多くの力を借りて僕は英雄〈勇者〉を目指す(ゼルダの伝説×僕のヒーローアカデミア) 作:油揚げパン
結局夜遅くまで倉庫整理をさせられてしまったリンクは、次の日の朝の卵回収に少し遅れてしまった。
小言ですんで良かった…リンクル姉さんだと蹴りが飛んで来るからな…
そして武闘訓練になるとインパさんに『とどめ』の復習をしてもらった後、新しい技の習得に入った。
「まぁ、型には慣れていたようだな。」
「な…何とか…」
「今日は次の技を習得してもらう…『盾アタック』だ」
「盾アタック?良くやってるからイケるはず…」
「ほう、ではお手並みを拝見させてもらおう…これを持て」
そう言って渡されたのは箒とステンレス製の塵取りだった。
「…はい?何故箒と塵取り?」
リンクは何故、掃除道具を渡されたのか理解出来ないでいると奥からタコ見たいに動くロボがウネウネしながら出て来た。
「今からこのガードロボが撃って来るのをその箒と塵取りで打ち返してあのガードロボにアタックしろ…始めぃ!」
そう言うと15m程離れた所からガードロボが野球ボールを高速で撃たれてきた。
「ちょ!」ギャン!
塵取りはボールを受けると思いっきりボールの形に凹みが出来た。
「ちゃんと打ち返せ!どんどん来るぞ!」
インパ課長がそいうとドンドン野球ボールを連射して来た。
「うあああ!と!ほ!テイイヤアア!!」
2、3球避けて4球目でタイミング良く打ち返し、カメラの様な部分に当たった
「今だ!」
リンクは一気に駆け寄ると残り4mと今度は砲身が変わった。
「へ?」
ピピピピピ…キラン!
「うわ!?」
リンクは背筋が凍る様な感じがして身体をヒネると赤色のレーザーの後青い光が放たれた。青い光はリンクの横を過ぎると壁にぶつかり爆発した。とても塵取りではね返せるとは思えなかった。
「次来てるぞ!!」
リンクはインパの言葉に気が付き、小さく聞こえる発射音に合わせて塵取りを構えた!
「グ!あああ!?」
僅かにタイミングがズレてしまったのか塵取りは爆散してしまった。
「無くしたらまた最初の位置からやり直し!駆け足!」
「オッス!」
また野球ボールからレーザー砲になるのを繰り返し、お昼位には慣れ始め塵取りでも打ち返しが出来るまでになっていた。
終わった後何で箒か聞いて見たら、終わったらそのまま武道場の清掃だからと言われ、後ろのレーザーの爆発跡や大量の野球ボールの散らばった武道場を見てガックリしたリンクだった。
「早くしないと飯の時間が無くなるぞ!今日もウオトリ漁港に行くんだろ?」
「だあああ!」
若干ヤケになり始めてきたリンクだった。因みに今回消費した塵取り8枚だった
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インパはリンクの反応速度に驚いていた。
「…(あの野球ボール時速300kmで撃ってたのにすぐに打ち返せる様になり、最後のレーザーは殆どクリア出来た奴がいなかったのをすぐに攻略し始めた。…冗談で渡した塵取りと箒で本当にクリアするとは…リンクルの奴何を仕込んだ?)」
本当は攻略出来ず、音を上げた所で「仕方ない…普通の盾で構わないぞ」と言うつもりではいたが、本当に箒と塵取りで攻略してしまったリンクに驚いていた。