多くの力を借りて僕は英雄〈勇者〉を目指す(ゼルダの伝説×僕のヒーローアカデミア)   作:油揚げパン

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絵本3

さらに飛んで2年後ー赤獅子家ハイラル市長選挙事務所

 

ハイラル市の市長選挙で妻のキリア…ゼルダが市長になった。

 

義娘ルクスは6才…無個性だが義理とは言えハイラルの正当な血筋を持っている

 

立場的にはインゴーは1番下の位に当たる、しかし…

 

「キリア、市長戦おめでとう」

 

「ありがとうインゴー…でも外ではゼルダと言いなさい」

 

「す…すまない」

 

「それと、会見の準備があるから貴方は地元協力者に挨拶してきなさい」

 

「あ…あぁ…わかった」

 

…くそ、あごで使いやがって…

 

まあいい、これで妻が市長になった。

これであの鎖国的市役所に風穴を開けるかもしれない。

そうすればハイラルの食品、特に特殊な効果食材も市外に出せる様になるかも

 

そうすれば管理はウチの所で管理になる

 

もっと稼ぎが良くなる!

 

「ふふ…はーはっはっはっは!!おっと…見られて無いよな…」

 

とにかく、もっと赤獅子家に信頼を得なければ…その為の鍵は…ルクスだ

 

どんな親でも自分の子供と仲良くなっている人は無下にできまい

 

しかし…このルクスが難敵だ

 

オレを見ると逃げまわってやがる

 

オマケに何かを見透かした様な目…気味が悪い

 

しかし何とかしてコミュを育てなければならない

 

まずは、お願いを聞き出す所からだ!

 

お…そろそろルクスが帰ってくる頃だな

 

挨拶が終わったら、ケーキや玩具をプレゼントしよう。

 

そうして少しでも信頼をえるんだ!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

○△年4月

 

ルクスが七歳の頃だった

 

「…ルクスを養子に出すのか?」

 

キリアが言い出した事だった

 

「ええ、このまま個性が目覚めないなら赤獅子の名に相応しないわ…いいわね」

 

「え…あぁ…」

 

「貴方はルクスの養子先を探しなさい」

 

「わかった…探しておく」

 

…この親本当に血が繋がっているのか?

 

「無慈悲にも程があるが…キリアに逆らったらどうなるかわからん…まああの気味が悪いガキがいなくなるならそれでいい、オレの子供が作れる可能性も出てくるしな」

 

そこで過去に貰った名刺を見ているとある医者が目についた

 

「医療研究センター…個性研究部長…一回連絡してみるか」

 

 

5月

 

ルクスを東京医療研究センターに預ける事になった

 

ここでは、個性のメカニズム等の研究や無個性の者に個性を目覚めさせる研究、その逆の研究等もしている事を知ったのでお願いする事にした

 

「…本当にいいのですか?もしかしたら死ぬかもしれないんですよ?」

 

医者が最終確認している

 

「かまいません。この世の中で生きてても無個性で苦しむだけなら、可能性に掛けてみたいのです!」

 

「…では、この同意書にサインと判子を」

 

「ハイハイ…」

 

そうして同意書にサインをしたインゴー

 

 

「…ではお預かりします。ルクスくん…しばらくこっちで暮らすからね。」

 

「……はい」

 

ルクスの目に光が無い上に無気力だ

 

そりゃ勉強で95点以上取らなければ食事抜きや叩かれる。歯向かえば更に酷くなる

 

稽古もバレエにフルート、茶道、フェイシングと…これも出来が悪いと叩かれちまう

 

塾も超実力重視な難関塾に無理矢理入れさせられるし…

 

オレなら死ぬな…そんな生活無理だ

 

そのせいか母親からは、何を言われようと「はい、お母様」か「申し訳ありませんお母様」しか会話がない

 

オレやキリアの前では気味が悪い人形みたいだぜ

 

まあその分、周りの市役所からの世話役を引っ掻き回してる所を見ると、まだましなんだろうが…

 

まあ

 

「これで個性に目覚めれば、赤獅子家の信頼は上がるし、死んじまえば新しくガキを作ればいい…本当のオレの子供をな…どっちに転んでもオレは得をする」

 

そう企んでいるインゴー

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 


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