何回も転生した奴が名もない世界に転生しました。   作:オット
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悲しみ

取り敢えず道を歩いて早一週間、一向に街に辿りつかねぇ、というか街の影すら見えねぇ、どういう事だ?

 

「・・・せめて地図くらい買っときゃよかった・・・。」

 

まぁなんとかなるだろう、今までもそうだった。

 

そんな事を思って数日間粘ったが未だに街が見えない、何でだ?流石におかしい、かなりの距離を歩いている筈なんだが。

 

そう思いながら周りを見ると小さい人間の様なものが見えた。

 

「お、人間か?おい!ちょっと道を聞きたいんだけど!」

 

そう言いながら近づいていくと矢が飛んできた。

 

身体強化がなくても掴める程度の速度だったので使わずに掴むとガサガサと音を立てながら逃げられた。

 

「おい。」

 

こちとら食料無くなっても彷徨ってるんだよ、話くらい聞けよ。

 

「逃げんな。」

 

揺れている木を大剣で攻撃すると人間は落ちてきた。

 

その人物は緑色の肌をしていて枝で作った杖を片手に持っていた小さな人間・・・人間か?コレ。

 

「ギャギャ!」

 

うんコレゴブリンですわ。

 

「ゴブリンって友好的な奴だったっけ、覚えてねぇ・・・。」

 

そう呟くと炎が目の前に出現した。

 

「あっつ!?」

 

咄嗟にゴブリンを炎に向かってぶん投げる。

 

熱がいきなりきたから思わず投げちゃった、死んでる?あ、死んでるわこれ。

 

「やっちまった。」

 

ゴブリンを倒すと景色が変わった。

 

街道が延々と続く景色から遠くに街が見える様になっていた。

 

「・・・ゴブリンの幻術か!?魔法の知識もつけときゃよかったかな・・・。」

 

というかよく使えたなあのゴブリン。

 

俺は街に向かって歩き出した。

 

ーーーーーーー

「ん?あ、お前生きてたのか。」

 

街に来て門番にいの一番に言われた言葉がコレってどういう事。

 

「・・・何となく察しましたけど聞いときます、どういう事ですか。」

 

「お前ゴブリンメイジに幻覚見せられてたろ、一週間くらい前からこの辺りをずっと徘徊してたんだよお前。」

 

「助けろよおおおお!!?」

 

「だってゴブリン程度に魔法かけられる奴なんて初めて見たからな、少し面白がって放置した。」

 

切れそう。

 

「・・・取り敢えず街に入りたいんですけど。」

 

「おういいぞ、入るのに銅貨一枚を貰うぞ。」

 

「了解。」

 

村長宅から金貨1枚分の銀貨数枚と銅貨数十枚は持ってきてあるのですぐに出す。

 

「あとお前の腕なら冒険者も出来るだろ、この大通りをまっすぐ行って三つ目の十字を右に曲がれば冒険者ギルドあるから、多分いじられるだろうけど我慢しろよー!」

 

「いじられるのはお前らのせいだろうが・・・!」

 

取り敢えず俺は知らない内に売名は出来ていたようだ・・・遊び道具として。

 

門から入ると俺を見て何人かの大人が苦笑いで通り過ぎて行く、何で俺の事がこんなにたくさんの人に知られてるんだろうな、ゴブリンのせいだよな畜生。

 

冒険者ギルドは三つ目の十字を右だったよな?

 

「・・・うわぁ。」

 

ギルドの外側はかなり綺麗にされていた、が、端の方に赤い染みがあったり看板が少し傾いていたりと古いのと喧嘩でボッロボロになっているのが分かった。

 

「これはひどい。」

 

中に入ると酒の臭いと酒に酔った呑んだくれ達が俺を見た。

 

「よっしゃ!俺の勝ちだな!銀貨1枚ゲットだ!」

 

「くっそー!」

 

いきなり盛り上がり始めた、何でお前ら賭けなんかやってんの?

 

「ハッハッハ!坊主!お前ゴブリンメイジに幻覚見せられてたんだって!?どうだった?」

 

うっぜえ!

 

「・・・延々と続く街道を人一人見つけられずずっと歩くとかいう修行を味わったよ。」

 

俺がそう答えると酒場の全員が大笑いした。

 

「災難だったな!でも泣いたりしなかったのは偉いぞぉ!」

 

俺はもう切れてもいいと思う、子供扱いはまだしも賭けの対象になるのはちょっと違うだろう。

 

「・・・。」

 

取り敢えず飲んだくれ達の手を払いながらカウンターに向かう。

 

そこにいた受付嬢は恰幅のいいおばさんだった。

 

「冒険者になりたいです。」

 

「・・・災難ねぇ、文字は書けるかい?」

 

「書ける。」

 

「ゴブリンメイジに幻覚見せられてるのにかー?」

 

イライラしながら名前を書く。

 

「ゼル、ね、じゃあちょっとだけ待っててね、すぐにカード持って来るから。」

 

「俺は暫くゴブリンメイジに街道を延々と歩かされていた。」

 

「ハハハハハ!!」

 

大剣に手が伸びそうになる。

 

「・・・ほら煩いよ飲んだくれ共!子供いじめてんじゃないよ!」

 

「・・・。」

 

「そうは言ってもこれは面白すぎるからなぁ!」

 

「だったらあんたらが新米に基本的なルールを教えてやりな!」

 

おばちゃんがそう言うと飲んだくれ達は動きを止めて俺を見た。

 

「・・・何?」

 

「冒険者カードを発行するときにね、他の冒険者と戦って成績次第でランクを上げる事が出来るんだよ、やるかい?」

 

「勿論。」

 

そう言うと飲んだくれ達はニヤリと笑った。

 

『負けたら奢りな!』

 

「俺が勝ったらどっかの宿紹介してくれよ。宿賃お前ら持ちな。」

 

「楽しくなってきたぜ!」

 

「どっちが勝つか賭けするぞ!どっちに賭ける!?」

 

「俺は新米に1銅貨!」

 

「俺も新米に1!」

 

こいつら・・・。

 

ギルドの建物の裏にある少し広い広場で大剣を構える。

 

「そんな思い武器でまともに戦えると思ってんのかぁ?」

 

「俺としては酒入ってるお前らが同士討ちしないかと割と本気で心配してるんだけど。」

 

「なぁんだとぉ?ちょうしにのりゅなあ!」

 

「ねぇちょっと待って危険域一人いるんだけど誰か退場させろよ!」

 

先輩冒険者達は千鳥足や比較的まともな動きで近づいて来る人などがいた。

 

が。

 

「ウゴッ!?」

 

「アガ!?」

 

「グペッ!?」

 

「酒入ってないやつ連れてこいや!!!」

 

同士討ちどころか近づいて来る過程でほぼ全員が転んで気絶していた。

 

生き残っている数人の攻撃を捌きながら叫ぶ。

 

「何なんお前ら!?せめて危ないやつ入れんなよ!後これ本来なら一対一だろ!?何やってんの?何させてんの!?馬鹿かよ!?お前ら酒入ってんだろ!?無茶すんなよ!」

 

「お、大人の意地ってやつがあるんだよ、子供には分からないだろうがな!男にはやらなきゃいけない時があるんだよ!」

 

「少なくとも今のアンタは吐きそうになって顔面蒼白の危険域到達してるバカだよ!そんなセリフ言える状況じゃねえだろうが!さっさとどっか行けバカが!」

 

暫く耐えていると残っていた連中も吐きそうな顔になったので強制的に下がらせた。

 

というかこいつら揃いも揃ってバカしかいねぇ!

 

本当に大丈夫かよ・・・このギルド・・・。




曲聞きながら書いてたらアシスタント起動して耳から血が出た、だから遅くなった。

急にポロンって音したと思ったら耳に痛みが発生した、マジでアシスタントとかいらねぇ、しかも連続で煽るようにポポポポロン!ってなったからマジで死ねばいいと思う。

イヤホン片耳だけで助かったぜ。

アシスタントは消したい、基本無効にしてるくせに何がアシスタントが違いますだよ、キレそう、携帯壊さなくてよかった。






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