多くの力を借りて僕は英雄〈勇者〉を目指す(ゼルダの伝説×僕のヒーローアカデミア) 作:油揚げパン
学校ー生徒指導室
授業が終わって、放課後、みんなが思い思いに移動しているなか、リンクは生徒指導室の前にいた
先生の話だと、ハイラルから来たプロヒーローが来ているとのこと
リンクは緊張気味に扉をノックする
「はい」
中から先生の声が聞こえる
「リンクです。」
「どうぞ~」
ガチャ…
「失礼します」
リンクが入ると女の人が二人いた、青い色と部厚い本が特徴の人と、椅子の横にボウガンを二丁置いてる緑の人だ
「初めまして、ハイラルにあるヒーローギルドから来ました。リンクルです。」
「同じく、ラナです。」
美人な人だが、緑の服の人は話しやすそうだ
「早速で悪いけど、君の個性から聞いてもいいかしら?」
リンクルが話かけてきた
「は…はい、ボクの個性は…お医者さんは妖精の力を借りるのと、召喚するのって言ってました。」
「…妖精って?」
「今出します。出て来てナビィ」
オカリナをノックする
すると光の球体が出てくる
「私ナビィ、ヨロシク!」
ナビィがリンクの頭上をくるくる回る
あっけにとられる二人
「…キレイ」
「…なるほどね、どんな事をできるの?」
ラナはペンと紙にメモを取り始めた
「えっと…音楽が出来ます。音楽によって効果が変わります。」
「メモメモ…今ここでやっても大丈夫なのがあれば、やってみて欲しいけど…大丈夫?」
そう聞かれて考える
「え…えっと……[サリアの歌]なら大丈夫だと思います。近くにいる妖精を呼ぶだけなので…」
「!…[サリアの歌]?本当に[サリアの歌]なのね!」
食いつき気味に質問してくるリンクル
「ビク!は、はぃ…」
「(こら!怯えちゃったじゃない)」
小声で怒るラナ
「(ごめん!伝説の勇者の関わりのある曲だったから…つい」
悪気は無かったと言う顔をするリンクル
「(全く…)ごめんね、怖がらせちゃって、早速やってくれる?」
「はぃ…ナビィ」
「ハリキッテイコウ!」
ナビィはオカリナに戻るとリンクは吹き始めた
♪~[サリアの歌]~♪
ガタガタガ!
部屋の本棚や机が揺れ、植木鉢の植木が光る
プロヒーローの二人も驚いて周りを見渡す
「呼ばれたー」
「おやつかー」
「てんしょん、あげあげだぜー」
机と本棚から出てきたのは科学妖精だ
…自分のポケットからも出てきた…今朝の転けた奴だ
「お久しぶりですー」
さっきぶりじゃないか
「……これが…妖精…初めて見るわね」
ラナは冷静に見るが…リンクルはオモチャを見つけた子供みたいな目をしている
「~~~(なにコレー!超持ち帰りたいんですけど!)」
「コレは科学妖精って言います…主に建物や人工物にいるらしいです。…甘いお菓子が好きです。……何が出来るのかはわかってません」
「じゃあ♪あそこの鉢の上にいるのは?」
リンクルが指を指した先にあった。鉢の上を見ると体が緑の葉っぱの仮面を着けた40cm位の奴がいる
「あれは…わかりません。…ナビィわかる?」
「アレハ「コログ」植物妖精、成長ヲサポートシタリ、元気ノナイ植物ニ活力ヲアタエルヨ」
「今近くにいるのはコレだけです。」
するとまたラナが紙に何か書いている
「…メモメモ……なるほどね…最近、ここら辺の季節が春になったのは?」
「それは…授業で童謡のさくらを演奏したら…」
「春になっちゃったと…」
「はい…」
…やっぱりどっかに連れて行かれるのだろうか
「……よし!書類作成終了!スゴい個性だね。姉さん感心しちゃった!」
渡された紙には『個性届け(特殊)』と書いてある
「これをお母さんに渡して、市役所に出せば個性届けが受理されるはずだから必ず渡してね。」
これが個性届けなんだ…
「そういえばリンク君、個性の名前、まだ決めていないの?」
リンクルは個性の名前を聞いてきた、そんな事初めて知った
「…名前決められるのですか?」
「そーだよ♪カッコいい名前決めないと!君の場合[
「
何か気に入ったので、これにする事にした
初めましての妖精がナビィだし、ピッタリだと思う
「…それにします。」
「よし!個性名も決まったし、もう帰って大丈夫よ」
リンクルは元気にリンクを送り出した
「…わかりました…ありがとうございました。」
手紙を持って帰る事にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
学校ー生徒指導室
リンクが帰った後、でラナは表情を曇らせる
「…?どうしたんですか?そんなに怖い顔しちゃって」
先生が心配して声をかけた
「…あの子の個性、…ちょっとヤバいかも…」
「…と言うと?」
「近くにいる妖精って条件があるとはいえ、季節変えちゃう位強力な個性よ。もし悪い妖精の力で発動したら…」
リンクルが話を聞いて、そこまで深刻だとは思わなかった
「それは大丈夫でしょ♪さっきの妖精さんばかりなら、ああいう性格の子は、大丈夫ですよ。普通の子なら自分の力を自慢するけど、あの子はしなかった、つまり力にも使い処がわかっている子よ」
「……なぜそう言える」
「でなきゃ個性を見せてっていった時、周りに影響が出ない曲を選ばないもの、町を春にしちゃう程の個性なのに……あの子の目、人を信じていない目だった、きっとツラい経験をしている、なのにあの気遣う性格、悪い使い方は絶対しない」
すると先生はリンクの事を話始めた
「……あの子つい最近まで、無個性だったからいじめられてばかりだったからですかね。」
「…間違った成長しない為にも、大人がしっかりしないとね♪」
「なら、まずそのサボり癖とぶっ飛んだ性格直さないとな」
「ラナってヒドーイ( TДT)私は将来、勇者になるんだからね!」
「勝手に言ってなさい。本部に帰るわよ」
「はーい、では先生、ありがとうございました。」
「こちらこそ、ありがとうございました。」
今回の調査結果をギルドに報告の為、ハイラルに戻るのであった。
「ついでにゴロンゴシティの温泉に行かない?」
「仕事が先よ!!」
遊びたいお年頃なリンクル…
ーーーーーーーーーーーーーー
通学路
リンクは歩いていると、倒れている何かを見つけた。
恐る恐る近づくと、さっきのとは違うコログだった…様子がおかしい
「コノコログ…枯レ始メテル!」
「え!大変だ!えっと水、水…ここからだと妖精の泉が近い、行こう!」
ーーーーーーーーーーーーーー
通学路→妖精の泉
コログを連れて来たリンクは、泉の中に一緒に入っていく
「ダメだ、戻る気配がない…どうしよ」
「………デクノ樹サマナラ」
ナビィが何か思い当たることがあるようだ
「デクノ樹サマナラナントカ出来ルカモシレナイ…」
「場所は?」
「森ノ神殿ヨ…デモ場所ガワカラナイ…」
「森の神殿?迷いの森の奥にあるお寺?」
「ソウ…デモ迷イノ森ハ、森ノ住民ジャナイト、迷ッテシマウワ」
「…オカリナを使って、森にいる妖精さん達に聞けないかな?」
「……考エテモ仕方ガナイワネ、ソノ手デイキマショウ!」
リンクは枯れたコログを抱え走り出した
「もう少し頑張って、きっと助けてあげるから!」
リンク達は森の神殿に向かうため、妖精の泉を抜けるのであった
読んで頂きありがとうございました