カードファイト!!ヴァンガードG 歌姫のハーモナイズ 作:奏梅莉愛
──宮地学園中等科の、とある教室。
「……すぅ…」
何処にでも一人はいるであろう、授業中に気持ち良さそうにスヤスヤと眠っている生徒。学校規定の学ランにパーカーを着て、フードを被り突っ伏して寝ているが、教壇からは地味に目立っているのである。
「……東海林カズハ、この問題を解いてみろ」
「んぇ?ふぁーい……」
当てられるのもベタな落ちである。だがこの生徒──
「起立、礼」
「「「ありがとうございました」」」
全ての授業と帰りのHRを終え、部活のない生徒は
宮地学園と言うエリート学校に通うカズハも、学校を出ればただの中学生。遊びたいお年頃なのだ。
行きつけのカードゲームショップで、カードゲームをして帰る。それがカズハの日常であった。
「こんにちわーっす」
「いらっしゃい。今日も来たんだね」
いつもの、行きつけのカードゲームショップ──その名は、『カードキャピタル』。かつて日本を制し、アジアを制したヴァンガードのチーム──『チームQ4』。その聖地とされる1号店が、カズハの行きつけだった。
「来ましたよー、ミサキ先輩。学校から近いんでねー」
「あんたの家の近くに、2号店が出来たんだけどね」
「学校帰りに寄るならこっちのが近いんすよー」
カウンターに座る女性は、『戸倉ミサキ』。
あの『チームQ4』の一人にして、カズハの通う学校『宮地学園』の先輩兼OGなのである。それ故に、カズハは親しみと敬意の表われとして『ミサキ先輩』と呼んでいる。
「ま、客が来てくれてるのは大歓迎だけどね」
「あはー、ファイトするにはうってつけの人たっくさんいますからねー!」
「おー、カズハー!来たんなら早速ファイトすんぞー!!」
大声でカズハを呼んだのは『三和タイシ』。
ノリは軽いが、ファイトはそれなりに「オイコラー」結構強いヴァンガードファイターの一人。『チームQ4』の櫂トシキさんの同級生らしいので、『三和さん』とさん付けで呼んでいる。ノリだけならまだ高校生で行けると思われる男性である。
「はいよー、待ってろ三和さん!すぐに叩きのめして仕事に戻してやるー!」
「生意気だなガキンチョめ!返り討ちにしてくれるー!」
二人して子供のような(片やまだ中学生だが)挑発をしあいながら、ファイトテーブルにつく。
「さぁ来いカズハ!今日は俺が勝つ!」
「今日も僕が勝って、三和さんに連勝してやる!」
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
──ヴァンガード。それが『
名前:
学校:宮地学園中等科(つまり中学生)
概要:カードキャピタル1号店の常連のファイター。
いつも学ランにパーカーを着ており、フードを被っている為、顔が隠れている。ミサキ・三和等1号店関係者とは仲がいい様子。三和とは軽口を言い合う位に仲がいい。三和とやりあえるらしく、ヴァンガードでもそれなりの強さを誇っている様子。