元英雄が紡ぐ物語   作:因幡の黒兎。

16 / 28
め、珍しくキスとか『自主規制』とか『ピーー』してない…だとッ!?




…それが普通だよ、俺の馬鹿。

沙霧様、高評価有り難う御座います。きゅっ、窮鼠猫を噛み噛み様も…ぅう…しちゃ噛んじゃ…

高評価は嬉しいものです! …最後、格好付かなかったけど。

あと、2話が限界でしたってどう意味だー! 低評価には詳しい理由をー!



憤怒

ラム「ちきしょう…。変態駄女神許すまじ……」

 

 

いやまぁ、体力も精s…も回復してんだよ? でも脱力感がぱない。

 

 

ベル「ねぇラム、なんか窶れてるけど大丈夫なの?」

 

ラム「全然だいじょばない。フォーク持つ事すら面倒く感じる…」

 

 

着替えもせずに、汗まみれの制服で来ちゃったけど…。まぁ汗臭くてもベルくんには我慢して貰おう。

 

着替えなかった理由? 面倒かったんだもん。えっ、事故中心的? 良くわかったねぇ~、お兄さんは自己中なんだよ~。

 

 

ラム「…アーニャ。俺、汗臭い?」

 

 

やっぱりちょっと気になった…。

 

 

アーニャ「にゃ? みゃーはラムの汗の臭いに馴れちゃってるからわからないにゃ~」

 

ラム「それはそれで駄目だよな…。いや、良いんだけど…」

 

 

最近は毎日やってるもんな。嫌でも馴れるか…。

 

 

ラム「やっぱり着替えて来ようかな…」

 

ベル「なんで?」

 

ラム「…なんでもない」

 

 

ミアが持ってきたラザニアをラムは大口食べ、ベルは気に入ったナポリタンを頬張っている。

 

 

ラム「ベルくん、今日は何か楽しい事はあったか?」

 

ベル「う~ん…あっ、エイナさんに頭撫でられたよ!」

 

ラム「自慢かい」

 

ベル「ラムは?」

 

ラム「女神とヤった」

 

ベル「やった?」

 

ラム「あ、ちがう。今日も午前中に居た野郎ぶっ飛ばしたよ?」

 

 

アホ毛の形は力瘤を強調したような腕の形になっている。力仕事ならおまかせだぜぃ!

 

 

ベル「ラム怖い…」

 

ラム「あまりにも酷い! あれは正当防衛だよ!」

 

 

『ハーレム築いていい気になってんじゃねぇぞ!!!』とか言われて襲われたので、半殺しにしてギルドに引き渡しただけだし。

正当防衛だし? 例え半殺しにしても問題無いよね?(ゲス顔)

 

 

ラム「でも、いきなり剣抜いて襲い掛かってくる事は無いよなぁ~」

 

ベル「本当にラムはどんな日常送ってるのさ…」

 

ラム「朝にリュー達と稽古して、ウェイターして、ヤるような日常かなぁ?」

 

ベル「何をやるの?」

 

ラム「とっ、特訓だよー。別に変な事をしてる訳じゃ無いからねー…」

 

ベル「?」

 

 

あっぶねぇ…。

 

余計な事は言わないようにしなきゃな…。いつかベルくんが調べちゃったら危ないかも。

バレちゃったら、今後目を合わせて貰えなくなるかも…?

 

それだけは何としても阻止しなければ!

 

 

ラム「そう言えば、今日団体での予約があるんだろ? 休んでも良いのか、ミア?」

 

ミア「良いさね。どうせさっきまで女神様にちょっかい掛けられて疲れてんだろ? 役に立たないくらいなら休んで貰った方がましさ!」

 

ラム「その役に立たない野郎に強制労働させてんのはテメェだろうが…」

 

 

今更だけど家賃とか賞金稼ぎしてた時ので十分払えるしな。あれー、なーんで働かされてんだろー?

 

答えは、ラムが居れば女客が大量に来るからだったりする。本人は知らないが…

 

 

ベル「ラムって、ギルド口座とかある?」

 

ラム「あるけどなんで?」

 

ベル「今日、勧誘されたんだよ」

 

ラム「…それ詐欺だぞ?」

 

ベル「えっ…?」

 

ラム「ギルドの口座は勧誘絶対しないもん。新人冒険者を狙ったそう言う詐欺、最近増えてんだよ」

 

ベル「よかったぁ…。ラムに聞いてどうするか決めるつもりで…」

 

ラム「口座って意外と不便だぞ? 金庫に入れてる方が絶対に良いって」

 

ベル「でも、口座持ってるんでしょ?」

 

ラム「まぁな。金庫にもう入らないんだよ」

 

 

ラムの現在貯金額、4億8000万ヴァリス…よりもある。

 

賞金稼ぎ&ダンジョンのボスばかり倒しているので、金は有り余っているのだ。

 

実は大手ファミリアの総資産並の金額だったりする。

 

 

ラム「金なんてどーでも良いだろ」

 

ベル「結構大事だよ…」

 

 

金なんぞ、ダンジョンに一時間ちょい潜れば一ヶ月は生活出来るくらい稼げるし。

 

 

ラム「あー、ダンジョンでまた暴れたーい」

 

ベル「なんか、ダンジョンが崩壊しそうだから止めて…?」

 

ラム「…わかった」

 

 

ごめん、前に三階層くらいぶち抜いたわ。深層だったから誰も居なかったし、被害者ゼロ人なので問題なーし。

 

 

ラム「所でベルくん。今日もヴァレン某の情報を調べたかい?」

 

ベル「ううん。なんで?」

 

ラム「いや、ファミリアとかレベルが気になってな」

 

ベル「ヴァレンシュタインさんは確か…「にゃ~! ご予約のお客様のご来店にゃ!」…ッ!」

 

ラム「あ、来た…ッ!?」

 

 

アーニャの声で入り口を見てしまったが、入ってきた団体に心臓が止まるかと思った。

 

 

―おい、えれぇ上物だなぁ…!

 

―馬鹿、エンブレムを見ろ! 【ロキ・ファミリア】だぞ…

 

―【巨人殺し】のファミリアかよ…。

 

―と言う事は…あれが【剣姫】か…

 

 

ラム「はぁ!? なんで奴等が居んの…ッ!?」

 

シル「あれ? 伝えられて無かったんですか?」

 

ラム「なにが!?」

 

シル「主神のロキ様はここを気に入っていて、良く来てるんですよ?」

 

ラム「…oh,Jesus…」

 

 

ミア、お前まさか態とか…?

 

見上げると、ミアも気不味そうな表情をしていた。

 

…え、まさか何も考えてなかった? 俺があんなにロキ達を毛嫌いしてんのに!?

 

 

ベル「………」

 

 

横に居るベルくんの様子がおかしい。と言うか、耳まで真っ赤になってる。

 

なんで?

 

その答えは、やはり視線の先のロキ・ファミリアにあった。

 

 

ラム「チッ…」

 

 

ベルくんが見ているのは、【剣姫】ヴァレン……某だった。

 

確かに綺麗。周りの客も眼を奪われているが、フレイヤを見た後だと少し物足りなく感じる。

 

…まぁ、美の女神と比べられたら誰でも薄れてるように感じるか。

 

 

ラム「でも、一度も聞いた事無かったぞ。ここがロキに気に入られてるなんて…」

 

シル「そうなんですか?」

 

ミア「ラムには言わないようにしてたからね」

 

ラム「………」

 

ミア「まぁ、今回の事は仕方ないさ。早く飯食って逃げな」

 

ラム「…あぁ。」

 

 

わかってはいる。ロキ達は何も知らなかったから、悪く無い。

 

だが、一度燃え上がった()()が彼奴等を憎いと感じてしまう。

 

 

ベル「らっ、ラム! なんでここに…!?」

 

ラム「お得意さんなんだってさ。俺も今さっき知ったんだけどな…」

 

ベル「じゃ、じゃあここに通えば…」

 

ラム「会えるんじゃね?」

 

ベル「ほんと!? なら頑張ってお金稼がなきゃ…!」

 

 

まさかヴァレン某がよりにもよってロキの所のファミリアだったとは…。

 

ぅ゛…。

 

 

シル「ラムさん!?」

 

 

吐き気がヤバい。目眩も……

 

思い出したく無い…()()()()()なんて…

 

あの死体が放つ血と腐敗臭が、俺の為に未来を捨てた仲間達の顔が頭を巡る。

 

 

ミア「大丈夫かい!?」

 

ラム「…大声出すな…頭に響く…」

 

 

頭を押さえて踞るラムにミアとシルは不味いのではと心配し、ベルは訳がわからずにアワアワしている。

 

ただでさえ最低の気分なのに、それは更に悪化する事になる。

 

 

???「そろそろ話してやろうぜ、アイズ! あの時の話をよぉ!」

 

アイズ「あの時の話…?」

 

???「五階層まで運良く逃げたミノタウロス! あの時に居た()()()()()の事だよ!」

 

 

背中を擦ってくれて居たベルくんの肩がビクリと跳ねた。

 

 

ティオナ「ミノタウロスって……17階層で返り討ちにしたら集団で逃げたあの?」

 

???「そうそれ! 奇跡みてぇにどんどん上層に上がって行きやがってよっ! 俺達が泡食って追いかけたやつ!」

 

 

は? あのミノタウロス、ロキ・ファミリアのせいだったのか?

 

 

???「それでよ、居たんだよ。いかにも駆け出しって言うようなひょろくせぇ冒険者(ガキ)と黒白の兎見てぇなガキがよ!」

 

 

吐き気が消えていた。横に居るベルくんの方が気持ち悪そうにしていたから。

今、話しに出ているのは俺達だ。

 

確証は『黒白の兎』で十分だ。髪が黒と白だなんて、オラリオ中を探しても俺しか居ないだろう。

 

 

???「抱腹もんだったぜ! ひょろくせぇ方が兎見てぇに壁に追い込められちまってよぉ! 可哀想なくらいに震え上がっちまってやんの!」

 

 

『ぐちゃ……』

 

 

ロキ「ふむぅ? それでその冒険者、どうなったん?」

 

???「そこに居た黒白野郎と一緒にアイズがミノの野郎を間一髪で細切れにしてやったんだよ、なっ?」

 

アイズ「…違う…」

 

???「それで助けられたガキが、あのくっせー牛の血肉を全身に浴びて…真っ赤なトマトになっちまってよぉ!」

 

 

ラム「うるせぇ…」

 

 

???「仕舞いにはそのトマト野郎、叫びながらどっかいっち……ぶくくっ!!!」

 

 

ラム「…やめろ…」

 

 

???「うちのお姫様! 兎野郎と一緒に助けた相手に逃げられてやんのぉ!!!」

 

ロキ「アッハハハハハッ! そりゃ傑作やぁー! 逃げられるアイズたんマジ萌えぇー!」

 

ティオネ「ふっ…ふふっ…! ご、ごめんなさいアイズッ…流石に我慢出来ない…ッ!」

 

???「しかも一緒に置いてかれた兎野郎も『怒られるー!』とか叫びながらどっか行きやがって! 結果ポツンとアイズ棒立ちしてやがったんだぜ!?」

 

 

ロキ・ファミリアの皆が、と言っても胸の無いアマゾネスやポニーテールのエルフは何が面白いのかと首を傾げ、団長と副団長の三人はあきれ顔。

 

だが、殆どの冒険者が大声で笑った。

 

 

ラム「…ベルくん……」

 

 

泣きそうな顔、必死に耐えているのだろう。

 

そんな中、無慈悲にも言葉は続けられた。

 

 

???「ほんとざまぁねぇよな。ったく、泣き喚くくらいなら最初から冒険者になんかなるんじゃねぇっての。どんびきだぜ、なぁ?」

 

???「いい加減そのうるさい口を閉じろ、ベート」

 

 

そう言ったのは副団長であり、エルフの王族、リヴェリア・リヨス・アールヴだった。

 

 

リヴェリア「ミノタウロスを逃がしたのは我々の不手際だ。その少年に謝罪することはあれ、酒の肴にする権利など無い」

 

ベート「おーおー、流石はエルフ様。誇り高いこった。でもよぉ、そんな救えねぇ奴を擁護して何になるってんだ? ゴミをゴミだと言って何が悪い?」

 

ロキ「これ、やめぇ。酒が不味くなるわ」

 

 

…一緒になって笑ってた奴が何言ってんだ? あ、酒に呑まれてたのか。

 

ったく、悪い癖は未だに治ってねぇのかよ。絶壁女神…。

 

 

ベート「アイズはどう思うよ? 自分の前で震え上がるだけの情けねぇ野郎を」

 

アイズ「……あの状況じゃあしょうがなかったと思います」

 

ベート「なんだよ良い子ぶっちまって……じゃあ質問を変えるぜ? あのトマトと俺、ツガイにするならどっちが良い?」

 

 

『ぐちゃ…ビチッ…』

 

 

ティオナ「…ベート、もしかして酔ってんの?」

 

ベート「うるせぇ。ほらアイズ、早く選べよ。お前はどっちの雄に尻尾ふって、どっちの雄に滅茶苦茶にされてぇんだ?」

 

アイズ「……私はそんな事を言うベートさんとだけはごめんです」

 

 

『はぁ…さいてーだよ。折角、落ち着いた生活が出来ると思ってたのに。……暴れちゃうの?』

 

…家族が笑い物にされてんだぞ? しかも目の前で。

 

 

リヴェリア「無様だな」

 

ベート「黙れババアッ! …じゃあ何か。お前はあのガキに好きだの愛してるだの目の前で抜かされたら受け入れるってのか?」

 

アイズ「ッ…」

 

ベート「はっ、そんな訳ねぇよなぁ。自分より弱くて、軟弱で、救えねぇ、気持ちだけが空回りしてる雑魚野郎にお前の横に立つ資格なんてありはしねぇ」

 

 

『君は自分より誰かを守ろうとしちゃうお馬鹿な子。言い方を変えれば、本質からの()()

 

でも俺はそれを捨てた。…でも、思っちまうんだよ…。

 

 

ベート「他ならない()()()()()()()

 

 

俺はラム…ただのラム。何もかもを失った愚か者だ。

 

 

ベート「雑魚じゃあアイズ・ヴァレンシュタインには釣り合わねぇ!」

 

 

腰のポーチから鎌を取り出そうとした瞬間、思いもよらぬ事態が起きた。

 

ガタンッ!

 

 

ベル「――ッ!!!」

 

ラム「あっ、おい! ベルくんッ!」

 

 

席を蹴飛ばす勢いで立ち、ベルくんは店から飛び出て行った。

 

追いかけて向かう先を見ると、ダンジョンの方だ。

 

 

ベート「あぁン? 食い逃げか?」

 

ロキ「うっわ、ミア母さんのところでやらかすなんて……怖いもん知らずやなぁ」

 

 

…そっか。ベルくんは()()をしに行くんだね。

 

 

入れ代わるようにヴァレン某とすれ違った。

 

 

アイズ「あ…」

 

 

気付かれたか? どうでも良いか。

 

 

アイズ「あの…」

 

ラム「……何かな?」

 

アイズ「え…えっと……」

 

ラム「ごめん。用が無いなら呼び止めないでくれ」

 

 

元の席に戻ると、ミアすらも俺の顔を見て怯えた。

 

 

ラム「なぁ、ミア」

 

ミア「…なんだい…?」

 

ラム「ちょっと()()()わ。」

 

店員全員『ッ!?』

 

 

なぜ全員が顔を青くして驚いて居るのか、それはラムが許可を聞いたからだ。

 

基本的にラムが暴れるのは無許可。

 

だが、今回は許可を聞いた。…過去に一度だけ、ラムがここ(豊穣の女主人)で本気でキレた事がある。

 

そして、ここは一度半壊している。ミア達が必死に押さえて…だ。

 

 

ラム「………」

 

 

俺は何もかもを失った愚か者。諦めた者。

 

でもさぁ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家族を笑い者にされて我慢できる訳が無いだろ?

 

 

口元をニタァと裂いて、愚者は憤怒を露にする。

 

 

『ありゃりゃ。これはあの発情犬、死んだかなぁ?』

 

 

可愛らしくはにかむ少女が、そんな事を口から溢したのだった。

 

 

 




何時までもアイズの事をヴァレン某と呼ぶ主人公…。

と言うか…ベートの台詞長げぇよ。以外と面倒だったじゃねぇか…(半ギレ、理不尽な怒り)

途中で聞こえた不思議な声とは?

次回の主人公くんの暴走描写が下手ですが、ご了承ください。



…まだ半分も書いてないけど。

それでは、また来週~BYE-BYE

 ▲ページの一番上に飛ぶ
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。