
そこは、何処かの広野だった。
その広野に、【ダークライダー】と呼ばれし【仮面ライダー】たちが倒れていた。
そしてそこには、倒れていない仮面ライダーが1人いた。
「くっ!?まさか……ここまで強くなってるとは!!」
「俺を下っぱと甘く見た貴様が悪い」
「何故だ!!何故俺たちを!!」
「何故か…………簡単だ。テメェらがやってきた事を知って、嫌になったからだ」
「ッ!?バカな!?貴様が知ることはできない筈だ!!」
「確かに
「ッ!?なんだと!!」
1人立つ仮面ライダーの言葉に、驚きを隠せないダークライダー。
「お前、奴等を嫌っていたじゃないか!!」
「最初はな?そりゃそうだろ?勝手に人の身体に埋め込まれれば、誰だって嫌がるって。だが今じゃ感謝してるよ。おかげで信頼できる家族ができたからな」
「くっ!?…………だがいいのか?お前は今まで沢山のライダーを殺してきた…………今さら普通の生活を過ごせる訳がないだろ!?」
「何言ってんのお前?俺はライダーを殺してねぇよ?」
「なに?どういう事だ?お前は俺の命令で、他のライダーたちの命を奪っていたのではないのか?」
ライダーの言葉の意味が理解できず、首を傾げるダークライダー。
「残念ながら殺してねぇよ。あの人たちは、次元の狭間に隠れて貰ってたんだ」
「なんだと!?お前、俺を騙していたのか!?」
「騙してたのは、お前もだろ?いきなり誘拐してきて、洗脳してライダーたちを殺させようとしたんだからよ」
「くっ!?…………いいだろう……ならお前を殺してやる!!」
そう言ったダークライダーは、地面から起き上がり立っていたライダーに飛びかかる。
だが
「ふん!!」
「がっ!?」
立っていたライダーは、いとも簡単に蹴り飛ばした。
「さぁて、詰みだ…………あの世で後悔しときな」
《FINAL ATTACK RIDE DE・DE・DE・DECADE》
ライダーはバックルにカードを挿入し回す。
するとライダーの目の前に、エネルギーでできた無数のカードが現れ、ライダーはその場から跳ぶ。
「呪ってやるぞ…………ダークディケイドォオオオオ!!」
「くたばれぇえええ!!」
―ドガァアアアアアアアン―
ライダー――【仮面ライダーダークディケイド】は、カードを通り抜けながらエネルギーを蓄積した右足で、ダークライダー――【仮面ライダーダークキバ】に飛び蹴りを叩き込み破壊した。
ダークディケイドが着地すると、彼の背後にオーロラが現れ、そこから初代仮面ライダー、【仮面ライダー1号】と【仮面ライダーディケイド】の2人が出てきた。
「やったな、ダークディケイド」
「お疲れさん」
「1号、ディケイド、自分たちの世界にいなくていいのか?」
「多少なら大丈夫だ。それに、あの世界には沢山の後輩がいるから心配ない」
「そっか……そんじゃさっさと帰るとするか」
そう言ったダークディケイドの背後に、ワニのような電車――【ガオウライナー】が現れる。
「自分の世界に帰るんだな?」
「ああ。奴等へのカリは返したからな。俺は自身の世界に戻って、のんびり過ごすさ」
「そうか……何か困ったことがあれば呼んでくれ。必ず駆けつける」
「俺も、暇だったら手伝ってやる」
「そん時は頼みます、先輩。じゃあまたいつか」
そう言ったダークディケイド――相楽 一希(さがら かずき)は、ガオウライナーを動かし、自身がいた世界へと向かっていく。
「……行ってしまったな」
「ああ……アイツ1人で大丈夫だと思うか?」
「大丈夫だろう。それに彼には、頼もしい仲間がいる」
「まぁ、問題児どもだが……頼りにはなるか」
「ああ……さぁ、我々も戻ろう」
そう言った1号は、ディケイドと共にオーロラを通って消えた。
この時、再び彼らが出会い、伝説の戦士と共に戦うとは、誰も知るよしはなかった。
と、言うことで、ライダーとプリキュアのクロス小説です!!
次回は一希が自身の世界を見て驚き、幻影帝国と戦います!!
次回も是非読んでください!!