チート転生者がダンジョンに行くのは間違っているだろうか 作:おがとん
俺達は新ファミリアを結成した。
そしてファミリア結成をギルドに報告しようとしたところ、運よくエイナさんを見つけた。
「エイナさ~ん。ちょっといいですか?」
「神城くん?どうしたの?何か分からないところでもあった?」
そう聞いてきたので、俺は、
「いえ、この度ファミリアに入ることになりまして」
「そっかそっか~。ファミリアにね~。ん?」
「ん?」
「神城くん、今なんて言ったの?」
「ですから、ファミリアに入ることになったと」
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」
「うわ!!!!!」
「なんじゃ!!!騒々しいのう!!!!!」
「なんで!?なんで冒険者なの!?他にも色々あるじゃない!!なんでよりにもよって…………」
そう言いながらエイナさんは頭を抱えた。うん、俺としてはなぜそこで大声をあげられるのかがさっぱり分からないのだが、解せん。
「とにかく、俺は冒険者になるので、その手続きをお願いしようかと思いまして」
「……………………うん、分かった。その手続きは私がやるよ。それで、主神はそちらの?」
「うむ。儂のことじゃの」
「かしこまりました。それでは名前をお願いできますか?」
「うむ。儂の名は
オーディンというのじゃ。これからよろしく頼むの」
「……………………………………………え?」
「……………………………………………はい?」
俺とエイナさんはお互いに顔を強張らせながら、その神の名を口にした。
「神……………………オーディン様?」
「……………………………まじかよ」
そして、
「「はあぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」」
と二人で叫んでしまった。
ーーーーーーー
そんなこんなしながらも、無事手続きは完了した。
「ありがとうございます。エイナさん。おかげで色々助かりました」
「ううん。全然大丈夫。こういうのは慣れてるから。ただ、神城くんの主神が神オーディン様なのはかなり驚いたかな?」
「俺も驚きました。まさかあの神がオーディンだったとは」
いや、考えてみれば思い当たる節はいくらでもあった。男性で、年老いているように見えてかなり鍛えているみたいだし、眼帯も着けてた。
そして極めつけが、
「あのー、オーディン?背中に何を背負っているのかな?」
「見りゃ分かるじゃろ?槍じゃよ槍」
「いや、そうなんだけどさ。………………その槍さ、銘は何て言うの?」
「ん?グングニルじゃよ?」
こいつ今さらっと言ったけど、一応それ神造兵器だからな?かなり危ないからな?そんなもんぶっ放したら、この辺更地になるからな?理解してます?
「そんなことより、本拠地(ホーム)をどうするかの~」
「あー、確かに。どっかにいい土地ないかねー?」
そう愚痴っていると、エイナさんが、
「あ、それでしたらこちらはどうですか?」
「えーっとなになに?『この度土地を売ることにしたのですが、誰か買って下さいませんか?お値段は勉強させていただきます』って、いいんですか?こんなのもらっちゃって?」
「うん。実はそれ、結構前から出されてるんだけど、中々買い手がいなくて。今はギルドが管理してるのよ。それで、どうかな?悪くないと思うけど?」
「ええ、悪くないですね。ここを買わせていただきます。幾らぐらいですか?」
「このくらいかな?」
「…………なるほど。少し待ってて下さい!」
しばらくして、
「はい。エイナさん。値段ちょうどの筈です。」
「………うん、ぴったしだね。それより、さっきは何してたの?換金所まで行って」
「ちょっと金塊を換金してきました」
「………………………もうなんでもありなのかな?」
「どうでしょう?ご想像にお任せしますよ」
「はぁ~。…………はい、手続き完了。あと、これが鍵ね」
「ありがとうございます。では、俺達はこれで」
「うむ。世話になったの。エイナとやら」
「いえいえ。とんでもありません。これも職員の務めですから」
そう言って、俺達はギルドを出て、本拠地に向かった。
「さあ、冒険者生活、頑張っていこう!!!」
しばらくは聖也とオーディンのみです。ご了承下さい。
次回はとうとう聖也のステータスが明らかに!皆さん、ご期待ください!!!